ChatGPT セミナー くらしと仕事

ChatGPT活用セミナー|最新AI技術で働き方はどう変わる? 社内事例を紹介!【レポート】

話題のAIチャットボット「ChatGPT(チャットGPT)」をご存知でしょうか? 自然な文章のやりとりで、知りたい情報を得ることができるのが最大の特徴です。
この最新AIツールの可能性を探るため、株式会社ニットでは、日々の業務で積極的に活用してみることに。その結果得られたノウハウを2月15日に「緊急開催!ChatGPT活用セミナー」と題し公開しました。今回はセミナーで語られた、ChatGPTを仕事に有効活用するためのヒントをお伝えします。

ライター

齊藤由佳
山口県出身。大学進学で上京後、食品メーカーで営業職として勤務。その後結婚を機に、機械専門商社の営業事務に転職。娘を0歳から保育園に入れて働き続けていたが、70歳まで働く時代。娘の小さい時くらいそばにいてあげたいと思いHELP YOUにジョイン。いろいろな仕事に挑戦できるHELP YOUで、70歳まで働けるスキルを身に着けるため修行中。

最新AIツールの活用方法を探る「HELP YOU AIラボ」

ChatGPT セミナー くらしと仕事

オンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」を運営する株式会社ニットは、2015年にフルリモートを前提として創業しました。現在、日本全国・世界35か国から約500人がオンラインで働いています。メンバーのほとんどがフリーランスということもあり、自身のスキルアップに関心が高く、最新ツールの情報にも敏感です。

実用的なAIツールが続々と登場している昨今。ニットでは、最新AIツールを活用したさらなる生産性向上と業務効率化を目指し、今年2月に「HELP YOU AIラボ」というチームを立ち上げました。AIラボでは、ChatGPTをはじめとするさまざまなAIツールの活用方法や最新情報を発信し、日々の業務で使いやすいように社内で働きかけを行っています。

今、何かと話題のChatGPTですが、自分の仕事にどう役立つのか疑問に思っている方も多いでしょう。そこでニットは、ChatGPTを業務で使ってみてわかったことをお伝えする「ChatGPT活用セミナー」をオンラインで開催。実際に使用したメンバーの声から、「AIにお願いした方がいい仕事」「人間がやった方がいい仕事」が見えてきました。

▶ニットでの働き方について詳しく見る

ChatGPTに聞く、ChatGPTの基礎知識

ChatGPT セミナー くらしと仕事

セミナー前半では、HELP YOU AIラボの吉井秀三がChatGPTの基礎知識を紹介しました。ChatGPTは2022年11月末にアメリカのOpenAIが無料で公開したサービス。できることの代表例として以下が挙げられます。

・質問に答える
・ライティング
・リサーチ
・ブレスト相手になる
・マクロやプログラムを組む

しかし、「情報が間違っている」「回答がうまく引き出せない」「仕事で使える場面が分からない」などの意見もあり、活用するにはコツをつかむ必要がありそう。そこで今回のセミナーではChatGPTの仕組みを理解し、ビジネスツールとして使いこなすための可能性を探りました。

面白いのは、ChatGPTのことは、ChatGPTに聞くという進め方。どのようなデータを蓄積しているのか、得意な分野・苦手な分野は何か、理解しやすいチャットテキストはどのようなものかなど、ChatGPTに質問し、出てきた回答をセミナーで紹介したのです。

蓄積された膨大なデータと、チャット内の会話をもとに回答を出力できるのがChatGPTの大きな特徴」と話す吉井。非常に便利ではありますが、不正確なこともあるため、回答の正誤判断は人間が行う必要があります。特にインターネット上に情報が少ない分野に関しては、信憑性の低い回答や間違った回答になりがち。また、日本語データは英語データより蓄積量が少ないため、苦手のようです。

業務での具体的な使い方としては、アンケートでの感想をポジティブな回答とネガティブな回答に分類する、文章の要約論点の抽出、文章表現をカジュアルなものからフォーマルなものに変換する、プレゼン資料の目次や構成を考えるなどの事例を紹介しました。

ChatGPTを使ってみた! パネルディスカッション

ChatGPT パネルディスカッション くらしと仕事

セミナーの後半では、実際にChatGPTを業務で使ってみた営業と広報のメンバーが登壇しパネルディスカッションを実施。どのような場面で利用したか、利用して感じたメリット・デメリット、今後の可能性を中心に意見を交わしました。

