ニットメンバーがワーケーションアワード2021を受賞!

近年、注目度が高まってきているワーケーション。特にコロナ禍をキッカケに働き方を見つめなおす企業も増え、大手企業でも導入が進んでいます。三密を避けた生活を求められる中で開催された【WORKATION AWARD 2021】において、数ある写真の中から株式会社ニット(以下「ニット」という)の西出さんが個人としてWORKER部門を受賞しました。今回は、多数の絶景写真も加え、ワーケーションを始めたキッカケや、これからのワーケーションへの想いについてインタビューを行いました。

(補足1)ワーケーションとは:Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語で、旅先などで過ごしながら仕事と休暇を両立させる働き方のこと。現在は利用者向けのアクティビティを設けているワーケーション宿泊プランや、コワーキングスペースやネット環境を整えているリゾートホテル・旅館も増えてきている。

(補足2)ワーケーションアワードとは:株式会社メガが運営するワーケーションメディア「Workation Magazine」が【WORKATION AWARD 2021】として初めて開催。今後のワーケーション業界の活性化、ワーケーションの価値の浸透を目的としている。活動に賛同するスポンサー企業としてニットも参加。

(補足3)エクストリームワーケーションとは:「自分が幸せを感じられる新しいワーケーションを探求すること」を定義としている。当たり前の働き方にとらわれず「好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごす」を叶えるべく自ら選択していく働き方。西出さんの写真の多くがエクストリームワーケーションでの撮影となっている。

ライター

東海林希美
千葉県千葉市出身。2018年12月、神奈川県から山形県へ移住。大学卒業後、人事や総務として長く経験を積み、移住をきっかけにフリーランスの道へ。現在は「HELP YOU」のライターのほか、山形での暮らしの情報発信や、自治体のイベントで移住体験談の講演を行うなど幅広く活躍する。→執筆記事一覧

喜びの声

見事【WORKATION AWARD 2021】を受賞した写真。スタンドアップパドルボード(SUP)の上でワーケーションをする西出さん。

【WORKATION AWARD 2021】WORKER部門の受賞おめでとうございます!受賞の知らせを受けた時のお気持ちを教えてください。

ありがとうございます!こんな光栄な賞を頂けるとは自分でもびっくりしました。実は、僕自身インスタグラムは”見る専”だったので、自分のアカウントを作ってから5年くらい何も投稿していなかったんです(笑)。

今回このワーケーションアワード(※補足2)があるということで「いよいよ投稿するか!」と初めて投稿した写真がまさかの受賞となりました。

初めての個人投稿がいきなり受賞というのはすごいですね!しかも、500を超える応募の中から選ばれたようですが……。

僕が応募したのはあの一枚だけなので「この写真どれだけ攻撃力があるんだよ!」と思わず笑っちゃいましたね。まず一次審査通過の通知が届いて、1~2週間後に受賞の通知が届きました。正直、まさかという気持ちで思わず声が出ました。

すぐに一緒にワーケーション(※補足1)をしている仲間に報告の連絡を入れました!

すると、仲間のひとりから「私も獲ったよ!」と返事があって、その人も僕と同じWORKER部門を受賞したことがわかったんです。さらに、偶然にも僕とその仲間の写真は同じカメラマンに撮ってもらった写真だったこともわかり、とても驚きましたね!

カメラマンの腕も素晴らしいですね!

今回の写真撮影は、白馬村近辺で行いました。

実は、このカメラマンは昨年の夏くらいまでガラケーを使っていたような人で、最初はスマホで写真を撮っていましたね(笑)。

でも「やっぱりスマホじゃそこまでキレイに撮れないな」ということで、一眼レフを購入していました。

今では写真を撮ってお金を稼いでいるので、彼もこの1年ですごく変化があったんじゃないかと思います。

今回の受賞については僕個人としてもとても嬉しかったのですが、写真に注目が集まることで白馬村の魅力を伝えることもできたのかなと……。

カメラマンをはじめ、現地でお世話になった人たちへ「恩返しができた」というのが何よりも嬉しかったです!

そもそも受賞した写真は、僕たちがエクストリームワーケーション(※補足3)をやってみようと企画をして初めて撮ったものでした。

僕と白馬村在住のカメラマン、そして白馬の近くに住んでいる住民の3人がちょっとした遊びで始めたことが、こうして賞を受賞することになるとは何だか感慨深いですね。

写真の中でPCの他にSUPに乗っているものは何ですか?

