【第一弾】まずは自分から始めよう!働き方改革を見つめなおす テーマ別おすすめ本10選
働き方改革は広く世の中に認知されるようになりました。しかし、働き方改革自体が目的となってしまい、本質を見失ってしまうといったことも。この記事では、働き方改革を見つめなおすきっかけとなる本をベストセラーや2019年最新、女性向け、経営者向け、現場向けの5つのテーマ別で10冊ご紹介します。
目次
ライター
なぜ働き方改革が今もてはやされているのか?
働き方改革は、一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ。多様な働き方を可能とするとともに、中間層の厚みを増しつつ、格差の固定化を回避し、成長と分配の好循環を実現するため、働く人の立場・視点で取り組んでいきます。
働き方改革は人口減少、少子高齢化といった現象が背景にあり、それを解決するために考えられた施策であると考えられます。しかし、この働き方改革を実現するには、長時間労働、非正規と正社員の格差、労働人口不足の3つの課題を解決しなければなりません。これらの課題を解決するために、各企業はさまざまな働き方改革施策を導入検討・実行しています。また、これからの時代に合わせて変化しなければならないのは企業だけでなく個人も同様です。すなわち、誰もがこれからの時代をどう生きるか、もう1度問いたださなければならないタイミングともいえるでしょう。今回は、自分自身の働き方を見つめなおすためのおすすめの本をテーマ別にまとめてみました。
ベストセラーとなった働き方改革関連おすすめの本
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
出版社
東洋経済新報社
出版年
2016年
内容紹介抜粋
誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。
働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。
目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。
世界で活躍するビジネス思想家が示す、新しい人生のビジョン。
みんなが足並みをそろえて教育、勤労、引退という3つのステージを生きた時代は終わった。
では、どのように生き方、働き方を変えていくべきか。
その一つの答えが本書にある。
100歳時代の戦略的人生設計書。
Amazonレビュー抜粋
無形資産(友人関係など)、変形資産(知識、教育など)、有形資産(お金)という三種類の資産を形成するという考え方が新しかった。人生100年時代、これまでの学生時代、職業時代、老後という画一的な3ステージでは通用しなくなる。学び直しなど新たな変形資産の形成が必要になる、長寿時代の無形資産の重要性など。ためになる内容だった。
ライターコメント
人生100年時代。不安定な世の中を生き抜くことを考える上で必須の本でした。ポイントとしては、これからの時代は無形資産、すなわちお金以外のスキル、健康、人間関係の価値が高まるため、お金である有形資産とのバランスをとることが重要となってくるということ。また、教育→仕事→引退といったレールがこれからの時代は存在せず、マルチステージといった、年齢が関係ない仕組みに変わっていくということです。これらのポイントは非常に重要であり、まだまだ学生や20代は時間を有形資産だけに変換している方が多いため、これからの働き方を考える上で視野を広げるためにも必ず読むべき本であると断言します。
多動力
出版社
幻冬舎
出版年
2017年
内容紹介抜粋
堀江貴文のビジネス書の決定版!『多動力』
Iotという言葉を最近ニュースでもよく耳にすると思う。
これは、ありとあらゆる「モノ」が
インターネットとつながっていくことを意味する。
すべての産業が「水平分業型モデル」となり、結果〝タテの壁〟が溶けていく。
この、かつてない時代に求められるのは、各業界を軽やかに越えていく「越境者」だ。
そして、「越境者」に最も必要な能力が、次から次に自分が好きなことをハシゴしまくる
「多動力」なのだ。
この『多動力』は渾身の力で書いた。
「多動力」を身につければ、仕事は楽しくなり、人生は充実すると確信しているからだ。
Amazonレビュー抜粋
