“専門職”じゃなくても在宅フリーランスになれる? 接客スキルを生かした、未経験からの挑戦

ホテルで接客の仕事をしていた島安希さんは、子どものそばにいながら働くために在宅フリーランスへ転向。2019年、約500名のメンバー全員がフルリモートで働くHELP YOUへジョインし、第2子を妊娠・出産してからも活躍し続けています。

プログラマーやクリエイターなど、いわゆる”専門職”は未経験でしたが、接客で培ったコミュニケーション能力を武器に実績を重ね、2021年度には、優秀な働きをした者2名に贈られる賞を受賞しました。

未経験の分野に飛び込み、どのようにフリーランスとしてお客様や仲間の信頼を勝ち得たのでしょうか? その秘けつを聞きました。

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ライター

三代知香
飛騨在住のフリー編集者。会社員時代はIT企業でマーケティングやPM、自社ブログの編集長を経験。メディアの立ち上げ経験を生かし、「くらしと仕事」のアクセス解析や新人育成を通して成果向上に取り組むほか、インタビューライターとして働き方や地方活性化をテーマとした記事を手がける。1児の母。→執筆記事一覧

2人目の妊娠を見据えて在宅フリーランスへ

島安希さん ホテルで約7年間の接客経験、広告代理店で約3年間の事務経験を積んだ後、第2子の妊娠・出産を見据え、2019年に在宅ワークができるHELP YOUへジョイン。イベント運営や採用、リサーチ、ライティングなど、多岐にわたる分野で活躍中。

HELP YOUで在宅フリーランスとして働き始める以前は、どのような仕事をしていましたか?

大学卒業後、ホテルで4年ほど接客の仕事をしていました。持ち場はホテル内にある高級レストランで、来店するお客様の多くは高いレベルの接客を求めています。そのような方々の期待に応え、「ありがとう」「また島さんにお願いしたい」という言葉を頂けることにやりがいを感じていました。

その後、別の会社に3年ほど勤めたタイミングで結婚し、退職して大阪から福岡へ移住することに。福岡でまたホテルの仕事に戻り、約3年間パートタイムで働いていたのですが、今度は夫の転勤で東京への引っ越しが決まり、しばらくは専業主婦として過ごしていました。

東京でも働きたい気持ちはあったのですが、長女の保育園が見つからず……。月齢が進んで幼稚園に入れるようになったタイミングで、時短勤務の仕事を探し始めました。

就業ブランクを経て、仕事はすぐに見つかりましたか?

やはりホテルでの仕事に思い入れがあって求人を探してはみたのですが、住まいが西東京市で都心から離れている事情もあり、なかなか条件に合う仕事は見つかりませんでした。

そこで、改めて自分が理想とする働き方について考えてみたのです。現在、小学1年生の娘と2歳の息子がいるのですが、当時は息子が生まれる前で、ちょうど2人目が欲しいと考えていた頃でした。

妊娠や出産、育児のことを考えると、時間や場所に縛られない在宅フリーランスが今の私には向いているのではないかという結論に至りました。私自身が共働き家庭で育ち、いわゆる”鍵っ子”だった背景から、学校から帰ってきた子どもを「おかえり」と迎える生活に憧れていたのも理由の一つです。

そこで「在宅ワーク」をキーワードに仕事を探していたところHELP YOUに出会いました。

HELP YOUなら幅広い業務に挑戦できる

在宅ワーク求人の中で、HELP YOUを選んだのはなぜでしょう?

私が見た求人の多くは、テープ起こしやフリマアプリの出品代行など、業務内容が限定的でした。それに対して、HELP YOUの業務は幅広く、中には裁量の大きい仕事もあります。自分がこれまでに培ってきたスキルを生かせる仕事にもきっと出会えると感じ、ジョインを決めました。

多種多様な仕事があるのは、オンラインアウトソーシングサービスの提供を通じて、数多くの企業をサポートするHELP YOUならではですね。現在は、どのような仕事をしていますか?

