スペインでフラメンコ修行中!イラストの夢も叶えたリモートワーカーの道

海外と地方でリモートワークを行いながら夢を叶える「HELP YOU」オンラインアウトソーシング(在宅ワーカー)のこれまでの道のりとは?

「もっとフラメンコをうまく踊れるようになりたい!」熱い思いを抱えて、本場スペインへ渡った石田陽香さん。現在「HELP YOU」のオンラインアウトソーシング(在宅ワーカー)としてリモートワークを行いながら、フラメンコのレッスンとイラストの仕事に取り組んでいます。興味を持ったことにどんどん挑戦していき、夢をかなえている石田さんですが、そこに至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。時には悩み、壁にぶつかり、それでも自分の理想に向かってまっすぐに歩み続ける石田さんの「くらしと仕事」についてお聞きしました。

インタビュアー(ライター)

鈴木せいら
札幌市出身。横浜国立大学大学院工学修士修了。2007年夏より、函館へ移住。制作会社でライティング・編集業務を行い、実用書・フリーペーパー等のコンテンツ制作を担当、2011年よりフリーランスに。現在、「HELP YOU」プロフェッショナルライター。理系の知識を活かしたサイエンスやアカデミー系の文章から暮らしにまつわるエッセイ、インタビューなど幅広く手がける。

もっと上手にフラメンコを踊りたい!情熱の国スペインへ

スペインに渡って、フラメンコを習おうと思ったきっかけは?

20歳の時から日本でフラメンコの教室に通い始め、仕事をしながら趣味として週1回レッスンを受けていました。23歳の時に3カ月間スペインを訪れて、「また行きたい」と思ったのがきっかけです。その時は地元の長崎県佐世保市に帰ってきて就職、4年ぐらい一般事務や経理の仕事をしました。お金がある程度たまったので2015年9月にスペインに渡り、1年ほど滞在しました。ところが、貯蓄が底をついてしまったので、一時帰国して3カ月ほど東京で派遣の仕事をして、またスペインに戻りました。スペインでは日本食レストランでアルバイトをしながらフラメンコのクラスに通ったのですが、職場としての雰囲気が悪く、毎日怒鳴り声が飛び交って仕事をするのがつらかったです。勤務時間も20時から25時ぐらいまでと、お客さんがいる限り閉店しないので、生活が不規則になっていました。

現地に行く前に、住居や教室は決めてから行ったのですか?

私はスペインのセビリアで暮らしているのですが、スペインでフラメンコの先生やアーティストの多い街というと首都マドリードかセビリアなんですね。そして、フラメンコを習いにスペインに来ている日本人がとても多いんです。よくスペイン人からも「どうしてそんなに日本人はフラメンコを踊りに来るの?」と聞かれるぐらい。日本人のネットワークがあるので、住む場所などの情報は知人に聞いたりしました。現地に来てから、自分で足を運んで聞いたこともあります。

どうして私を含む日本人がフラメンコに惹かれるのか考えたんですけど、フラメンコは、内にある情熱を外に吐き出すように自分を表現するもの。日本人は感情を内に秘める傾向があって、真逆の文化だからこそ、憧れるのかもしれないなと。もっとフラメンコが上手になりたい、もっとフラメンコのことを知りたい。本場でしか見ることのできないショーもたくさんあるので、そういうものに触れていたいという気持ちが強かったです。

今以上に、フラメンコにかける時間を増やしたいと思いますか?

2015年のスペイン滞在時は1日中フラメンコを練習していましたが、今は自分の好きな先生のレッスンを選んで1~2クラスを受けています。自主練習の時間もありますし、多くのクラスを取り過ぎても吸収することができないので、今ぐらいが丁度良いと思っています。

海外生活がデメリットにならない「HELP YOU」との出会い

「HELP YOU」の仕事は、どのように見つけたのですか?

2017年7月にもう一度日本に帰国、また東京で派遣の仕事をしたのですが「戻っても、もうあのレストランでは働きたくない」と強く思いました。「どこにいてもできる仕事はないだろうか?」とあれこれ探す中で、「HELP YOU」と出会ったんです。他にも何社かオンラインでできる仕事に応募しましたが、「日本にいないとだめです」と断られるケースが多かった。ですから海外在住でもOKという「HELP YOU」の仕事が決まった時は、すごくうれしかったです。

現在、6月から9月初旬までの予定で一時帰国しているんですけど、フラメンコのレッスンは8月が夏休みなんです。せっかくの夏休みは、地元の長崎県佐世保市で過ごしたい。でも、地元だと短期間でできる仕事はなかなか見つからないですし、賃金も東京に比べると低いです。「HELP YOU」だとリモートワークで、スペインにいても地元に帰省していても関係なく、満足のいく報酬がもらえることも魅力でした。

「HELP YOU」ではどんな業務を担当されているんですか?

