タイピングが遅いと在宅ワークは無理?事務10年生による上達のコツ くらしと仕事

タイピングが遅いと在宅ワークは無理?事務10年生による上達のコツ

在宅ワークに挑戦したいけれど「タイピングが遅いから無理かも……」と不安に思っていませんか?特にデータ入力などの仕事では速さが求められる印象がありますが、むしろ正確さの方が重要視されるケースもあります。

仮に速さが必要とされる場合にも、工夫次第で十分対応できるもの。この記事では事務歴10年の経験から、タイピング上達のコツと安心して在宅ワークに取り組むための考え方をお伝えします。

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ライター

MARINA
子ども2人を育てながら10年以上事務職を続けてきましたが、「自分らしい働き方」を求めて在宅ワークに挑戦中。同じように働き方で悩む人のためにリアル体験を交えて発信していきます。→執筆記事一覧

タイピングが遅い≠仕事ができない

タイピングが遅いと悩む方からよく聞く声に、このようなものがあります。

  • メールや資料作成に時間がかかってしまい、納期に間に合わないのでは?
  • オンライン会議中にメモが追いつかない
  • 速く打てないことで「できない人」に思われるのではないか

私も職場で同僚からこうした悩みを聞くことがありました。しかし、実際には「速さが足りない=仕事ができない」ではありません。大切なのは、仕事全体をどう進めるか、どんな工夫をしていくか、という視点なのです。

私は小さい頃からパソコンに触れる機会が多く、自然とタイピングは速くなりました。事務職を始めた時も入力スピードで困った経験はあまりありません。

一方で、タイピングがあまり得意ではないと自認する同僚もいました。入力作業には時間がかかっていましたが、その方は「誤字脱字が少ない」「報告や連絡が丁寧」「相手への気配りができる」といった強みを持っていて、周囲からの信頼も厚かったのです。

その姿を見て、私は「タイピングの速さだけが価値じゃない」と実感しました。速さはもちろん強みになり得ますが、正確さや責任感、人柄が評価される場面もたくさんあり、在宅ワークでもそれは同様です。だからこそ、タイピングが遅いからといって心配する必要はありません。

タイピング上達のコツ

それでも「もう少し速くなりたい」と思う方へ、事務歴10年の経験からおすすめできる練習方法をご紹介します。

①無料のタイピング練習サイトやゲームを活用
楽しみながら続けられるものを選ぶのがおすすめです。

  • 寿司打:流れてくる寿司ネタを素早く入力する人気のゲーム形式サイト
  • e-typing:基礎から応用まで幅広い練習問題があり、腕試しチェックもできる定番サイト

②1日5分でも毎日続ける
タイピングの一番の近道は「継続」です。継続のコツとしては「小さな目標」を立てること。例えば「1週間で〇〇秒短縮」など達成感を得やすいゴールを決めるとモチベーションを保ちやすくなります。

私自身は小学生の子どもがいるので、子どものローマ字学習に合わせて一緒にタイピング練習をしています。親子で「今日はどっちが速いかな?」と競い合うと、遊び感覚で続けられて、自然とお互いのレベルアップにもつながります。

③正しい姿勢と指の置き方を意識する
自己流で打っている方は、一度ポジションを意識してみましょう。

私自身も元々は自己流で打っていましたが、仕事の効率化を求めてポジションを見直しました。最初は慣れずにぎこちなかったものの、徐々に指がスムーズに動くようになり、結果的に仕事のスピードが大きく上がりました。

さらに正しい姿勢で打つことで、肩こりや手首の疲れも軽減できるので、長時間の作業でも無理なく続けられます。
少し意識を変えるだけで、作業効率が上がるだけでなく、体への負担も減らせるので、今からでもポジションを見直す価値は十分あります。

どれくらい速ければ安心?