あれはコーヒーメーカーですね。

コーヒーを沸かす気満々でSUPに乗せていったんですけど、実際は水面の不安定な中でコーヒーメーカーに水を注ぐことができず……。

結論として「SUPの上でコーヒーは淹れられない」ということがわかりました(笑)。

 

とはいえ、SUPの上での作業については本当におすすめなんですよ!

写真を撮った日はプレゼン用の資料を作っていました。資料は80枚くらいあったのですが、自分でも「結構いい出来だ!」と思える資料を作ることができました。

景色や環境から刺激を受けることで頭が活性化するみたいで「考える仕事」にはすごく向いているなと思いました。

ワーケーションとの出会い

ワーケーションを始めるキッカケは何だったのでしょう?

ワーケーションを始めたのはニットに入社してからで、一番最初は家族旅行で訪れた和歌山県の白浜でしたね。

僕は、大阪が実家なのですが、当時父親が末期がんの宣告を受けたんです。ちょうど「場所にとらわれない働き方をしたい」という想いがあってフルリモートワークのニットに入ったのと同時期でした。

それからしばらく経ち、僕の東京と大阪の2拠点生活が落ち着いてきたタイミングで「家族みんなで思い出作りに旅行に行こう!」という話になりました。

最初は一泊二日、ホテルの中のワーケーションでした。僕が部屋で仕事をしている間、家族は温泉に入って過ごしていました。

白浜でのワーケーションを体験してみて、仕事への支障もなかったので「これはいけるな!」と思いました。

次の家族旅行では、二泊三日と日数を増やして長野県の白馬村に訪れたのですが、ここでのワーケーションも問題なく過ごすことができたので「いける!」という思いが確信に変わりましたね。

ちなみに、僕は「いける!」とわかればとことん行くタイプなので、次のワーケーションでは海外へ飛びました(笑)!

3回目で海外とは思いきりましたね!

ニットの社長である秋沢さんに「どうしても行きたい音楽フェスがタイで開催されるので、タイに行きたいです!」と直談判しました!

バケーションをしっかりと取り込んだ本格的なワーケーションは、タイで過ごした一週間が初めてでしたね。

プライベートの仲間と一緒のワーケーションで、フェス以外の日はみんなそれぞれ仕事をしつつ、空いた時間に観光を楽しんで過ごしました。

現地に、すごくキレイなコワーキングスペースがあるのですが、一日の利用料金が約400円という破格だったので、そこを一日借りるという日もあれば、宿で仕事をしたりみんな思い思いの働き方をしていました。

これが現地のコワーキングスペース。オシャレで広々、ここなら仕事も快適!

 

それで改めて「長期でも問題なくワーケーションできる」と実感しました。

ただ、お伝えしておきたいのは「少しずつ(日数や場所を)攻めていくことは大事!」ということでしょうか。僕もいきなりタイでのワーケーションだったら、さすがに職場に怒られたかもしれないです(笑)。

「いける!」の判断をする際にチェックしたポイントは何でしたか?

まずは「自分が決めた一日の仕事をちゃんとこなせるか?」というところをポイントとして見ていました。

実際どうだったかというと、タスクは問題なくこなせました。むしろ普段と違う景色を楽しむことで気分転換になったのか、いつもより仕事がはかどったと感じました。

絶景ワーケーション写真

たくさんのワーケーションの中で、お気に入りの写真を見せてください!

ひとつ目が白馬の小熊山という場所で撮影した写真です。

「仁科三湖」の一つ、木崎湖が見下ろせるビュースポットでの写真

 

この撮影がなかなか大変で……(笑)。

受賞作品を撮影したカメラマンも同行しており、ある時「写真が撮りたい」と連絡をもらいました。了承して集合時間を聞いたところ「3時半に集合しよう」と言われたんです。

念のため「昼の3時半ですか?」と聞いてみたところ「いや、朝の3時半」という返事で……(笑)。人生で初めて朝3時に起きましたね!

