派遣or在宅ワーク?転勤族でも自分らしく働き続ける方法 くらしと仕事

派遣or在宅ワーク?転勤族でも自分らしく働き続ける方法

転勤のたびにゼロから仕事探し。さらに引っ越しが続くほど、仕事探しも億劫に。私のキャリア、どうなるんだろう──。
転勤族の妻・夫にとって、自身の働き方やキャリア形成に関する悩みは、一度は向き合わなければいけないテーマではないでしょうか。
転勤族を理由に自分のキャリアを諦めたくない。やりがいのある仕事を探す道はきっとあるはず!
そこで今回は、転勤族という環境でも自分らしく仕事を続けるための方法として「派遣」と「在宅ワーク(フリーランス)」という2つの働き方をご紹介。転勤族をパートナーに持つ、オンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」のスタッフの仕事体験談もぜひ参考にしてくださいね。

※1 オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。

国内・海外在住の転勤族も多数在籍!自分らしく働けるHELP YOU

ライター

Fukino
エジプト在住、2人の未就学児ママ。編集プロダクション、大手出版会社、IT会社にて約10年間の編集・ライティング経験を経て、フリーランスに。2024年からはWEBデザイナー・コーダーとしても活動中。好きなことは食べること・飲むこと。家族や友人と食卓を囲むときに、最大の幸せを感じます。→執筆記事一覧

「どうせまた辞めるから……」転勤族の妻・夫が抱える悩み

転勤族の妻・夫の多くが、以下のような悩みを抱えているのではないでしょうか。

  • 転勤ごとに退職でキャリアアップが難しい
  • 転勤のたびに新しい職を探すのが負担
  • 毎回新しい職場に馴染むのが大変
  • 転勤先で条件に合う仕事が見つけにくい
  • 収入が不安定になり、生活に不安がある
  • などなど

実際に転勤族をパートナーに持つHELP YOUのスタッフは、過去に以下のような悩みを抱えていたとのことです。

あおさんの場合
転勤族だと長期間働けないという前提があるので、どうしてもパート中心の働き方になりがちでした。私の場合は妊娠も希望していたので、次の転勤のタイミングと合わせて採用側に不安視されました。また、地方に行くと求人自体も少なく、過去に培ったスキルを活かせないことも……。やりがいを求めてもパート業務では評価や成長にはつながりにくく、また家族からも「パートで十分」と言われ、自分のキャリアを諦めなければならないようでモヤモヤした時期が続きました。
村山さんの場合
せっかく仲良くなった職場の人たちとも引っ越しのタイミングでお別れで、その多くは退職と同時に関係が途切れてしまいました。引っ越すたびにまた仕事探しをするのも大変で、決まるまでのブランクに不安を感じることも。年齢を重ねるごとに、仕事の選択肢も狭まるのではないかという将来への心配も強くありました。
こうした転勤族ならではの仕事の悩みを解決する糸口について、以下より探っていきましょう。

転勤族におすすめの働き方ってあるの?

あります。まず転勤族の妻・夫として仕事を探す前に、以下の3つの内容について自分なりの答えを出すのがおすすめです。

  • 【勤務地への制約】通勤あり?在宅ワーク?──生活地が変わっても再就職しやすい職を探す?どこにいても働き続けられる職を探す?
  • 【働き方】ライフプランへの柔軟性はどれだけ必要?──家庭、子育て、キャリアなど、生活・人生に関わることをバランスよく満たせる働き方は?
  • 【収入】どれくらいの収入が欲しい?──毎月どのくらいの収入があれば満足?

