【お子さん向け企画】海外在住メンバーを中心にオンライン異文化交流会を開催
夏休みといえば、多くのお子さんにとって待望の大イベントではないでしょうか。しかし、昨今のコロナ禍で外出が制限されるなかでは、思い出づくりもままならないのが現状です。平時には、海外旅行やホームステイを計画する人も多くいましたが、今はそうした日本以外の世界に触れる機会も減っていることでしょう。そこで株式会社ニットでは、6〜18歳のお子さんを対象に、世界5か国+日本でオンライン異文化交流会を実施しました。イベント当日の様子をご紹介します。
目次
ライター
外の世界に興味を持つきっかけを
8月11日、オーストラリア、ドイツ、チェコ、フランス、コートジボワールの5か国+日本をZoomでつないで異文化交流会を行いました。参加したのは、ニットで働くメンバーのお子さんや知人です。ニットは2015年の創業以来、全員がフルリモートで働く会社で、33の国や地域からメンバーが集まっています。今回、海外在住メンバーの協力でイベントが実現しました。
冒頭では、主催者であるニットの小澤美佳が本イベントにかける思いを話しました。
「私たちニットのメンバーは、リモートワークという働き方をしています。リモートワークなら、遠く離れた国でくらす人とも、一緒にお仕事ができるんですよ。今回、海外のお友達と交流することで、皆さんにもその楽しさを知ってもらえたらと思います。このイベントをきっかけに、自分が住んでいる世界の外にも興味を持ってくれたら嬉しいです」。
海外在住のお子さんもプレゼンターに挑戦
次に、海外在住メンバーやそのお子さんが各国の紹介を行いました。夏休みの自由研究のために参加したお子さんもおり、真剣に話を聞く様子が画面越しからも伝わってきました。
オーストラリア
トップバッターは、オーストラリア在住のカリナちゃん。ニュージーランド生まれの14歳で、9歳の時にオーストラリアへと引っ越してきました。お父様はインドネシア、お母様は日本の方だそうです。
オーストラリアの地理や文化、おすすめの場所、学校の様子などを紹介してくれました。カリナちゃんが通うメルボルンの学校には、オーストラリアの他に、イタリア、インド、ギリシャ、ロシア、韓国、中国など、さまざまな国の子どもたちが集まっているそうです。お弁当にもその特色が現れており、例えば、アジア圏の子どものなかにはチャーハンやヌードルを持ってくる人もいるのだとか。普段から、多文化に触れている様子が見てとれました。
オーストラリアの子どものあいだでは「Pop-it Fidget(ポップ・イット・フィジット)」というおもちゃが流行っており、遊ぶ様子を写真で見せてくれました。シリコンなどで作られたボードに小さなドーム状の突起が並んでおり、それを指で押して遊ぶおもちゃです。触っているとリラックスできるのだと、カリナちゃんは話しました。
日本の子どもに向けて、発表は全て日本語で行われましたが、最後に英語でも挨拶をしてくれました。
「Thank you for listening! Please visit Australia one day. You are always welcome. And lastly, I would like to thank Knit for giving me this opportunity to introduce Australia.
(最後まで聞いてくれてありがとうございます。いつかオーストラリアへ遊びにきてください。いつでも歓迎します。ニットの皆さん、私にオーストラリアを紹介する機会を下さりありがとうございました。)」
ドイツ
次に登場したのは、ドイツ在住の佐藤基くん。昨年の秋から、ベルリンの小学校にある「Willkommen Klasse(ヴィルコメン・クラッセ)」という学級で、ドイツ以外の国から来た子どもたちと一緒にドイツ語を学んでいます。ドイツの気候や食べ物、名所などについて紹介してくれました。
ドイツは自然豊かで、夏には家の近くにあるヴァンゼー湖(ヴァン湖)で湖水浴を楽しむそうです。「きれいな湖で泳ぐのは気持ちいいです。魚もよく見られます。貸しボートに乗って遊ぶこともありますね」と基くん。ドイツの夏を満喫している様子が伺えました。
チェコ
次に、ニットのHELP YOU(※)メンバーとして働くチェコ在住の久野明日香が現地について紹介。久野は現地の子どもに日本語を教えており、今回、教え子のジェームス・ロウボサムくんと一緒に参加しました。
チェコは北海道のはるか北に位置する国で、夏は涼しく冬はとても寒いそうです。夏と冬とで日中の長さが大きく異なり、夏は日の出が5時で日没が21時半なのに対し、冬は日の出が7時半で日没が16時半と、7時間半も差があります。「実際にチェコでくらしてみたら、びっくりすると思います」と久野は話しました。
このほかに、チェコの料理やアート・アニメの紹介もありました。ミュシャの絵画や、アニメ『もぐらのクルテク』など、日本でも有名な作品の名前が挙がり「〇〇ってチェコ発だったんだ!」と初めて気が付く人もいたようです。
