2017年、私の背中を押してくれた本ベスト4 ~働くわたしの本棚4~

今年最も印象に残った本のベスト4を紹介します。

2017年も残すところ、あとわずか。私個人の1年を振り返ると、「よく働いたなぁ」というのが実感です。私の背中を押してくれた、今年の「自分的ベスト」の本4冊をご紹介したいと思います。

ライター

鈴木せいら
札幌市出身。横浜国立大学大学院工学修士修了。2007年夏より、函館へ移住。制作会社でライティング・編集業務を行い、実用書・フリーペーパー等のコンテンツ制作を担当、2011年よりフリーランスに。現在、「HELP YOU」プロフェッショナルライター。理系の知識を活かしたサイエンスやアカデミー系の文章から暮らしにまつわるエッセイ、インタビューなど幅広く手がける。

精神論に飽きた方におすすめ!「やり抜く人の9つの習慣」

これは、仕事で訪れた大学内のライブラリーで見つけた本です。後日自分で購入しました。この1冊のおかげで、過去に読んだ数々の自己啓発本に抱いていた「モヤモヤ」がすっきりと解消されました。

実際「望めば手に入る」と“引き寄せ”に取り組んでも、目標達成の役には立ちません。それどころか目標達成を阻害する可能性すらあります。(中略)
「“非現実的な楽観主義者”になることなく、“現実的な楽観主義者”であれ」ということです。(中略)「現実的な楽観主義者」とは「成功を望み、それに相応しい努力をする人」です。つまり、詳細なプランを立てて、正しい戦略を練り、成功をつかむまでへこたれず努力する人なのです。

何もせずに願っているだけで、欲しい結果が得られるわけがありません。この本では、目標に具体性を持たせること、挫折しそうになった時の回避策、意志力の鍛え方などを心理学的根拠に基づいてまとめています。

やり抜く人の9つの習慣~コロンビア大学の成功の科学~

「ピンヒールははかない」サードウェーブを紹介したNY在住女性ライター

著書「ヒップな生活革命」で米国・ブルックリンから芽生えた生活文化を伝えたライターの佐久間裕美子さん。ニューヨークで20年暮らしているという、憧れの存在です。今回の「ピンヒールははかない」ではご自身の思いや暮らしぶりをちりばめながら、現地で活躍する女性たちを紹介しています。

学生時代に旅行で訪れて以来、ニューヨークは、私にとって自由を象徴する街だった。世界中から頂点を目指す人たちがやってくる街。同時に、社会の中に居場所を見つけられないフリークやアウトサイダーを受け入れてくれる街。どんな人間だって自分自身でいられる街。(中略)先生の「あなたは海外に出たほうがいいタイプだよ」という言葉から得た勇気と、私も自由人になりたい!というなかば不純な動機に突き動かされて、大学院留学を志願した。

自由と強さだけではない。ニューヨークの女性たちも、時には傷つき、挫折を味わい、それでも立ち上がる勇気を持っているように感じました。本の中にインセキュアという言葉が出てきます。それは、自分への自信のなさ。

自分は不完全。でもそれでいい。きっとそういうことだ。
カギは、他人と自分を比べないこと。自分がどう他人の目にうつっているかを過剰に気にしないこと、自分よりできる人間、自分より裕福な人間、自分より容姿やスタイルのいい人は、どこへ行っても必ず、いつだっている。そして、他人からの承認を求めて生きていくには、人生は短すぎる。結局、自分と付き合わなきゃいけないのは、自分なんだから。

どこにいても、何をしていても、自分はこれでいい。そう思えると、心が解放される気がしませんか?

ピンヒールははかない

「10年後、君に仕事はあるのか?」時代の変化を恐れず、波に乗る

話題作だったので、読まれた方も多いのではないでしょうか。この本を読んで、はっきりと時代が変わったことを実感しました。AI時代の到来。終身雇用制度の崩壊。そして、人生100年時代。私たちは、もはや漫然と受け身で生きることを許されない。「生き抜く」という言葉が頭に浮かびます。

どうやって自分自身を希少性のあるレアな存在に持っていくか?(中略)
3つのキャリアを5年から10年ずつ経験して、その掛け算で希少性を獲得し、100万人に1人の存在になりましょう。

新しい時代の到来を脅威と感じるか、福音と受け取るかは自分次第。その時々で必死に働き、複数の職種を体験してきた私には、ある意味福音です。これからも新しいことに挑戦していこうと、勇気が湧いてきました。

10年後、君に仕事はあるのか?

日々泣いたり笑ったりしながら、ごはんを食べる「かしましめし」

SNSで話題になっていたことから、kindleで1巻を購入しました(スマホアプリで読んでいます)。28歳、同じ美大卒の3人が同級生のお葬式で再会。それをきっかけに、主人公・千春の家に集まっては食事をするように。千春は、仕事上のプレッシャーに堪えきれず憧れの会社を辞めたばかり。栄養バランスの良い手製の料理を冷凍庫にストックしているのに、ひとりではそれを食べることができません。同棲中の恋人が部屋に帰らない英治。婚約を破棄した相手が戻ってくるせいで、自分は花形の職場から異動になってしまうナカムラ。それぞれに心の痛みを抱えています。

「みんなさーアドバイスとか心配とか正しいことばっかり言って」
「そんなのさ~本人である私が一番良くわかってるわけよ」
「その上で できてないわけよ」
「“信頼”っていうのは“この人は既に全力を尽くしているのだ”と認めるところからじゃないの?」

つらい時は、逃げたっていいと思うのです。寝て起きたら朝が来て、ごはんを食べる。自分がどれほど頑張ったのかは、自分がいちばんよく知っているのだから。
こちらの作品は現在「フィール・ヤング」で連載中。「サプリ」という作品がドラマ化された作者のおかざき真里さんは、広告代理店に11年勤務しながらマンガを描き続けたパワフルな方です。息抜きに、元気がもらえるマンガもいいのでは。

かしましめし 1

 

今年、自分の中に残った本、また折に触れて読み返したいと思う本をご紹介しました。2018年は、仕事の基盤になる知識を増やし、専門的なスキルを磨いていこうとワクワクしています。皆さんにとって、今年はどんな一年でしたか?そして、来年をどう過ごされますか。どうぞ良いお年をお迎えください。

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