保活に失敗、就業ブランク7年。専業主婦が翻訳家の夢に再挑戦 くらしと仕事

保活に失敗、就業ブランク7年。専業主婦が翻訳家の夢に再挑戦

子育て中で働きたくても働けないと悩んでいる方は少なくないと思います。私の場合は保活×就活で挫折し、一度は外で働くことを諦めましたが、オンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」に出会ったことで仕事に対する価値観が変わりました。子どものふとした言葉をきっかけに「翻訳家になりたい」という夢を思い出し、7年の就業ブランクを経て40代で再び挑戦をスタート。HELP YOUで夢への第一歩を踏み出し始めた経緯をご紹介します。
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(※1)在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービスです。

ライター

村上優子
神奈川県在住。二児の母。出産前は営業事務や英文事務を経験。現在はHELP YOUで在宅ワーカーとして働き、初心者ライターとしても挑戦中。「英語が得意な人」から「英語のプロ」へと成長し、翻訳の仕事にチャレンジすることが目標。→執筆記事一覧

産前に夢見ていた子育てと仕事の両立

お子さんとお出かけの1枚 くらしと仕事

子どもが1歳になる頃に保育園に預け、私は働こうと夢見ていました。子どもは保育園で、私は職場でそれぞれの居場所を持ち、仕事が終わったら「保育園楽しかった?ママもお仕事頑張ってきたよ」と今日の出来事を振り返りながら帰宅。一緒に夕飯を食べ、お風呂に入り、子どもを寝かせた後はホッとひと息、家事は家電に任せて自分の時間を取る。そんな理想的な夢を思い描いたのは、友人たちの話がきっかけでした。

私の友人たちはほとんどが正社員で、育休を取って元の職場に復帰していました。子育てと仕事の様子を聞いてみると、みんな口をそろえてこう言うのです。

「子どもと離れる時間ができると気分転換になる」
「子どもは保育園でいろいろな経験ができて楽しそう」
「何より自分の収入があるのは大事」
「専業主婦で一日中子どもと一緒の生活はストレスがたまると思う」

これを聞くと、働くのはメリットだらけだと感じました。

もちろん、友人たちが楽に子育てと仕事を両立していたとは思いません。毎朝時間に余裕がない中、自分の身支度と同時に子どものお世話をするのは大変ですし、子どもが保育園に行きたくないとグズる日もあるでしょう。子どもが病気のときは職場に頭を下げて休みを取ったり、勤務中に保育園から呼び出しの連絡が入って早退したりと、職場の人たちに気を遣ってストレスがたまることも容易に想像できます。家事を家電に任せたとしても、夜はホッとひと息つく気力もなく寝てしまうことの方が多いかもしれません。

それでもなお、友人たちは働くメリットが大きいと感じているのだと思います。

保活×就活に挫折して専業主婦へ

どんどん成長する子どもと触れ合える時間がたくさんあったことは、今では私の宝物です。

子どもが生まれる前にさかのぼり2015年、当時、派遣スタッフとして働いていた私は、派遣先の事情で産後に契約が更新されないことに。そのため、働くには保活と就活を同時に行う必要があったのですが、何とかなるだろうと楽観視していました。

ところが現実はうまくいきません。いざ保活を始めたところ、私が住んでいる場所は保育園激戦区だったことが判明。役所からは「求職中ではランク(※2)が一番下のため、保育園に入れる可能性はかなり低いですね」と言われ、派遣会社からは「保育園が決まったらご連絡ください」と言われ、行き詰まってしまいました。
(※2)ランクとは、保育園に入園できる優先順位のことです。

友人の中で1人だけ、保活と就活を同時に成功させた人がいるので話を聞いてみると、採用面接の時には子どもを実母に預かってもらったとのこと。さらに、内定先は保育園が決まるまで就業開始を待ってくれたそうです。

私の場合、実家は遠方にあるため採用面接のたびに子どもを預かってもらうのは難しく、一時保育はどこも2か月先まで予約がいっぱいでした。

それに加えて産後は体調を崩すことが多かったので、保活と就活を乗り越える気力が出ず、外で働くことを諦め専業主婦となりました。今思えば、妊娠中の情報収集が完全に不足していたと反省しています。現実が厳しいことを理解しておくべきでした。

完全在宅ワークなら育児中でも社会復帰できる?

