【weekly 働き方改革ニュース】タニタの「個人事業主化」制度は是か非か

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。賛否両論を集めている健康機器大手タニタの「個人事業主化制度」について、同社の社長が自らの口でその真意を語りました。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

タニタ社長が「個人事業主制度」への批判を全否定

健康機器大手のタニタが2017年に始めた、希望する社員を個人事業主化する制度。会社側は「働きたい人が思う存分働けて十分な報酬を得られるようにする働き方改革だ」と主張していますが、「労働基準法逃れではないか」との批判も多く、評価は定まっていません

 

そんななか、NIKKEI STYLEが「タニタ働き方改革は労働規制逃れか 社長が疑問に回答」と題する記事を掲載し、話題を集めています。インタビューでタニタの谷田千里社長は、「決して労働法の規制逃れのための施策ではない」「労働法の規制逃れのようなことがあってはならない」と明言。「『指揮監督下の労働』には当たらない」「(仕事をするかどうかの)諾否の自由はある」とも語り、「タニタの個人事業主は実質的に労働者(社員)ではないのか」との批判は当たらないとの考えをあらためて表明しています。

 

これに対してネット上では「典型的なやりがい搾取」「ブラック企業的な発想」「苦しい言い訳に聞こえる」といった批判の声が上がる一方で、「ありがちな手法ではあるが、タニタの制度は比較的よく考えられている」と評価する声も聞かれます。

同サイトには実際に個人事業主となったタニタの元社員が「個人事業主になって良かった」と語るインタビュー記事も掲載されており、少なくとも合う人には合う制度であることがわかります。ただ、このやり方がそのまま広く日本の企業に広まってしまえば、労働者が不利益を被ることは目に見えています。タニタの「個人事業主化制度」の是非について法的な見解が示される日は来るのでしょうか。

 

三菱重工、全社員がテレワーク対象に

日刊工業新聞は10月29日、三菱重工業が全社員約1万6000人にテレワークを拡大したと報じました。従来は育児や出産、介護などに限定していましたが、今後はすべての社員がテレワーク可能に。全国150カ所のサテライトオフィスが利用できるほか、前日に申し出て許可を得れば在宅勤務も可能とのこと。

 

フレックスタイムのコアタイムや1日4時間以上の勤務規定は廃止に。これにより、子どもの急な発熱時など弾力的な対応が可能になるとしています。

 

せっかくの素晴らしい取り組みなので、より多くの企業経営者の目に触れるようにもう少し多くのメディアで取り上げてくれれば……と思います。

 

 

失業手当の給付制限期間「3カ月」短縮を検討

時事通信は10月30日、厚生労働省が失業手当の給付制限期間を短縮する方向で検討を始めたと報じました。従来は自己都合退職の場合、失業手当が給付されるまでに3カ月間の「給付制限期間」があります。

 

ところが、働き方の多様化や高齢者の就業拡大で転職者の増加が予想されることから、セーフティーネットの整備として制限期間の短縮を検討しているとのこと。退職してお金のない時期に3カ月間も待たされるのは非常に厳しかっただけに、ほとんどの人にとって歓迎すべき話題といえそうです。もし本当に制限期間が短縮されれば、経済的な不安で退職をためらっていた人も辞めやすくなるため、国内の労働市場が一気に流動化する可能性もあります。今後のなりゆきが注目されます。