インタビュー 外国語スキルを持つスタッフ3 くらしと仕事

【英語以外もOK】外国語スキルを持つスタッフをご紹介! vol.3

株式会社ニットが提供するオンラインサービスHELP YOUには、日本各地・海外33カ国で活躍を続けるスタッフが在籍しています。英語以外の外国語スキルを紹介する連載の最終回は、中国語、フランス語に堪能なスタッフたちが登場します。どのようなきっかけでそれぞれの言語に興味を持ち、現在どんな暮らしを送っているのか?スキルアップのためにどのようなことを行っているのか?普段はなかなか聞く機会がないエピソードも伺ってみました。

第1回・第2回の記事はこちら
第1回
第2回

ライター

才田千智
神奈川県横浜市出身、埼玉県さいたま市在住ライター・翻訳家。超個性的な性格を持つ二女の母。ライフワークの語学学習のため、毎年張り切ってNHK語学テキストの4月号を購入するも動詞の活用で挫折する「3カ月坊主」が悩み。人物の魅力を発見する「一隅を照らすライター」を目指し修行中。→執筆記事一覧

留学中に未来のパートナーと出会い、日本に残るために猛勉強 洪子婷さん(中国語・繁体字)

以前に住んでいた神戸・明石大橋でのショット くらしと仕事

以前に住んでいた神戸・明石大橋でのショット

仕事をこなしながら日本で子育てに奮闘する二児のお母さん

台湾、台中市出身。台湾の大学にて日本語を専攻し、在学中に日本との1年間交換留学プログラムに参加。留学中に現在の夫と出会い、「引き続き彼と一緒に日本で過ごすには、どうすればいいのだろう?」と考えるように。出した結論は、日本の大学院への進学。勉学に励んで、合格を勝ち取る。九州大学比較社会文化学府 修士課程修了。

卒業後は日本企業でシステムエンジニア、翻訳コーディネーターを経て2017年HELP YOUにジョイン。HELP YOUでは、日本語能力試験N1レベルの実力を活かし、観光パンフレット、家電マニュアル、Webサイトなど幅広い分野の日中翻訳を手掛ける。現在は愛知県名古屋市で夫、幼稚園年長5歳の長女、イヤイヤ期真っただ中の2歳長男と4人暮らし。

日本語のブラッシュアップのために、どのようなことを行っていますか?

小説やドラマから学ぶことが多いですね。
もともと小説を読むことが趣味で、特に日本の文学は文体が美しく、物語も面白いなと感じています。毎日の読書が自然と日本語のブラッシュアップにつながっていると思います。

また、ドラマも毎日欠かさず見ているので、楽しくかつ無理なく語彙を増やすことができています

日本で生活していると、日本語に触れる機会が多くなるため、日本語のブラッシュアップはさほど難しくないと思います。

逆に母国語の中国語に触れる機会が少なく、語感をなかなか磨けない難しさがあります。翻訳家として、中国語のブラッシュアップも大事だと感じています。

翻訳はインプットとアウトプットの両方が必要なので、電子書籍で中国語の本も読む、SNSで記事を書くといった努力も続けています。

日本に興味を持ったきっかけは何でしょうか?

幼少期、「美少女戦士セーラームーン」や「ふしぎ遊戯」、「カードキャプターさくら」、「るろうに剣心」など日本の漫画やアニメに夢中になったことがきっかけです。旅行も好きだったため、いつか日本に行くことが夢でした。大学進学時には、趣味を生かした仕事をしていきたいと考え、日本語学科を選びました。

日本の好きなところはどんなところですか?

日本の住居環境と暮らしやすさがとても気に入っています。

街中がきれいで、空気もおいしい、公園が近くにあったり、歩道が広くて整備されていたり、都市の中でも自然を採り入れている、子育てに最高な環境だと思います。動物園や水族館の数が多いことも来日して印象的だったことのひとつです。

そして日本で旅行するたびに、日本の景観や景色の素晴らしさに魅了されています。桜や紅葉といった季節の美しさは日本でしか体験できないものとだ思います。以前、神戸に3年間住んでいましたが、神戸は海がきれいなおしゃれな街で、とても好きでした。

また、日本の漫画やアニメ文化に加えて、日本のドラマの制作水準が高くて毎回感動しています。出演者の演技力も高く、お気に入りの俳優は向井理さん、高橋一生さん、現在の大河ドラマ主役の吉澤亮さんです。

最後に、私はスイーツが大好きです。

日本のケーキがとりわけおいしいです。バターの質がいいのか、香ばしさと絶妙の食感に感動しています。私は、日本に来て初めて生クリームのおいしさを知りました。

台湾・高雄市の有名観光スポット「龍虎塔」にて くらしと仕事

台湾・高雄市の有名観光スポット「龍虎塔」にて

中学時代、日本のアイドルに夢中になったことがきっかけに 秋元優さん(中国語・繁体字)