営業での活用事例:メールの返信文面、リサーチ、用語検索

営業の山口正太は、営業支援ツールとして以下の場面で活用したと言います。

・メールの返信文面を考えてもらう
・商談する会社の情報を調べる
・打ち合わせで出てきた専門用語を調べる

メールについては、お問い合わせへの回答やサービスを説明する文面を考えてもらったところ、スパムメールのような不自然な日本語になってしまったそう。しかし、「文章のブラッシュアップは必要だが、構成を考えるのには役立った」と言います。

会社情報のリサーチに関しては、会社によっては正確な情報が出てこない場合もあり、自分で情報が正しいかを確かめる必要性を感じたようです。ただし、「不正確な内容がかえってきた場合でも、『サービスの利用料金』など特定の内容に絞って再び質問をすると、正確に答えられることがあった」と話します。

専門用語の検索は、「端的に文章で回答してくれるため、検索エンジンで用語を解説したサイトを探すより効率的だった」との感想。打ち合わせなどで、すぐに言葉の概要だけ知りたい! というときに便利だと思ったそうです。

広報での活用事例:プレスリリース作成、ブレスト

広報の今西幸希は、プレスリリースを書くのに活用。英語の方が情報が多いということで、翻訳ツールで日本語を英語に変換してから質問したと言います。

今西は、まず、チャットの中でニットの会社情報や文章に盛り込みたい内容を蓄積させるような質問を繰り返し、プレスリリースの素材を学習させました。その後、最終的に出てきた英文を日本語に変換するよう指示。

出来上がったプレスリリースは、ニットのトンマナとは異なるものだったのでそのまま使うことはできませんでしたが、「自分では思い浮かばない言い回しや表現を知ることができて勉強になった」とのこと。壁打ち(誰かに話をきいてもらって自分の考えを整理する)相手としての可能性を感じたそうです。「ひとり広報や、広報を始めたばかりの方にはぜひ使ってみてほしい」と話しました。

もう一つ、今西が言及したのは、自社の立ち位置を知ることができる点。「ChatGPTに自社の情報を聞くことで、どのような情報が出回っているのかを知り、自社のブランディングが成功しているかどうかを確かめることができるのでは?」と提案しました。

AIで対応できない業務は「HELP YOU」に

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AI技術が進化することで我々が受ける恩恵は大きいでしょう。セミナーの司会を務めた広報の小澤美佳は「広報の業務は、ライティングとリサーチで7割ほどの時間を使っている気がします。この2つの業務をChatGPTでより生産性高く効率よく進めることができたら、事業推進にもっと注力できるので、大きな可能性を感じています!」と話します。

普段使っているブラウザやクラウドサービスにも搭載されていき、今後ますます活用シーンが広がっていくことが予想されるChatGPT。抱え込んでいる業務で身動きがとれず、コア事業に注力できない! と悩んでいる方には、最新AIツールも有効な選択肢となりそうです。ニットでは、AIツールを使った業務支援の問い合わせが増えてくることも想定して研究を進めています。

一方で、現在のAIツールにはまだまだ課題があるのも事実。AIで処理したものを判断したり、確認したり、ブラッシュアップしたり、アイデアのもとにしたりするのは人間の仕事です。また、テキスト化できない潜在的な課題や漠然としたニーズを見つけ出す能力は、まだ人間には及ばないでしょう。ニットが提供するオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」では、人間ならではの「課題発見力」「提案力」を武器に、企業の業務効率化をサポートしています。

「業務改善をしたいけれど、何から手をつけたら良いかわからない」と悩んでいる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

今回のセミナーでは、最新AIチャットボット「ChatGPT」について、基礎知識の紹介にとどまらず、実際に業務で使用したメンバーの話を聞きながら活用方法を探りました。現時点ではまだ課題は残るものの、AIが仕事に与える影響は多大なものになるでしょう。

労働人口が減少する日本では、今後、日々の業務の中で「AIにお願いした方がいいこと」「誰かにお願いした方がいいこと」「自分がやるべきこと」を整理し、生産性をあげていく工夫が求められます。また同時に、AIツールを上手に活用し、生産性の高めることができる人材の需要も高まっていくはず。最新AIツールを味方につけ、自身のパフォーマンス向上を目指したいですね。

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