オンラインイベントの調整や、採用サポート、デスクリサーチ、SNSで投稿する原稿の執筆などなど、幅広い分野の業務を担当しています。

私のキャリアは接客業がメインで、デスクワーク的な意味合いでの”専門職”は未経験です。そこで、HELP YOU内で公開されている仕事の募集一覧を見て、少しでも「できる」と感じたら積極的に挙手するようにしました。まずはディレクター(※1)さんに名前と顔を覚えてもらい、経験を積むチャンスを増やすのが重要だと考えたからです。

※1 クライアント企業との窓口を担うポジションで、案件の進行管理を行う。

別の分野でキャリアを積んだ人ほど、未経験からの挑戦には勇気がいる気がします。

確かに、最初の一歩を踏み出す勇気は必要かもしれません。ただ、特別なスキルがなくても、やってみれば意外とできる仕事って実はたくさんあって。実際に、私が今担当している案件は全て未経験から始めたものです。

挙手する際にどんなことを意識していますか?

私の中で意識しているのは、業務を進めるうえで不安なポイントをあらかじめディレクターさんに伝えることです。そこを共有しないまま仕事を始めると、後々ミスマッチが生まれる可能性がありますよね。今の自分に「できること」と「できないこと」を素直に伝える姿勢を常に心がけています。

ありがたいことに、最近では公募ではなくディレクターさんや育成コーディネーター(※2)の方から個別に仕事を紹介してもらえる機会が増えました。自ら応募した案件も含め、現在は13社を担当しています。

※2 HELP YOUに入会したスタッフの相談役や、ディレクターとの橋渡しを担う。

未経験からの挑戦を支える、チームの存在

13社! 小さなお子さんもいる状況下ですごいですね。どのように仕事と家庭を両立しているのでしょう?

午前中はシフト業務を入れて集中的に働き、子どもの帰宅時間が迫る午後は、時間に縛られない業務を入れています。息子の保育園は8時半〜17時なので、お迎えの時間までに終わらなかった業務は、子どもが寝た後に片付けるようにしていますね。

ただでさえ限られた時間の中で、未経験の業務だと大変なこともあるのではないでしょうか。

最初はわからないことが多く、なかなかスムーズにいかないときもありました。ただ、HELP YOUでは一つの案件につきチームで対応するため、周りには困ったときに頼れる仲間がいます。経験豊富なメンバーからどんどん吸収し、私自身も、身につけた知識を新しく入ったメンバーへ伝えていく。そうした流れが未経験でもチャレンジできる土壌を生んでいるのでしょうね。

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質問の仕方にコツはありますか?

未経験の業務だと、自分の中でも何がわからないのか曖昧なときがあるので、まずは不明点を書き出して整理するようにしています。そのうえで、質問された相手の立場に立って伝えるのは意識しているポイントです。もちろん、自分で調べて解決を試みることや、同じ質問を繰り返さないことは大前提として心がけています。

私の周囲には、質問した相手を冷たく突き放すような人はいなくて、安心して頼れる環境があるのでありがたいですね。

接客で培った、相手の要望を「聞く」力

島さんは、2021年度に全社で2名しか選ばれない「Good Point部門の獲得賞(※3)」を受賞されましたが、「できない」「わからない」をきちんと伝える責任感と、他者への配慮が受賞につながったのではないかと感じました。

ありがとうございます。いつもサポートしてくださるディレクターさんやスタッフの方々のおかげです。まだまだ力不足なところもありますが、少しでも多くのことを吸収して「島さんにお願いして良かった」と言ってもらえる仕事ができたらと思います。

受賞時、周囲のメンバーから島さんへ贈られたコメントの中に「安心感」というキーワードがありました。チームメンバーに対して安心感を与える存在になる秘けつは何でしょう?

※3 HELP YOUでは、一緒に働く仲間に対してGood Pointを贈ることができる。Good Pointとは、顧客満足度や売上の向上、組織活性などに貢献したメンバーに贈られるポイント。年度内で最も多くのポイントを獲得した者に「獲得賞」が贈られる。

 

そのような言葉を頂けて、本当にありがたい限りです。

普段から意識していることは2つあります。1つは、先ほども言った通り、やはり相手の立場に立って考えることです。

十人十色、とよくいいますが、私は「一人十色」だな、と常々思っていて。これは、ホテルで接客をしていた頃から感じていることですが、お客様一人につき十では収まりきらないほどの要望や好みを持っています。それに応えるのが接客の仕事でした。