お子さんとお出かけでの1枚 くらしと仕事

当時はいろいろなところに出かけることが気晴らしになっていました。

働けないもどかしさから正社員の友人たちが羨ましく、私も正社員になっておけばよかったと後悔する毎日。子育て生活の理想と現実の差に悩み、相談できるママ友もいなかったのでとても孤独でした。

そんな中、子育てと仕事についてインターネットで検索するうちに、HELP YOUが運営するメディア「くらしと仕事」の記事に出会いました。育児をしながら在宅で事務の仕事をするママの社内インタビュー記事が多数紹介されており、外に働きに出なくても事務の仕事ができるの!?と驚きました。

当時は今ほど完全在宅ワークやフルリモートワークが普及していなくて、翻訳家やWEBデザイナーなど、専門的なスキルを持つ一部の人だけが与えられた特権だと思っていたのです。私は派遣スタッフで事務の仕事をしてきたので、HELP YOUで働けるかもしれない!と希望が持てました。

ブランク期間に学んだ自分への向き合い方

2人のお子さんとお出かけ先で くらしと仕事

HELP YOUで働きたい!と目標ができたものの、その後は第2子の妊活や流産、引っ越し、出産、体調不良など紆余曲折があり、2人目の子どもが幼稚園に入るまでは、体調を優先し無理せず子育てに専念しようと決めました。

とはいっても入園まであと数年、子育てと家事に追われるだけの生活で日に日にストレスがたまっていくのがわかり、愛する子どもたちと暮らしているのにストレスがたまるなんて、なんてダメな母親なんだろうと自分を責めていました。

今振り返ると、自分一人で好きなことをする時間が取れないこと、家事を始めても子どものお世話で何度も中断され、いつも中途半端なまま時間が過ぎていき、達成感が得られなかったことが原因だと思います。

自分時間の確保が前向きな子育てにつながる

その頃、音声プラットフォーム「Voicy(※3)」で、子育てに関する配信をよく聴いていました。ある放送で「まずは自分を満たすことで子どもにも優しくなれる。親だから子どものことをいつも最優先にしないといけないわけではない」と話している方が何人もいて、衝撃を受けたことを今でも覚えています。
(※3)通称「声のブログ」。

当時の私はまさに「親なら子どものことを常に最優先にするべき」と思い込んでいたからです。Voicyでは「子どもがまだ起きてこない早朝に自分の時間をつくって好きなことをしている」という話もあったので、私も試しにやってみることにしました。

早起きして、東向きの部屋でカーテンのすき間から窓の外を覗いてみると、美しい朝焼けが目に飛び込んできました。以前の私は早起きが大の苦手で、朝焼けを見ようなんて思ったことがありませんでしたが、毎日違う表情を見せてくれる朝焼けを見るために、早起きが苦ではなくなりました。もちろん前日に早めに寝ないと起きられないので、夜は子どもたちと一緒に寝てしまうことで、早寝早起きができるようになりました。

これまで自分の時間を取ろうとすると、週末に夫に子どもたちを預ける必要があり、それもなかなかできませんでした。でも毎朝自分の時間を少しでも取ることができると気持ちにゆとりが生まれ、子どもたちにイライラすることが減ってきて、自分を満たすことの大切さを実感しました。もちろん、体調を崩したり前日に夜更かししたりと早起きできないこともありますが、無理をしない程度に早朝の自分時間をつくることが楽しみになりました。

子どものおかげで思い出した翻訳家の夢

自己分析や気持ちを整理するために使用したノート

心に少しだけゆとりができると、子どもたちを見る目が変わってきました。今までは子どもに良かれと思って自分の思い通りに動いてもらおうと必死だったのですが、子どもたちの気持ちをできるだけ尊重したいと思うようになり、好循環が生まれてきました。

そんなとき、上の娘に「ママの将来の夢はなあに?」と聞かれて、この年で将来の夢なんてないなあ・・・と答えに悩みましたが、これがきっかけで夢について考えるようになり、自己分析をしたり自己啓発本を読んだりするうちに、一度は諦めた翻訳家になる夢を思い出したのです。いずれ働くからにはやりたい仕事に挑戦してみたいと思い、翻訳家に再挑戦することにしました。夫に資金援助をしてもらい通信講座に申し込み、早朝の自分時間に勉強を始めました。

実務経験がなく翻訳の道を一度は断念

私は独身の頃、一時期仕事を辞めて翻訳学校に通っていたことがあります。修了後は翻訳会社に就職したかったのですが、翻訳会社が多数所在している都内までは自宅から片道1時間半以上かかるため通勤が難しく、社内翻訳者の仕事も探しましたが「実務経験〇年以上」や「TOEIC900点以上」が必須条件だったため、当時TOEIC800点前半だった私は応募することができませんでした。

やっと見つかった仕事が海外営業事務の派遣スタッフで、英文事務の実績を積みつつ翻訳の勉強も続けていくことにしました。ところが、その仕事がとても忙しく毎日遅くまで残業していたため、疲れて勉強する意欲が湧かず、そのまま翻訳家になる夢を諦めてしまったのです。

子どものおかげで夢を思い出し、今度こそ翻訳家になるぞ!と勉強しながら求人情報をチェックしていたのですが、やはり「実務経験〇年以上」の壁が立ちはだかりました。一度だけ、短期で未経験OKの翻訳チェックの仕事に採用してもらいましたが、実務経験といえるほどの内容ではなかったので、次につながることはありませんでした。

7年のブランクを経て、翻訳家のスタート地点へ

産後に働くことを諦めてから約7年間、「くらしと仕事」で子育てママの記事を読んでは励まされてきました。さらに、子育て中以外にもさまざまな環境で仕事をしている方がいることを知り、皆さんが仕事でも私生活でも主体的に挑戦している姿がとても魅力的でした。

