フリーランスは稼げない?!安定収入を実現したデザイナーに聞くリアルな道のり くらしと仕事

フリーランスは稼げない?!安定収入を実現したデザイナーに聞くリアルな道のり

「晴れてフリーランスになったはいいものの思うように稼げない」──覚悟はしていても、実際に稼げない現実を目の当たりにすると、やはり落ち込んでしまいますよね。何のために独立したのかと自問したり、どうしたらいいのか悩んだりすることもあるでしょう。

そこで今回は、50代で独立後、安定的な収入基盤を築き上げたフリーランスの越田律子さんをピックアップ。デザイナーの仕事でコンスタントに月収を得るためのコツを聞きました。

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インタビュイー

越田律子さん
まちづくり会社、動画制作会社、印刷会社を経てHELP YOUへジョイン。クリエイティブ分野を得意とし、HELP YOUでは一対一でクライアントに伴走する「企業専属スタッフ」としても活躍中。

ライター

神原優子
新卒で公務員に入社したものの、自分の生き方に違和感を持って約1年半後に退職。その後、美容室の受付バイトを経験したのち、現在は主にデザイン関係のフリーランスとして活動中。→執筆記事一覧

独立後、仕事の足がかりを得るまで

──前回のインタビューでは、定年後も働き続ける基盤づくりのため、50代でフリーランスに転向した経緯を伺いました。独立後、すぐに仕事は見つかったのでしょうか?
https://kurashigoto.me/interview/post-26461/

すぐには見つかりませんでした。独立後はたくさんのクラウドソーシングなどに応募して仕事を探し、すぐに案件獲得にたどり着けなくてもめげずにエントリーし続けていました。なかでも、コンペティション形式(※1)で案件を紹介しているプラットフォームだと案件獲得のハードルは高かったですね。

その後、働くための情報をインターネットで集めるなかで、複数のサイトでオンラインアウトソーシング(※2)「HELP YOU」の名前を見かけるようになりました。直感的に「ここならやりたい仕事にたどり着けそうだな」と前向きな感情を抱いたことを覚えています。並行して他の在宅案件も受けていましたが、収入の柱とするには弱く、今ではHELP YOUが大きな収入の柱になっています。

(※1)ある依頼に対して、複数の参加者が企画や作品を提案し、発注者がその中から最も優れたものに対して採用・報酬の支払いを行う形式。
(※2) オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。

──HELP YOUなどで月の収入が安定するまでどれくらいかかりましたか?

私の場合は目標月収を達成するまで2年ほどかかりました。自分の得意分野であるデザインのみに絞ってしまうと、思うように案件にジョインできない時期がありまして。

そのため、受ける案件の分野を限定せず、カスタマーサポートなどの案件にも携わりながらフリーランスとして試行錯誤を重ねていきました。また、メインのHELP YOUに限らず他のところからも幅広く仕事を受けていました。

独立した当初は孤独感も強くて「この先もこんな調子なんだろうか」と不安になることも多く、会社にいたときに比べて仕事に関する身近な相談相手もなかなかいないことから、とても心細かったです。

しかし、今ではHELP YOUでお互いに適度な距離感を保ちつつ助け合える環境があるので、リモートで連絡を取っていても、まるで机を並べてみんなで仕事をしているような感覚で仕事ができています。

在宅フリーランスを続けるためのポイント

──独立後、なかなか仕事が見つからなかったり、収入が目標額に届かずに悩んだりすることってありますよね。かくいう私もそうなのですが、越田さんはどのようにして収入を安定させていったのでしょうか。

HELP YOUの中で、とにかく色々な業務に挑戦し、自分をアピールしました。案件に参加しようか迷ったらまずは挙手してみたり、グループチャットで自分の得意なことをアピールしてみたり。

これなら私にお任せください」と自信を持って言える得意分野があれば、それを積極的にアピールすると良いでしょう。

例えば、私は「世界観」を設計し、言語化することが得意です。常に配色やフォント、パーツの位置など全ての要素について「なぜ」を説明できるようにし、一貫した世界観を表現できるように心がけています。

これまでの経験で磨いてきたスキルを棚卸しすれば、一つはそういった強みが見つかるのではないでしょうか。もし見つからなければ、今から新しく強みをつくるのでも決して遅くはありません。

