道端に落ちている「書ける石」を巡って大ゲンカ 子どもには「WHY」よりも「HOW」が効果的?

高橋サチが送る「わたし」らしい働きかた講座。「仕事」で磨かれたスキルを「くらし」にも活かす。ライフワークシナジーを体現するためのヒントをご紹介いたします。

通称「書ける石」。成分はよく分からないけど時々道端に落ちている、チョークのように地面に書ける石のことです。みなさんも子どもの頃、見つけると嬉しくなって拾ったという経験が一度はあるのではないでしょうか?今も昔も変わらず、それは小学校低学年以下の子どもたちにとって、絶対ほしい「宝の石」……。

 

ライター

高橋サチ
東京都在住。『わたし』らしい働き方カウンセラー。コーチングで誰もが持っている得意を発揮できる社会に貢献したい!に挑戦中。プライベートでは育ち盛り2男1女の母。

唐突に兄妹喧嘩勃発!発端は「書ける石」だった!

先日、私は次男(小2)と長女(年中)を連れて、長男のサッカー観戦に行くために足早にグラウンドに向かっていました。途中、次男が道端で「書ける石」を見つけ、こっそりポケットに入れているのを横目で流し見ました。グラウンドに到着するとサッカーの試合は序盤戦をむかえていて、ここで決めれば逆転勝利という大事な場面。応援にも熱が入ります。すると、次男がふと思い出したようにポケットから「書ける石」を取り出して長女に自慢し始めました。

 

次男:「さっき来る途中、書ける石拾っちゃったんだ、いいだろ

長女:「見せて、見せて!」

次男:「ヤダ!」

長女:「ちょっとだけ見せて!」

次男:「ヤダ!」

 

こんな時に限っていつもの兄妹ゲンカ勃発……。「やめなさい!」という私の声に一瞬怯んだ次男。その隙を見て長女が石を奪い取りました。

 

次男:「オレの大事な石なんだぞ!返せ!」

長女:「ヤダ!絶対返さない!」

 

揉み合いになる2人、もうサッカーの試合どころではありません。お互いに譲るよう話しましたが納得するはずもなく……、ため息とともに私の頭に浮かんだのが、そう!コーチングのあの言葉!「気づきや考えを促進させたい時は「オープンクエスチョン」を使うべし!」というもの。

 

「オープンクエスチョン」で気づきを促進!それって本当に必要なもの?

オープンクエスチョンというのは、「はい」「いいえ」では答えられない質問のことで、主に5W1Hの疑問符を使うものです。とっさに私は長女に「Why」クエスチョンを投げかけました。

 

私:「なんでそんなにその石がほしいの?」

長女:「ほしいからほしいの!」

私:「ほしいと思う理由は?」

長女:「だってほしいからだよ!」

 

うーん、ダメか……。続けて「How」クエスチョンを投げかけます。

 

私:「どうやってそれ使うの?」

長女:「地面に絵を書くの!」

私:「へえ~、じゃあ描いて見せてくれる?」

 

長女はもちろんと言わんばかりに地面に絵を描き始めましたが、どうも納得がいかない様子。それもそのはず、砂のグラウンドでは「書ける石」は「ただの石」と化しています。

 

私:「ここだと指の方が上手に描けそうだね。指で描いてみたら?」

 

ムッとしながら無言で絵を描く長女。指で絵を描き終えたあと、納得したのか顔が穏やかに。私はすかさず長女に問いかけました。

 

私:「石を使って描いた絵と指で描いた絵どっちが好き?その石って本当に今必要かな?」

長女:「……いらない。お兄ちゃんに返す」

 

次男は受け取った石をすぐさまポケットにしまい、「バカだな、オレは家に帰ったらゆっくり地面にお絵描きするだよ」と言い放ちました。その言葉をかき消すように、「大丈夫!お家にはピンク色のチョークがあるからね!」と私は大きめの声で長女に言いました。

 

「Why」クエスチョンにはご注意を!

オープンクエスチョンの中でも「Why」クエスチョンは問題が起きてしまった時の因果関係やその原因の根本を突き止めたりする時によく使われます。また、「Why」クエスチョンを4,5回繰り返すことで新しい知恵や発想がうまれるともいわれています。

 

しかし、それは人によって注意が必要。特に子どもの場合、「Why」クエスチョンを繰り返すことで、問い詰められていると感じて無気力になってしまったり、思考が停滞してしまうことがあります。さらには信頼関係を壊してしまう恐れも……。

 

子どもに限らず上司と部下とのミーティングの際、「Why」クエスチョンでは沈黙が多くなってしまうという場合「How」や「What」クエスチョンをしてみましょう。相手が答えやすくなって、より具体的な回答が返ってくる可能性が高くなります。

 

例えば、ミスや問題が起きてしまった時は、「なぜ問題が起きてしまったのですか?(Why)」ではなく、「何をすれば問題が起きずに済んだと思いますか?(What)」「どうすれば問題が起きることを防げると思いますか?(How)」と質問してみましょう。

 

「オープンクエスチョン」は相手によって使い分けが重要です!