突然の休園・休校!元気な子どもと在宅ワーク体験談【座談会レポート】

2020年の始め、未知の脅威と恐れられていた新型コロナウイルスは、幾度の変異と流行を経て、現在では私たちにとって身近な病となってきました。
そんな中、働く子育て世代を悩ませるのが、新型コロナウイルス陽性者発生による突然の休園・休校。出勤が必要な職業の方は、仕事を休まざるを得ない場合もあるでしょう。では、リモートワークであれば、普段通りに働くことができるのでしょうか。フルリモートで働く(株)ニットとHELP YOUの子育て中のメンバーで座談会を開き、休園・休校時に元気な子どもと自宅で過ごしながら働いた体験を語り合いました。

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ライター

齊藤由佳
山口県出身。大学進学で上京後、食品メーカーで営業職として勤務。その後結婚を機に、機械専門商社の営業事務に転職。
娘を0歳から保育園に入れて働き続けていたが、70歳まで働く時代。娘の小さい時くらいそばにいてあげたいと思いHELP YOUにジョイン。
いろいろな仕事に挑戦できるHELP YOUでスキルアップを目指し修行中。

メンバー紹介

HELP YOUに携わる様々なポジションから男女4人が参加

今回の座談会に参加したのは、未就学児から小学校低学年までの子どもをもつ4人。(株)ニットorニットの運営するオンラインアウトソーシングサービスHELP YOUに所属し、全員がフルリモートで仕事をしています。
新型コロナウイルスによる休園・休校の経験が豊富なメンバーもいれば、ギリギリのところで休園を免れたメンバーも。それぞれの視点から、突然元気な子どもが家に居る環境で数日間在宅ワークをすることの大変さや乗り越えかたを語ってもらいました。

ハリーさん(仮名)
子ども:小学1年生・男の子、年長・女の子
休園6日間、小学校のクラス閉鎖1日を経験。新型コロナウイルスの影響が深刻化し始めた2020年度にも休園を経験している。

もへさん(仮名)
子ども:小学1年生・女の子、年少・男の子
休園は3日間、2日間、1日間の3回経験。休校も1回経験。

さきさん(仮名)
子ども:3歳・男の子
保育園休園を2日間経験。その時、子どもが濃厚接触者に該当したため、普段は出勤の夫も一緒に在宅ワークをした。

ジャックさん(仮名)
子ども:4歳・男の子、2歳・男の子
座談会唯一の男性参加者。新型コロナウイルスでの休園は未経験だが、子どもの体調不良時に看病しながらの在宅ワークを経験している。

※子どもの年齢は、休校・休園当時です

●HELP YOUとは
HELP YOUは株式会社ニットが提供するオンラインアウトソーシングサービス。2015年にサービスの提供を開始して以降、フルリモートでの運営を貫いています。現在、33の国や地域でくらす約400名のフリーランスが、HELP YOU事業を支えるメンバーとしてリモートで活躍中です。

休園・休校中これがつらかった…

子どもの年齢や特性にもよりますが、休園・休校中は、いつもなら仕事に使えるはずの時間の多くを子どものお世話に充てることになります。未就学児であれば食事や排泄・身の回りのお世話、小学生であっても、オンライン授業のサポートや宿題の確認など、一人で在宅ワークをしているときには同時発生しないタスクを、仕事と並行して対応していかなければなりません。
そのような状況で特に苦労したことは何だったか、4人に聞いてみました。

オンライン授業をつきっきりでサポート

小学生の子どもをもつハリーさんともへさんが、大変だったと真っ先に挙げたのは、オンライン授業のサポートについてです。

ハリー:休校中、学校で支給されたタブレットを使ってオンライン授業があったのですが、そのサポートがとにかく大変でした。一応、学校で操作方法は教えてもらっているのですが、子どもが間違って操作したりしないか心配で…。あとは、家だからおもちゃなんかも身近にあるので、子どもがいろんなものに気を取られてしまうんですよね。なので、集中してもらうために、私は仕事を中断して授業中ずっと隣でサポートしていました。

もへ:オンライン授業だと他の子の様子や家庭の様子までわかるので、きちんと授業に参加させないとっていうプレッシャーがありますよね。

ハリー:そうそう。画面の向こうで先生がイライラされているのも伝わってきて。私もリモートで仕事をする大変さがわかるので、共感してしまいました。先生にご迷惑をおかけしないようにもう必死でしたね。

もへ:面白かったのは、うちの子は、体育や音楽でもリモート授業があって! それを見るのはすごくシュールでした。体育ではタブレットの前でみんなで同じ動きをしたり、音楽ではリズムに合わせて手をたたいたり。タイムラグがあって全然合わないんですけどね(笑)。

この休校時、ハリーさんは結局、国語と算数の2時間をつきっきりでサポートしたそうです。
リモートといえど、クラスの全員がリアルタイムで受けている授業。先生やクラスメイトに迷惑をかけられないという親の気持ちが強く伝わってきました。

