夫の海外留学に帯同!働くことで見つけた自信

夫の海外MBA留学に帯同するため、私は9年間務めた会社を退職しました。家族の転勤や転職が決まると、帯同・仕事・お子さんの教育など、これからの生き方に迷われる方が多いのではないかと思います。この記事では、帯同後の生活と仕事、慣れない海外生活で自信を無くしていた私を勇気づけてくれたものについてお話しします。

ライター

秋本佳奈
東京都出身。新卒で入社した損害保険会社に9年間勤務し、商品開発や営業支援の業務を経験する。夫の海外MBA留学をきっかけに退職し、フランスへ。渡仏と同時に、フルリモートで働くためHELP YOUにジョイン。現在はフルリモートで事務代行等の業務に従事。趣味はヨガとレシピ動画視聴。→執筆記事一覧

夫の海外留学決定!帯同する?しない?

念願の海外MBA留学が決定

私は結婚と同時に生まれ育った東京を離れ、夫の転勤先である名古屋へ。新卒で損害保険会社に入社してからずっと東京の本社で働いていましたが、全国に拠点がある会社だったので、名古屋にある部署へ異動させてもらうことができました。

結婚・名古屋への転勤から2年が経った頃、夫の海外MBA留学が決まりました。MBAとは経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位のことで、夫は経営学を学ぶために海外の大学院へ進学することになったのです。結婚前から、いつか海外留学して経営学の勉強をしたいという話はしていたので、夢が叶ってよかったと思っていました。

ただ、留学が決まったといっても会社からのスポンサーシップ(学費や家賃などの手当て)を得られることが決まっただけで、大学院の受験は自力で突破しなくてはならず、ここから約1年間の受験勉強が始まったのでした。夫は仕事をしながら毎日5時間ほど勉強しており、まさに“The受験生”といった日々。

会社との約束で1年制の大学院を選ぶことになっていたので、海外に滞在する期間は1年。当時私が勤めていた会社には休職制度がなかったため、帯同するのであれば退職が必要でした。1年という長くはない期間だったので、その時のキャリアを継続したければ、私だけが日本に残って同じ会社で働き続けるという選択肢もありました。

帯同がキャリアチェンジのきっかけになる

夫の海外MBA留学が決まった頃の私は部署を異動して2年、前の部署での仕事とのギャップに悩んでいました。東京の本社では保険商品の開発の仕事を7年しており、自分が考えたことが形になる喜びや知識、そして経験値が上がるほど商品に生かされていくことが嬉しく、やりがいを感じていました。しかし、異動してからの営業支援の仕事には違和感がありました。

商品をお客様に提案・販売するのは営業の仕事で、私の仕事は営業が販売しやすいようなセールストークや提案書を一緒に作っていくといった内容でした。提案に対するお客様の生のリアクションが見えないことから、自分がした仕事が誰かの役に立っているという実感が持てませんでした。

また、私の部署のサポートがなくても営業が商品を提案・販売できているところを見て、自分の仕事はポジションが与えられているがために作り出された仕事であるように感じていました。

「もっと人の役に立っていることを実感できる仕事がしたい・・・。」
そんなことをぼんやりと考えていた矢先に、夫の海外留学が決まったのです。当時の仕事に不満があり、キャリアチェンジのきっかけを望んでいた私は、思い切って退職&帯同を決意しました。

何もできない時間と焦燥感

自分がこれからどうやって生きていくのかわからない不安

夫の受験は無事成功し、希望の大学院への進学が決定しました。進学先はフランスの大学院。手続きの関係で私は1か月遅れて渡仏することになりました。

離れて暮らす1か月間、夫は新しい環境の中で、言語の壁と格闘しながら勉強に励み、そして新しいコミュニティーを作って日常生活を送っています。一方で私は、会社を退職して実家でのんびりと快適な生活を送っていました。はじめのうちは、久しぶりに訪れた人生のお暇を楽しんでいましたが、次第に「夫はあんなに頑張っているのに私はこんなことでいいのだろうか?帯同したところで私は何をしたいんだろう?」と不安、焦り、劣等感がわいてきました。

