【weekly 働き方改革ニュース】大臣の育休是非で大激論
1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。現職閣僚が育休取得に前向きな考えを表明したことについて、賛否両論が激しく巻き起こりました。
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ライター
大臣の育児休業に賛否両論
今回の内閣改造で初入閣した小泉進次郎環境相が自身の育児休業について前向きな見方を示したことが反響を呼んでいます。小泉氏の妻の滝川クリステルさんが年明けに出産を予定していることに関連して記者団が育休について尋ねたところ、小泉氏は「せっかくの機会だから前向きに、この固い社会が変わるように、一つの力になれれば」と答えました。
これに対し、「単なるパフォーマンスでは」「税金の無駄遣い」「国会議員の職責を軽視している」といった批判が野党や一部の有権者から噴出。一方で、東京都の小池百合子知事が「堂々と取るべきだ」と賛意を示すなど、賛否両論が激しく飛び交いました。
当の小泉氏はこうした騒動を受けて、「検討していますか、って言われたから『検討します』と言っただけで、こんなに世の中、賛否両論含めて騒ぎになることが、日本って堅いね、古いね」と発言。とはいえ、多くの人が男性の育休についてあらためて考えるきっかけになったという意味では良かったと言えるのかもしれません。皆さんはこの騒動、どんな感想を持ちましたか?
障害者の就労意欲は高いものの……
障害者を国家公務員の常勤職員として採用する試験が15日に行われ、採用予定248人に対して12倍超の3104人が受験したことがわかりました。障害者の就労意欲の高さを物語る数字ですが、このニュースを伝えた共同通信の記事は「採用後に体調を壊すなどして離職する人もいるため、定着の支援も課題だ」と課題も指摘しています。障害者の法定雇用率を守るために雇用はしてみたものの、障害者が働きやすい職場環境や働き方を用意できなかった――という面もありそうです。
障害者の雇用自体もまだまだ進んでいません。帝国データバンクが12日に発表した調査結果によれば、企業が今後積極的に活用したい人材として挙がったのは、「シニア(29%)」「女性(28%)」「外国人(外国人14%)」の順。「障害者」はわずか1%に留まりました。人手不足が深刻な現代日本において、障害者の積極的な雇用はひとつの解決策になるはず。雇用側の意識改革が望まれます。
生産性向上のカギはどこに?
1日の労働時間のうち、約160分が「情報共有」に費やされていることがある調査で判明しました。東洋経済新報社とDropbox Japanが従業員数300名以上の勤務先に勤める全国の男女2000人を対象に実施したこの調査によれば、このうち最も時間が取られているのは「ファイルやメールを探す時間」。以下、「会議の時間」「メールの受領確認をする時間」「ファイル確認・閲覧のためにさまざまなソフトウェアをまたいで作業を行う時間」と続きました。誰しも身に覚えがありそうです。
同じ調査では、多くの働き手が「テレビ会議」「オンラインストレージ」「チャット・コラボレーションツール」の3つのITツールを「生産性向上に効果があった」と評価していることも明らかに。これからの時代は、情報共有に要する時間をいかに減らして生産性のある業務により多く時間を割けるかが企業の明暗を分けることになっていくのかもしれません。
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