「くらしと仕事」運営元「ニット」とは?オープンカンパニーで説明【レポート前編】

くらしと仕事を運営している株式会社ニットは、2021年8月21日に創業5年目を迎えました。実は先日、全く同じ書き出しで社内向けに行われた全社イベント「knitキックオフ」をレポートしましたが、「実際は何をしている会社なの?」と思われた方も多いはずです。今回は9月15日に社外向けに開催された「オープンカンパニー」のレポートを通し前後編で解説!まず前編では「今何をしているの?」という最新情報について説明します。

ライター

伊藤 尚
函館市在住。夫と未就学児な娘の3人家族。学生時代にイベントの企画・広報にはまり、新卒で公共施設管理財団の広報課に就職。結婚を機にコワーキングスペースに転職するも、フリーランスにあこがれ退職。2015年から「HELP YOU」に所属し、現在はディレクターを務めるほか、ライター、函館新聞社スタッフ記者などとして活動中。

400人全員フルリモート!「株式会社ニット」と運営サービス「HELP YOU」とは?

2017年創業の株式会社ニット。メインの事業はオンラインでさまざまなアウトソーシング業務を行うHELP YOUの運営です。現在社員20人のほか業務委託で働いている人も含むと約400人が世界33カ国に住みながらフルリモートで働いています。

どんなサービスか、というと、総務、経理、人事や採用、営業やECサイトなどのバックオフィス業務を丸っとお引き受けしています。クライアントから「自分じゃなくてもできること」を全てご依頼いただくことで、コア業務に集中していただく。結果として、業務プロセス改善とアウトソーシングを組み合わせた複合サービス(BPO)としての役割を果たしています。

働いている人は本当にさまざま。普通に株式会社ニットの正社員として働く人、株式会社ニット本体の業務とHELP YOUのクライアント業務両方をフリーランスとして担当する人、クライアント業務のみを担当する人が混在しています。ライフスタイルもワーママとしてニット1本で働く人もいれば、パラレルワークのうちの1社として選んでいる人。そして、扶養控除の範囲内で…とライトな働き方をする人、「介護や子育てと両立できる範囲内で…」と言いながらいつ寝ているのか心配になるぐらいバリバリ働いている人などさまざま。それぞれが自分に合った働き方をしています。そんな人たちを紹介するために今回の「オープンカンパニー」にあわせて作られたのがknitParkです。

現在ニットのインナーブランディングを担当しているのは、多拠点生活をしながらたびたびワーケーションをしている西出裕貴。先日ワーケーションに取り組むワーカーを応援するWORKATION AWARD 2021で表彰された彼自体の働き方も十分最先端なのですが、この日はknitParkに掲載されている9人の働き方を抜粋し説明しました。

新サービス「HELP YOU+ 海外進出サポート」「HELP YOU Academy」が誕生!

「『働く』を通じて、みんなを幸せに」を企業理念とするニットですが、
クライアント向け→コア業務に集中できるようサポートします!
働くスタッフ向け→自分で「選べる」働き方を提供します!
で止まってしまっては進化がありません。もっともっとヒト、モノ、コトをより社会に役立つ形に紡いでいくために生まれたのが2つの新サービス「HELP YOU+『海外進出』」「HELP YOU Academy」です。

「HELP YOU+『海外進出』」とは?

もともと、スタッフのスキル・能力にはこだわって人材を採用し続けてきたニット。そんなこだわりの人材たちが各国にいるのであれば、もっとご提供できることがあるのでは…というところから生まれたサービスが「HELP YOU+『海外進出』」です。

日本の市場規模はこの先どんどん縮小していき、2050年には新興国が台頭台頭すると言われています。一方で、企業が「いざ海外進出をしよう!」と思っても超えるべきハードルはたくさんあります。そもそも自社で実現可能な事業がその国に求められているのかどうか、という市場調査だけで200万円以上かかるケースもあるそう。挑戦するきっかけを「知る」ということすら難しいのが現状です。

逆に、海外在住者の視点に立ってみましょう。日本企業と海外在住者が共に働く場合、時差によって働く時間帯にズレが生じることでハードルが上がってしまいます。さらには、まだまだリモートワークが定着していない企業も多いため、活躍の場が限定されている状態。どうしても不利になってしまいます。ニットには現在は33カ国に住む約100名が所属していますが、その90%はパートナーの事情による海外在住です。海外転勤に帯同したり、外国籍のパートナーと結婚したりという「自分主体」ではない事情で働くことを諦めてしまっている潜在的な人材は多いのではないでしょうか。

