在宅ワークでも事務経験が生きる!“ググる"とは一味違う、デスクリサーチの方法 くらしと仕事

在宅ワークでも事務経験が生きる!“ググる”とは一味違う、デスクリサーチの方法

スマートフォンで「ググる」ことは、今や誰にとっても日常。仕事でも、インターネットを使った調べ物は当たり前の光景です。「リサーチャー」という肩書きがなくても、例えば事務の仕事の一環として競合調査などのマーケティングリサーチを行うことはあるでしょう。

そうした「ググる力」を専門性として磨いたものが「デスクリサーチ」。筆者は会社員時代、営業事務や大学図書館の司書として調べ物に携わってきました。その得意分野を生かし、今ではフリーランスとしてデスクリサーチ案件を担当し、その奥深さにすっかり魅了されています。

単なる「ググる」とはひと味違う、デスクリサーチの世界をご紹介します。

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ライター

ぴゅれ
子どものことで悩むことが多くなり、働き方を見直していく中でHELP YOUと出会いジョインしました。現在お役に立てるよう日々学んでいます!→執筆記事一覧

「ググる」のその先を見据える、リサーチの仕事

「ググる」と「デスクリサーチ」の最も大きな違いとは何でしょうか?

それは「調べて終わり」ではないということです。

調べた企業情報や市場動向が、新たな営業先の開拓に使われることもあれば、商品開発やプロモーションの参考材料になることもあります。場合によっては、調査内容が会社の意思決定を左右する重要な要素となり得るでしょう。

だからこそ、デスクリサーチでは「その情報が何に使われるのか?」まで自ら考え、使いやすい形に整える必要があります。

「会社の意思決定を左右する」と聞くと少しドキッとしますよね。確かに緊張を伴う責任ある役割ですが、その分、とてもやりがいのある仕事だと思いませんか?

この記事では、筆者の実体験を踏まえ、事務経験がどのような形でデスクリサーチに生かされるかをお伝えします。事務の仕事には自信がある反面、特化した強みがないと悩むあなたにとって「こんな経験が生かされるんだ!」と次のステップにつながるきっかけになると幸いです。

事務職で培った「相手目線」がデスクリサーチに生きる!

前述の通り「特化した強みがない」というのは、事務職が抱えがちな悩みではないでしょうか。確かに事務の仕事では、何か一つのとがったスキルより、幅広い業務への対応力が求められるシーンも多く、結果的にオールラウンダーになる人もきっと少なくないはず。

そして、そんなオールラウンダー的な立ち回りの根幹を支えるのが「相手の立場に立って考える力」です。事務職の仕事は一人で完結することがほとんどなく、その周囲には常に「サポートを必要とする人」がいます。その相手は、会社の重役や、営業、クライアントなど、さまざまです。

「サポート」と聞くと、指示を待っている印象を抱く人もいるかもしれません。しかし、実際にはサポートする相手のニーズや傾向を捉え、先回りして動く姿勢が求められることは、事務職の経験者なら深く頷くはず。例えば、会議に必要なものをあらかじめ準備したり、来客がある場合には先方のことを調べておいたり。

このような、事務のプロにとっては取り立てて言うほどでもない「習慣」が、実はデスクリサーチの世界では「スキル」として重宝されるのです。

指示にない「潜在的な需要」を検索に反映する

繰り返しになりますが、デスクリサーチはただ調べて終わりではありません。調査資料を使う相手の存在を意識することが常に求められ、そうした姿勢がプラスアルファの価値を生むのです。

導入として、事務の仕事に近い例を一つ挙げてみましょう。上司から、以下のような依頼があったとします。

「東京の○○という場所でお客様へのプレゼンテーションがあり、前泊に良さそうなホテルをいくつかピックアップしてほしい。プレゼン本番前に色々と打ち合わせをしたいので会議室もある所が良い」

そんなとき、あなたならどのように検索しますか?

「東京 ◯◯ ホテル 会議室」と検索したとします。この場合、主に東京の指定した場所で会議室があるホテルの検索結果が出てくると思います。
ただ、これだと広く浅い検索結果しか表示されないでしょう。

そこで、デスクリサーチャーとして相手目線に立って何が必要なのかを具体的に考えてみます。

  • 経費をあまりかけられないから無料の会議室がいいかもしれない
  • 会議室がなければ近隣のコワーキングスペースのような場所も探した方がいい
  • お客様へのプレゼンが朝早くからなら駅の近くよりお客様のオフィスに近い所の方が最小限の移動で済む
  • ホテルへの到着時間が夜なら、近くに遅くまで開いているレストランがあると良さそう。その帰りに朝ごはんを調達できるコンビニがあると◎

など、実際の利用シーンを想像すると、上司に指定された条件以外にも組み込むべき検索ワードが見えてきます。宿泊当日、その上司はホテル周辺のレストランで食事を取り、英気を養った状態で翌日のプレゼンテーションに臨めることでしょう。これは、まさにデスクリサーチが生み出せる「プラスアルファの価値」といえます。

「この程度の配慮は当然」──そう感じる方もいるかもしれません。まさに、その事務職にとっての「当たり前」こそがデスクリサーチにおける大きな強みであり、事務経験者が活躍できる理由なのです。

ただ言われた内容をそのまま検索するだけでなく、相手の目的に合わせて汲み取る力がデスクリサーチには必要とされます。

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お客様の「お客様」のことまで考えるのがプロ!