「1つのことに集中しなくていい」複数のことにチャレンジすることで、それが掛け合わさり、新たなビジネスモデルが生まれる。日本人は良くも悪くも「一点突破主義」ですが、それが時に弊害を生むとのこと。自分の好きなことにとことんハマり、飽きたら次に移っていく。自分も「多動」しようと思います。
ライターコメント
この本には働き方改革がすすみ副業が解禁されるようになった現代よりも先のことについて書かれています。現在は副業というと隙間時間でお金を稼ぐ時間売り切り型のイメージが強いですが、この本では複業が前提でありそれらがすべて自分の好きなことであるということが書かれています。一見疑いたくなる内容かもしれませんが、GAFAが国家となりうる権力をもった現代では業界の壁がなくなりつつあることと、好きなこと以外集中力が続かない人間の特性上、AIで代替え可能な世界がくることも加味すると想定できる範囲であるともいえます。これからの働き方がどう変わっていくのか、社会背景をくみ取りながら読み進めると納得がいく本です。
2019年最新の働き方改革関連おすすめの本
今年の4月から大企業を中心として働き方改革法が適用開始されるようになりました。そのことにより企業、個人はそれぞれ働き方改革に合わせた変化に応じなければいけない状況になってきています。しかし、まだこれからの時代どう行動をすればいいのかわからないといった方も多いと思います。次にご紹介するのは、2019年最新の働き方改革関連でおすすめの本です。ぜひ参考にしてこれからの働き方を考えるきっかけにしてみてください。
ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式
出版社
ダイヤモンド社
出版年
2019年
内容紹介抜粋
近年、社会構造の変化やテクノロジーの進化に伴い
個人や企業は、新しい考え方や成功モデルへの書き換えを求められている。
資本主義社会で、これまで長いこと評価されてきた能力や資質は、
今や飽和状態となり、急速に凡庸なものへと変わりつつある。
サイエンスで導き出した答えがコモディティ化する時代、
「正解を出す力」に、もはや価値はない。
モノが過剰で、意味が枯渇する時代に、
「役に立つモノ」を作り出す力は価値を失う。
本書は、今起こっている社会構造の変化を
「6つのメガトレンド」として読み解き、
これから求められる、24個の新時代の思考・行動様式を、
オールドタイプ(旧型の価値観)からニュータイプ(新型の価値観)への
シフトという形で解説する。
Amazonレビュー抜粋
オールドタイプ、ニュータイプと言ったキャッチーなキーワードを使った価値観や考え方の比較が、モヤっと感じていた価値観の変化を上手く説明している。20世紀後半から21世紀初めに求められていた人材像と21世紀中盤に向けて求められる人材像の比較説明が分かり易い。なるほど、そうだよねと同意できる部分が多く、自分の中で上手く言葉に出来ていなかった違和感、変化がスッと腑に落ちた。ニュータイプと言うガンダム世代になじみが深い言葉を使って説明する方法も理解を深める仕掛けになっている気がします。20代の社会人、大学生にはぜひ読んで欲しいな。
ライターコメント
この本の特徴として、オールドタイプの人材とニュータイプの人材をはっきりと分け、これからニュータイプの人材が必要とされると明記していることがあげられます。このニュータイプの人材は複業が当たり前になる時代において働き方だけでなく考え方がまず異なります。正解を探す課題解決者が今まで求められてきたのに対し、課題を解消するための仕組みを考える課題設定者が求められる時代になるため、今までの価値観で生きてきた人材は働き方に対するマインドセットすら変えなければいけません。こうした考えは働き方改革が目的となってしまっている企業や個人に気づきを与えるものとなるでしょう。
CHANGE-未来を変える、これからの働き方
出版社
エクスナレッジ
出版年
2019年
内容紹介抜粋
今を変えたい、自分を変えたい!
“もやもや”から抜け出す、働き方のヒント。
これまでの「当たり前」を打ち破り、
新たなチャレンジを次々と仕掛ける人気建築家、谷尻誠。
仕事のない時代から、どうやって道を切り拓き、
何を考え、どう行動してきたか。
先が見えない時代を生き抜く、働き方が見えてくる!