HELP YOUに惹かれた理由

日本を離れることが決まっているので新しいことは始められないと諦めていたのですが、この不安や焦りを解決するものは何かないかと調べている中で、HELP YOUを発見しました。私がHELP YOUに惹かれたのは次の理由です。

①フルリモートワークでどこに住んでいても働ける

フランスに住むことが決定していたので、海外にいても働けることが絶対条件でした。また、フルリモートワークであれば、日本に帰国した後も自由に居住地を選べることに魅力を感じました。

②日本人の仲間と一緒に働ける

慣れないフランスの地で、日本人とのつながりが、心のよりどころになるかもしれないと思いました。

③仕事の選び方次第で時差があっても働ける

HELP YOUの仕事には、作業する時間帯が決まっているものもあれば、日にちだけが決まっており、どの時間帯に作業してもよいもの、納期のみが決められていて自由な時間に作業ができるものなど、さまざまな業務があります。自分に合ったタイプの仕事を選ぶことで、時差を気にせず海外生活と仕事の両立を実現することができます。

④海外在住メンバーが多数在籍している

フルリモートワークで業務時間が自由だとしても、実際にうまくやっていけるのか最初は不安でした。しかしHELP YOUには現在、世界35か国から約500名のメンバーが在籍しており、海外在住の先輩も大勢いることを知って、同じ環境で働く仲間がいることにとても安心しました。

また、HELP YOUには同じ趣味・環境のメンバーが集まる「コミュニティ」があります。時差があるエリアで働くメンバーのコミュニティーもあるので、海外在住のメンバーと悩みを共有することもできます。

このような理由から、渡仏直前の私はHELP YOUへの応募を決めました。
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「普通」なんてない!生き方と働き方

フランスで見た多様な生き方

長いようで短かった実家での1か月間の生活を経て、私もようやくフランスへ。各国から集まった夫のクラスメイトの中には、家族でフランスに来ている方も多くいました。ただ、帯同のスタイルはさまざま。

例えば、

  • 私と同じように、夫の留学に妻が帯同してきているケース
  • 妻の留学に夫が帯同してきているケース
  • 婚姻関係はないパートナーが帯同してきているケース
  • 妻が産育休を取得して帯同してきているケース
  • パートナーが長期休暇を取って帯同してきているケース
  • パートナーは仕事を変えずに、帯同先でリモートワークで働いているケース

など。

そして、仕事や勉強などの理由で、家族が帯同していないクラスメイトたちもいました。

こういった環境に身を置いて初めて、これまで私は無意識のうちに「妻が夫に帯同するのが普通」「それによって妻が仕事を辞めるのが普通」と考えていたことに気づかされました。そして、このクラスメイトたちを見て「普通」なんていうものはなく、その人自身が「どこで・誰と・何をして生きていきたいか」が最も重要であることが分かりました

また、この「パートナー」という呼び方は大学院側が正式に使用している言葉で、夫・妻、男性・女性、戸籍上の婚姻関係にあるかないかを問わないという考え方が表れています。
このように、今までの私の考え方が、いかに凝り固まったものであるかを感じさせる事柄が生活の隅々にありました。

HELP YOUなら特別な資格や経験がなくても仕事ができる

そんなことを感じている頃に、私はHELP YOUでの初めての仕事を開始しました。
当初の私は、HELP YOUにジョインしたはいいものの、特別な資格や経験を持っておらず、私にできる仕事なんてあるのだろうか?仕事を得るのに苦労するのではないか?と不安を抱いていました。