HELP YOUでも同様に、お客様や仲間一人ひとりが持つさまざまな需要を知り、向き合うことが安心や信頼につながるのではないでしょうか。

例えば、デスクリサーチの仕事であれば、ただ言われたことを調べるだけではなく、集めた情報をどのような目的で使用するのか、背景をきちんと理解したうえでリサーチを進めるようにしています。調査レポートの提出後にお客様の反応をメモして、次の成果物に反映させるのも欠かせません。

2つ目は、自分自身を開示することです。ちょっとした表現の工夫で、自分らしさを出すように心がけています。例えば、仕事の合間にクスッとできるようなスタンプを送ってみたり……(笑)。大阪に長くいたからでしょうか、適度に笑いをはさむのが習慣になっています。

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オンラインでも感じる仲間とのつながり

私も島さんと話しているとほっとした気持ちになります。HELP YOUに入って良かったと感じるのはどんなときですか?

一緒に働くメンバーとのつながりを感じたときです。実は、HELP YOUにジョインして1年ほどは、外勤の仕事とダブルワークだったこともあり、チームに所属せずに一人で完結する仕事を選んでいました。

しかし、勇気を持ってチームに飛び込み、質問したりされたりを繰り返す中で、安心して話せる相手が増えていったんです。先ほど、周囲の方が私に対して「安心感」を持ってくださっているというお話がありましたが、私も皆さんに対して同じように感じているんですよね。

HELP YOUのチームメンバーだけではなく、お客様とのつながりを感じるシーンもあります。以前、お客様を交えてオンラインで打ち上げをしたこともありました。

実際に「会う」機会はないけれど、仲間だと思える存在がいる。正直、在宅フリーランスという働き方をしていて、そういう存在と出会えると想像していなかったので、HELP YOUに入る選択をして本当に良かったです。

在宅だから実現できた、産後すぐの職場復帰

家族でキャンプを楽しむ様子。

島さんの人柄があってこそ、素敵な人間関係を築けているのですね。当初、第2子の妊娠を見据えて在宅フリーランスの道を選んだとおっしゃっていましたが、理想の働き方はできていますか?

はい、在宅フリーランスという働き方が今の私にはフィットしていると感じます。

HELP YOUにジョインしてから2人目を妊娠・出産しましたが、そこでキャリアが途切れることはなく、1か月の産休を経て職場復帰できました。時間や場所にとらわれず働けるHELP YOUだから実現できたことですね。

今年、小学校へ進学した長女を家で迎えることもできています。まさに自分が思い描いていた理想通りの生活です。あの時、HELP YOUに入る判断をした自分を褒めてあげたいくらいですね(笑)。

産休1か月で職場復帰とは、タフですね……!

はい、想像以上に大変でした(笑)。特に、子どもの動きが活発になる7〜8か月は苦労しましたね。男の子だからか、長女のとき以上によく動き回り、抱っこをしてほしがるわりに、抱き上げると暴れるんです。保育園に入るまでのことだと思って割り切り、こればかりは根性で乗り越えました。

バイタリティあふれる島さんですが、今後はどのようなキャリアを思い描いていますか?

正直、特定の分野を極めてプロフェッショナルの道を歩むか、ジェネラリストとしてキャリアを積むか、自分の中でも決まっていないのです。HELP YOUには2つの道が用意されていますが、今はさまざまな経験を積む時期なのかな、と。

まずは目の前にある仕事に向き合い、実績を重ねることで、成長への道が開けると信じています。

まとめ

相手の立場に立って考える。相手の需要に応える。言葉にすると簡単に思えるかもしれませんが、実践するのは容易ではありません。ホテルの接客で身につけた細やかな配慮と責任感、そして相手の期待を超えたいという強い思いが、在宅フリーランスとして周囲の信頼を集める理由なのでしょう。

キャリアを積んだ人ほど、未経験の分野に飛び込むハードルは高いと感じるかもしれません。しかし、HELP YOUでは”専門職”の経験がない人も多く活躍していて、チャレンジを応援する文化があります。

在宅フリーランスという働き方に興味はあるけれど、”専門職”じゃないから無理。そう思って現状に踏みとどまっている方は、まずは副業からでも始めてみませんか?

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アイキャッチデザイン/今泉香織

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