まずはこの3つの質問に対する答えを明確にしておきましょう。例えば、以下のようなイメージ。

  • 【仕事そのもの】転勤のたびに職探しをするのが負担だから、勤務地への制約がない「完全在宅ワークOK」の仕事が良い。
  • 【働き方】子どもと過ごす時間をしっかり確保したいから、稼働時間は日中の6時間に収めたい。理想は9時〜15時。一人で黙々と作業するとモチベーションが下がるから、在宅ワークでも人と関わりながら働きたい。
  • 【収入】正社員のようなお給料はいらないけど、毎月10万円を目指したい。

このように希望の条件をなるべく具体的に言語化することで、どんな仕事・働き方が自分に合うかが見えてきます。また、自分の希望にできるだけ合う条件の仕事に就けば、転勤という環境の変化が起こる中でも、納得感を持って仕事を続けることができるようになります。

今回は、この3つの軸をベースに「派遣」と「在宅ワーク(フリーランス)」という働き方をご紹介。以下より解説するそれぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の希望やライフステージに合った働き方を見つけていきましょう。

【転勤族×派遣】安定が大事!という人におすすめ

転勤先での仕事探しで強い味方となるのが「派遣」という働き方。派遣会社に登録し、自分の希望やスキルに合った派遣先の企業で就業するスタイルです。

派遣のメリット

  • 転勤先でも仕事を探しやすい:全国展開している派遣会社に登録しておけば、転勤が決まった際に次の居住地でも仕事探しを継続してサポートしてもらえる可能性が高いです。自分で一から求人を探す手間が省け、土地勘のない場所でもスムーズに仕事探しをスタートすることができます。
  • 社会保険・福利厚生が利用できる:派遣会社の社会保険に加入でき、有給休暇や健康診断といった福利厚生も利用できます(※加入条件は要確認)。安定した基盤の上で働きたい人にとっては大きな安心材料に。
  • 未経験から挑戦できる職種も多い:オフィスワーク未経験者でも始めやすい一般事務やコールセンターなど、幅広い職種の求人があります。研修制度が充実している派遣先も多く、新しいスキルを身につけるチャンスにもなります。

派遣のデメリット

  • 転勤のたびに職場を変える可能性がある:派遣先の企業に出勤する仕事の場合、転勤が決まればその仕事は辞めなければなりません。これまでの職場での経歴がリセットされる感覚を持つ可能性があります。ただし、「在宅ワークOK」という派遣業務もあるので、そのような職に就けば、引っ越し後も継続して同じ派遣先で働くこともできます。

派遣はこんな人におすすめ!

  • 収入や福利厚生など、安定性を重視したい人
  • 職場でのコミュニケーションや人とのつながりを楽しみたい人
  • 未経験からオフィスワークなどにチャレンジしたい人
  • 仕事探しの手間は派遣会社に任せたい人
  • 転勤のペースが数年に一度で、ある程度まとまった期間、同じ土地に住む予定がある人

転勤族に人気の派遣の仕事例

  • 事務職(一般事務、営業事務など):常時求人があり、PCの基本操作ができれば未経験でも挑戦しやすい定番の職種。
  • コールセンター:マニュアルや研修が完備されていることが多く、未経験者でも安心してスタートできる。シフトの自由度が高いのも魅力。
  • 販売・接客:全国チェーンの店舗もあり、転勤先でも同職種の仕事を見つけられる可能性がある。短期の求人も多く、次の転勤までのつなぎとして活用するのもあり。
  • 製造・軽作業:スキル不要で始められる仕事が多く、手を動かすのが好きな人におすすめ。

【体験談】派遣を経験した後、在宅ワークへと切り替えたあおさんのエピソード

あおさん
夫と息子(5歳)の3人暮らし。技術系会社員として都内で勤務し、結婚を機に退職。夫の転勤に家族帯同する転勤族へ。転勤が落ち着き、契約社員や派遣社員として働き始めるも、家庭と仕事の両立に悩み、自分らしい働き方を求め在宅フリーランスへと切り替え。現在はHELP YOUにて秘書業務とライティング業務に取り組む。
あおさん:私は3DCAD(3Dコンピューター支援設計 ※2)を扱う技術系の派遣社員として働いていました。派遣というと事務職をイメージされがちですが、実際には建築や映像など特殊スキルを活かせる仕事も多く、自分の得意分野を生かせるのが魅力だと感じました。

