23年の会社員生活に終止符、ダブルワークで仕事を「選べる」働き方へ

険しい山を越えたら深い谷、そしてさらに高い山。私にとって仕事は、終わりのないつらいものでした。でも、少し道を迂回してみると、違う景色が広がっていました。23年間勤めた会社を退職し、ダブルワークを始めて発見した仕事の楽しさをお伝えします。

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ライター

鈴木裕一
香港在住22年。香港系カナダ人の妻と17歳の息子(カナダで高校生活満喫中)の3人家族。2022年8月に23年の長い会社員生活を終え、10月よりHELP YOUにジョイン。デニムジーンズをつくるのが得意。

理想の服作りができず、苦悩する日々

会社員時代は、アパレル業界でマーチャンダイザーという仕事をしていました。何をしているのかわかりにくい仕事ですが、お客様がご希望するデザインや条件に合わせて服を作る仕事です。例えるなら、市場を回って旬の食材を集め、お客様においしい料理を提供するレストランのシェフに似ているかもしれません。

服を作るのは楽しい仕事です。材料を吟味して「いい服」を作り、その商品がお店に並び、着た人に喜んでいただけるのは何よりも嬉しいことでした。

ただ、楽しいばかりではありません。アパレル業界はトレンドの移り変わりが速く、競争の激しい大変な業界でもあります。ファストファッションの到来で、市場は低コストかつ短期間で生産できる服を求めるようになりました。そのような時代に、長く着られる「いい服」を作るのは難しく、市場の需要に応えようとするほど、苦労して生み出した服の寿命は短くなっていきました。

そこにコロナ禍が追い打ちをかけます。服はますます売れなくなり、仕事をしていても「つらい」と感じる時間が増えていきました。特につらかったのは「選択肢のない仕事」「必要とされない仕事」をしなくてはならないことでした。

選択肢のない仕事

扱う商品が一つしかないと、その商品が売れなくなったときに売上を回復する手段はほとんどありません。私はジーンズを専門に作っていましたが、ジーンズを履かない人が増え、市場価格が下がり、受注も大きく落ち込みました。

取り引きの条件が合わなければ「売らない」という選択肢もありますが、会社で仕事をしていると「売らない」と選択することや、低い目標の予算を立てることは許されません。そこで価格を下げて受注したり、無理のある短い納期で生産したり、達成が無理だとわかっている予算を組んだりもしました。

価格を下げて受注すれば、それを作った自分の価値まで下がったかのように感じました。短納期での出荷を目指した結果、現場に負担がかかり、製造工程において多くの問題が出ました。達成が無理な予算を見ると、自分をだましているような気持ちになりました。自身が立てた、はなから達成できないとわかりきっている予算に対して、なぜ達成できなかったのか、どのようにすれば達成できるのかを話し合う会議も苦痛でした。

必要とされない仕事

服が売れなくなると、お客様とのアポイントがとれなくなります。しかしお客様と会えないからといって、一日中オフィスで座っているわけにはいきません。なんとかアポイントを取り付けるため、来る日も来る日もアイデアを絞り出していました。それはすっかり水の枯れた井戸を必死に掘っていくような感覚で、自分がだんだんと必要とされなくなっていくのではないかという不安に襲われる毎日でした。

「このままではだめになる」「大切な時間を無駄にしているのではないか」と考えるようになり、長いこと悩んだ末に、私は会社を退職しました。そしてフリーランスで服づくりをしながら、株式会社ニットの運営するHELP YOUでのダブルワークを開始。ダブルワークにはたくさんのメリットがあり、仕事は創造的で楽しいものだったことを思い出しました。

ダブルワークを始めて得られた新たな気付き

「選ぶ」ことで思い出した仕事の楽しさ

楽しく仕事をするのに一番大事なのは「自分で選べる」ということです。好きな仕事でも、楽しいことばかりではありません。当然やりたくない仕事、条件の合わない仕事はあるでしょう。そんな時に「それしかできないからやるしかない」のと、「無理にやらなくてもよい」という選択肢があるのとでは気持ちの余裕が全く違います。無理に仕事をしないことが、自分や商品の価値を守ることにもなります

また、会社にいた時はできなかった多様性のある服を作ることもできるようになりました。ペット用の服やLGBTQの方向けの服など、今はまだ小さくても今後成長の可能性がある市場をターゲットとした服の作り方を学び、自分のできることを増やしています。

フルリモートで2つの仕事を行き来する生活

長く同じ環境で仕事をしていると、新しいスキルやツールを使わなくても、経験や習慣で仕事ができてしまいます。私自身も新しいスキルや便利なツールの使い方を身につけず、紙の書類と電卓、古い社内システムを使って仕事をしていました。

そのように仕事をしていると、自分のできることと、お客様からの要求との間にずれが生じ、いずれ経験や既存のやり方だけでは埋めることのできない溝ができ時代から取り残されてしまいます。

HELP YOUにジョインしてから、クライアント様との仕事の中でさまざまなツールがあることを知り、その便利さに驚きました。そして覚えたことを服作りの仕事に活かすことができています。

何よりも、フルリモートで働けることはHELP YOUの大きな魅力です。服作りの仕事も、HELP YOUでの仕事も、パソコン1台で完結します。

自宅にいながら、アカウントを切り替えるだけで複数の仕事を行き来できる働き方は、毎日電車で会社に出勤していた頃とは比較にならないくらい効率的です。

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ダブルワークで知った服飾以外の世界

フルリモートワークと聞くと、自宅でぽつんと一人パソコンの前に座り、孤独と戦いながら作業をしているイメージを抱く人もいるかもしれません。しかしHELP YOUでは物理的に距離が離れていても、仲間の存在を身近に感じることができます。

例えば、HELP YOUで主に使われているコミュニケーションツール「Chatwork」の部屋では、業務連絡にとどまらないさまざまな会話が飛び交っています。一人で仕事をしていても、孤独を感じたり、情報から隔絶されたりすることがありません。

また幅広い業界のクライアントと取り引きがあるHELP YOUでは、全く異なる業界の仕事を並行して行うこともできます。

さまざまな業界の事情を知ることで、これまで服飾業界の一点しかなかったところに新たな点がどんどん加わり、見える世界が立体的になっていきました。そうして視野が広がったからこそ浮かんだアイデアもあります。

ダブルワークが収入面でのリスクヘッジに

どのような業界で仕事をしていても、繁忙期と閑散期、景気や流行の波があります。収入源が一つに限られていると、悪い波が押し寄せた途端に選択肢がなくなり、仕事を選ぶ余裕すらなくなってしまいます。ダブルワークで複数の収入源をつくっておけば、経済面でのリスクヘッジになります。

今の私をシェフに例えると、メニューのレパートリーを増やし、新しい設備を取り入れてお店を広げ、もっとたくさんのお客様に喜んでもらえるお店をつくっているような段階だと感じています。

まとめ

退職を決意して以来、私は「自分で選択ができる」働き方を大事にしています。自分で選択をすれば、結果が良くても、悪くても、納得して受け入れることができるからです。仕事に対する責任感が強くなると同時に、前向きな気持ちで仕事ができます。一つの会社で働いていると、仕事を選ぶことを許されない場面が多いですが、複数の仕事を持っていれば、選択の幅は広がるはずです。今はダブルワークをしていますが、より多くのスキルを身につけることで将来的には仕事の幅を広げ、時代の変化に強い働き方をしたいと思っています。

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