「HELP YOU」に入った当初はいちチームメンバーでした。今年の4月に「HELP YOU」が新体制になった際に、声をかけてもらってディレクターに昇進しました。現在6社のクライアントを担当して、クライアントとオンラインアウトソーシング(在宅ワーカー)をつなぐ役割をしています。どうしたら双方にとってスムーズに業務が進むか考えるディレクターの仕事は、私にとって新鮮で、やりがいを感じています。

スペインでのリモートワークを潤滑に進めるコツは?

日本とは時差が8時間(サマータイムでは7時間)あるので、それを上手に利用できると良いと思います。日本が夜中だとスペインでは夕方。その時間にスペインでは働くことができます。また、メッセージのやり取りなどは、スペインの朝の時間帯にする必要があります。ですから、朝に仕事をする負荷が多少ありますが、その分夕方以降はゆったりと仕事を進めることができます。

最初の頃は日本との時差がうまくつかめず、混乱しがちだったのですが、「HELP YOU」の海外在住の方に「自分のパソコンを日本時間に、携帯電話をスペインの現地時間に合わせておくと分かりやすいですよ」とアドバイスをもらって。その通りにしたら、分かりやすくて!今では時間の感覚に関しても慣れましたね。

Instagramからイラストの依頼のチャンス 長年の夢が実現!

石田さんは「HELP YOU」の他に、イラストの仕事もされているそうですが?

実は、フラメンコを始めるよりも前、それこそ物心ついた頃から絵を描くことが好きでした。「絵を描く仕事ができたら」という思いがずっとあって、雑誌に投稿し、編集者から連絡をもらってマンガ家デビューを目指した時期もありました。半年ほど会社勤めをしながら夜中に自宅で一生懸命マンガを描く日々を送っていたんですけど、最終的にできたものは私の描きたいマンガとは全然違う。残念ながら、デビューまで至らなかったんです。「これはだめだな」とあきらめて、Instagramで1日1枚の絵を投稿し始めました。女の子がときめくようなシチュエーションを考えて絵に描き、アップしたところ、みるみるフォロワーが増えて、仕事の依頼をいただくようになりました。

仕事につながるぐらいですから、フォロワー数も多いのでは?

まだインスタ投稿を始めて1年に満たないですが、10万人を超えました。自分でもびっくりしています。「あきらめないで続けていると、良いことってあるんだな」と感じています。

やりたいことをあきらめないために 自分で選択のできる働き方を

フラメンコも、「HELP YOU」も、イラストの仕事も好調なんですね。石田さんのように「HELP YOU」でリモートワークをしてみたい、という方にメッセージはありますか?

リモートワークを始めるきっかけって、皆さんいろいろあると思うんですけど。私はどこにいても働ける仕事がしたかったし、他の方だとお子さんが小さいから家で働きたいとか、地方に住んでいるからオンラインでできる仕事を探したりとか。そういう動機がしっかりしていれば、続けられると思います。「ラクそう」という気持ちで始めてしまうと、ちょっと違うと思うんですよね。「HELP YOU」は働き方に関して自由がきく、自分で時間を管理して、働く時間帯や何時間仕事をするかも選択できます。逆に自己管理が必要とされるので、最初はオンオフの切り替えが難しくて悩んだ時期もありました。今では切り替えができるようになり、それほどストレスはありません。「自分はこういう風に働きたい」という気持ちが強ければ、続けていけるんじゃないかと思います。

石田さんにとって、働くこととは?

日本で働いていた時は安定していましたし、それなりに充実していましたが、いつも何か物足りない気持ちがありました。おそらく、もっと自分の時間を自分で管理して仕事をしたかったのと、「ときめき」みたいなものが欲しかったのだと思います。今は好きなフラメンコに通うことができて、イラストの仕事もどんどん新しいことにチャレンジでき、「HELP YOU」でも新しい経験をする機会が多いと感じています。せかせかしないで、ゆとりのある生活をしたいと思っているので、その中で常にときめきながら働けることが理想です。

取材後記

フラメンコもイラストも「HELP YOU」の業務も、ご自分がやりたいと思うことを大切にして、楽しさや新鮮さを感じていると語ってくれた石田さん。新しい仕事への挑戦は不安もあったそうですが、自分なりに勉強したり、周囲のアドバイスを参考にしたりと地道な努力が実を結び、今ではバランス良く進むように。「ときめきのある暮らしを」と話す石田さんの笑顔に、元気をもらいました。

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