【weekly 働き方改革ニュース】勤務医は常に過労死ギリギリ?

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。働き方改革によって残業時間の上限規定が定められたなか、私たちの命と健康を守ってくれる存在である勤務医が置かれた過酷な労働状況が明らかになりました。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

男性の育休取得を国も後押し

 

共同通信は22日、厚生労働省が男性の育児休業取得に積極的に取り組む企業への助成制度を拡充する方針を決めたと報じました。男性の育児休業や育児目的休暇の利用者が出た事業主に対し、現在は最大72万円を支給していますが、これを10万円程度上乗せすることを検討しているとのこと。

 

同省の調査によれば、女性の育休取得率は近年80%以上で推移している一方、男性は1桁台と低迷しています。年間10万円の助成金増額にどれほどの効果があるかは未知数ですが、国として男性の育休取得を少しでも増やしていきたいとの意図は感じられます。

 

フリーランス300万人時代

 

会社などに所属せず「フリーランス」として働く人が300万人以上いるとの試算が内閣府から発表されました。共同通信の記事によれば、就業者全体約6600万人の5%程度いるとみられ、会社員など副業としてフリーランスで仕事を請け負う人もさらに100万人規模でいるとみられるとのことです。

 

今後、副業容認の流れに沿ってフリーランス人口はさらに増加すると予想されます。政府もこの流れに沿って、企業がフリーランスと契約する際の条件の透明化などを求めた新法を来年の通常国会に提出する方針とのこと。様々な分野でフリーランスが貴重な働き手として企業に重宝されているこの時代、フリーランスの権利を守ることは巡り巡って企業の利益にもなるといえそうです。

 

 

命を守る医師が過重労働

 

働き方改革で時間外労働の上限規制がすべての企業に定められましたが(中小企業は2020年4月~)、その一方で勤務医が直面している厳しい実態が調査から明らかになりました。

 

医師専用コミュニティサイト「メドピア」を運営するメドピアが会員の勤務医3000人を対象に行った調査によれば、回答者の55%が「時間外労働の規制を遵守できないと思う」と答えたといいます。

 

一般企業に定められている時間外労働の上限時間が年間360時間なのに対し、医師の上限はなんとその2.6倍にあたる960時間。一般的には残業時間が1カ月80時間になると「過労死基準」とされますが、医師の場合は時間外労働の上限時間を守っても過労死基準に達している計算になります。しかも、勤務医の半数以上がそれすらも「守れないと思う」と回答しているという現実は、異常事態と言わざるを得ません。人の命を守るべき医師が自身の健康を危うくするような働き方しかできない現状は、早急に改善されるべきではないでしょうか。