しかし、その不安をよそに、私はすぐに一つ目の仕事を得ることができました。そこで、私が考えるHELP YOUですぐに仕事が開始できる理由をご紹介します

①バラエティーに富んだ仕事

HELP YOUには、ライティングや英語での資料作成、Webサイトの企画・デザイン等資格や経験が生かせる業務のほか、データ入力やメール送信代行、請求書の確認など、資格や経験よりも正確さが求められる業務もあります。特別な資格を持っていない私ですが、前職では提案書や契約書の作成をしており、コツコツ地道に正確に作業する業務なら安心して取り組めると思い、最初の仕事としてデータ入力業務に応募しました。

②未経験でもOK

HELP YOUには「こんな面白そうな仕事があるのか!」と、興味をそそられるものが多くあります。すべてではないですが、未経験OK!という仕事も多くあり、新しい業務分野にチャレンジしやすいところも魅力のひとつです。

例えば、本やブログなど文章を読むことが好きな私は、いつかライティングをしてみたいと思っていました。HELP  YOUでは未経験でもライティングに挑戦できる企画があったりと、安心して新たな業務領域にチャレンジできます。

③「ディレクター」のサポート

HELP YOUには、お客様と実際に業務を行うメンバーの間に入って調整を行う「ディレクター」というポジションがあります。メンバーが業務の進め方に迷ったり、日程を調整したければ、一人で抱え込まずに、ディレクターに相談できるというサポート体制が整っています。

働くことが私の自信につながっている

平日、学生である夫は朝から晩まで授業やグループワーク、たくさんのテスト・課題のための勉強、予習があるのでほぼ家にはいません。休みの日にも勉強やグループワークがあったり、クラスメイト同士の付き合いで出かけることもあります。

周囲に私の知り合いはいないため、夫がいない間は何か行動を起こさなければ、私ひとり、ただ家にいることしかできません。「とりあえず夫について行けば何とかなるだろう」と、甘く考えていた私にとっては想定外の環境です。

現在は、夫のクラスメイトたちとの会話がフランス語ではなく英語なので、毎日オンライン英会話のレッスンを受けたり、クラスメイト同士のイベントに夫と一緒に参加するなど、少しずつ行動を起こしています。そこで得る経験はどれも私にとってとても刺激的です。

一方で、会話についていけなかったり、せっかく親切にしてくれている相手にうまく気持ちを伝えられなかったりと、自分を無力に感じたり自信を喪失する出来事もしばしば起こります。

また、夫が仕事をしながら毎日受験勉強に励んでいた姿や、入学後に言語の壁がありながらも周囲とコミュニケーションを取ったり、そこから学びを得ようと努力する姿勢を尊敬する一方で、「それに引き換え私は何をしているのだろう。何かの役に立っているのだろうか」と、ネガティブな気持ちになってしまったこともありました。

私が前職を通して感じた「もっと人の役に立っていることを実感できる仕事がしたい・・・」という気持ちと似ている気がします。

そんな状況を経験したからこそ、今は働いてよかったと思うことがあります。働くことで、その対価を得るというのは、金額が多いか少ないかにかかわらず、人の役に立っていることを実感させてくれるものであり、自分に対する自信や安心感を与えてくれるものだからです。

うまくいくこともいかないことも、楽しいことも辛いこともある生活の中で、誠実に地道に向き合うことで形になる仕事をしていると、「人の役に立っている」という充実した気持ちになり、達成感を味わうことができます。そして、その活動に対して対価が生まれることが、自分に対する自信につながっています

まとめ

働くことの意味は、お金を稼ぐため、人の役に立つため、自分のやりたいことを実現するためなど、人それぞれにあると思います。私にとっては働くことが「自信」につながっていることに、退職と海外生活を経て気づきました。
また、私はキャリアチェンジを望んでいたタイミングで海外赴任が決まったので夫に帯同しましたが、家族だからといって帯同することだけが絶対的な「正解」「普通」ではないと、日本を離れて痛感しました。これからの人生において、周囲の価値観・考え方にとらわれず「どこで・誰と・何をして生きていきたいか」を自由に選択する生き方を実践していきたいと思っています。

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