自宅保育だと在宅ワークは無理?1歳6か月児の母が学んだ環境づくりのコツ5選

1歳の息子がベビーサークルを突破したあの日から、私の在宅ワークライフは一変しました。ベビーサークルから晴れて開放された息子は自由奔放に暴れ回り、私は仕事どころではありません。

途方に暮れ、オンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」で共に働く在宅フリーランス仲間&先輩ママに相談してみたところ、たくさんのヒントが見つかりました。この記事では、自宅保育と在宅ワークの両立に悩むママパパに向けて、その解決につながるヒントをご紹介します。

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※1 オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。

ライター

三代知香
飛騨在住のフリー編集者。会社員時代はIT企業でマーケティングやPM、自社ブログの編集長を経験。メディアの立ち上げ経験を生かし、「くらしと仕事」のアクセス解析や新人育成を通して成果向上に取り組むほか、インタビューライターとして働き方や地方活性化をテーマとした記事を手がける。1児の母。→執筆記事一覧

夫婦2人体制なら自宅保育と仕事を両立できる?

※ お時間のない方、早くヒントを知りたい方は「先輩ママ直伝、自宅保育に適応した仕事環境5選」からお読みください。

お気に入りの公園にて。

 

私は、岐阜県北部の飛騨地方でくらしています。結婚をきっかけに地方へ移住し、もともと勤めていた会社を辞めて完全在宅でライターの仕事を始めました。

夫は地元の研究機関で働いていましたが、妊娠を機に退職し、私と同様に完全在宅の仕事に切り替えました。

そして迎えた出産。過ぎゆく育児の日々。ハーフバースデーを過ぎた頃から、母や姉から保育園はどうするのかを聞かれるようになりました。

当時、私も夫も仕事に復帰していましたが、2人がかりでどうにかこうにか息子のお世話をしていました。ハイハイやあんよができるようになったら、今より仕事と育児を両立するのは大変だろうな、と薄々感じてはいたものの、最終的には「ま、夫婦2人いるし大丈夫だろう」と楽観視。自宅保育ライフを続行することにしました。

少なくとも、1歳の誕生日までは順調だったように思います。しかし、1歳3か月頃から、雲行きが怪しくなっていきました。

当時の日記には、こう書かれています。

そろそろ、ベビーサークルが機能しなくなりそう

息子が、踏み台もなくベビーサークルを乗り越えるようになったのです。

ベビーサークルの敗北で在宅ワークが困難に

最初のうちは乗り越えるのにひと苦労といった様子でしたが、1歳6か月頃には、息子はベビーサークルなど存在しないかのように軽々と突破するようになりました。そこで、高さのあるベビーサークルを新調したものの、その日のうちに攻略されてしまいます。

自由の身となった息子は、仕事をしている私の膝を伝ってデスクによじ登り、ノートパソコンのキーボードをバシバシ。「めっ」「おんり!(降りて)」などと叱ってみるも、息子は反省するどころか天使のようにニッコリ。

ならばとデスク周りにバリケードを張りましたが、なんなく突破。まるでイタチごっこです。

もちろんオンラインミーティングがあるときや、締め切りが迫っていて執筆に集中したいときには夫に息子を任せて別室で作業をすることもできますが、その間は夫のパソコンが餌食に。夫婦2人体制とはいえ、だんだんと限界を感じるようになりました。

先輩ママ直伝、自宅保育に適応した仕事環境5選

困り果てた私は、HELP YOUの在宅フリーランス仲間に思いきって相談してみることにしました。場所や時間に縛られず働けるHELP YOUには子育て中のメンバーが多く、なかには自宅保育をしながら完全在宅で働いている人もいます。

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HELP YOUには趣味やスキルアップのコミュニティが数多くあり、その一つに「母の会」というものがあります。「母の会」のChatwork(※2)グループで事情を説明したところ、たくさんのアドバイスをもらうことができました。その内容をご紹介します。

※2 HELP YOUでのやりとりは基本的にビジネスチャットツール「Chatwork」で行われます。

※ この記事は、以下で紹介する内容の安全性を保証するものではありません。参考にする場合は、お子さんの安全に十分注意し、自己責任において実施してください。

自宅保育×在宅ワークのヒント①:昇降デスクを活用

昇降デスクなら、高い位置で使えば子どもの手は届きません。M.S.さんは10年ほど昇降デスクを利用しています。

昇降デスクには、電動式と手動式がありますが、M.S.さんはレバーで操作する手動式の製品を利用中。レバーが固く、子どもにイタズラされる危険性を感じることなく使えているそうです。

幅120cm程度の大きめサイズで、デスクの位置を下げてお子さんと一緒に遊ぶときにも利用しているとのこと。仕事に用途を絞りたくない人は、大きめデスクの購入を検討してみてはいかがでしょう。


M.T.さんも昇降デスクを利用しており、おすすめの製品を紹介してくれました。ノートパソコンを置いたら作業スペースの3分の2が埋まる程度のスリムなデスクで、キャスター(※3)が付いているため部屋間の移動に便利なのだそう。室内空間を圧迫されたくない方に適しているかもしれません。

※3 キャスターにロックが付いてる製品を選ぶ、非移動時にはキャスターカバーを付けるなど、お子さんの安全に十分注意してご使用ください。

自宅保育×在宅ワークのヒント②:キッチン台で作業

H.T.さんはお子さんが過ごす部屋とキッチンの間にベビーガードを設置し、自身はキッチン台で作業。お子さんが保育園に入った現在でも、土日に仕事をするときはキッチン台を使っているそうです。