冒頭に述べた通り、私は営業事務や司書時代に培った「相手目線のリサーチスキル」を生かし、フリーランスとして活動中です。現在は主に、クライアントが営業先の開拓に使う情報のリサーチを担当しています。

その際に強く意識しているのは、自分が調べてまとめた情報が、新規開拓の成功に結び付くかどうかです。単にクライアントから指定されたエリアや業種で検索をかけるだけでは、上述したような「プラスアルファの価値」は生み出せません。新たな価値を提供できないリサーチャーは、いずれAIに取って代わられる可能性もあります。

では、どうすればいいのか。クライアントの先にいる「お客様」にまで考えを及ばせるのです。クライアントが提供するサービスあるいは商品は、その「お客様」にとって必要なものなのか。本当にそのサービスや商品を必要としているのは、どんな会社・人なのか。必要に応じて、さらにその先のエンドユーザーにまで思考を巡らせ、自分なりの仮説を立てていきます。

そうした仮説を検索に反映することが、より効果的な営業先のピックアップにつながると信じており、実際に成果が見えたときには大きなやりがいと誇りを感じます。

正社員事務職との違いとは?問われる想像力

事務職とデスクリサーチには、いずれも「相手目線が必要」という大きな共通点があります。では反対に、両者の違いはどこにあるのでしょうか?

「正社員事務職」と「在宅でのデスクリサーチ」という対比で考えると、最も大きな違いの一つは「依頼相手がその場にいない」という点です。

「相手の需要を汲み取り、先回りする力」は、同じ時間や空間を共有するなかで磨かれていくもの。オフィス勤務の正社員事務職であれば、すぐそばにサポートすべき社長や役員、営業担当がいて、その考え方の癖や性格を、日々のやりとりのなかで少しずつ自分の中に蓄積していくことができます。

一方、在宅でのデスクリサーチの場合、依頼相手がいるのは画面の向こう側。さらに、私が在籍するオンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」では、クライアント対応を主にディレクターが担い、リサーチャーは検索業務に集中できる体制が整っています。これはメリットである一方で、依頼相手のパートナーとして阿吽の呼吸で動いてきた事務職にとっては戸惑いやすいポイントでもあるでしょう。

ただし、事務職としての経験を積んできた私たちには、物理的な距離を超える「想像力」があります。現場で相手の行動を見て需要を捉えてきた経験は、リアルな「想像力」へと変わり、オンラインの環境でも確実に生きてくるものです。クライアントの表情や息遣いを直接感じることはできなくても、その奥にある需要を捉えることは、オンラインでも十分に可能なのです。

※オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス。

「何もできない」と思うのは、もうやめよう

オールラウンダー的な立ち回りが求められる事務職の仕事では、目の前の相手に真摯に向き合い、その時々で必要とされるスキルを広く身につけていきます。そのため、そうした経験を積んできた人ほど「自分には特化したものがない」「何もできない」という葛藤を抱えやすいのではないでしょうか。

しかし、振り返ってみると、これまで多くの人を支えてきた私たちが「何もできない」はずがありません

私自身、フリーランスとしてデスクリサーチ案件を担当し始めた当初は、これまでの仕事と現在の仕事に共通点があるとは、強く認識していませんでした。ところが、この記事を書くにあたって自身の経験を棚卸ししてみたところ、両者のあいだに驚くほど多くの共通点があることに気付いたのです。

この記事では事務職の経験を主に取り上げてきましたが、私がリサーチャーとして働くうえでの土台となっている最初のキャリアは、大学図書館での司書業務です。

当時は「この研究に関連する資料はないか」「タイトルも著者名もわからない」といった依頼を受けることが度々ありました。自分自身が右も左もわからない分野の書籍を扱ううえに、依頼内容も曖昧な状況。そうしたなかでも私は根気強くヒアリングを重ね、候補となる資料を提示しながら相手の需要を拾おうと必死だったのを覚えています。

しかし、その過程で、依頼者がベテランの先輩に頼るようになり、私には二度と声がかからなくなったこともあります。

そうした苦い経験も、営業事務として積んできた経験も、振り返れば全てが、現在のデスクリサーチの仕事へと確実につながっているのです。

まとめ

筆者が司書として働いていた当時は、ちょうどインターネットが普及し始めた頃でした。今のようにネット検索すればすぐに欲しい情報が手に入る世界ではなく、今以上に地道に探し求める力が必要とされました。

そうしたアナログな経験が、今のデスクリサーチャーとしての自分を支える大きな力になっています。最初は「一般的な事務経験しかないと」思い込んでいましたが、自分の強みを探すことでデスクリサーチという仕事に行きつきました。

今この記事を読んでいるあなたにも、自分にしかない強みや経験が生かされる場面があるはずです。この記事が、そうした活躍の場に出会うきっかけとなれば幸いです。

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