当日は時間になるとすぐにカメラマンから「にっしー、準備できた?」と電話がかかってきて「もう行けるでしょ?行くよ!」と車に連れていかれました。

撮影スポットまでは車で1時間くらいの距離で4時半頃に到着しました。夏だったのでちょうど日の出のタイミングでした。

日の出と共にカメラマンは写真を撮り始めて、その間僕は仕事をしていました。この写真はちょうど5時頃だったと思います。

この後、5時半頃まで仕事をして6時半頃に拠点へ戻って朝食をとったのですが、この時点でその日の仕事をほぼやり切った感がすごかったですね。正直「昼寝したいな」って思いました(笑)。

ちなみに写真に写っている場所はパラグライダーの乗り場なんですよ。すぐ近くまで車で上がっていくことができます。とても見晴らしがいいですし、タイミングが良ければ雲海が見られる絶景スポットです。

 

続いて、ふたつ目は川で3人で撮影した写真です。

エクストリームワーケーション部の写真。後ろの滝からは豊富な水量が伝わってくる。

 

僕は現在ADDressというサービスを利用して他拠点生活をしているのですが、その中で生まれたつながりをキッカケに【エクストリームワーケーション部】を立ち上げました。

この写真はそのコアメンバーと一緒に川でワーケーションをした時の写真です。

流れているのはほんの二時間前までは雪だったような雪解け水。超冷たいんですよ!!真夏で気温30度という中なので素足ですが、冷た過ぎてみんな水に足をつけていられてない(笑)。

 

みっつ目は奈良の十津川村にある瀞峡(どろきょう)というところの写真です。

絶景を楽しめる元旅館。奥には日が当たった美しいエメラルドグリーンに光る水面が見える。

 

十津川村は関西に住んでいる人でも車で5~6時間かかるようなへんぴな所で、キャリア回線によっては電波が通じないような奥地なんです。

僕も関西に20年以上住んでいましたが、この場所の存在は全く知りませんでした。

「瀞(どろ)」という字は「さんずい」に「静(しずか)」と書くのですが、水の流れがほとんどないような穏やかなところです。ただ、ゆったりとした流れには見えますが、水量がとても多いため山肌を削ってどんどん深くなっているのだとか……。

右側に写っている建物は代々続いている旅館で、3代目の時に一度廃業されたそうですが、現在4代目が復活させようと取り組んでいらっしゃいます。現在はカフェとして営業していて眺めを楽しめる観光スポットになっているので、多くの人が訪れていました。

ちなみに、旅館の2階に小さく写っているのが僕です(笑)。

目の前の渓谷ではSUPなどのアクティビティを楽しむこともできますし、カフェにはWi-Fiも整備されているので、素晴らしい景色を眺めながら安心してワーケーションができる場所でした。

ワーケーションの魅力とは?

西出さんか考えるワーケーションの魅力とは何でしょうか?

ワーケーションを始めた頃から今まで、魅力を感じるポイントはいろいろと変遷を辿ってきたと思っています。

最初は好きなところで働ける楽しさでした。白浜や白馬、タイなどワーケーションを始めて1年くらいはこの魅力が大きかったです。

特にタイでは、日中は仕事をこなしつつプライベートではフェスや観光を楽しむことができました。会社の有給休暇を使わずにプライベートを充実させられるのが最大の魅力だなと感じていましたね。

それが、現在は働く場所に関する魅力はむしろなくなっていて、現地の人と交流や、その交流の中で自分の視野が広がっていくことに魅力を感じています。

思い出に残るエピソードはありますか?

先ほど写真で紹介した十津川村でのワーケーションはとても印象に残っています。

にっぽんの宝物」というプロジェクトで総合プロデューサーを務めている羽根さんという方が企画するワーケーションツアーに参加したのですが、その内容が現地の人とのつながり作りが体験できるプログラムになっていたのはとても印象的でした。

一般的に観光で遊びに行った時というのは食べるものも見るものも「観光地価格」になっていて、観光客として「おもてなしを受ける」のが普通かと思います。

でも、十津川村のワーケーションでは羽根さんのつながりを介して、現地の人たちが普段の生活で食べている食事を同じように食べました。

また、移住してきたという方から十津川村に来た理由や、この地に住み続ける理由、今後この地で何をしていきたいのかといった話を聞くことができました。

一方で、僕がやっていることにも興味関心を持って話を聞いてもらい、とても良い交流の機会になりました。

きっと、このツアーに参加していなければ、十津川村に来ることもこの人たちと会うこともなかっただろうなと思います。

十津川村での交流によって自分の視野が広がるのを感じましたし、現地で生まれる交流というのは、思っている以上に仕事に活かせる部分が大きいと実感したワーケーションでした。

つながりを感じたエピソードはありますか?