※ HELP YOUはニットが提供するオンラインアウトソーシングサービスで、多くのフリーランスがその運営を支えるメンバーとして所属しています。詳しくはこちらのページをご参照ください。
フランス
フランスについては、HELP YOUのデュフロ瞳が紹介しました。デュフロは、リュサック・レ・シャトーという、人口約2,000人の小さな村でくらしています。今回、知り合いのイネス・シュネイダーちゃん(16)、レイラ・シュネイダーちゃん(10)と一緒に参加しました。2人とも日本のアニメが大好きだそうです。
まずは、パリの凱旋門やエッフェル塔など、有名な都市や観光地について紹介。フランスで2番目に大きな都市、マルセイユには、熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」が訪れたこともあるそうです。
フランスの食文化についても紹介がありました。発表用のスライドには、おいしそうな料理やお菓子の写真がずらり。ちなみに、フランスでミルフィーユを注文する時は、そのままカタカナの発音で「ミルフィーユを下さい」と言うと別の意味で捉えられる可能性があるので「必ず『ミルフォイユ』と発音してください」とデュフロは説明しました。
コートジボワール
最後に、HELP YOUの田崎起子がアフリカのコートジボワールについて紹介。田崎は、HELP YOUでフリーランスとして活躍するかたわら、世界中を旅しながらボランティア活動をしています。今回、コートジボワールでお祭りが開催されていたので、その様子をZoom越しに紹介しました。
お祭りには、アフリカの55か国が参加しており、それぞれの文化が投影された民芸品や装飾品、漢方薬などの露店が並んでいました。商品は全てハンドメイドで、例えばサンダルの片足を作るのに約2週間かかるそうです。
各店舗を回っていると、お店の方が「こんにちは」と日本語で挨拶をしてくれる場面も。フレンドリーな国民性が垣間見られました。
国境を越えアニメの話で盛り上がるシーンも
イベントの後半では、事前に募集したアンケートをもとに質問交流会が行われました。いくつかピックアップしてご紹介します。
好きな食べ物は何ですか?
この質問には、チェコのジェームスくんが答えてくれました。「エビフライ。チェコの食べ物ではないけれど、おいしい」と勉強中だという日本語で説明。チェコでも日本食を楽しめる場所があるそうで、寿司も好物なんだとか。
好きな動物は何ですか?
オーストラリアのカリナちゃんは「ヤギや羊など、牧場の動物が好きです」と回答。田舎の方に行くとそこには大自然が広がっており、そうした動物たちを見かける機会があるそうです。
好きなキャラクターは何ですか?
これには、フランスのイネスちゃんが回答。隣で、ニットのデュフロが通訳して日本の子どもたちに伝えました。イネスちゃんは、アニメ『プリキュア』や、ゲーム『あつまれ どうぶつの森』のキャラクターが好きだそうです。
反対に、イネスちゃんが「どんなアニメが好きですか?」と日本の子どもたちに向けて質問をすると「『銀魂』」という回答があり、偶然にも好みが一緒で盛り上がっていました。
お休みの日は何をしていますか?
この質問に関しては、コートジボワールの田崎が現地の子どもに取材をしました。アフリカの子どもは朝起きたらまず家の掃除をするそうです。その後は、家の手伝いをすることが多く、この日はお店の手伝いで売り子さんをやっている子どももいました。
人気のスポーツを教えてください。
回答してくれたのは、ドイツ在住の基くん。「サッカーが有名ですが、卓球も人気です。ドイツの公園や学校など、いろんな場所に卓球台があります」と説明しました。ドイツで卓球が盛んなイメージがなかったのか「意外!」という反応も聞こえてきました。
将来の夢は何ですか?
「いろんな国を巡るトラベラーになりたい」
「飛行機のエンジニアになりたい」
「建築家になりたい。工作が好きだから」
「エンジニアになって人気のゲームを作りたい」
「天文台の科学者になりたい。星を見ることが好きだから」
などなど、さまざまな回答があがりました。日本の子どものなかには、海外のお友達に向けて英語で話す人も。積極的にコミュニケーションをとろうという姿勢が印象的でした。
最後に、お互いの国の言葉で「ありがとう」と言い合って別れました。
終了後にアンケートで感想を聞いたところ、イベント全体について「非常に良かった」と答えた人が58.8%、「良かった」と答えた人が35.3%と、楽しんでくれたお子さんが多かったようです。
また、「今回の交流会に参加して、お子さまに何か気づきや変化はありましたか?」という質問に対しては、以下のような回答結果になりました。
「今後もこのようなオンラインイベントに参加したいと思えた」「英語や異文化の勉強に対して意欲が沸いた」という回答が多く、イベントが今後の行動を後押しするきっかけになったようです。また、今回参加してくれた海外在住のお子さんからも「日本の子どもたちと交流できて楽しかった」という嬉しいコメントを頂きました。
まとめ
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