【weekly 働き方改革ニュース】パワハラの定義定まらず

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。来年度から施行される「ハラスメント防止法」について、根本的な議論に決着がついていないことが明らかになりました。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

ハラスメント防止法に疑問符

 

今年度から「働き方改革関連法」の施行が始まり、対応に追われている職場が少なくないことは周知の通りですが、来年度から今度は「ハラスメント防止法」が施行されることをご存じでしょうか。パワハラ防止のための対策を企業に義務付ける「労働施策総合推進法(通称 ハラスメント防止法)」などが今年5月に可決され、大企業では2020年4月から適用が始まります。

 

法律の施行に向け、厚労相の諮問機関ではパワハラ対策に関する指針を策定するための議論が9月18日から本格的に始まりました。ところが共同通信の記事によれば、この場において「パワハラの範囲を巡り労使の意見が対立した」とのこと。特に、「パワハラと業務上の適切な指導とをどう区別するか」という根本的な問題が論点になっているといいます。

 

感覚的にはほとんどの人がその違いを識別しているはずですが、明文化するのはなかなか難しそう。そもそもこの法律はどちらかというと「企業はパワハラの防止に努めなければならない」という理念的な内容にとどまっており、罰則規定はありません。現状では法律の実効性が懸念されますが、法整備された以上は実態が伴う運用を望みたいものです。

 

 

 

学校の留守電対応が進まないワケとは

 

信濃毎日新聞は9月18日、県内の小中学校の21%が教職員の勤務時間外の電話対応に留守番電話を導入していることを報じました。県教委は教職員働き方改革に伴って留守番電話対応を推奨しているものの、約8割がまだ導入していないことが明らかに。ある自治体の教育長からは「保護者が困って電話した時に留守番電話で対応するのは、学校のあり方として良いのか」と留守電に否定的な発言があったといいます。

 

学校は「保護者が困った時の連絡先」ではありませんが、緊急を要する事態があるのも事実でしょう。とはいえ記事によれば、留守番電話を導入している学校も応答メッセージで緊急の連絡先を知らせているとのこと。学校での留守番電話対応は全国的な流れになってきており、「留守番電話はいかがなものか」といった感覚は古いものになりつつあります。少し前には「日本の教職員は世界一長い時間働いている」とする調査結果が報じられたばかり。「教職員も1人の労働者である」というごく当たり前のことをあらためて考えさせられる話題です。

 

 

出張+休暇=「ブレジャー」徐々に浸透?

 

出張の前後に有給休暇を取るなどして、出張のついでに現地での観光や旅行を楽しむ休暇の形「ブレジャー」(business + leisure=Bleisure)。このほど行われた調査により、出張をよくする人の間ではある程度定着しつつあることが判明しました。

 

宿泊予約サービスのHotels.comが年3回以上国内出張を経験する正社員の男女400名を対象に実施した調査によると、「ブレジャー」という言葉を知っている人は全体の50%。「出張前後に1泊追加して、既にブレジャーを楽しんだことがある」と回答した人は46%に上りました。今年5月には「ブレジャーの日本での知名度は19%」とする調査結果が発表されましたが、少なくとも国内出張をたびたび行う人の間では、「ブレジャー」という言葉も過ごし方も徐々に定着し始めてきているようです。

 

今回の調査では、「出張前後に1日有給休暇を申請するとき」を気まずいと感じる人が33%いることも明らかに。「遊びに行っていると思われそう」という不安はもっともですが、有給休暇取得が義務化されたいま、「どうせ有休を取るなら出張前後に」という流れは今後さらに定着していくのではないでしょうか。