たくさんありますが、今回の受賞をキッカケにエクストリームワーケーションの活動についても興味を持ってくださる方も多く、最近はいろいろと声をかけていただく機会が増えていると実感しています。

また最近、ひとつおもしろい出会いがありました。

先日栃木にあるスタジオで、戦隊ヒーローなどの爆破シーンを背景に写真撮影ができるイベントに参加しました。

撮影グループごとにブース分けがあり、たまたま隣のブースでこの爆破スタジオを主催されている会社の社長が撮影されていることがわかりました。

実は、その社長はエクストリーム・ワーケーションの活動を応援している方で、今回の受賞写真を撮影してくれたカメラマンと知り合いということは僕も知っていました。

カメラマンからは「いつかその社長とコラボレーションしたい」「コロナが落ち着いたら具体的に計画しよう」と言われていたのですが、まさかばったりご本人に会ってしまうとは……という驚くような機会でした(笑)。

エクストリームワーケーションについて

エクストリームワーケーションを始めたキッカケは?

少し前になりますが、仲間と「ワーケーションってこれから流行るよね」なんて話をしていたんですよ。その時に「どうせやるならおもしろいを写真を撮りたい!」という話になったのが最初のキッカケだったと思います。

その時に話題に上がったのが、10~15年くらい前に流行っていた過酷な環境でアイロンをかける「エクストリーム・アイロニング」でした。

エクストリーム・アイロニングの活動はかなりエッジが効いていて、海外では水深〇メートルの水中や、登山をした頂上で、というような様々な場所でアイロンをかけている写真がありましたね。

そこからワーケーションについても同じようにインスピレーションを受けるものがいいのではないか、という話になって外に出て撮り始めたのが始まりです。

周囲の人からも「意外とおもしろいね!」と反応がもらえて喜んでいたのですが、嬉しさと同時に「ただおもしろい写真を撮ることがゴールではない」と思うようになりました。

一緒に活動しているメンバーにも共通するところなのですが「場所に縛られて働くことは今の世の中ではナンセンスではないか?」と感じています。

自分にとって居心地が良いと感じる場所で働けるのであればそれが一番いいと思います。人によっていいと思う場所は異なるでしょうし、日によって変わるということもあるはずです。

なので、これからは「自由に働く場所を選択できる社会」になってほしいという気持ちを込めて、このエクストリームワーケーションの活動を続けています。

写真へのこだわりを教えてください。

人に撮ってもらう時には「こんな感じで」ってリクエストをすることもありますね。ただ、そうは言ってもひとりでいる時は自分で撮影しないといけない時もあるじゃないですか。

セルフシャッターだと10秒後の一瞬の写真になってしまって、いい瞬間ちょうどに撮影するのがとても難しいんですよ。

最近はひとりの時の撮影には、動画で撮影して後で切り取って画像にするという方法をよくやっていますね。

ただ、後でその動画を観てみると、おぼつかない手つきでひとりごとを言いながらカメラをまわしてる様子も映っているので、動画を観た友達からも笑われます(笑)。

あとは5分おきにパターンを変えてみたり目線を色々変えてみたり…。中には「どこ見てるんだよ!」ってツッコミたくなるシーンもありますね。

「この撮影は大変だった!」という写真はありますか?

最近、汽車と一緒に撮った写真の撮影は大変でした。これも動画をまわして自分で撮っています。

キレイな花が咲く駅舎でのワーケーション。目の前にはレトロな汽車が煙を上げている。

 

この時はスタンドを持っていなかったので、持っていたカバンをできるだけ高さがでるように垂直に置いて、さらにその上にスマホを置いて撮影しました。

汽車の走り抜ける度に、風圧で揺れて落ちそうになるのがとても怖かったです!

「落ちたら終わりだな……」と思いました(笑)。この時の怖い経験からスマホ用のスタンドの購入を考えました。

本格的な撮影機材は使ってないのですね。

父の形見でコンパクトに持ち歩ける三脚を譲り受けはしましたが、100円ショップのスマホスタンドも普通に使っています。

ワーケーションの撮影のために手振れ防止機能のついたような本格的な機材は揃えていないですね。

ロケーション選びのポイントはありますか?

僕が意識しているのは「ワクワクすること」です。

正直、仕事をする場所はホテルでもコワーキングスペースでもどこでもいいと思っています。ただ、どうせやるなら「ここなら気分も変わって気持ちよく仕事ができそうだな」とワクワクできるロケーションを選ぶようにしていますね。

あとは「人に迷惑をかけない場所」というのは社会人として最低限のマナーと思っています。

求める刺激に変化はありますか?

