空前の売り手市場。加熱する高卒採用の現状とは!?

新卒の選考解禁から2ヵ月が経とうとしており、就活は終盤を迎えています。この時期は、内定を出した学生から辞退されることも多く、企業側にとってみれば気が気でありません。もし、採用予定人数に達しなかった場合は、また新卒採用の求人を出てみるといったこともあると思います。しかし、今は大卒採用だけにとどまらず、高卒採用も注目されています。この記事では、今注目されている高卒採用の現状をとりあげます。なぜ高卒採用が注目されているのか、高卒採用をするにあたってのポイントなどを見ていきます。

ライター

末吉
現在大学4年。大学入学後、複数のラジオ局、エンタメ企業でインターン。その後、複数人のメンバーで音楽アプリ事業の立ち上げを行うがリモートワークの難しさを痛感し、リモートワークの仕組みを理解しつつ自由に働ける環境を探していたところニットを見つける。現在ニットでリモートインターン中!

大卒採用だけじゃない!今、注目されている高卒採用の現状

売り手市場の中、就職率が上昇しているのは大卒者だけでなく、高卒者も就職率が近年上昇しています。そこで、今注目されている高卒採用について職率が上昇している要因、メリット・デメリットといった点から見ていきます。

高卒者の就職率が上昇しているわけ

 

平成21年から高卒者の就職率は右肩上がりで年々上昇し、平成29年度3月末の高卒者の就職率は98.1%とかなり高い数値になっています。

これは売り手市場のため、企業は新卒採用・第二新卒採用では人材を確保しにくく苦戦をしているため、高卒採用に注目をしはじめたことが大きな要因となっていると思われます。

高卒採用のメリット・デメリット

高卒採用のメリット

内定者の採用辞退対策がいらない

生徒が1度に1社にしか応募できない仕組み「1人1社制」という高卒採用におけるルールがあるため、内定辞退がなく、結果として内定者の採用辞退対策をする必要がないことにつながっています。1人1社制に関しては「高卒採用を取り入れる際の必須ポイント」で詳しく後述します。

採用コストを抑えることができる

「1人1社制」が大きな要因として機能しており、内定者の採用辞退対策をする必要がないことから、大幅な採用コストを削減することができます。また、求人募集を学校側に出すには「ハローワーク」を通じて行う必要があります。これによって複数の媒体に広告を出す必要がなく、採用コストを削減することができます。

大卒よりも早く即戦力として育てることができる

高卒者を採用した場合、大卒が入社する頃には社会人として4年経験を積んでいるため、20代前半から即戦力として扱うことができます。

高卒採用のデメリット

大卒と比べると入社後のミスマッチが起きやすく、離職率が高い

「1人1社制」が大きく関係しており、高卒者は少ない選択肢の中で就職先を選ばなければなりません。そのため、多くの選択肢から就職先を選べる大卒者と比べくらべると、どうしても入社してからのミスマッチが起きやすく、それに伴い離職率も高いです。

面接内容や期間に関して大卒採用よりも多くの制限があるため、学生との接点が作りにくい

詳しくは「高卒採用・大卒採用のスケジュール」「高卒採用をするにあたっての注意事項(禁止事項)」で後述しますが、高卒採用のスケジュールは大卒採用のスケジュールと比べると短く、面接内容などに関しても多くの制限があるため、学生との接点を作っておくことが難しくなっています。

 

高卒採用の特徴を知りたい!高卒採用と大卒採用の違い

ここでは、高卒採用と大卒採用ではどういった点が異なるのか、スケジュールと取り入れる際のポイント、注意事項の観点から見ていきます。

高卒採用・大卒採用のスケジュール

高卒・大卒採用スケジュールをみると、高卒採用スケジュールでは大卒採用スケジュールよりも短期間であることがわかります。では、高卒採用を取り入れるために企業側は具体的にどういったことをしなければいけないのか、次のポイントで確認していきましょう。