自分を差別化するためにあえてニッチな分野で学んでみたり、出会った案件で得たノウハウを武器として見せたり、方法はいくらでもあります。

ただし、武器があっても待っているだけでは仕事はやって来ません。全体に向けて自分のできることや時間のリソースがどれくらいあるかをアピールするだけでなく、過去に関わったことのあるディレクターへ個別に仕事を募集している旨を伝えることも一つの方法です。

このように案件獲得のため貪欲に行動していると、そのうち知り合いのディレクター側から直接声がかかる機会が増え、業務量や収入も安定していきました。

最後に当たり前のことではありますが、①素早いレスポンス②納期を守る③品質の担保の3つはフリーランスとして選ばれるために欠かせません。

越田さんの仕事風景。スケジュール管理はPCと手帳とメモの3段構え。常に手帳でタスクを確認!

──越田さんご自身がフリーランスとして選ばれてきた理由には、どのような点があると思いますか?

ありがたいことに今まで継続してお仕事を頂いているのは、以下を心がけていることが理由にあると思っています。

①デザインスキルの前に、フリーランスとして仕事をする大前提である一次返信を早くする

②自分の考えとは異なる場合でも一方的に主張するのではなく、謙虚な姿勢で歩み寄りながら着地点を探す

③逆に、提案を歓迎してくださるクライアントに対しては、遊び心のあるクリエイティブや許される範囲内で提案を行う

このように案件に対して臨機応変に対応し、どんな状況でも柔軟に立ち回れる力と最後までやり抜く粘り強さを大切にしてきたからかもしれません。

とはいえ、過去には、クライアントとデザインの着地点が十分に共有できず、何度も修正を重ねてしまった苦い経験もあります。

デザインとひと口にいってもさまざまで、例えば「いちご」を表現しようと思っても「甘い」「赤い」「春」などイメージの幅はとても広いですよね。このように感覚的なイメージの行き違いやズレを埋められず、着地点がなかなか見つからなかったことがあります。

しかし、この経験からクリエイターとして謙虚な姿勢を忘れず、クライアントの視点に立って仕事を進める大切さを学びました。今は「ありがとう。こういう表現を求めていた!」と言っていただけるようなアウトプットを出していきたいと思っています。

──納期を守るなどの基本的なポイントに気を付けつつ、相手目線でデザインを軌道修正していく柔軟性が大切だということですね。「自分で仕事を取りに行く姿勢」に加え、在宅で働くうえでは、どのようなことを意識されていますか?

特に「自己管理」を大切にしています。

フリーランスになると、自分で時間や仕事の配分を調整しやすくなる分、管理ができないと大変なことになってしまいます。私の場合はむしろそういった環境が合っており、自主的に仕事に取り組めることに充実感を覚えています。

写真は宮崎県にある高千穂峡。仕事をやりくりして平日に旅行できるのもフリーランスならでは。

──ありがとうございます。最後にフリーランスとしての今後の展望について教えてください。

77歳まで働き続けたいので、仕事とプライベートのバランスを取りつつ、楽しんで仕事をしていきたいです。また、自分を成長させてくれる体験や旅行にお金を使いたいです!

仕事面ではこのままクリエイティブ分野で活動しつつ、少し勢いがなくなってしまった自営サイトを復活させるか、それに代わる何かがないかと模索中です。AIの勉強もしていますが、今は特にショート動画などの動画作成に興味があるので挑戦したいですね。

50代、まだまだ学び続け、もっとクリエイターとしての引き出しを増やしていきます!

まとめ

会社員だった越田さんはスキルアップできる環境を求めて50代でフリーランスとして独立。自分の得意分野であるデザインに案件を絞らず、幅広く案件を受けて仕事仲間との信頼関係を築きながら収入を安定させていったそうです。

そのなかで重要なのは、自分の中で揺るぎない「強み」を見つけること。それは、すでに自分の中にあるものかもしれませんし、これから獲得していくものかもしれません。

その武器を携えながら攻めの姿勢で仕事をつかみ取りに行けば、時間がかかっても、遠回りでも、きっとデザイナーの仕事で食べていける未来に近付くはずです。

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