どんな職業にも共通したヒントが見つかるはず。
Amazonレビュー抜粋
谷尻誠さんは建築界の風雲児だ。いまだ権威主義的なこの世界にあって、大学には行かずに、ただ建築という仕事が好きなだけでこれだけの実績を作り上げてしまったのだ。ご本人曰く、その秘訣は「執着できる能力」にあるのだろう。それでも誠実そうなお人柄からは、そんな印象をほとんど受けない。働き方改革の号令の下、仕事熱心なことがカッコ悪いと思われがちな今の若い世代にとって、一つのロールモデルになられているに違いない。この本には「分析グセがある」という谷尻さんの思考の結果が詰まっているから、きっと彼ら彼女らにも響く言葉が多くある。そう、どちらかというと起業家・谷尻誠としてのメッセージが強い一冊なのだ。だから建築やデザイン業界に限定されず、より多くの人に読んでもらいたい。
ライターコメント
建築家・起業家の著者を通じて、働く本質や軸となるやりがいの見つけ方、苦手なことに対する対処法などを学ぶことができます。また、本の中でこれから求められる人材は利他的な人とも書かれています。これはお金の価値が相対的に下がりつつある中、信頼の価値が重視されつつある現代において押さえておくべきポイントであると思います。表面的な働き方改革ではなく、働く本質・社会の流れを捉えたうえで働き方改革を実践する必要があるとの気づきも得られます。まだ頭では理解してても行動に移し切れていない方は著者のストーリーを追いながら読むことできっかけをつかめるかもしれません。
女性向けの働き方改革関連おすすめの本
仕事と家庭どちらもこなして両立したくてもなかなかできない女性の方は多く、その原因の1つとして働き方改革が深く関わってきます。どうしたら本当の男女平等が実現する社会になるのか、この課題を働き方改革に関する本から学び考えていくことが必要です。ここでは、女性向けの働き方改革関連のなかでおすすめの本を紹介していきます。
仕事と家庭は両立できない?:「女性が輝く社会」のウソとホント
出版社
NTT出版
出版年
2017年
内容紹介抜粋
この本の核になるのは、男性の平等が達成されなければ女性の平等もないという視点です。
そして、男性の平等には、その役割を作り直し、養い手であると同時に
ケアの担い手として大切な存在になることが欠かせません。
男性は競争の側面が過剰に発達している半面、ケアの側面は発達不足です。
現代の社会は、競争に勝ち、多くを成し遂げ、カネを稼いだ男性に価値を認めています。
もし日本がこれまでの男女の役割にこだわれば、つまり男性が支配する世界にこだわっていると、
他国の成果の上に自分たちの成果を積み上げることも、
イノベーションを起こすこともできなくなってしまいます。
日本の女性と男性のみなさんが、何千年もの歴史を持つ日本の文化を問い直し、
新しいロールモデルを見つけ、男女が平等に働き、愛する人を平等にケアできるような
生き方を発見することを願っています。
Amazonレビュー抜粋
非常に強いタイトルなので、主張の偏った本なのかというイメージで読み始めましたが、まず第一印象は著者のスローターさんは非常に聡明であらゆる階層の女性の気持ち、状況を汲み取る器量のある方でいらっしゃるということでした。この手の本は、たいていエリートで成功した女性の目線で書かれることも多く、現実離れした読後感があることが多いのですが、この本は、地に足の着いたより多くの女性男性に「うん、うん」と唸らせる説得力があります。日本人からするとアメリカは女性進出の先進国、この手の問題はとっくに解決して皆、清々しく、働いているという勝手なイメージがあるのですが、彼らもまた未だに悩み、もがきそれぞれ毎日を過ごしているのですね。それを実感できるだけでも、この本は一読の価値があります。そして、更にはこの壮大なテーマは今もなお、国を越えて私達は考え、良くしていかなければなれない当事者であるということを再認識させる本でもあります。答えはないのです。しかし、社会で一緒に考え、少しづつ意識を変えることから始めましょうという強いメッセージを感じることができます。育児、介護、家事というのは尊い価値であり、それは競争社会で勝ち抜くと同じくらい評価されるべき人間の活動なんだと言う事を世界に示す大きなインパクトとなる本だと思います。今まで読んだ中でも記憶に残る良書です。
ライターコメント
この本は仕事と家庭を両立させるといった課題が女性の問題なのではなく、育児と介護の問題であると言及しているのがポイントだと思われます。実際、今の社会では仕事と家庭を両立させるといった意識が働くのは女性であることが多いため、性別によって役割が分けられているともいえます。育児と介護の問題であると社会が捉えることができれば、性別によらずにその課題を解決するため、働き方を見直す考えも今より強まると考えられます。これからの時代に求められる人材にフォーカスした働き方改革だけでなく、女性問題の本質について考えることが、働き方改革を見直すうえでの新たな切り口であるといえます。
女子の働き方 男性社会を自由に歩く「自分中心」の仕事術
出版社
文響社
出版年
2017年
内容紹介抜粋
ビジネスは、「男のルール」で動いてる。
そのことに、あなたは気づいて働いていますか?
もしかしたら、その苦労をしなきゃいけないのは、
「男性社会のルール」を知らないからかもしれません。
会社人間にならずに女子が仕事を楽しむコツ、教えます!!
Amazonレビュー抜粋
若い頃に比べたら、だいぶ自分も普通に男性と一緒に仕事できるようになったかとは思っていました。ただし、今でも私の言ったこと、あるいは行動で男性の上役、同僚や後輩などに地雷を踏ませてしまったこともあります。永田さんの本を読みながら、アルアルとうなずいていました。女性である自分を隠さなくても、男っぽく振るまわなくてもいいのですね。「素直に生きる自分だけの方法を探して試そう」という気持ちになりました。ありがとうございます!