お子さんの居場所と仕事場を物理的に分ける以前は、仕事中にお子さんがデスクをよじ登ってパソコンの電源を消してしまうこともあったとか。自宅保育中の在宅ワーカーあるあるですね。


自宅保育×在宅ワークのヒント③:テーブルの高さを底上げ

S.T.さんはダイニングテーブルの高さを底上げすることで、子どもがよじ登るのを防止していました。4脚の椅子の上にダイニングテーブルを設置し、椅子の背もたれとテーブルの脚をしっかり固定。台座となった椅子の代わりにカウンターチェアを使っていたそうです。

S.T.さんは3兄弟の母で、一番下のお子さんが上のお子さんの消しゴムを口に入れたり鉛筆を持ったりしてしまい危険だったため、上の対策を講じたとのこと。子どもの人数が増えると、それだけ考えるべきことも増えるのですね。

子どもの夏休み、在宅ワークは無理? 4児の母に聞いた長期休暇の乗り越え方

自宅保育×在宅ワークのヒント④:シェルフをデスク化

M.Y.さんは大きめのシェルフ(棚)をデスク代わりにしていたそうです。天板がちょうど胸の高さにあり、立って作業をするのにぴったりだったのだとか。

これなら新しく何かを購入したり、DIYをしたりする必要がないので、最小限のコストで気軽に試したい方に適した方法なのではないでしょうか。


自宅保育×在宅ワークのヒント⑤:子どもと一緒に作業

T.A.さんは子どもが仕事を妨げることを物理的に防ごうとしても、いずれはその環境に順応した子どもに突破されると考え、共存の道を選んだといいます。

仕事机にお子さん用のテーブルチェアを取り付け、塗り絵やシールブックなどを渡して一緒に作業するかたちをとりました。これならお子さんも寂しさや退屈を感じることなく過ごせそうですね。

お絵描きする息子。この後クレヨンを投げます。

 

当初、私は昇降デスクの購入を考えていましたが、結構なお値段なのでどうするか迷っていました。「自宅保育×在宅ワークのヒント④:シェルフをデスク化」のM.Y.さんのメッセージを見て「これだ!」と思い、早速準備。

我が家には天板の高さを変えられるメタルラックがあるのですが、すき間があるのでそのままデスクとして使うには不便です。メタルラックの上に置けるちょうどいい板状の物はないか探したところ、メタルラックのメーカーからカスタムパーツとして板状のシートが販売されていました。

早速Amazonで購入し、2日後には即席デスクが見事に完成。私の胸の位置まで天板を上げ、立って作業をしたところ、息子にイタズラされることなく仕事ができました。

M.Y.さんのアイデアを参考に作った仕事スペース。

 

上記では、仕事環境のつくり方に焦点を置いて自宅保育と在宅ワークを両立する方法を紹介しましたが、以下の記事では、時間をやりくりするコツや子育てに適した仕事の選び方メンタルケアの方法などが紹介されています。ぜひ覗いてみてください。

1歳のそばで在宅ワークはできる?無理なく働くコツ9選

子どものかまって攻撃はリフレッシュの機会

帰省先で見つけた子どもの遊び場で撮影。(後述の子育て支援センターとは別の場所です。)

 

前述の方法で、物理的に仕事をストップさせられることは減りますが、どうしても子どもがかまってほしがるとき、甘えたがるときは、仕事の手を止めざるを得ません。(なんせ、可愛いので……。)

どの道仕事にならないのであれば、潔くパソコンを閉じ、子どもと一緒に遊びに出かけるのも一つの手です。仕事がたまっている場合は、夜中に集中して片付ける方法もあります。

親も子もずっと家にこもっているとストレスがたまってしまうので、子どものかまって攻撃をきっかけにリフレッシュしてみてはいかがでしょう。

私はたまに地元の子育て支援センターを利用しています。職員さんが子ども一人ひとりの名前を呼んで話しかけてくれるようなアットホームな場所で、私のお気に入りです。

おもちゃの車に乗ったり、滑り台付きボールプールに飛び込んだり、家ではできないダイナミックな遊びに息子も楽しそう。親子で一緒に歌ったり踊ったりする時間もあり、在宅ワークで運動不足の私にとっては凝り固まった体をほぐす良い機会です。

ぜひ、親子に合ったリフレッシュ方法を見つけてみてください。

まとめ

記事の中で紹介したHELP YOUのコミュニティ「母の会」では、私はほとんど幽霊メンバーでした。先輩ママたちの会話を「へぇ〜」と尊敬の気持ちで眺め、自ら発信することはなかったのです。

そんな私が思いきって相談してみたところ、6人もの方が丁寧な長文で各々の対策を伝授してくれました。仕事で少しだけ接点のある方もいましたが、なかには初めましての方も。

印象的だったのは、メッセージの最後に「参考にならないかもしれませんが」「あなたに合った方法が見つかりますように」と添えられていたことです。子育てのかたちは、子どもの年齢・月齢や人数、特性、家庭環境などによっていかようにも変わります。先輩ママたちは誰よりもそれを知っているからこそ、押し付けがましくない書き方でアドバイスとエールを送ってくれたのだと温かい気持ちになりました。

この記事も同様に、正解を押し付けるものではありません。あくまでも、ママパパ自身やお子さんに合った方法を見つけるためのヒントとしてご活用いただけると幸いです。

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