時短勤務の事務職ママが、在宅フリーランスで同じ手取りを得る条件 くらしと仕事

時短勤務の事務職ママが、在宅フリーランスで同じ手取りを得る条件

時短勤務でも、お迎えの時間や急な早退、通勤に追われる日々。
時間に縛られない在宅フリーランスなら、もっと柔軟に働けるのでは?

そんな考えが浮かんでも、「収入が低い」「不安定」といったイメージから一歩踏み出せない人もいるかもしれません。これから子どもにかかるお金を考えると、収入は下げられないですよね。

この記事では、今と同じくらいの手取りを在宅フリーランスで得られるのか、実際の数字から考えます。
カギは、働く時間を増やすことではなく、担う役割を広げることにありました。

▶︎ 在宅で働くことに興味を持たれた方はこちら

ライター

Yui
2児の母。産後フルタイム勤務を経て、子育てと仕事を両立できる働き方を求めて退職。
現在はHELP YOUにジョインし、会計・経理の知識を活かして在宅ワークとライターをしています。→執筆記事一覧

仕事は変わっていないのに、手応えだけがない

子どもが熱を出したとき、お迎えに行くのはいつも自分。
早退のたびに謝って、残りの仕事を誰かにお願いする。

筆者自身も、産後の時短勤務にモヤモヤを抱えていた一人です。

産休に入る前は、判断も調整も、だいたいのことは自分でできていました。
復帰して時短勤務になっても、担当している業務そのものは変わりません。
ただ、働ける時間が限られることで、急ぎの案件は時間の融通がきく人に回り、会議の結論は自分が退勤したあとに出ている。そんな場面が増えていきました。

「無理しなくていいよ」と言ってもらえるありがたさがある一方で、これまで積み上げてきたキャリアが、少しずつ止まっていくように感じることもありました。
このまま、今の働き方を続けていていいのかな……。

振り返ると、こうしたモヤモヤは、どれも時間の縛りから来ていたように思います。
さらに私の場合は、片道1時間以上の通勤も生活を圧迫していました。
時間に縛られる働き方そのものを見直したい。そう思うようになったのです。

▼ 通勤1時間の生活に限界を感じたときのことは、こちらの記事に詳しく書いています
通勤1時間はもう限界!2児のママが完全在宅ワークで見つけたゆとり

在宅で働きたいけれど……今と同等に稼げる?

通勤時間を減らそうと、最初は家から近い職場も検討しました。
けれど、近くなっても決まった時間に出社し、子どもが熱を出せば早退する働き方は変わりません。
時間に縛られず、家で柔軟に働けたら。
そう考えて、在宅フリーランスという働き方を調べ始めました。

ところが、フリーランスについて調べても、出てくるのは専門職の話ばかり。
事務の仕事しかしてこなかった自分に置きかえて考えることができず、何より、今と同じくらいの収入を得られるイメージが湧きませんでした。

在宅ワークで収入を上げるのは、働く時間ではなく「担う役割」

では、時短社員やパート社員と同じくらいの手取りを、在宅フリーランスでも得ることはできるのでしょうか。
先にお伝えしておくと、実際にそれを実現している人もいます。
私自身も、在宅フリーランスとしていくつかの仕事を組み合わせて、時短勤務のころと同じくらいの手取りを得ています。

カギになったのは、働く時間ではなく、担う役割でした。

自分の作業をこなす役割か、チームの仕事を回す役割か

仕事での役割は、大きく2つに分けられます。

  • 指示されたとおりに、自分の作業をこなす役割
  • 自分で判断して、チーム全体の仕事が回るように整える役割

前者の場合、フリーランスになっても、必ずしも収入が増えるとは限りません。
むしろ、フリーランスのほうが割に合わなくなる場合もあります(理由は次の章でお伝えします)。
より高単価を目指しやすいのは、後者の「チームの仕事を回す役割」です。

会社員の場合、フルタイムか時短かで、任される仕事の範囲が変わることがあります。
私自身も、時短勤務になってそう感じていました。
一方フリーランスは、働く時間の長さで、任される範囲が左右されにくい働き方です。
何時間働いたかではなく、何を仕上げたか、どの作業を完了させたかという結果で見られるからです。

例えば、限られた時間の中で自分の担当業務を効率よくこなし、さらにチーム全体の仕事が円滑に進むような工夫や提案を重ねる。

そうした成果や貢献が評価され、チーム全体の仕事を回す役割まで任されるようになれば、単価アップにつながり、短い時間でも収入を伸ばせる可能性があります。

時短勤務で評価されにくかった経験が、単価に変わった

私自身、時短勤務をしていたころは、経験が評価されにくいと感じる場面がありました。
急な早退があるかもしれないから、責任の重い仕事は任されにくい。
残業が難しいから、忙しい時期のプロジェクトには、メインで関わりにくい。
そうやって、積み上げてきた経験を十分に発揮できないまま、時間が過ぎていきます。

