騒音や虫問題、肩こりから熱中症まで。快適な在宅ワーク環境を整えるヒント くらしと仕事

騒音や虫問題、肩こりから熱中症まで。快適な在宅ワーク環境を整えるヒント

在宅ワークが普及する中、自宅での作業環境に悩む方も多いのではないでしょうか。オンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」には、世界35カ国・約600人のメンバーが所属し、ほぼ全員が自宅で仕事をしています。

騒音や肩こり、虫の侵入による不快感、さらには室内での熱中症リスクなど、快適な作業環境を整えるにはさまざまな課題があります。本記事では、これらの悩みを解決するための具体的なアイデアや工夫をご紹介。効率的で快適な在宅ワーク環境を整え、日々の作業をより充実させるヒントになれば嬉しいです。

※1 オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス

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ライター

中村紘美
2009年結婚を機にイタリアへ移住。イタリア人の夫と3人の子ども、そして2匹のウサギと暮らす40代。およそ5年の専業主婦期間を経て、2022年末にHELP YOUにジョインし在宅ワークデビューを果たす。主にデータ入力やリサーチを担当しながら、WEBライターとしても活動中。→執筆記事一覧

騒音対策:静かな作業環境づくりに役立つアイテム

自宅での仕事中に気になるのが、外からの騒音や家庭内の生活音。交通量の多い道路沿いや、近隣の工事、家族の話し声など、オフィスと違い静けさを保つのが難しいことも多く、集中力が低下しがちです。

ノイズキャンセリングヘッドホンの使用

ノイズキャンセリングヘッドホンは、周囲の雑音を打ち消す「逆位相の音(※2)」を発生させることで、環境音を効果的に遮断します。エアコンの音や生活音、車の走行音といった継続的な雑音を抑え、静かな作業環境を再現できるのが最大の特徴です。

(※2)元の音と打ち消し合う反対波形

音楽を流さずに使えば無音状態に近づけることも可能で、集中力や作業効率の向上に大きく貢献します。在宅ワークにおける騒音対策として有効なアイテムです。

防音カーテンの設置

防音カーテンは、通常のカーテンよりも厚手で重量があり、音を遮る特殊な素材を使用しているのが特徴。外からの車の走行音や工事音、隣人の生活音などを軽減する効果があり、室内の反響音も抑えられます。

また、内部に遮音シートや多層構造を採用している製品が多く、断熱効果や遮光性も期待できます。工具不要で取り付けできるタイプも多く、手軽に静かな空間を整えたい在宅ワーカーにとって実用的なアイテムです。

防音カーテン選びのチェックポイント

  • サイズ選び
    窓のサイズに丈と幅がピッタリ合ったカーテンを選びましょう。隙間からの音漏れを防ぎ、より効果的に音を遮断するために重要なポイントです。特に、幅が大きすぎると不要にドレープが発生し、その隙間から音が漏れやすくなるので要注意。
  • カーテンレールの耐荷重
    防音カーテンは通常のカーテンに比べて重いものが多いため、重みに耐えられずカーテンレールが歪んだり、壊れたりすることが考えられます。カーテンレールの耐荷重を事前にチェックしましょう

余談ですが、筆者はイタリアの中でも比較的緑が多くのどかな所に住んでいるため、騒音に悩まされたことはありません。年に数回、どこからともなく羊を連れた遊牧民が自宅前の原っぱにやって来るのですが、羊の鳴き声は、筆者にとって密かな楽しみとなっています。

また、野鳥や虫の鳴き声は、季節の移り変わりを感じさせてくれます。実は本記事を執筆している現在、日本に一時帰国しています。パソコンに向かっていると「ホーホケキョ」と聞こえてきて、耳を疑いました。まさかウグイスの鳴き声が聞こえてくるとは!

夏になればセミ、そして秋になると鈴虫の鳴き声が聞こえてくる環境は、人によっては不快かもしれません。とはいえ、室内で過ごす時間が長い在宅ワーカーにとって、季節を感じられる生き物の鳴き声は、癒しにもなるのではないでしょうか。

肩こり・腱鞘炎対策:健康を守るエルゴノミクスデザイン

長時間のパソコン作業は、肩こりや腱鞘炎など身体への負担を引き起こしがちです。特に、自宅のダイニングテーブルやソファを作業場に使っている人は、姿勢が悪くなりやすく、痛みや疲労が蓄積しやすくなります。

エルゴノミクスデザインを導入

エルゴノミクス(人間工学)デザインとは、人の動きや姿勢に合わせて設計されたデザインのことで、体への負担を減らし、快適で健康的に作業できるよう工夫されています。

エルゴノミクスチェア

エルゴノミクスチェアは、長時間座っても疲れにくい設計が特徴です。背もたれや座面が体の曲線にフィットし、正しい姿勢をサポート。調整機能が豊富で、自分の体型や作業スタイルに合わせて細かく調整可能なため、腰や肩への負担を軽減し、肩こりや腰痛の予防を期待できます

エルゴノミクスマウス

エルゴノミクスマウスは、手首や腕にかかる負担を軽減するように設計されたマウスで、自然な手の角度を保つことで腱鞘炎や疲労感の緩和に役立ちます。縦型や横型、トラックボール型(※3)など、用途や握り方に合わせた製品があり、自分の作業スタイルに合ったものを選ぶことで、快適性アップを期待できます。

(※3)手のひらや指でボールを回してカーソルを動かすタイプの入力機器。

ちなみに筆者自身は、現在、トラックボール型のエルゴノミクスマウスを愛用しています。HELP YOUにジョインした当初は一般的なマウスを使用していましたが、手首に違和感を覚えはじめ、ついには強い痛みを感じるようになったため、エルゴノミクスマウスを試してみることに。すると、嘘のように痛みがなくなり、驚いたのを覚えています。