※2 コンピューターを使って3次元のオブジェクトやモデルを設計するための技術

派遣で良かった点は、まず給与水準の高さです。専門スキルが必要な案件になると、さらに条件が良い傾向にあります。また、派遣先には大手企業が多く、私自身も大きなプロジェクトに関わることができました。

時短勤務などの希望条件を踏まえ、派遣会社が求人紹介や勤務条件の交渉を行ってくれたことで、子育て中でも働ける仕事に就くことができました。結果的に、勤務先での評価から社員登用につながったのも大きな収穫でした。

デメリットは、派遣先企業とのミスマッチが起こる可能性がある点です。仕事内容が想定以上にハードだったり、職場の雰囲気が合わなかったりで短期間で辞めるという話もよく聞きます。また、特殊スキル系の求人は都心部に集中する傾向があり、郊外に住んでいる私にとって、自宅から片道1時間半の通勤は負担でした。

派遣は「基盤の整った企業で経験を積み、安定した収入を得られる」ことが大きな魅力である一方、「職場との相性や勤務条件はしっかり見極める必要がある」という働き方だと思います。自分の優先したいポイントを整理した上で職場を選べば、キャリア形成の可能性が広がり、やりがいも感じることができます。

【転勤族×在宅ワーク】柔軟性を重視!という人におすすめ

インターネット環境さえあればどこでも働けるのが「在宅ワーク(フリーランス)」。企業に雇用されるのではなく、個人として業務委託契約を結ぶというケースが多い働き方です。

在宅ワークのメリット

  • 生活場所を選ばない:在宅ワーク最大のメリット。パートナーがどこに転勤になっても、同じクライアントと仕事を続けられる可能性が高く、着実にキャリアを積める。
  • 自分のスキルを活かして働ける:ライティング、デザイン、プログラミング、経理など、これまでの経験や得意なことを直接仕事に活かせる。実績を積めば、キャリアアップの道も見えてくる。
  • 時間の柔軟性がある:納期さえ守れば、働く時間や場所を自分で調整可能。子育てや介護など、家庭の事情に合わせて柔軟に働きたい人に最適。
  • 通勤負担がない:自宅で働けば通勤時間ゼロ。コワーキングスペースも自分の好きな場所を選べるので、通勤負担がほぼない。

在宅ワークのデメリット

  • 収入が不安定になりがち:仕事量は常に一定とは限らず、月によって収入が変動することも。安定した収入を得るには、継続的に仕事を受注するための営業努力も必要。
  • 営業・契約・税金管理などを自分で行う必要がある:会社員とは違い、仕事を見つけるための営業活動から、契約書の確認、請求書の発行、確定申告といった事務作業もすべて自己対応。

在宅ワーク・フリーランスはこんな人におすすめ!

  • 転勤しても同じ仕事を続け、キャリアを積みたい人
  • 場所や時間に縛られず、自分のペースで働きたい人
  • 専門的なスキルや経験を活かしたい人
  • 一人でコツコツと作業するのが好きな人
  • 子育てや趣味などプライベートとの両立を最優先したい人
  • 将来的に「自分の仕事」を育てたいという意欲がある人

転勤族に人気の在宅ワークの仕事例

  • オンライン事務:バックオフィス系の営業事務。
  • フリーランス経理:請求書発行などの日常経理サポートや経理コンサルティング、経営判断サポートなど、経理の経験を活かせる職種。
  • オンライン秘書:スケジュール管理、メール対応、資料作成など、事務経験を活かして企業をサポートする仕事。
  • Webライター・編集:特別な資格がなくても始めやすく、未経験から実績を積むことが可能。
  • Webデザイナー:デザインスキルがあれば、企業のWebサイトやバナー制作など、高単価な案件も狙える。
  • 動画編集者:SNSやYouTube用の動画作成案件が多く、求人数も安定してある。
  • プログラマー/エンジニア:専門スキルがあれば、常に高い需要がある職種。

