自由だからこその不安と向き合う!フリーランス合宿「ハチフリ2023冬」参加レポート ①
ひとりで働き、自分で全てを決められる「フリーランス」という生き方。一方で、自分ひとりで全てを達成しなければいけない、不測の事態が起きた時に頼れる「会社」がない、社会保障が十分ではない、などから大きな不安もあります。
私は8年間フリーランスとして働いていても、漠然とした不安は大きくなり続けるばかりでした。今回はその不安を解消してくれた「フリーランス生活を充実させる! 事業計画 & スキルをシェアする合宿『ハチフリ2023冬』」について、3本立てでレポートします。
目次
ライター
どうして「フリーランスの合宿」に興味を持ったのか
現在フリーランス9年目の私は、仕事が取れなくて困っているわけでも経済的に困窮しているわけでもありません。ありがたいことに継続的にお仕事を下さるクライアントも複数いますし、もし1社と契約が終了しても何とかなる程度の自信はあります。
しかし、2022年は「休憩しているうちに1年が終わってしまった」と感じていました。現在、仕事の軸はディレクター業とライター&記者業で、たまにSNS運用についての講座講師やコンサルタント。本格的に仕事にしたいと考えていた写真も、デスクワークに忙殺されて撮影枚数が激減している状態です。勉強が足りない、スキルアップしなくてはまずい、世の中から取り残されそう、という漠然とした不安がありました。
また、ここしばらくはひたすら作業デスクに座って仕事をしていたため、家から一歩も出ない日が続いています。スマートフォンの健康管理アプリを開くと1日の歩数が150歩、という日も。流石にこれはまずい、何か外に出るきっかけが欲しい、と考えていたところでした。「ハチフリ」とは
ここで「ハチフリ」についてあらためて説明すると、八雲町を舞台にフリーランススキルアップに焦点を当てた合宿です。2022夏に第1回を実施&成功をおさめ、今回は「フリーランス生活を充実させる! 事業計画 & スキルをシェアする合宿」がテーマで、2月17日(金)~21日(火)の4泊5日日程。私は八雲町の人たちとの出会いや、きちんとやったことがない事業計画を学びを得たかったことに加え、SNS運用&ディレクションも行っている藤原卓志さんが講師にいたこともあって「フリーでSNS運用をしている人ってどんな人だろう?」と興味を持ち参加を決めました。
4泊5日を共にする仲間に自己紹介
集合して、まずはみんなの自己紹介。初日から参加の6人の参加者と講師、現地スタッフ合わせて15人ほどのメンバーが集まる中で感じたのは「若い人多いな…」。途端に自分が場違いな気がしてきて緊張してしまった結果、いまいち自分がやっていることを伝えきれませんでした。
広く浅く働くフリーランス、いつも「自己紹介」で困る問題
そもそも、フリーランスとしてはライターから始めましたが、今はそんなに頻繁に記事を書いているわけではないので「フリーランスライターです!」と胸を張れるほどではありません。「函館新聞の記者です!」とは言ってもほとんど土日だけ。オンラインのアウトソーシングサービス「HELP YOU」が収入の中心ではありますが、担当するクライアントが十人十色で具体的な業務を一言で言い表すこともできず……。加えて、写真の実績も2020-21年のものが中心で、今、胸を張って「やってます!」というほどでもないため、それも違う。話しながら「自分には尖ったスキルがない、今の仕事を整理するのも合宿中のテーマかな…」という予感がしていました
自己紹介を30分するうちに見えてきたこと
初めは「自己理解のためのワークショップ」で、講師はWEBライター、編集、ディレクションなどを行い、フリーランス4年目の三川璃子さん。最終日にたどりつく「事業計画発表会」までの流れをざっくり説明したうえで、二人一組で「AI会」開始です。
「AI会」とは?