この「知りたい企業」と「働きたい在外邦人」を結びつけるのが「HELP YOU+『海外進出』」です。各国に調査スタッフがいるニットだからこそ、複数の国の現状を知りたい、という場合でも、大手調査会社と比較しても廉価・短納期での情報提供が可能です。担当の森勝宣は「日本のいいもの・伝統産業が、縮小していく日本市場だけでは生き残れず廃れていってしまいそうな現状がある。日本の価値を海外在住日本人メンバーと一緒に広めていきたい」と結んでいました。
詳しくはこちらからお問い合わせください。

HELP YOU+ 海外進出サービス

「HELP YOU Academy」とは?

先ほども触れたように、ビジネススキルや一芸を持ったスタッフが集まるニット。では、それがない、もしくは自信がない、という人は視野に入らないのでしょうか。答えは「いいえ」。
企業理念は「『働く』を通じて、みんなを幸せに」。「みんな」という言葉を実現するため、生まれたサービスが「HELP YOU Academy」です。


想いはあってもスキルが足りず「働けない」。そんな応募者と一緒に働くために

新型コロナ禍で働き方を見直す人が増えた結果、ニット・HELP YOUへの応募者は目に見えて増加しました。採用され一緒に働いているスタッフもいますが、中には「オフィスワークの経験がない」「パソコンスキルが足りない」「介護・育児など家庭の事情でまとまった時間が取れない」などの要因で採用に至らなかったケースもあります。

そんな採用現場を見ていて、なんとかできないかと「HELP YOU Academy」を企画開発したのが長野県へIターンし、1児の母としてフルリモートで働く藤澤恵子です。藤澤は「クライアント業務を遂行するためには一定の知識・スキルが必要。ニットの考えに共感し働きたいと思っているのに『働けない』という方と、実際に働いていただくために必要なスキルが足りないという『現状』の隙間を埋めるためのサービスを創りたいと考えたのがきっかけ」と話します。


オンラインコミュニケーションを実践!リモートワークの基礎を学ぶ

Microsoft officeに関する検定対策や各種スキルに関する講座はインターネット上を探すと山ほどあります。それらと「HELP YOU Academy」の何が違う点は「オンラインで働く」うえでのマインドセットを学べる、ということです。すでにバリバリでリモートワークしている人は「そんなこと…?」と感じるかもしれませんが、パソコンを業務で使用する経験がない人からすると、超えなければいけないハードルがたくさんあります。たとえば事務職で働いていたが15年就労のブランクがあり、家庭ではブラウジング程度しかパソコンを触っていなかった、という場合。当時仕事で使用していたのは Windows XPやVistaだったかもしれません。…大分できることも変わってきていると思いませんか?

「HELP YOU Academy」では、Zoomなどのビデオチャットや各種ツール、Googleドライブやワークスペースの共有を含むITリテラシーなど、業務の前に知っていなければ大事故につながる前提知識やオンラインコミュニケーションをスムーズにするコツが学べます。加えて、基本的な事務作業に必要なツールの操作も学ぶことで、リモートワークに臨むための必須事項を網羅的に身に付けることができます。

学び方の特徴も他社の「動画収録放送で学び放題!」というタイプとは異なっており、講師とリアルタイムで学習を進めて行く形式となっています。サポートを手厚く行うことで「全員の卒業」を目標に設計されたサービスです。ニットのノウハウや知識を使い、まずは「働く意欲があっても、リモートワークスキルやビジネススキルがない」という人が働けるようになることを目指していきます。

11月末現在、いよいよ1期生の授業が始まります。卒業して一緒に働ける仲間が増えるのがとても楽しみです。

まとめ

働いている人たちの能力がより活きるように。より多くの人が働き方を自分の意志で選べるように。そして、クライアントにはより満足していただけるサービスを提供できるように。ニットは日々サービス開発と改良を行い、進化を続けています。後編では、ニット代表取締役社長の代表取締役社長・秋沢崇夫が今、ポストコロナ・アフターコロナの世界や働き方の今後についてどのような思いを抱いているのか詳らかにします。

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