昼食の準備も大変

昼食も、子どもがいると普段とは違う対応が必要になってきます。

ハリー:うちの子はアレルギーがありインスタント食品でぱっと済ませることができないので、昼食の準備も大変でした。自分だけならあるもので簡単に済ませるのですが、子どもがいると、食材を事前に買い込んだりしておく必要もあります。冬休みや夏休みの延長みたいな気分でしたね。普段は給食で本当に助かっています。

もへ:うちの下の子は年少で、まだひとりできちんとご飯を食べてくれなくて。ご飯を作ったら終わりではなく、食事介助込みの昼食だったので、それが大変でしたね。あまりにも進みが遅いときは切り上げて、夜ちゃんと食べてくれればいいよね! と諦めました。

自分ひとりであれば、昼食は簡単にという在宅ワーカーは多いかもしれませんが、子どもがいるとそうはいきません。こういうとき、給食のありがたみをひしひしと感じます。

子どもの生活スケジュールが定まらない

保育園などに通う小さな子どもの場合、環境が変わることで生活リズムが崩れてしまったという苦労も。

さき:私の場合、子どもが昼寝をしなかったのは誤算でした。保育園に入園するまでは、子どもが昼寝をしている間に仕事を進めていた経験があるので、休園中もそのつもりでいたんです。でも、保育園で2時間昼寝をしているはずの子どもがコロナ休園中は全然寝てくれなくて。結局、昼寝中にする予定だった仕事を夜にやることになってしまいました。

ジャック:うちも家で昼寝をさせるのには苦労します。うちの子たちが通う保育園では、きょうだいで通園している場合、一人が体調不良になると、元気な方の子も一緒に休ませることになっていて。軽い風邪だと二人とも元気なので、なかなか昼寝をしません。下の子は2歳なので、昼寝をしなかったせいで夕飯前くらいに力尽きて寝てしまうこともあり、その後のスケジュールが大幅に乱れるのも困りものです。

保育園ではしっかりお昼寝をしているはずの子どもも、家にいてパワーが有り余っているとなかなか昼寝をしてくれません。昼寝をあてにして、その間に集中して仕事をしようと思っていたのに、気づけば昼寝をしないまま夜を迎える…なんてことも。自宅でも保育園に通うときと同じ生活リズムを保ちたいのですが、スケジュール通りにいかないのが子育ての難しいところです。

子どもの「遊んで!遊んで!!」にどれくらい付き合うべきか悩む

まだ一人で遊ぶのが難しい幼児の相手をしながら仕事を進めるのにも葛藤があります。

もへ:子どもの「遊んで遊んで攻撃」にどれくらい応えてあげるかの塩梅に悩みましたね。下の子が見て見て!と言ってくるのをなま返事で対応していたら、最終的にパソコンと私の顔の間にブロックを挟み込んで見せてくるようになりました。

ジャック:私は下の子がうまく昼寝をしてくれたときは、上の子には時間を決めてタブレットを見せたりして仕事を進めたりします。でも、構わなすぎると構って構って!となるので、本当にバランスが難しいですよね。

さき:うちは、おもちゃを出しても、少し遊ぶとすぐに飽きてしまいます。飽きないようにいろいろなおもちゃや遊びを準備しなくてはいけなかったので、おもちゃ代の出費がかさみましたね。

子どもの相手をしてあげたいけど、仕事もしたい…。特に小さな子どもがいるメンバーは、適度に子どもの遊び相手をしながら仕事を進めていく、その最適なバランスを常に探りながら在宅ワークを行っていたようです。

休園・休校中に助けられたものは?

普段一人で在宅ワークをするときにはない苦労やジレンマを感じながら、メンバーはどのように子どものお世話と仕事とを両立させていたのでしょうか。

私が仕事をしている時間は、子どもたちも好きなことをすれば良い

ハリー:私の場合は下の子を妊娠している時から在宅で仕事をしているので、子どもたちも「お母さんは家で仕事をするもの」と思ってくれていますし、私も子どもと一緒にする在宅ワークに慣れています。

私は、自分が仕事をしている間は子どもたちも好きにしてくれたらいいという考え方で、休園・休校中にはタブレットもスマホもゲームも自由にやらせていました。その代わり仕事が終わる15~16時になったら、子どもたちが動画視聴やゲームをしていてもやめさせて、強制的にでも一緒に過ごす時間をつくりました。

もへ:その考え方素晴らしいですね! 子どもの相手をしてあげたいのにできない、という罪悪感を感じながら仕事をするより、メリハリをつけて、時間になったら仕事を切り上げて子どもと思いっきり遊んであげよう、と思って取り組んだほうが精神的にも良い気がします。

ハリー:あと私は、リビングで仕事をしているので子どもと目線が同じなんですよね。話しかけられたときにいつでも応えてあげられる空間で仕事をしていると、子どもたちも安心感があるようです。

もへ:子どもたちと同じ空間で仕事をするというのは、お互いにとって良いかもしれませんね。子どもは安心するだろうし、子どもに親が仕事をしている姿を見せることができるので、仕事への理解が深まるかも。私もそうしてみよう!

