接客業から事務職に転職!リモートワーク3社の経験を経てディレクターに。「人」との信頼が仕事をつなぐ

異業種から事務へ転職したものの、育児との両立を考えて在宅ワークに切り替えた枦山恵里さん。大阪で生活しながら、3社のリモートワークを掛け持ちしてきたそう。順調にHELP YOUのディレクター業務を拡大してきましたが、自分のやり方に限界を感じるように。その時の心境や壁を乗り越えることができたきっかけについてお聞きしました!

ライター

鈴木せいら
札幌市出身。横浜国立大学大学院工学修士修了。2007年夏より、函館へ移住。制作会社でライティング・編集業務を行い、実用書・フリーペーパー等のコンテンツ制作を担当、2011年よりフリーランスに。現在、「HELP YOU」プロフェッショナルライター。理系の知識を活かしたサイエンスやアカデミー系の文章から暮らしにまつわるエッセイ、インタビューなど幅広く手がける。

事務へ異業種からの転職!社員初の産休育休を勝ち取るもストレスがかかる

枦山さんは関西在住なのですね。リモートワークを始める以前のお仕事は?

私は生まれも育ちも大阪で、市内の私立高校を卒業後2年間カナダへ留学しました。帰国後就職したのも大阪です。
キャリアのスタートから、ホテル業、留学手配業と接客がメインの仕事を経験してきました。その後、空港のグランドスタッフに。ところが入社して3年目の時に、会社の経営状態が悪化してしまって。ちょうど精神的にも一般のお客様と接する対人業務につらさを感じていたので、思い切って商社の事務に転職しました。受発注業務のサポートをする業務です。この会社が、想像以上に昭和体質というか……入ってみてカルチャーショックを受けました。結果、7年間勤め上げましたけど(笑)給与やボーナスが良く、定時帰宅ができる、カレンダーどおりに休めるという待遇面でのメリットがある職場だったので、「いかに効率良く仕事をして定時までに消化できるか」にフォーカスして、自分なりにモチベーションを上げていました。

 

事務の仕事は、結婚のタイミングで退職されたのですか?

いえ、産休を2回取りました。それも、私が産休取得者第1号だったんです。上の子の妊娠早期に体調を崩してドクターストップがかかり、3週間ぐらい会社を休まざるを得なくなって。上司には「こういう事情で」と連絡したのですけど、私が欠勤している理由は会社の人たちには伏せられていたんです。それで、「何であの人こんなに休んでるのよ?!」と怒りをかってしまったらしく、いざ出社したら会社の雰囲気が一転していて驚きました。周囲の女性社員がみんな冷たくて……でも、当時の私は初めての妊娠で周囲に気がまわる精神状態ではありませんでしたし、直接一緒に働く女性社員へフォローができるほど俯瞰した立場でもありませんでした。ただ、「絶対産休を取って頑張るぞ!」という強い思いを持って仕事を続けました。

第1子を出産後、育休を取って1年で復帰しました。この休職中に上司が別の人に変わっていたのですが、理解のある上司で私を針のむしろ状態だった部署から異動させてくれたんです。営業事務という新しいポジションを作ってくださり、そこで自分から進んで仕事を探し、作っていく1年でした。

ですが残念なことに、やはり職場としての雰囲気は良いものではなかったんですね。ふたりめの妊娠が分かったときに、「このストレスの中で仕事をしながら子ども2人を育てていくのは無理だな」と思いました。それで育休中に在宅ですぐにできる仕事を探し始めたんです。

 

 

他のリモートワークから裁量を持って動けるHELP YOUへと仕事を拡張。ディレクターに昇進も

HELP YOUの他にもリモートワークを2社でされていると伺いました。どういった内容なのですか?

最初のリモートワークは行政書士事務所の事務で、第2子が生まれて1年経たないうちに始めました。やり方を教わりに週に1、2回出社して、そういう時は一時預かりを利用して子どもを託児していました。その仕事はまる3年、今年の6月まで続けていましたね。さらにもう1社、データ入力の仕事を始めました。HELP YOUのディレクターのようにクライアントと受注者をつなぐ仕事です。ただ、この仕事は常時あるわけではなく、依頼が安定しません。下の子どもも保育園に入れましたし、「余裕のある時間で、何かもうひとつ仕事をしたいな」と3社めを探すようになりました。

それでHELP YOUに出会うまでは、なかなかマッチする仕事がなくて転々としていましたね。在宅ワークなのにシフト制だったりと、「時間にしばりがあるのでは在宅ワークをするメリットがない」と思いました。

そんな時にHELP YOUをネット検索で知り、応募しました。2018年6月のことです。採用まではスムーズに進んだのですけど、配属されたマネージャーが体調不良で辞められるタイミングだったため、稼働を始めるまで1カ月ぐらい空白期間ができてしまいました。次に配属されたマネージャーとの初めてのウェブ面談で、これまでの自分のキャリアについてお話したら、「ディレクターをやってみませんか?」と言っていただいて。それでディレクター職に挑戦することにしました。まずは1、2社のクライアントを担当して仮ディレクターの形で仕事をし、9月から正式に就任しました。

 

いきなりディレクター職でジョインするのは、大変だったのでは?