AI会とは、Appreciative(真価が分かる、価値を認める) Inquiry(探求、質問)会の略で、「相手が話しやすいように質問する」「否定・提案をせず、とにかく聞く」ワークショップ。制限時間はひとり30分です。「自分の話を30分するのって大変では…?」と思うかもしれないですが、意外にみんな話すことがあるようで、決められた時間が終了しても戻ってこないペアが複数いました。
「無拠点女子」りこぴんさん、ルーツは転勤族
私のペアは、講師の三川さん、通称りこぴんさん。転勤族の家庭に生まれ育った結果、海外も含む「色々な土地で働きたい」欲求が高じ、配属部署の都合で国内転勤のみだった会社を退社。場所も含めて自由な働き方を目指すため、WEBデザイナーになろうと1か月のフリーランス養成合宿に飛び込むものの、パソコンのスペックや適性などからライターの道に進んだそう。2019年頃からアドレスホッパーとして生活を始め、自身を「無拠点女子」とブランディングし講演や案件ライティングなど引っ張りだこになったというりこぴんさんは、2年ほど無拠点生活を続けた結果身体を壊してしまったと言います。家族もそれぞれ1人ずつ暮らしていて帰る実家がなかったため、半年間は祖母宅でゆっくりと生活をしたそうです。
現在は北海道厚真町などを拠点に暮らしているそうですが、話を聞けば聞くほど「この人めっちゃ働いてるのでは…?」という疑問が。「今リソースが2割空いたら何したい?」「もし5割なら?」という質問を通して、今本当にやりたいことを掘り下げました。
話していくうちに気が付く自分の根っこ
質問する・聞くのはインタビュー記事を書くときによくやることなのですんなりできたのですが、自分について話すのは「どこから話せばいいのだろう…」と思うもの。根本は大学生時代の経験かな、と順を追って話し、りこぴんさんが取ってくれたメモがこちら。
経歴を行きつ戻りつしながら30分話した結果「やっぱりまとまってないな?」「でも函館は好きだな」「業務の核はやっぱりライティングかな」というのがこの時点の正直な感想でした。この後は交流会をして就寝。早朝に起きて初の「冬の天の川チャレンジ」に行きましたが、やはり難しかったです…。
やりたいことを100個出す難しさ
2日目のワークショップも引き続きりこぴんさんが講師を担当。「やりたいこと100リストを書いて、人生の軸を見つける3ステップ」へと進みました。
自分がやりたいこと、100個もある…?
自分のやりたいことを100個書き出した上でそれをざっくりと抽象化していき「自分が人生で何を成したいと考えているのか」を洗い出す、というこのワークショップ。以前1年間の目標を100個書いたことがあったのですが、その時「100個ってえぐいな…」と思っていたため、早い段階で小規模な内容やかなり具体的な内容も含めるようにしました。
また、このワークショップで使用されたワークシートの優れている点は、そのやりたいことにかかる予算も併記・合算し、将来的に「どのぐらい稼ぐ必要があるか」も見える化できる点でした
100個をまとめていくうちに見えた「家族」の存在と「自己実現」
ワークを終えて、私は「家族に関わる内容と自己実現欲求が多い」「現在の収入、十分すぎでは…」という2点に気が付くことができました。
例えば、家族に関わる内容は下記のような感じです。
- 年何回か家族旅行をしたい
- 娘(5歳)の学費に困らないようにしたい
- 可能ならもう一人こどもが欲しいし、その学費に困りたくない
- 夫がもし「退職したい」となっても困らないだけの経済基盤が欲しい
- 老後ゆったりできる資金が欲しい
- 函館で有名になりたい
- 写真スキルを高めたい
- SNS運用スキルを高めたい
- 文章スキルを高めたい
上記はほんの一例ですが、あとはこまごまと具体化したやりたいことが大多数。金額が大きそうなものは「学費…とりあえず保険サイトで2000万って見た気がする!」「老後資金…とりあえず2000万?」みたいな雑な入れ方をした結果ではあるのですが、とりあえず今のところ「もっと収入UPしないとヤバい!」という感じではなく、現状の収入を無理をせずどう維持していくかに注力すべきと気が付きました。
まとめ
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