【MEET UP2022レポート】60分で変わる!?パワポ資料作成講座-「みる」「つくる」「比べる」でスキルアップする新感覚ワーク-

「仕事で資料を作るものの、今ひとつ満足できない」「資料作成のスキルUPをしたいけれど、何から取り組めば良いか分からない」。

社内メンバーのそうした悩みを解消すべく、2022年12月9日、株式会社ニットでは社内外を巻き込む大規模オンラインイベント「MEET UP」で資料作成講座を実施しました。題して「60分で変わる!?パワポ資料作成講座-「みる」「つくる」「比べる」でスキルアップする新感覚ワーク-」。一方的に講師の話を聞くだけの講座とは異なり、「みる」「つくる」「比べる」の3ステップでスキルUPを目指せる実践的な内容です。

本記事内では、参加者や講師陣による作例を多数ご紹介します。「自分ならどうするか?」と考えながら、できれば手を動かして、資料作成のスキルUPのコツをつかみましょう。

MEET UP実施の背景

ニットは、2015年の創業以来フルリモートでの組織運営を行っています。現在は、35の国や地域から集まった約500人が、オンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」の事業運営を支えるメンバーとして活躍しており、うち約480人はフリーランスです。

普段、直接顔を合わせないからこそ、メンバー同士の接点を増やすためにオンラインイベントを積極的に開催しています。今回のMEET UPでは「『学び』を通じてつながりを創出する」をテーマに、資料作成講座をはじめとした多様な講座を実施しました。

【MEET UP2022レポート】実践編・テキストコミュニケーション講座〜実践ワークで分かる、あなたのテキコミュ力〜

ライター

こまこ
福岡県在住。大学卒業後、接客業・経理事務を経て、2022年にHELP YOUにスタッフとしてジョイン。
転勤族の夫と4年半の遠距離生活を経て、現在は二人暮らし。フリーランスとして主に事務の代行に携わる。→執筆記事一覧

経験豊富なプロによる実践的な資料作成講座

当社では、サービスの一つとして、クライアントのニーズに合わせたハイクオリティな資料作成を行っており、高いスキルを持ったスタッフが多く在籍しています。

▷HELP YOUの「資料作成プレミアム」の詳細はこちら

今回の講座では、ニットで組織活性に取り組むコミュニティマネージャーであり、資料作成の経験も豊富な西出裕貴が進行兼講師を務めました。さらに、天の声(コメンテーター)として参加したのは、資料作成の分野で第一線で活躍しているフリーランスの坂口まどかさんと中谷めぐみさん。豊富な経験に基づき、普段業務を進める上で意識していることや資料作成のノウハウを惜しみなくお話ししました。

特定分野でプロになるための5つのステップ

資料作成に限らず、特定の分野でスキルを磨こうと思ったときに、自己流でがむしゃらに頑張ってもなかなか成果が出ないことがあります。まずはお手本を見つけて、自分と何が違うのかをしっかり理解し、良い部分を真似ることから始めましょう。

そうしたステップの積み重ねが、スキルアップ、ひいては報酬/給与アップにつながるはずです。

講座では、「みる」「比べる」「つくる」をテーマとした実践的なワークを通して、最初の3ステップを体験していただきました。

事前課題

講座の開催に先立ち事前課題が出されました。内容は、本サイト「くらしと仕事」のライター募集スライドをブラッシュアップすること。本記事をご覧の方もぜひ60分を目安にチャレンジしてみてください。

※ ニットでは、ライティング経験の有無にかかわらず全てのメンバーがプロフェッショナルであるという考えのもと、適正な報酬をお支払いしています。

みる:どの資料が「良いなあ」と思いますか?

人から「これが良い資料です」と言われるがままに受け入れ、その通りの資料を作成するだけでは、なかなか自身の成長にはつながらないでしょう。具体的にどの点が良いのかを考え、自分なりの答えを言語化することが大切です。

そして、自分とは異なる表現方法を知ることは、スキルアップにもつながります。

最初のワークは、参加者から実際に提出された事前課題を見て、どの資料のどんなところが良いと思ったのか、参加者同士で意見交換することから始まりました。

皆様は、以下の4つの資料のうち、どの資料が「良いなぁ」と思いますか?

