仕事で悩む日々 転職という選択

社会人として生きていく中で、これまでに3回転職を経験しました。「将来の目標のために、この会社でキャリアを積んでいこう」、そう思っていましたが、違う職種に転職。「腰を据えてこの会社で働こう」、そう決意するもまた転職。何を優先して仕事を選ぶのか。だんだんと変化していく「働く」ということに対しての考え方の変化と、その考え方にしたがって転職をしてきた経験をお伝えします。

ライター

高橋和希
広島県出身。広島県在住。営業職、メーカー経理職、社会保険労務士事務所などの職を経験。現在は行政機関で事務職として働く。2022年に結婚し、現在は夫婦2人暮らし。会社に依存せず、自分の力で稼ぎたいと思い、HELP YOUにジョイン。

何も考えず入社した1社目

大学卒業後

大学在学中は将来特にやりたいこともなく、就職活動はほぼしませんでした。卒業後は、ただ「かっこいいな」という理由で、消防士になるために公務員予備校に通っていました。自分なりに勉強や面接対策を頑張ったつもりでしたが、残念ながらどの自治体にも合格できませんでした。

なんとなく入社

消防士の公務員試験を受けるのは卒業後1年の間と決めていたので、再受験は諦めました。今思えば、就職しない言い訳として公務員予備校に通っていたのかもしれません。試験不合格後、1ヶ月ほど実家でのんびりしていました。
そして、いよいよ就職活動を開始するも、特にやりたい仕事もなく、たまたま内定をいただいたホテルに就職しました。

なんとか仕事をこなす日々

職種は法人営業でした。会社に対して、ホテルでの忘年会や新年会での利用をお願いする仕事です。仕事は大変でしたが、何とかこなしていく日々でした。しかし、給料も低く、休日も少ないため、辞めていく人も多い会社でした。正直、この環境の中でずっと働いていくのは無理だと思ったものです。それでも初めて入社した会社なので、最低でも3年は頑張ろうと決めていました。そして3年経った時、ようやく「自分のやりたいことは何か」について真剣に考えはじめます。

やっと見つけた「やりたいこと」

大学では英語を専攻していたこともあり、英語を活かした職につきたいと考えました。そして、給料が低かった反動もあり、給料の高い仕事を探しはじめます。そんな中で見つけたのが「米国公認会計士」という資格でした。公認会計士のアメリカ版ですが、日本でもその資格を活かして働くことができることを知りました。しかし、そのためには経理の経験が必要と知った私は、「経理職」に絞って転職活動を開始します。

すんなり終わった転職活動だったが

3社目の面接で内定

転職活動は思ったよりも順調で、3社目に受けた社員数200名ほどの中小企業から内定をもらうことができました。
この会社でキャリアを積み、ゆくゆくは「米国公認会計士」の資格を取得しようと考えていたのです。目標に向かって頑張れる日々がとても楽しみでした。

いざ入社してみると…

仕事内容は、入金や出金の仕訳、原価計算などでした。仕事内容そのものは良かったのですが、職場環境は決して良いとは言えませんでした。いわゆる「パワーハラスメント」が横行している環境であり、上司のデスクの前に立たされて2時間や3時間も高圧的な説教を受けるのが日常だったのです。それでも我慢して働こうとも思いましたが、周囲からのアドバイスもあり、1年も経たずに退職しました。

2回目の転職活動

なかなか決まらず焦る日々

2回目の転職活動も、経理職に絞って仕事を探しました。今回もすぐ決まるだろうと思っていましたが、数十社受けても決まらず、書類選考で落ちることも多々ありました。また、今回は退職後の転職活動となったので、仕事のない状態が続くことへのあせりも募っていきました。

やっと決まった仕事は、経理とは別の仕事

あまりにも経理の職で仕事が決まらず、なんとか決まった仕事は、経理ではありませんでした。当時は将来結婚を考えていた相手もおり、早く仕事を決めて安心させてあげたいという気持ちと、中々仕事が決まらない焦りもありました。ただ、面接していただいた方の人柄が非常に良く、素直にこの会社で働きたいという思いから入社を決めたのです。

人間関係に恵まれた職場

今回の職場は面接時の印象そのままで、非常に和気あいあいとした職場でした。とても働きやすい環境だったなと今でも思います。仕事内容は、クライアントの社会保険の手続きや、給与計算をすることでした。忙しい環境でしたが仕事熱心な方が多く、私もその環境の中で夜遅くまで働いていました。それでも、仕事の愚痴を言う人はほとんどいなかったです。みんな生き生きと働いていました。しかし、それは私にとっては一番の悩みでした。この当時、私はどれだけプライベートな時間を確保できるかが大切と考えていました。その理由は前述のとおり、結婚を考えている相手がおり、将来家族ができたときには、仕事よりも家庭を優先させたいと考えるようになっていたからです。

3度目の転職を決意

またしても、転職を考えるようになります。転職活動時は、仕事内容や興味のあることよりも「ワークライフバランス」がいかに取れるかを重視していました。今回は、仕事が決まらずに焦ることがないよう、在職しながら転職活動をしていました。3ヶ月ほど転職活動を続けた結果、無事に次の仕事を決めることができました。

いろいろあったが後悔はなし

行動して良かった

今では結婚をし、幸せな日々を過ごしています。今の職場はプライベートを大切にするという考えで、私にとっては非常に働きやすい環境です。消防士を目指してみたり、仕事を選ぶ基準が「やりたい仕事」から「ワークライフバランス」に変わったりと、二転三転しながら仕事を変えてきました。傍から見ると、「気が変わったから」「合わないから」という安易な理由で転職しているように見えるかもしれません。しかし、当時の私は本気で悩んで考えたうえで転職をしました。他人から見ると小さな悩みでも、本人にとっては大きな悩みということもあります。今の仕事に本気で悩んでいるのであれば、転職という考えを持っても良いと私は思います。

まとめ

私は現状に不満はありません。結果論かもしれませんが、あの時行動して良かったと、自信を持って言えます。
今の自分があるのは、今まで自分がしてきた選択の結果だと思います。だからこそ、これからのことは、自分の選択で変えられます。私の周りにも、転職したいけど中々踏み出せない人や、「あの時転職しておけば良かった」と言う人がいます。現在は昔と違って、転職が当たり前になってきているのかもしれません。しかし、「転職したいけど上司に言い出せない」「人手不足で辞められない」「家庭があるから転職はリスクがあってできない」など、さまざまな事情があるかと思います。ただ、現状を変えられる選択肢として、「転職」というものがあることを伝えたいと思います。

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