【体験談】転勤族×在宅ワークで働く村山さんのエピソード

ライター自画像 くらしと仕事
村山さん
夫と小学生の息子の3人家族。転勤族歴、約12年。全国転勤のある夫との結婚を機に、転勤族へ。魚の美味しい場所へ転勤することが多く、魚好きファミリーとして各地の海産物を堪能するのが楽しみに。HELP YOUにジョインしてからは、営業サポートやライティング業務に取り組む。
村山さん:在宅ワークを始めて一番助かったのは、引っ越しのたびに退職や転職活動をしなくてよくなったことです。転勤族にとって引っ越しは避けられませんが、毎回の退職手続きや新しい職探しは大きな負担でした。その手間がなくなった分、子どもが引っ越し前に友達と遊ぶ時間を確保したり、ご近所の方とのお別れを大切にしたりできるようになりました。暮らしの中に余裕が増えて、精神的にも安心しました。

また、時間の自由度も魅力です。子どもの学校行事に参加しやすく、休暇を取らずに済むので、家庭との両立がしやすいです。友人の予定に合わせてランチに出かけたり、業務の合間に掃除や買い物を済ませたりするなど、日常生活と柔軟に調整できる点も助かっています。

デメリットは、誰とも会話しない日もよくあり、孤独になりやすいこと。仕事中の「オンオフの切り替え」も難しく、つい休憩を取りすぎたり逆に働きすぎたりしてしまうことも。また、在宅ワークは成果や案件数で収入が変動するため、安定した給与を得にくいのも不安に感じる点です。

とはいえ、場所に縛られずに働けるメリットは大きく、私は子連れで実家に帰省するときでも仕事を続けられています。さらに仕事の種類が豊富で、得意分野を活かすだけでなく新しいスキル習得にも挑戦できるので、自分の成長を実感できるやりがいがあります。

孤独感や収入面について自分なりの落とし所を見つけることができれば、自由度や継続性が高い在宅ワークは転勤族にとって魅力ある選択だと感じています。

【転勤族×派遣&在宅】のハイブリッド型もあり

「安定とキャリア、両方欲しい…」という場合、派遣と在宅ワークを組み合わせる「ハイブリッド型」という働き方もおすすめです。

例1:平日は派遣社員として働き、週末や空いた時間に、副業として在宅ワークを行う
この働き方のメリットは、派遣の「安定性・社会のつながり」と、在宅ワークの「継続性・将来性」という、両方の良いとこどりができる点です。「派遣の仕事が契約満了になったら、在宅ワークの比重を増やす」「在宅ワークの収入が安定してきたら、派遣の勤務日数を減らす」など、経験を積めば、状況に応じてバランスを調整することも可能です。

例2:100%在宅ワークOKの派遣を探す
100%リモートワークOKという派遣も増えてきています。国内在住者限定、特定のスキルを要する職種、場所に縛られない仕事内容など、応募できる前提条件や制約が多くなるものの、これらの制約をクリアにできるならば、100%在宅ワークの派遣を検討するのも一つの手です。転勤族が抱える収入とキャリアの不安を同時に解消できる、理想の選択肢ともなり得ます。

まとめ

パートナーが転勤族でも、自分にあった仕事探しやキャリアを築く方法はあります。これまでの働き方に固執せず、今の自分に合った選択肢を見つけることが、仕事を長く楽しく続けるための鍵。

・安定した収入や福利厚生を重視するなら「派遣」
・場所にとらわれず柔軟に働きたいなら「在宅ワーク」
・安定と将来性の両方を手に入れたいなら「ハイブリッド型」


どの選択をするにしろ、大切にしたいのは「最初から完璧を目指さなくてOK」ということ。
派遣会社に登録してどんな仕事があるか話を聞いてみるだけでも、新しい発見があるはずです。在宅ワークに興味があれば、まずは単発の仕事から挑戦してみるのも良いかもしれません。

転勤はキャリアの「中断」ではなく、「新しい働き方を見つけるチャンス」ともいえます。自分らしいキャリアを築くための第一歩を、ぜひ踏み出してみてください!

▶︎転勤族でも「自分らしく働き続ける」を実現できるHELP YOU

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