資料作成の「良い」を判断する上で意識するポイントは以下の4つです。

  • ①全体の統一感…色使いなど資料全体の統一感があるかどうか。
  • ②利用場面…セミナー資料とダウンロード資料とでは、文字の適切なサイズ・量も異なる。利用場面に応じた資料作成が必要。例えば、セミナー資料の場合はプロジェクターで投影されることを念頭に置いて文字の大きさは20pt以上、一方でダウンロード資料の場合は文字は小さくても良いが、だからといって内容を詰め込みすぎないように気を付ける。
  • ③作りたい雰囲気…フォントや使用する画像などの素材によって大きく印象は変わる。誰かに依頼されて資料を作成する場合は、依頼主の作りたい雰囲気に沿っているかもポイント。
  • ④わかりやすさ…文字が多すぎると読むのがストレスになる。文字を少なくしながらも、1読で伝わる資料になっているか。

当初、参加者の評価は分かれていましたが、今回は「③作りたい雰囲気」に沿っているかどうか、という観点で考えてみるよう伝えられました。「くらしと仕事」が目指す雰囲気は、「つながりや温かみがある」「活気がある」「前向きになれる」といったものです。それを踏まえると、「Dが良いのではないか」と参加者の評価がほぼ一致する結果に変化しました。

正解はありませんが、何を重要視するかによって「良い」と判断する基準は変わります。

そうした意味では、依頼主の重視するポイントや意図をうまく汲み取るコミュニケーション能力も、資料作成で重要なスキルの一つです。

つくる:意識するポイントを踏まえブラッシュアップをしよう

続いてのワークでは、前述の4つのポイントを踏まえた上で、それぞれが事前課題として作成した資料を15分を目安にブラッシュアップしました。

比べる:講師陣の制作物から資料作成のコツを学ぶ

最後のワークでは、事前課題に対する解答例として講師陣3名が作成したパワポ資料を教材に、資料作成のコツを学びました。参加者自身と講師、それぞれの制作物を比較することで「もっとこうすればよかった」「次はこうしてみよう」といった気付きを得ることができます。

同じテーマを与えられても、人によって意識するポイントは異なります。講師陣の作成スタイルも三者三様でした。

資料作成において講師一人ひとりが意識したポイントを、ご本人のコメントと共にご紹介します。

中谷さん:意図が伝わるレイアウトと細やかな工夫が特徴的なスライド

中谷さんは、1枚にまとめたスライドを2パターン作成しました。

(中谷さんコメント)
届けたいメッセージがひと目で伝わるように「ライティングにチャレンジしませんか?」という文言を大きく載せています。右側のスライドでは、見る人に「くらしと仕事」でのライティングとは何かを具体的にイメージしてもらった上で、右下の「ライターになるステップ」で応募までの行動を促すことも意識したポイントです。

そのほか、資料をわかりやすくするためにデザインだけではなく言葉選びにも気を配り、内容自体が変わらない範囲でテキストを微調整しました。


参加者からは、ライター募集の文言が大きく、とても分かりやすい、という感想があがりました。

西出さん:メディアの雰囲気を表現。分かりやすさと流れを意識したスライド

本サイト「くらしと仕事」の担当でもある西出さんの資料がこちら。

(西出さんコメント)
1枚目では、メディアの雰囲気を表現するために、各記事のアイキャッチを並べています。2枚目では、アピールポイントでもある数字を分かりやすく表現すること、そして働く具体的なイメージからライター応募までの流れを伝えることを大切にしています。柔らかい印象にするために、イラストも可愛いものを使用しています。

坂口さん:用途別の色使いと自分なりの解釈で強弱をつけたレイアウト

最後に紹介されたのは、坂口さん作成の資料。HELP YOUのサービスカラーと、コーポレートカラー、それぞれの色を使って2種類のスライドを作成しました。同じレイアウトでも色を変えるだけで雰囲気はガラリと変わり、見る人が受ける印象は大きく異なります。

(坂口さんコメント)
資料の上段ではライター募集中のメッセージを前面に押し出し、トップページの画面キャプチャを貼ることで、サイトのイメージが伝わるようにしました。下段については、4つあるポイントのうち「ライター未経験者も積極的に募集している」という点が一番の特徴であると解釈し、他の3つのポイントと大きさに差をつけたのが工夫した点です。


スライドを見た中谷さんは「ライターを募集していることが一目でわかるだけではなく、未経験者や新人さんにも安心感を与える内容になっている」と賞賛。西出さんからは「色数が少なく見やすい。1つ目のポイントだけを強調することで、「くらしと仕事」におけるライター募集の特徴が際立っている」とコメントがありました。

資料作成で押さえておきたい基本と注意点


「詰め込みすぎない」「余白や行間を広くする」「読み手に興味を持ってもらえるよう、パワポのデフォルトのデザインを流用しないようにする」といったこともテクニック的には重要です。そして、実務を進める上で注意が必要なのが、ロゴの使い方です。必ず依頼主にロゴのガイドラインの有無を確認し、それを遵守して使用するようにしましょう。