けれど在宅ワークでは、評価されるポイントが変わりました。

  • (経理業務において)月次の締めを一人で回せること
  • イレギュラーな取引をどう処理するか判断できること
  • 手順書を整えて、他の人が同じ作業をできる状態にすること

これらはすべて、働いた時間の長さとは関係のないスキルです。

私の場合、いちばん役に立ったのは時短勤務のときの習慣でした。
急に早退しても仕事が止まらないように、手順をまとめて、いつでも人に渡せる状態にしていたことです。

その習慣が在宅ワークでそのまま使えて、今はチームをまとめる役割や、新しく始まる業務のマニュアル作成も任されています。
作業そのものより、作業を人に渡せる形にできることのほうが評価されました。
つまり、チームの仕事を回す役割を担うようになり、結果として単価が上がったのです。

ただし、すべてのフリーランスがそうとは限りません。
その点、私が所属するオンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」では、実務スタッフであってもチーム全体を考えた提案が歓迎される空気感があります。
だからこそ、こうした役割にも踏み込みやすいのだと思います。

(※1)オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。

同じ月20万円でも、会社員とフリーランスでは手取りが違う

このように、上流工程に踏み込むことも単価を上げる方法の一つです。単価が上がれば、短時間でも稼ぎやすくなります。ただし、会社員の給与と同程度の稼ぎでは不十分です。

なぜなら、会社員の「給与」とフリーランスの「売上」とでは、税金と社会保険の仕組みが異なり、同じ金額でも手元に残るお金に差があるためです。
どの程度稼げば手元に残るお金が会社員時代と同程度になるのか。
実際に手元に残る金額と、それを得るのにかかる時間の2つのポイントを中心に具体的な数字を見ていきましょう。

現在の収入を時給換算してみよう

まずは、今の自分の時給を確かめましょう。

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、短時間労働者として働く女性の1時間あたりの賃金は、ちょうど真ん中にいる人の金額(中央値)で1,237円でした。

出典:令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況(付表4・21ページ)|厚生労働省

自分の時給は、給与明細の額面(税金や社会保険料が引かれる前の金額)をその月の勤務時間で割れば出ます。
額面25万円で月120時間なら、時給は約2,083円です。

額面と手取りの差を把握しよう

手取りは、額面から健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税が引かれた金額です。
年収250万〜350万円なら、手取りはおおよそ額面の8割前後(扶養家族の人数などで変わります)。
年収300万円なら、1か月あたりの手取りは20万円ほどです。
この記事では、手取り月20万円の人を例に話を進めていきます。

「フリーランスになっても、今と同じ月20万円を稼げば大丈夫」
実は、それでは足りません。
フリーランスは、20万円を売り上げても、そこから社会保険料と税金を自分で払うことになります。
売上20万円と、手取り20万円は別物です。

では、社会保険と税金で具体的に何が変わるのか、順番に見ていきます。

社会保険料は今、会社が半分払ってくれている

会社員として働いているいま、健康保険料と厚生年金保険料は会社と折半です。
給与明細から引かれているのと同じ額を、会社がもう半分負担してくれています。
フリーランスになるとこの折半がなくなり、原則として国民健康保険と国民年金に自分で加入して全額を負担します。

日本年金機構によると、国民年金保険料は令和8年度で月17,920円です。
国民健康保険料は、お住まいの市区町村や前年の所得によって計算方法が異なります。

出典:国民年金保険料|日本年金機構

経費と青色申告で、税金のかかり方が変わる

一方で、負担が増えるだけではありません。フリーランスだからこそ使える仕組みもあります。
フリーランスは、事業に必要な支出を経費として差し引けます。
在宅で働くなら、通信費や電気代のうち仕事に使った割合を経費にできる場合もあります。
さらに青色申告(※2)を選ぶと、国税庁によれば一定の要件を満たすことで最大65万円を所得から差し引けます。

(※2) 青色申告とは、日々の取引を帳簿に記録し、その記録にもとづいて確定申告をする方法。事前に税務署への届け出が必要で、正しく記帳すると最大65万円の控除を受けられる。

出典:No.2072 青色申告特別控除|国税庁

つまり、売上のすべてに税金がかかるわけではありません。
今と同じ手取りを得るために必要な売上は「会社員時代の1.2倍から1.5倍」と言われます。
ただし幅が広く、経費がどれくらい出るか、青色申告を選ぶかどうか、扶養している家族がいるかどうかで変わります。

先ほどの中央値1,237円で手取り月20万円を得ようとすると、額面で25万円ほど必要になり、かかる時間はおよそ200時間。1日8時間で月に25日です。
平日をすべて使っても足りません。

子どもと過ごす時間をつくるために働く時間を減らしたはずなのに、結局、長時間労働になってしまっては本末転倒。
だからこそ、働く時間ではなく、担う役割を広げることで時給を上げる必要があるのです。