つい先日、これまで使用していたマウスの調子が悪くなったため、新たにトラックボールマウスを導入。始めは上手く使いこなせませんでしたが、数時間で思い通りに動かせるようになり、想像していたより使いやすい印象です。マウスを動かさずにカーソル移動ができるので、狭いスペースでも快適に作業でき、とても満足しています。

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虫対策:侵入を防ぎ快適な空間に

夏場を中心に悩まされるのが、蚊やハエなどの虫の侵入です。換気や気分転換のために窓を開けると、虫が入り込んでくることがよくあります。小さな存在でも、一度気になると作業への集中が難しくなります。

網戸や隙間の補修

網戸の設置と定期点検で、物理的に虫の侵入を防止することは非常に効果的です。特に窓の開閉が多い季節には、網の破れや隙間から虫が入り込むことが多いため、こまめな点検が重要。高性能な防虫ネットや外からの侵入を防ぐ隙間テープを併用するのもおすすめです。

アロマと光の効果で虫を防ぐ

アロマオイルや電気式の虫除け器具などを活用することで、虫が嫌う環境をつくり出せます。ユーカリやレモングラスなどの天然精油には虫除け効果があるといわれており、ディフューザーで香りを広げることで空間全体が虫を寄せつけない環境に。同時にリラックス効果も期待できます。

また、設置型のアイテムは電源を入れるだけで使える手軽で効果的な対策法です。代表的なものには蚊取り器や紫外線ライト式捕虫器があり、広範囲にわたって虫を退治できます。人工的な薬剤を使ったタイプは即効性があり、長時間効果を発揮するのが特徴です。


それでも虫が侵入してしまうことがありますよね。そこで、筆者が実践している対処法をご紹介します。触らずに確保し外へ開放することが目的のため、殺虫剤や捕虫器を使用して完全に排除したいという方にはおすすめしません。

  1. ジャムなどの空き瓶を用意します。ポイントはできるだけ口が大きく透明のものを選ぶこと。コップでも大丈夫です。
  2. 壁や机に止まっている虫をその瓶で確保。虫の動きに合わせ、つぶさないように注意してください。透明のものを使うことで、確保できたかどうかを確認できます。
  3. 下敷きや厚紙など薄くてしっかりとした物を用意し、瓶と壁などの間に滑り込ませ、虫を瓶の中に閉じ込めます。チラシのようなペラペラとした紙では、瓶の口をしっかりふさげないので注意。
  4. そのまま屋外に放置し、出ていくのを待ちます。再侵入が気になる場合は、できる限り窓から離れた場所や、公園・原っぱに持っていきましょう。

熱中症・省エネ対策:夏場の快適な作業環境

夏の在宅ワークでは、暑さによる熱中症のリスク電気代の増加という2つの課題があげられます。熱中症対策にエアコンの使用はとても重要ですが、電力使用量も気になるところ。体調と経済面の両方を考慮した対策が必要です。

遮熱カーテンや断熱フィルムの導入

遮熱機能付きのカーテンは、夏の強い日差しをブロックし、室内温度の上昇を防いでくれます。また、断熱フィルムを窓ガラスに貼ると、外からの熱の侵入も抑えられます。これらのアイテムを取り入れることで、冷房効果を効率的に高め、省エネも実現。取り付けも比較的簡単で、手軽に導入できる点も魅力です。

電力消費を抑える省エネ対策

LED照明や省エネ機能付き家電の導入により、日常的な電力使用を効率化できます。スイッチ付きの電源タップは、個別に電源をオン・オフできるため、使っていない機器の待機電力を手軽にカット。安全面では、雷ガードや耐熱素材を備えているものを選ぶと安心です。

また、冷却タオルやネッククーラーは、水に濡らして絞るだけでひんやりとした感触が得られ、体表面の温度を下げて熱中症を予防する効果があります。電力を使わずに体感温度を下げられるため、特にエアコンの使用を控えたいときや電気代を節約したい場面で重宝します。

省エネも大切ですが、暑さを我慢しすぎるのは禁物です。特に夏場の在宅ワークでは、室内でも熱中症のリスクがあることを意識しましょう。無理をせずエアコンや冷却グッズを適切に使い、快適な環境を整えることが重要です。健康を守ることが、結果的に仕事の効率アップにもつながります。

在宅ワーカーの強い味方AIツールを活用

本記事では在宅ワークの作業環境の改善についてご紹介しましたが、在宅ワークをより効率化させ、生産性アップに役立つAIツールの導入も見逃せないポイントです。

実は、本記事の執筆にはAIツールが大活躍しています。筆者が使用したのは「ChatGPT」と「Felo」です。「ChatGPT」はAIチャットボットとして広く知られ、日常的に使用している人も多いでしょう。一方、「Felo」は日本発のAI検索エンジンで、質問を入力すると、WEB検索からマインドマップ生成やプレゼン資料自動作成までしてくれます。

今回AIを活用したのは、主に執筆に関わる事前リサーチとマインドマップ生成。その他に、タイトルや見出し案、アイキャッチイラストの生成にも使用しています。筆者が実際にどのようにAIツールを使用したのかは、別の記事でお伝えする予定です。

【ライター必見】ChatGPTを使って、インタビュー記事執筆の工数を減らせるか実験してみました。

まとめ

快適な在宅ワークを実現するためには、環境の整備が大切です。騒音や虫の侵入、肩こりなど、日常的に感じる小さなストレスを軽減することが、作業への集中力を高め、生産性の向上にもつながります。自分に合った対策を取り入れ、自宅でも快適に働ける理想のワークスペースを手に入れましょう!

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