現地の人との交流やつながりはもちろん魅力として大前提なのですが、最近一番変化を感じているのは写真撮影への気持ちでしょうか。

以前の写真は一人で写っているものが多かったのですが、みんなで一緒に撮影した方がワクワクすると気付いたんです。

白馬での撮影時は全部で5人くらいのメンバーが一緒にいて「どのアングルにする?」「こっちの方がおもしろいんじゃない?」なんて和気あいあいと話しながら撮影していました。

それからはひとりで現地に行って仕事や撮影をするよりも、みんなで撮影を雑談のネタにしつつ、一緒に仕事をするというのがとても楽しいと感じるようになりました。

一緒に過ごすメンバーについてはもちろん同じ職場の人でもいいのですが、できれば全くバラバラの職場の人やその日に初めて会った人と一緒にやると、より刺激的でおもしろいと思います。

「これはすごい!」と驚かれるような写真はありますか?

以前、PCを開きながらジップラインで滑走している写真を撮ったことがありますね!これはよく驚かれます。

ただ、仕事が捗ったか?というと、実際は滑走中はエンターキー1回押すのが限界でした(笑)。

これぞ極限状態で行うエクストリームワーケーションだ!

未来へ繋ぎたいワーケーションの姿

今後、どのようなワーケーションが広がって欲しいですか?

現状では「ワーケーション=ホテルの中で過ごす」「テレワーク=自宅で仕事をする」といったイメージを持つ人や企業が多いかと思います。

ただ、本来何のためにワーケーションやテレワークがあるのかというと「自分が幸せを感じながら働くため」だと僕は思っています。

仕事で高いパフォーマンスを発揮することが「幸せ」だと考えると「働く時間」や「働く場所」といった縛りは必要ないのではないでしょうか。

僕自身、ワーケーションを通じて生まれた人とのつながりに大きな魅力を感じていますし、おかげで幸せを感じながら働くことができているので、ぜひこういった目的でワーケーション楽しんでもらいたいという気持ちが大きいです。

これからはもっと「働く柔軟性」というものがあってもいいじゃないかと考えています。

ニットのコミュニティとしてもエクストリームワーケーション部を設立されましたよね。

もともとニットのメンバーは場所や時間にとらわれない働き方をしているので、もっと働き方の可能性を広げてもらうキッカケになればいいなという思いで【エクストリームワーケーション部 HY支部】というコミュニティを設立しました。

最初は、僕みたいにジップラインでエンター1回しか押せないような経験もあるかもしれません(笑)

でも、遊び心でやってみた働き方が「実は自分にすごく合っていた!」と気付くことがあれば、すばらしい財産になると思います。ですから、コミュニティに参加しているメンバーの皆さんにも様々な働き方にチャレンジしてほしいなと思っています。

ワーケーションの導入を検討中という方へメッセージをお願いします。

まさに僕が仕事としてミッションとしていることでもあるのですが、昨今「働き方改革」「ワークライフバランス」という言葉はとても広がってきていますよね。

ただ、人間は機械ではないのでどうしても感情の波があったり、論理では片付けられない要素というものがあると考えています。

そこで何を一番大切にするべきなのかと考えた時に「働いているメンバーがいかに幸せを感じられるかどうか」だと思ったんです。

もちろん幸せというのは人によって様々ではありますが、幸せであれば「創造性」「離職率の低下」など様々な面における数字が改善されることが研究結果としても出ています。

ですから、ワーケーションの導入を検討している企業に対しては、企業にとってのメリットを目的として考えるのではなく、まず第一に「働く人が幸せを感じられるか」という観点で導入を検討してほしいと思っています。

働くメンバーが「自由に自分の意思で選択ができる」という状態は、少なからず人の幸せを導き出す方法なので、様々な選択肢が増えるワーケーションの設計をしていただけるといいなと思います。

まとめ

様々な絶景写真とともにワーケーションについて楽しそうに語ってくれた西出さん。どの写真も見ているだけでワクワクしてきますね。ワーケーションについては、自身の働き方として取り入れるだけでなく、そこで得られた経験を活かし、ニットの運営メンバーとして「幸せを感じられる働き方」というミッションに取り組んでいます。働き方の多様性に注目が集まる中で、今後はワーケーションだけでなく様々な働き方が自由に選択できる職場が増えていきそうですね。もし、ワーケーションの導入を検討中という場合は、今回のインタビューを参考に、今一度導入目的の見直しをしてみてはいかがでしょう。

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