高卒採用を取り入れる際の必須ポイント

6月になると、ハローワークによる求人申込書の受付が開始されます。高卒採用をするにはまず、ハローワークを経由して学校に求人を出す必要があるため、高卒採用を希望する企業はハローワークに求人申込書を提出しなければなりません。提出された求人申込書はハローワークの確認が行われた後、7月に学校へ公開されます。また、同時に学校訪問が解禁されるため、企業の人事は学校の進路担当者のもとへ訪問することができるようになります。

9月になると、学校から企業への生徒の応募書類が提出開始になり、9月16日には企業による選考と採用内定が開始されます。また、「1人1社制」により、生徒は内定をもらった企業に就職しなければならないため、内定をもらった時点で就職活動は終了となります。

高卒採用をするにあたっての注意事項(禁止事項)

高卒採用には大卒採用と異なる幾つかの注意事項(禁止事項)があります。

「1人1社制」について

「1人1社制」は生徒が1度に1社しか応募できない仕組みであり、同時に複数応募することはできません。しかし、現在は地域ごとの高等学校就職問題検討会が開催され、地域ごとに1人1社制についての申し合わせが決定されています。9月16日の選考開始日から複数応募可能なのが沖縄と秋田であり、1人3社までの応募が可能です。また、その他の地域の慣行の詳細については開始時期はやや異なってはいるものの、すべての都道府県で指定されている時期から複数応募が可能になっています。例えば、東京都では、10月1日からは2社まで応募が可能になっています。

ハローワークを経由して学校に求人を出す必要がある

高卒採用を希望する企業はハローワークに求人申込書を提出しなければなりません。

また、生徒は「全国高等学校統一応募書類」を用いることとされているため、企業側は独自の応募書類を学校や生徒に送ることができません。

就職差別につながる恐れがあることは避ける

最後に、高卒・大卒採用関係なく気を付けなければならないことではありますが、本人に責任のない事項の把握や、本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握など、適性と能力に関係がない事項を応募用紙等に記載させたり面接で尋ねて把握することは就職差別につながる恐れがあるため、法令は遵守するよう気を付けましょう。

 

高卒採用ではこれを活用しよう!高卒者を獲得するための採用ツール

高卒採用に特化した採用ツールを幾つか紹介します。

ジョブドラフト for クライアント

ジョブドラフトは高校生の採用に特化した就職情報メディアです。企業の魅力をわかりやすく高校生にアピールできます。また、掲載企業社数がサービス開始4年で累計1,600社となっており、採用人数を確保したい際は効率的に使えるサービスの1つであるといえます。

どベンチャー高卒

どベンチャー高卒は、ベンチャー企業、成長企業に特化した高校生のための就職支援サイトです。これまで高校からの紹介や求人票での就職活動が中心だった高校生の就職活動に、就職サイトを活用した就職活動の機会を提供しています。高卒採用に特化した採用ツールは近年増えてきましたが、その中でもベンチャー企業、成長企業での採用にしぼったツールはマッチングしやすそうでもあります。

Atosia

アトシアは、高卒求人票発送代行に始まり、全国高校就職データから発行する「高校生の就職・進学リアルタイム情報マガジン「BRISK」(フリーペーパー)、高校生の採用に関するアドバイジング、あわせて高校生の就職のための高卒求人情報Webサービス「高卒求人.com」やリクルート用パンフレット企画制作で採用支援をしているサービスです。

高校生の採用に向け4つのサービスと総合的なプランニングで支援しています。

 

高卒採用の今後の動向について

売り手市場は東京五輪開催の影響もあり、来年まで続くと予想されます。それに伴い、高卒採用は来年も注目され続けるでしょう。

少し先の経済情勢もなかなか予測しづらい時代だからこそ、大卒採用のみにこだわらず、高卒採用も視野に入れ、うまく導入していくことが重要だと思われます。

 

まとめ

今注目されている高卒採用の現状について、様々な観点から見ていきました。高卒採用は大卒採用と異なり、様々なルールがあるため、すぐには取り入れることが難しいかもしれません。しかし、メリットとなる部分が自社で重視している企業価値とマッチするのであれば、有効的に活用していくことが望ましいと思われます。これからは、大卒採用に限らず高卒採用も取り入れた柔軟な採用方法を検討していくことが企業にとっても就活生にとっても良い結果を生み出すのではないかと思われます。