仕事に集中したいときは動画視聴(YouTube、お気に入りのアニメなど)に助けられたという声は多くあがりましたが、なるべく長時間は頼らないようにしていたメンバーたち。
そんな中、自分が仕事を進めたいなら、子どもたちもその間は自由に過ごせば良いというハリーさんの考え方には一同新鮮な感動を覚えました。

パートナーとの協力体制で乗り越えた

さきさんとジャックさんは、パートナーと交代制で育児と仕事をすることでうまくいったと言います。

さき:うちは休園時、子どもが濃厚接触者に該当していたので、普段出勤している夫も在宅で仕事をしていました。夫婦で30分交代で仕事をしようと決めていたのですが、夫が営業職ということもあり、なかなか思い通りにはいかなかったですね。それでも、仕事に集中できる時間があるだけで、だいぶ助けられました。一人だったらどうしていただろう、と。

ジャック:うちは、私がずっと在宅ワークで、妻は出勤が必要な仕事をしているので、子どもが体調不良のときは半休ずつで対応するようにしています。妻の職場は家から遠く、朝7時半くらいに家を出て14時すぎに帰ってくるので、そこまでは私が子どもたちのお世話をする感じですね。半日だけでも仕事ができると思うとお互いに気が楽です。

もへ:うちの夫は職業柄、在宅ワークは難しいのですが、私が子どものお世話で仕事が回らず、夜に睡眠時間を削って仕事をする日が続いたときは、夫に夕飯を買ってきてもらって、帰宅後の子どものお世話を任せました。
パートナーの働き方によって、できることとできないことがあると思いますが、こちらの大変さを理解してくれるだけで救われる部分がありますね。大事なのはお互いを思いやる気持ちかなって。

さき:夫が大変さを共感してくれるって嬉しいですよね。すごくわかります。私も日中ワンオペで育児と仕事をして疲れたときは、荒れた部屋の様子を写真で送ったりして夫にヘルプを出していました。

もへさんやさきさんの言うように、直接的な協力が得られない場合でも、パートナーが気持ちに寄り添ってくれる、頑張りを労ってくれると、また頑張ろうという前向きな気持ちが沸いてくるかもしれません。

休園・休校中の子どもと在宅ワークを経験して思うこと

突然の休園・休校で元気な子どもと一緒に在宅ワークを経験したメンバーたち。最後に教訓を聞いてみました。

自分のペースを崩さずに仕事をするが、無理なときは諦める!

ハリー:私は、基本的に子どもがいても自分のペースを崩さずに在宅で仕事をしてきたので、休園・休校で仕事ができなかったということはありませんでした。
でも、状況によってはどうしても無理だというときも過去にはありました。そういうときは仕事を諦めて、おもいっきりお母さんをしよう、と気持ちを切り替えるのもひとつの手だと思います。
多くの仕事は自分ひとりでやっているものではないので、頼れる人やチームにお願いして、その時間は子どもの相手に専念する。そうやって無理せず周りを頼ることも大切かな、と。

特に、リモートワークを始めたばかりの人だと、子どものお世話と仕事を両立させるのは難しいと感じるかもしれません。でも、まずは「隙間時間で仕事をやろうと思っただけですごい!」と自分を褒めて、ちゃんと環境が整ったときにしっかり仕事に専念すれば良いと思うのです。
無理に両立しなきゃ! と考えると苦しくなってしまいますよね。

仕事は責任をもってやり遂げたいので、家事のハードルを下げる

もへ:私は、自分に任された仕事は、日中にできなければ睡眠時間を削ってでもやり遂げたいと思っているので、その分家事で手を抜きました。部屋が散らかっていても、買ってきた夕食でも「とにかく一日を健康に過ごして、寝る時に家族みんなが笑顔で布団に入れたらOK」ということにして、家事のハードルを下げることで乗り越えました。

日頃からタスクを可視化して、チームに仕事をお願いできるようにする

さき:私は今回、日中でいえば普段の3割くらいしか仕事ができませんでした。このようなときに追い詰められるのではなく、チームのメンバーに早めに仕事をお願いすることが大切だと思います。抱えている仕事が滞らないように、他の人につなげるレールを敷くということができれば、思うように仕事が捗らなくても焦ることはありません。日頃からタスクを可視化して、チームで仕事内容を共有しておくことの大切さを改めて感じました。

まとめ

新型コロナウイルスによる休園・休校を経験した子育て世代のリモートワーカーたちに、それぞれの視点で当時を振り返ってもらいました。
休園・休校中は、普段の仕事にプラスして、子どものお世話に多くの時間をさかれてしまいます。在宅ワークといえど、子どもの生活を維持しながら通常のパフォーマンスで仕事をするのは並大抵のことではありません。
そんなときは、全てを完璧にやろうと思わず、自分の中での優先順位を決めて、できることを精一杯やればいい。
もしあなたが休園・休校の知らせを受けたときは、この座談会のメンバーたちの話を思い出してみてくださいね。

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