HELP YOUで担える役割と、実際の収入

では、HELP YOUには具体的にどんな役割があり、収入はどれくらい変わるのか。実際の例で見ていきます。

同じ在宅ワークでも、担う役割によって単価は変わる

HELP YOUには、チーム制スタッフ、企業専属スタッフ、パーソナル、ディレクターというポジションがあります。
収入を上げていく道は、大きく2つに分かれます。

ひとつは、専門スキルを認定してもらう道です。
「パーソナル」という、特定分野でのプロフェッショナルを認定する社内制度があり、この認定は単価交渉を有利に運ぶ材料の一つになり得ます。

もうひとつは、1社を1人で担当する、または専門領域の体制に入る道です。
企業専属スタッフは、ディレクターを介さず1人でクライアント企業からの依頼業務を担当し、要件を整理するところから実務までを自分で進めます。
要件の整理から担うこの働き方は、まさに仕事全体を回す役割です。

経理の分野には「経理ユニット」という体制もあり、参加の要件は日商簿記3級以上と実務経験1年以上。ブランクがあっても問題ありません。

事務・経理・労務の経験がある方にとっては、この2つ目の道が入口になりやすいと思います。

実際の働き方と収入を見てみる

企業専属スタッフとして1つの案件を担当し、月60時間で月およそ12万円の報酬を得ている方もいます。
女性の短時間労働者の時給の中央値1,237円で同じ60時間働くと、およそ7万4,000円。
同じ時間でも4万円以上の差がつくのは、働いた時間ではなく、何を任されているかの違いです。

時給にすると約2,000円で、額面で見れば時短勤務(額面25万円・月120時間なら約2,083円)とほぼ同じ水準です。
社会保険料と税金を自分で払う分、手取りはまだ少し届きませんが、ここからさらに担う役割を広げていけば、その差は埋められます。
冒頭でお伝えしたとおり、私自身も、役割を広げながらいくつかの仕事を組み合わせて、時短勤務のころと同じくらいの手取りを得ています。

▼ 企業専属スタッフの働き方は、こちらの記事で詳しく紹介しています
在宅フリーランスで手堅く稼ぎたい!安定収入が得られるHELP YOU 企業専属スタッフの働き方

フリーランスの収入は不安定? リスクの抑え方と、向き不向き

今は高単価の案件を獲得し、会社員時代と同程度の手取りを得られていたとしても、その状況がずっと続くとは限りません。
会社員と比べて不安定な面はありますが、リスクを抑える方法もあります。

継続契約や副業スタートで、リスクは抑えられる

「フリーランスは不安定」というイメージの多くは、自分で営業して単発の仕事を積み上げていく形から来ているのではないでしょうか。
企業と継続的に契約して業務を担当する形なら、仕事が急になくなるリスクは抑えやすくなります。

制度の面では、2024年11月にいわゆるフリーランス法が施行されました。
発注する側には、取引条件を書面などで明示すること、報酬を原則60日以内に支払うこと、継続的な契約の解除を原則30日前までに予告することなどが義務づけられています。

出典:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)|中小企業庁

もうひとつは、会社員の仕事を続けたまま、副業として始めることです。
月に10時間でも20時間でも実際にやってみれば、自分の経験がどう評価されるのか、在宅の働き方が自分に合うのかが見えてきます。
なお、副業を始める前には勤務先の就業規則を確認しておいてください。

一方で、フリーランスには有給休暇も賞与も退職金もありません。
体調を崩して働けない期間があれば、その分だけ収入は減ります。
賞与や退職金にあたる部分は、小規模企業共済やiDeCoなど、フリーランスが使える制度で自分で備えていくことになります。

▼ 働けなくなったときの備えは、こちらの記事で詳しく紹介しています
フリーランス保険は必要?個人事業主が知っておきたい保障と備え方

在宅パートや、会社員のほうが合う人も

在宅で働くなら、在宅勤務のパートという選択肢もあります。
雇用されるので加入条件を満たせば、社会保険は会社と折半のまま、有給休暇もあり、安定という点ではパートのほうが有利です。
ただし報酬は時給と勤務時間で決まるため、働く時間を増やさずに収入を大きく伸ばすのは難しいでしょう。
働ける時間に上限があり、そのうえで収入を上げたいのであれば、フリーランスのほうが向いているかもしれません。

一方で、収入の増減より安心・安定を優先したい方や、育児休業給付などの給付を今後使う可能性が高い方は、会社員を続けるほうが合っているかもしれません。

※本記事の情報は2026年10月時点のものです。

まとめ

時短社員やパート社員と同じくらいの収入を、フリーランスでも得られるか。
実際に得ている人はいます。私もそのひとりです。

ただし比べるのは年収ではなく、手取りと、それを得るのにかかる時間です。

働ける時間に上限があるなら、収入を上げるカギは担う役割を広げることです。
指示された作業をこなすだけでなく、自ら考え、チーム全体の効率や仕事の質を高めるために行動する。ポジションにかかわらず、こうした姿勢が自身の価値を高めることにつながります。
フリーランスは働いた時間以上に成果が評価されるため、こうした貢献が単価アップにつながれば、限られた時間でも収入を伸ばせる可能性があります。

いま会社でチームのために重ねている工夫も、より評価される働き方が見つかるかもしれません。

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