いえ、ディレクターの業務が楽しくて。ディレクターは自分に裁量を持たせてもらって、自分なりに仕事を進めていけますよね。その頃は、担当クライアントを増やしていくことだけ目指していました。最近になってからです。ディレクターのあり方について「これでいいのかな」と悩むようになったのは。

 

「楽しい」だけじゃないフェーズを迎えて、乗り越えられたのはお客様の信頼のおかげ

※クライアントとの会食記念撮影

 

ディレクターとして悩み始めたというのは、どういうことですか?

「運営側が求めているディレクター像に、私はマッチしているんだろうか?」と不安を感じるようになりました。それでようやく、落ち着いて自分のやり方を見つめ直したんです。今振り返ってみると、クライアントの数を増やしていくことに集中していたというのは、裏を返せば全体を俯瞰できていなかったんだと思います。
いろんな要因があるとは思うのですけど、担当クライアントの解約やチームのトラブルが起きて悩みました。大変な時は、自分がコアタイムにしている15時以降でも「どうしたらいいですか」と差し迫った感じの業務連絡が入って。飽和状態になりました。そうすると、子どもを寝かしつける時間になっても、一緒に寝てあげられない。「何のための在宅ワークなんだろう?」と落ち込みました。

 

タイミングもありますから、決して枦山さんひとりの問題ではなかったと思いますが。それまでとはフェーズが変わる時だったのかもしれませんね

そう思います。悩んでいた中で「よし、がんばろう!」と思えるきっかけをくれたのは、クライアントだったんです。

 

どういうことがあったのですか?

ある時、クライアントとの定例ミーティングの時に先方から「枦山さん、東京に来ませんか?」と言っていただいたんですね。窓口になってやり取りしてくださっているのが社長で、気さくな方なんです。冗談だと思っていたら、翌週のミーティングでまた言ってくださって、そこで本当にクライアントの会社を訪問してお会いする日程まで決めました。実際にこの9月に招待していただき、社員の皆さんとお会いしてミーティング、食事までご一緒させてもらいました。私のことをひとりの人間と見て、信頼してくださっていることを実感する出来事でした。それで、「ああ、がんばっていけそう」って思ったんです。

 

オンラインの仕事であっても、大切なのは人と人とのつながり

 

サポートさせていただいているクライアントからの信頼は、何よりうれしいですね。それからは、やはり仕事への意識に変化がありましたか?

今は、担当社数を増やすよりも既存のクライアントを「深く」サポートしたいと思うようになりました。「クライアントの事業規模を大きくするにはどうしたらいいか?」「クライアントやパートナー企業がwin-winになるように」と、以前と考えや目標とするところが変わりました

 

オンライン、オフラインの仕事両方を経験されてきて、共通していると思ったことはありますか?

人のつながりの大切さでしょうか。ディレクターとして、クライアントからもメンバーさんからも信頼してもらえるようにと仕事をしています。実際、「ちょっとリソースが大変ですけど、枦山さんのお願いなら……」と引き受けてくれるメンバーさんもいて。普段からの信頼関係を築くことが大事!と思います。そして、オフ会などで会ってお話する機会があると、その後の仕事でも安心感にもながりますね。

 

HELP YOUで仕事をしている楽しさ、他社との違いは何でしょう?

ひとつは、自分がこれまでのキャリアで培ってきた、接客業での「対人サポート」と事務職の「対社内サポート」の両方ができる点です。

もうひとつは、マネージャーや運営が後ろにいてくれる安心感ですね。自分に裁量があるとはいえ、もしも困ったことがあった時に相談できますから。これがいちフリーランスであれば、矢面に立ってひとりきりで対応しないといけない、大変だと思います。しっかりしたサポート体制があるというのは心強くて。それはディレクターとして自分もメンバーさんにそうありたいと思います。自発的に考えて動いてもらって、「何かあった時は、私が全力でフォローしに行くよ!」と。

まとめ

出産後にリモートワークを始めてからも、3社の仕事を回して意欲的に取り組んできた枦山さん。クライアントの数を増やす目標から、クライアントに深く向き合ってサポートの質を高めることに意識をシフトしたそう。結果として内外から信頼を得ることのできるディレクターに成長できたようです。仕事の内容が深く複雑になれば、またいつか違う壁にぶつかるかもしれませんが、枦山さんならポジティブに越えていけそうな気がしました。