ライターコメント
会社の組織になじむことが女性にとって本当に働きやすい環境であるのかといったことを考えさせられる本です。最近は働き方改革がすすみ女性にとっても居心地のいい環境が少しずつ改善されつつあるとはいえ、まだまだ男性社会である組織は非常に多いです。こうした環境ではどう考えどう行動すればいいのか、女性の働き方について寄り添う形で様々な疑問に回答しています。女性に伝えたいこと、女性だから教えられることなど女性の働き方に関しての考えがつまった1冊です。
経営者向けの働き方改革関連おすすめの本
働き方改革法を導入しても、導入したことによって起こる働き方の目的、本質を現場に齟齬なく伝えることは難しいです。逆に働き方改革法を導入したことによって生産性が低下し組織が崩壊してしまうようでは本末転倒です。ここでは、働き方改革によってどうすれば現場の生産性やモチベーションが上がるのかについて言及している本を紹介します。
働き方改革 生産性とモチベーションが上がる事例20社
出版社
毎日新聞出版
出版年
2018年
内容紹介抜粋
本書の最大の特徴は、20社もの企業での詳細な取り組み事例を紹介していること。
働き方に大きな課題を抱えた状態からスタートした企業を、弊社のコンサルタントが2~3年かけて伴走し、
一緒に障壁を乗り越えてきた過程を赤裸々に紹介しています。
中には、1年間、経営トップに取り組みを反対され続けていた企業もあります。
地味ではありますが、本質的な改革手法を丁寧に解説しますので、どんどん取り入れて実践していってください。
全国各地の業種も規模もさまざまな企業が「働き方改革」に取り組むことによって、
日本社会の長時間労働問題を根本的に解決していきましょう。
Amazonレビュー抜粋
法律的なことも、医学的なことも、政治的なことも書かれており、とても面白くかつ勉強になりました。コンサルタントとして各社の内情をまずよく理解して、各社にゴールイメージを持たせ、そのゴールに向けてトップダウン&ボトムアップを上手く導いています。企業から自治体や警察まで、多種多様な業種20社について書かれており、働き方改革のヒントが溢れています。読破するのに時間がかかりましたが、最後に書かれている「仕事を通じて幸せを実感できる企業に」という言葉にとても共感し、気持ち良く読み終えることが出来ました。
ライターコメント
働き方改革によって生産性を向上させるためには、まず経営者が働き方改革の背景と本質を捉えること、それぞれの組織風土に合った施策を開発できるかどうかがポイントとなってくるとこの本では書かれています。とくに働き方改革法が導入されることに対して受動的になりやすい現場に働き方改革法の背景・本質を伝えることはとても重要です。企業の生産性が向上するだけでなく、企業の業績向上や社会全体に対して貢献をすることにもつながるといった俯瞰的な視点で経営者、現場のあり方を考えることがこの本の本質であるともいえます。
モチベーション・ドリブン 働き方改革で組織が壊れる前に
出版社
KADOKAWA
出版年
2019年
内容紹介抜粋
本書では、日本の組織変革の第一人者である小笹芳央リンクアンドモチベーション会長が、表層的な働き方改革が抱えるリスクとその回避方法、さらには働き方改革で本当に達成するべき目的とその実現方法について、緻密に解説する。リンクアンドモチベーションを創業してからの約20年の変遷から繰り出される組織成熟のためのヒントは、生々しく有用である。また働く個人にとっては、今後自分がどのような組織を選択し、そこでどのように働くべきかを考える貴重な機会を提供する書となっている。「選ばれて生き残る企業」と「選ばれずに滅びる企業」、そして「選ばれて生き残る個人」と「選ばれずに淘汰される個人」—二極化する世の中をサバイブするための裏テキスト。
Amazonレビュー抜粋
「働き方改革」という言葉をよく聞くようになった。「残業時間を減らせ」「もっと休め」から始まり「働き方改革のためのネタを出せ、考えろ」と言われる日々。「働き方改革」とは何なのか、何のために行っているのか。ただただ流行に乗り遅れないがために、何か「やらされてる」感が否めない。そんなことを感じて読んだのがこの本。「働き方改革をした」と言うことが、いつしか目的となってしまっていて、何のためにやっているのか、わからなくなってきたり、「改革」のつもりで変えたことが「改悪」になったり。なぜ、こんなことになってしまったのか、と思う方にヒントを与えてくれる本だと思います。
ライターコメント
働き方改革が表面的な理解にとどまっている段階で導入してしまうと、組織が崩壊してしまうと言及しています。この本のポイントとして、働き方改革により個人の欲求に寄り添いすぎた施策をせずに、組織の統合をすることが結果的に競争優位を生み出し、従業員エンゲージメントを高めることにつながるといった点があげられます。もちろん、組織の統合を優先しすぎた結果が働き方改革につながったともいえますので、組織と個人のバランスをとることが重要であるといえそうです。