タイピング速度は人それぞれですが、最初から高い目標を目指す必要はありません。

大切なのは「自分のペースで少しずつ上達している実感があるか」です。
例えば、普段の業務でメールを入力するとき、文章を打ち終えるまで焦らず落ち着いて作業できるようになった、入力ミスが減ってきた、といった変化が感じられれば安心の目安になります。

こうした意識で練習を重ねれば、自然と作業効率も上がり、タイピングへの自信もついていきます。

逆に「打たない方法」も考えてみよう

タイピングを速くすることも大切ですが、「打たないで済む工夫」を取り入れるのも大きなコツです。どんなにタイピングが速くても、入力の手間自体を減らせば、仕事全体のスピードは確実に上がります。

基本のショートカットキーを覚えよう

例えば、コピー&ペーストなどのショートカットキー(※1)を扱えるようになれば、都度サブメニューを開いて操作項目を選ぶ手間が減ります。その分、仕事の効率はぐっと上がるでしょう。

※1 マウスやタッチパッドを使わず、特定のキーの組み合わせでパソコンを操作できる機能。

▼よく使う基本のショートカットキー
【Windows】
・Ctrl+C:コピー
・Ctrl+V:貼り付け
・Ctrl+A:全選択
・Ctrl+X:切り取り
・Ctrl+Z:直前の操作を取り消す
・Ctrl+S:保存
・Ctrl+F:検索

【Mac】
・⌘+C:コピー
・⌘+V:貼り付け
・⌘+A:全選択
・⌘+X:切り取り
・⌘+Z:直前の操作を取り消す
・⌘+S:保存
・⌘+F:検索

最初から全部を覚える必要はありません。よく使うものから習得していくと、自然に手が動くようになり、「タイピングが速い人」に近づけます。

定型文の入力は機械に任せよう

繰り返し入力する定型文や名前・住所などについては、ユーザー辞書を活用するだけで入力時間がぐっと短縮されます。ユーザー辞書とは、事前に登録しておいたテキストを簡単に呼び出せる機能です。

例えば「あり」と打つだけで「ありがとうございます」とテキストが補完されるように登録しておけば、一瞬で入力が完了します。こうした小さな工夫が積み重なって、大きな時間短縮につながります。

そして最近では、ChatGPT(※2)などのAIツールを活用する方法も有効です。

※2 OpenAI社が提供するチャット形式のAIツール。
  • 定型文の下書きを自動で作成してもらう
  • 議事録やメモをAIに要約してもらう
  • 関数やマクロ(※3)を聞いて、そのまま作業に活用する
  • ※3 関数:計算を簡単に行うための仕組み。マクロ:コンピューター上の操作を自動で実行できる機能。定型業務の自動化などに役立つ。

このように一部の作業をAIに任せれば、タイピング速度を補うどころか「ゼロから文章や数式を考える」負担そのものを減らせます。

ちなみに、Excel(※4)に最近追加された「Copilot」もこうした効率化を後押ししてくれます。自然言語(※5)で「今月の売上をグラフ化して」や「A列とB列の差分を計算して」といった指示を出すだけで、自動でグラフや数式を作ってくれます。今後もさらに複雑なデータ処理や分析もサポートしてくれることが期待されます。

※4 Microsoft Excelは、マイクロソフト社が提供する表計算ツール。売上の集計やデータ分析などに使われる。
※5 プログラミング言語のように機械が理解するための言語を「人工言語」と呼ぶのに対し、自然言語は私たちが日常的に使っている言葉のこと。

まとめ

タイピングが遅いからといって、在宅ワークを諦める必要はありません。

「タイピング力を磨く」×「打たない工夫を取り入れる」×「AIを味方につける」

この3つを意識することで、事務作業は驚くほどスムーズになります。

また、同僚を見て「速さだけが全てではない」と学びました。オフィスワークと同様、在宅ワークで本当に評価されるのは、責任感を持ち、誠実に業務を進められることだと思います。

もし今、タイピングに不安を感じているなら大丈夫です。小さな工夫と練習を重ねれば、着実に成長できます。ぜひ自信を持って、一歩を踏み出してみてください。

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