HELP YOUには未経験でもチャレンジできる仕事もあることがわかり、採用情報を確認してみると多くはないものの翻訳の仕事もあることがわかりました。HELP YOUなら今までの経歴を活かせる仕事や翻訳にチャレンジできる機会もありそう。

何より魅力あふれるメンバーと共に働いてみたいという気持ちが高まりました。その頃には下の子が幼稚園に入り、日中に自分の時間が取れるようになっていて、夫が背中を押してくれたこともあり、ダメもとで思い切ってエントリーしました。書類と課題提出の1次審査でメール文の作成と記事ライティングを選択(※4)。2次審査であるオンライン面接を通過し、無事に採用のご連絡を頂いたときは本当に嬉しかったです。
(※4)HELP YOUの1次審査では数種類の課題の中から自分で選択します。

気が付けば7年もの就業ブランクがありましたが、私にとっては必要な7年だったと思います。子どもたちのおかげで自分と徹底的に向き合うことができ、忘れていた夢を思い出しました。初めて挑戦した翻訳チェックの仕事は短期間で終わりましたが、その経験があったからこそ、HELP YOUの魅力に気が付き、自分がこれからどのように働いていきたいかを明確にすることができたのです。

翻訳未経験の私がHELP YOUで仕事をつかむまで

HELP YOUメンバーの多くはフリーランスという業務形態で働きます。待っていれば仕事をもらえるわけではなく、案件ごとのメンバー募集に挙手し、その案件を管理しているディレクターに選ばれることで業務を担当できます。

私は初めのうちはなかなか仕事が決まらず、悩んだ末に、新人育成担当の方に思い切って相談してみました。その日のうちに丁寧なお返事とアドバイスを頂いて、感激するとともにとても励まされました。

頂いたアドバイスをもとに諦めず挙手し続けたところ、数件のお仕事を担当することができ、それがきっかけでディレクターさんから直接お仕事の依頼を頂く機会もありました。さらに、新人育成担当の方に翻訳やライティングにも興味があるとお伝えしたところ、「くらしと仕事」で未経験からライティングにチャレンジできる企画があると教えて頂き、こちらの記事で初挑戦することもできました。

在宅で仕事をしていると、隣に先輩がいて都度教えてもらえるような環境ではないので、できる範囲で自分で調べたり考えたりする必要があります。一人で悩んでしまうことも多く、相談に乗ってくれる人がいるというのはとても心強いものです。

短期で在宅の翻訳チェックの仕事をしたときは、担当者に業務上わからないことを質問することはできましたが、今後どのように仕事を獲得していけばよいかや、挑戦したい仕事のことを相談することはできませんでした(短期なので当たり前かもしれませんが)。HELP YOUでは新人育成担当の方がサポートしてくださることが本当にありがたいと感じています。

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先輩翻訳家との会話から見えたキャリアパス

私の夢は翻訳家になることですが、英語の基礎力が不足している自覚があったので、HELP YOUの英語学習相談に申し込んでみました。そこで翻訳家の大先輩からアドバイスを頂き、その中で和訳でも英訳でも日本語のライティング力がとても大事だということがわかりました。HELP YOUにジョインしてから興味を持ったライティングが翻訳にもつながっていることを知り、どちらの分野でもスキルアップしていこうと目標ができ、頂いたアドバイスをもとに勉強しています。

翻訳で稼ぐには?フリーランス8年生に聞いた勉強法

さらに、単発で実施されたコーチング(※5)にも申し込んでみました。そこで私がなぜ翻訳に魅力を感じているのか、仕事をする上で何を大事にしているのかを深掘りすることができ、いろいろな気付きを得ることができました。それは夢を翻訳家のみに絞らなくてもいいのではないかということ、そして専門的な知識を身につけたいということです。
(※5)コーチングとは、相手の話に耳を傾け、その人の目標達成や理想の実現を支援する手法のことです。

翻訳家といっても対象分野はさまざまです。現時点で私に専門的な知識はありませんが、興味関心のあることから本を読んだり、知見を広げたりして「これだ!」と思う分野を見つけ、その分野で仕事をしたい。翻訳はスキルの一つとして仕事に活かしていきたいという夢に変わりました。直近の目標はHELP YOUで英語を使う仕事を一つでも担当することです。

40代でやっとスタートラインに立てた、もっと早くスタートしていれば・・・と思うこともありますが、遠回りして得た何気ない経験が、これからの人生にきっと役立つと信じて、進んでいこうと思っています。

まとめ

保活と就活の両立で挫折して専業主婦となった私が「在宅ワークの可能性」を知ったことがきっかけで新しい一歩を踏み出すことができました。HELP YOUには長い就業ブランクがハンデにならない、未経験でもチャレンジできる環境があり、働きたい気持ちを後押ししてくれます。子育てに専念せざるを得なかった経験が、むしろプラスになり、40代で夢に向かってチャレンジすることにつながりました。どんな経験も無駄なことは一つもない。この記事が、今悩んでいる方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。

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アイキャッチデザイン/今泉香織

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