講座で学んだことを実践し、スキルアップを経て報酬/給料アップを目指す

終了時​​、参加者には「講座内容を踏まえ、事前課題で作成したスライドをブラッシュアップする」という事後課題が出されました。この記事をご覧の皆様も、今回の事前課題やこれまでに自分が作成した資料のブラッシュアップにぜひチャレンジしてみてください。

記事の冒頭でも触れたように、報酬/給料アップを念頭においたキャリアアップを目指すには、身につけたスキルを活かして実績を積むことが重要です。

オンラインアウトソーシングサービスの提供を通じて600以上の企業をサポートするニットでは、資料作成をはじめとしたさまざまな仕事に挑戦し、実績を積むことができます。ゆくゆくは今回講師を務めた中谷さんや坂口さんのような資料作成のプロフェッショナルを目指すことも可能です。

ぜひ実績を積む場としてご検討いただければと思います。

▷特定の分野で実績を積んでキャリアアップを目指したい方はこちら

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資料作成では、依頼主そしてその先の読み手のことまで考えることが重要

最後に、参加者から寄せられた事前質問と、その回答内容をいくつかご紹介します。経験豊富なプロならではの視点で語られる言葉からは、資料作成をはじめとした業務を請け負う上で重要なことを感じ取ることができました。

Q:ニットでフリーランスとしてお仕事される前から 資料作成を強みとされていたのでしょうか? 更なるスキルアップのために普段から意識されていることがあれば知りたいです。

中谷さん:私はもともと新卒時代に営業を担当していたため、資料作成やプレゼンをする機会が多くありました。外部向けの資料として厳しくチェックを受け、構成作成や情報整理の仕方を学びました。見やすい資料ができ、取引先に伝えたいことが伝わったときに「楽しいな」と感じ、それ以来はまっています。夜中までやっていても平気なほど、資料作成が好きです。

坂口さん:私はニットでフリーランスの仕事を始める前は、資料作成経験はそこまで多くはありませんでした。HELP YOU事業が立ち上がってすぐにジョインして、そこから磨いていきました。普段の生活の中で良いな、と思ったものを参考にすることもあります。

西出さん:僕もスマホでいろんなサイトを見ていて資料作成の参考になりそうなデザインやレイアウトを見つけたときには、すかさずスクリーンショットを撮っています。

Q:デザインセンスに自信がありません。資料作成にはセンスは必要ですか?

坂口さん: 資料作成におけるデザインの基本は「揃える」「整える」で、そこさえ押さえておけばセンスは必須ではないというのが持論です。むしろ、依頼主の意図を汲んで資料に反映させる能力の方が大事かもしれませんね。

Q:コーポレートカラーや企業ロゴを元に資料を作る場合、資料向きではない色合いだったらどのようにアレンジしていますか?

坂口さん:まずは企業HPを見にいくことをおすすめします。コーポレートカラーやロゴをうまく資料に落とし込むヒントが見つかるはずです。

中谷さん:坂口さんに教えてもらったのですが、HPは企業様がイメージを作り込んでいる部分なので、そこを参考にするのがベターです。それがない場合は、スライド一枚ごとに依頼主とイメージをすり合わせながら少しずつ進めていくと良いでしょう。

西出さん:ある程度引き出しを持っていた方が良いというのはありますね。依頼主自身も言語化できていない答えを導き出せるだけの表現力が必要ですね。

Q:依頼主の意向にどのように寄り添っていますか?(資料作成の際、いつも自分本位になってしまっている気がするので)

坂口さん:自分が良いと思うものを作るのは当然ですが、あくまでもクライアントが良い、というものを作らないといけない。そして依頼主の意向だけではなく、最も大切なのはその先の読み手のことまで考えることです。自信がないときは、2、3案作ることもあります。自分の中で一番良いと思っていたものが選ばれなかったときは落ち込むこともありますが、それはクライアントの意向に沿えていなかったから、と思っています。

まとめ

さまざまな作例を見て、資料作成に対するモチベーションが上がった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

資料作成のニーズが増える中、ニットでは今回のようなイベントなどを通じて、ノウハウのシェアを行うことで、資料作成スキルの底上げを行っています。高いスキルを持つスタッフと共に切磋琢磨しながら、「自分の資料作成のスキルが通用するか試してみたい!」「実際に業務を行いながら、スキルアップも目指したい」という方のジョインをお待ちしています。

▷資料作成のスキルを生かして実績を積みたい方はこちら

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