京都・鉄道博物館を訪れたときのショット くらしと仕事

京都・鉄道博物館を訪れたときのショット 家族の仲の良さが伝わる一枚

ワーキングホリデー制度で歯科助手として働きながら日本語をマスター

台湾、台中市出身、夫と6歳の娘と共に兵庫県伊丹市で暮らす。台湾の高校・大学で日本語を専攻し、卒業後、1年半近く日本に輸出する家具会社で営業アシスタント・経理・海外輸出に関する業務を経験。

2011年ワーキングホリデー制度を利用して来日。歯科助手のアルバイトをしながら、歯科助手講座を受講し、修了。日本人の夫との結婚を機に、台湾企業の日本支社にて経理、翻訳兼通訳者として勤務。仕事と並行して、日本語能力試験N1レベルを取得。

以前からの友人であった前出の洪子婷さんに紹介され、2018年HELP YOUにジョインし、日中翻訳業務をメインに対応中。得意な翻訳分野は、観光・歯科関連・システムマニュアルなど。

最初に日本に興味を持ったのはいつですか?

中学時代、姉の影響もあって嵐(特に二宮和也さん!)の大ファンになりました。嵐の「素晴らしき世界」の中で「僕らは泣いて笑ってそれでも明日を夢見てしまう ありがとう素晴らしき世界」という歌詞が大好きです。宇宙語のように聞こえて、まったくわからなかった歌詞の内容をもっと知りたいと思い、高校では日本語学科を選択しました。

日本語を勉強すればするほど、日本に親しみを感じ、短期間でもいいので一度日本で暮らしてみたいという思いが強くなりました。

日本語のブラッシュアップのために行っていることはありますか?

日本の記事と歌詞を読むのが好きで、楽しみながら難しい言葉も学ぶことができています。

最近は、YOASOBIさんの歌詞をチェックしています。歌詞に深みがあって、読んでいると頭の中でストーリーが浮かぶ、素晴らしい内容だと感じています。イマドキの言葉は、テレビ番組から覚えることが多いですね。勉強の一環として、もちろん台湾の本や記事も読んでいて、翻訳や通訳の時に、より多くの語彙が使えるように努めています。

現在はご主人・6歳の娘さんと兵庫県にお住まいですが、日本のどんなところが好きですか?

四季がはっきりしていて、季節によって今しか味わえないイベントや景色が楽しめるところです。

季節の変化を感じながら、景色を楽しむことが大好きですし、最高の癒しとなっています。一番印象的なスポットは、日本三景のひとつ「天橋立」です。北側と南側の展望台から違った景色が楽しめるだけではなく、天橋立の緑の中で、ゆっくりお散歩したり自転車を乗ったり、リラックスした時間を過ごしました。

今後、状況が落ち着いたら、韓国に旅行したいですね。韓国語もできたら現地でより楽しめると思って、現在、韓国語の勉強にも取り組んでいます。

ママ友と息抜きに遊びに来たユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて くらしと仕事

ママ友と息抜きに遊びに来たユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて

スイスの壮大な自然に囲まれた暮らしを満喫中 笠置晶子さん(フランス語)

アルプスの山をバックに くらしと仕事

アルプスの山をバックに 子どもが保育園に行っている平日に、さっとスキー場に行くことも可能

アメリカ、ヨーロッパでの生活からスイス移住へ

栃木県真岡市生まれ、広島県広島市育ち。アメリカ・スロバキア・ギリシャ・マルタでの生活を経て、2011年より仕事でスイスに移住。消費財の商品開発マーケティングを担当。現在はフランス人のパートナー、3歳の娘と3人で、スイスのフランス語圏・ジュネーブで暮らしている。

HELP YOUでの主な担当業務は、翻訳・資料作成・マーケティング関連・リサーチ・ECサイトサポートなど。

スイスでの楽しみを教えてください!

スイスは自然が壮大でとてもきれいなので、自然観光やアクティビティを楽しんでいます。最近は、韓国ドラマ「愛の不時着」に登場したスイスのロケ地巡りをしました。スイスはヨーロッパの真ん中に位置しているので、他の国にもアクセスしやすく、コロナ以前は週末旅行などを楽しんでいました!

食べ物は、チーズやワイン、チョコレートが有名で、自宅でも時々、チーズフォンデュやラクレットなどをして堪能します。

まとめ

実績を積みながらも実力を過信することなく、常に向上心を持って学び続ける洪さん、学生時代の夢を実現し、歌詞やドラマの内容からも日本文化を吸収する秋元さん、オン・オフを上手く使い分け、仕事には全集中で対応し、オフ時のアクティビティを存分に楽しんでいる笠置さんのインタビューをお届けしました。

今回ご紹介した3名は、異国での育児と日々の学びを日常生活として、無理なく組み込んでいるのが印象的でした。

言語マスターへの道は限りなく続き、何度となく壁にぶつかることもありますが、ふとこれまでを振り返ってみると、長く伸びた道ができていることが分かります。今回のインタビューを通して、それぞれの努力が伝わってきました。

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