【weekly 働き方改革ニュース】女性にも「少年の心」が必要な職種って?

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。とある企業の人事担当者の発言を性差別ではないかと受け取った就活生によるSNSへの投稿がネット上で論争を巻き起こし、当の企業が正式にコメントを発表する事態にまで発展しました。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

女性は少年漫画誌の編集者になれない?

「女性は少年漫画誌の編集者になれないのか」を巡ってTwitterで論議が沸き起こる騒動がありました。きっかけは、就活生である女性の投稿。集英社の人事担当者に「女性はジャンプ漫画の編集にはなれませんか?」と質問したところ「前例が無い訳ではありませんが週刊少年ジャンプの編集には『少年の心』が分かる人でないと……」と返答されたとし、「絶対許せない」とつぶやきました。

これに対してTwitterでは賛否両論が乱れ飛ぶ事態に。集英社の対応は性差別だと激しく批判する声が上がる一方で、クライアントである消費者、この場合は「少年」のマインドを理解する必要があるのは当然なのでは、と女性を非難する声も上がりました。

騒動を受けて取材に応じた集英社は、「女性ファッション誌の編集部であれば、性別関係なく女性のおしゃれ心を理解できることが必要ですし、少年マンガであれば少年の心がわかることが大切でしょう」とコメント。Twitterへの投稿を行った女性と同じ説明会に参加していたとする別の人物も、集英社の人事担当者は現場において「女性の方でも『少年の心』を理解してるのであれば大歓迎です」と発言していたとツイート。騒動は鎮火に向かいました。

とはいえこの件は、化粧品や下着、雑誌など購買層が男女どちらかの性にほぼ限定されている商品について、その開発や販売に携わる人員の男女比が偏ることは是か非か、という難問を世に問いかけたともいえるのではないでしょうか。

 

新たに厚生年金になる「個人事務所」とは

共同通信は11月9日、「厚生年金の対象拡大 個人事務所で働く数万人」と題するニュース記事を配信しました。個人事業主ならわかりますが、「個人事務所」はあまり聞き慣れない言葉です。芸能人の個人事務所のことなのだろうかと思ったり、「個人事業主も厚生年金になるのか!」と思ったりした人もいるのでは。

記事をよく読んでみると、弁護士や公認会計士など「士業」の個人事業所で働くスタッフも厚生年金の対象になるとのニュースでした。原則として従業員5人以上の事業所には厚生年金の加入義務がありますが、これまでは弁護士事務所などは対象外だったとのこと。

記事では今回の変更について「年金額を手厚くするため厚生年金の加入者を増やす政策の一環」と解説しています。どちらかといえば年金額を手厚くするべきなのは国民年金のほうでは?との疑問が湧いてきますが……。

 

パートにも厚生年金、企業側は慎重論

厚生年金に関しては、11月5日にも「厚生年金、パートへの拡大に慎重 小売や飲食業者の代表者」のタイトルで共同通信がニュース記事を配信していました。こちらは、厚生年金の適用対象をパート労働者にも拡大することを検討している自民党が小売業界や飲食業界の代表者に意見を求めたというニュース。もし自民党の案通りにパート労働者にも厚生年金が拡大されれば、働き手にとっては朗報と言えそうですが、記事によれば負担増を理由に企業側からは慎重な意見が目立ったとのことです。

企業側の言い分もわかります。特に中小企業にとっては大幅な負担増となり、場合によっては死活問題にもなりかねません。生き残りのために人員削減に走り、それによって残った従業員の負担が増える結果にでもなれば、本末転倒になってしまいます。労使双方が納得できる改革を望みたいところです。