現場向けの働き方改革関連おすすめの本
働き方改革法が企業に導入されても現場の意識が変化しなければ意味がありません。逆に現場が働き方改革に対して前向きな取り組みをし始めると企業全体の業績向上や社会貢献にもつながります。ここでは、働き方改革に対して現場がどう変わらなければならないのか、どう変えていけばいいのかについてフォーカスした本を紹介します。
なぜ、残業はなくならないのか
出版社
祥伝社
出版年
2017年
内容紹介抜粋
2016年9月に労災認定された「電通過労自死事件」。この事件により、長時間労働の是正に関して、世論が動いたことはまちがいない。これは電通だけではなく、日本の企業全体の問題だからである。
とくに、所定外時間労働のひとつである「残業」には、わが国の労働社会の問題が凝縮されている。「残業」は憎 らしいほど合理的だ。そもそもが、日本の労働現場は残業しなければならないように設計されているのだ。
本書では、この問題にいかに立ち向かうべきかを深く掘り下げて議論し、政府が進める「働き方改革」についても、その矛盾を鋭く指摘する。
すべての働く日本人に、気付きを与える一冊。
Amazonレビュー抜粋
今、過労死などの社会問題があり「夜10時以降は消灯する」など大手企業を中心に残業の在り方が見直されています。しかし根本である、仕事の絶対量を調整しないといけないと伝えており、消灯時間を守らせるといったような小手先の事を変えた問題は、解決しないと書かれています。私としては、「長時間労働の問題」というテーマについて「鳥の目」の目線で見る事ができて、とても勉強になりました。最終章の途中からは、一般社員でも取り組める対策も書かれており自分でできる工夫についてもヒントをもらう事ができました。残念問題を広い視点で考えてみたい人には、特にオススメの本です。
ライターコメント
この本では、残業問題から働き方改革のあり方について考えられたポイントが示されています。具体的に仕事の任せ方や絶対量といった残業の要因自体を変えていく必要があると言及しています。また、残業込みで会社や社会が最適化されてきたという背景があるため、働き方改革について現場が考える際にまず課題を絞るとすれば、残業問題から取り組むことが本質をつきモチベーションの向上につながるかもしれません。
集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方
出版社
日本能率協会マネジメントセンター
出版年
2017年
内容紹介抜粋
人がどのような状況のときに集中が高まるかを計測するメガネ型デバイス「ジンズミーム」を使って、働き方改革の支援を行っているジンズ社。この取り組みは、2017年7月に行われた経済産業省主催「HR-Solution Contest ―働き方改革×テクノロジー― 」において、グランプリを受賞しました。人が一日に集中できる時間は4時間と言われますが、この4時間に最大のアウトプットを出し、働く時間を自らマネジメントするための方法を、「ジンズミーム」プロジェクト責任者がさまざまな実証実験や内外の研究結果をもとに25のメソッドとして紹介します。
本書では、働き方改革と集中力の関係を解き明かした後、「環境」「取り組み方」「体調」という集中状態を高める3つの土台を整えるための「今日からできる集中メソッド」を紹介していきます。「集中タイム」「マインドワンダリングの排除」「ポモドーロメソッド」などユニークな手法ばかりです。
Amazonレビュー抜粋
タイトルみて「えっ、300倍って?」と思いましたが、抽象論で終わらずに、明日から実行できそうな集中メソッドがわかり易く体系化されてて参考になります。読んでいる中でも普段の自分の行動に、はっと気づかされる事が多かったです。働き方を改革したいけど、何からやればいいか分からない、という人にはいい本だと思います。職場ではよく、ノー残業DAYなど一律の施策が実施されてますが、個人によって集中できる時間帯や環境は違うのだから、集中力を計測し、個性に応じて高めていく必要がある、という内容にはなるほどなぁと思いました。
ライターコメント
この本では、働き方改革で生産性を上げるために最も重要となる集中力についてフォーカスしています。1日に集中できる時間は4時間といわれているため、この4時間に最大のアウトプットをだすことが働き方改革で生産性を上げるための最適解であるといえます。本書内では、集中力を最大限に引き出す25のメソッドを紹介しているため、1つでも実践できるメソッドがあれば早速現場で取り入れてみることが本質的な働き方改革につながっていくでしょう。
まとめ
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