フリーランス合宿「ハチフリ2023冬」参加レポート2

収入への不安、どう解消する?事業計画の鍵は〇〇の分散!フリーランス合宿「ハチフリ2023冬」参加レポート②

フリーランスが抱える不安のうち、最も大きいのは「収入の不安定さ」「立場の弱さ」「保障のなさ」の3つではないでしょうか。私は「フリーランス生活を充実させる! 事業計画 & スキルをシェアする合宿『ハチフリ2023冬』」で自分を見つめなおし、自分に大切なことの取捨選択をしたおかげで不安を解消するひとつの結論にたどり着きました。この記事ではフリーランス9年生の私が合宿を通して導き出した答えを発表資料を使いながらお見せします。

ライター

伊藤 尚
函館市在住。夫と小学生娘の3人家族。学生時代にイベントの企画・広報にはまり、新卒で公共施設管理財団の広報課に就職。結婚を機にコワーキングスペースに転職するも、フリーランスにあこがれ退職。2015年から「HELP YOU」に所属し、現在はディレクターを務めるほか、ライター、函館新聞社スタッフ記者などとして活動中。→執筆記事一覧

自分が抱えていたスキル不足への不安

私がフリーランスになった際、「会社勤めは向かないな」とだけは思っていたものの、強い自立意識があったわけでも自由に憧れたわけでもありませんでした。妊活もしたいし「お小遣い+携帯代ぐらい稼げればいいや」で流されるまま始まった私のフリーランス生活。いつの間にか8年もの時間が過ぎていました。

その間、ライティングと記者業を切り口に徐々に仕事を増やしていましたが、今でもスキルに自信があるわけではありません。エモいコラムも書けないし、量産系記事を根気よく書けるわけでもない。いまだに記者業でもたまに大きくやらかして、先輩記者から指導が入ることも……

しかし、始めて3年ほどで「くらしと仕事」の運営母体であるオンラインアウトソーシング「HELP YOU」でのディレクター業が軌道に乗り、前後して娘が生まれたため、スキル磨きより日々の業務を優先させざるを得ませんでした。コロナ禍に入って取り組み始めた写真も、今は停滞期で何を撮っていいか、趣味と仕事どっちにするのかあいまいなまま丸2年。そろそろ全体的に自分の知識をアップデートさせないと世の中に置いて行かれそう!という不安がありました。

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ライター撮影の日没風景

夕陽を撮りまくってたのは2020-2021。撮らないとうまくならないのはわかっているのですが…

スキルシェアを受けて思った「私、とりあえず話は分かる。」

そんな中、今回の合宿では講師からの「スキルシェア」と呼ばれる技能のおすそ分けワークショップが3つありました。

  • notionの使いこなし方
  • デザイン基礎&CANVAでのバナーデザイン
  • フリーランス目線のマーケティング&営業基礎
デザインワークショップの様子

会社員×デザイナーの坂本彩さんによるデザインワークショップの様子

どの内容も「いやー…ちゃんと勉強したことないし、ついていけるかしら…」と思って参加したのですが、意外にも何を言っているか理解はできました。講師の方がわかりやすく話してくれている前提ではあるのですが「うんうん、そうだよね」「その話は○○の業務で出たわ」「Twitterで見て調べたことがある」みたいな話題も多く、自分の8年間は遠回りしていたように見えていても、ちゃんと実務をやって経験を積んでいたんだな、と実感できました。

ただし、デザインは勉強になったしすぐ使える!という部分もありながら、結論は「好きな人に頼もう!とんちんかんな発注しないように基礎を知っていれば大丈夫!」という気持ちに。そしてnotionはめちゃくちゃ便利そうで使ってみたいのに、とても嫌われているようで…いまだにまともに動いてくれません…。使い方が悪いのかしら…。(もういい、Trello、Google、他いつものツールに帰る!という気分になっています…)

いよいよ事業計画書づくり。私が生きていくうえで重視する2本柱

さて、自己理解を深めたうえで着手した事業計画書。前編で書いた通り、私の軸は「家族(の経済安定)」と「自己実現」。夫は「お金があれば(おおよそのことは)なんでもできる」「お金がなければ幸せになれない(ことが多い)」が座右の銘な程度にお金が大好きです。

そして仕事とお金は切り離せない関係。初日の自己紹介がうまくいかなかった分、まずは自分の仕事と収入バランスを見せたほうが他の参加者にもわかりやすそう!と考えて作った表がこちら。

現在の年間収入割合の構成比

年間の収入から逆算するとこんな感じになりました…。

▶ 私がフリーランスとしての収入基盤を築いたHELP YOUはこちら

フリーランスで食べていくには? 月収70万のパラレルワーカーに聞いた、実績と報酬の増やし方

安定しているけどこれはいかん…となりました。なぜなら、この状態だとフリーランスの自由さが制限されるからです。

会社員=安定、フリーランス=不安定?

多くの人は、フリーランスのデメリットで「収入の不安定さ」を挙げます。ただし、それは単発の仕事を不定期で受けていたら、の話。「HELP YOU」で現在5社のお客様を担当する私は、各お客様に年単位でご愛顧いただいているため、大きな収入の変動はありません。万が一、1~2社のご契約がある日突然終わったとしても何とかなりますし、フリーランスの割には完全に安定していると言っても過言ではないでしょう。

しかし、それはあくまで「HELP YOU」が健在で、今のままのシステムで、私が良好な関係を築き続けられたら、の話なのです。

不安解消の鍵はスキルと収入の分散

もしも、ある日予期せぬことが起こり、「HELP YOU」とのご縁が終わってしまったら、私は94%の収入源をいきなり失うことになります。そんな日が来ないことを心から祈っていますが…。

あるタイミングで、参加者のイケオジなマーケター&コンサルタントのテツさんが素敵なことを言っていました。

「100万のクライアント1本より、20万のクライアント5本」。

おっしゃる通りです。私の目指す「経済的安定」は、収入の分散によってしか叶えられないことに気が付きました。そして今年はその下地を作るための1年にしよう、と決めました。

そこで立てた目標がこちら。

ライターの今後の定量目標

ここでいう「なろう系」とは「小説家になろう」等、小説家のたまごたちが投稿するWEBサイトへの投稿を指しています。

「くらしと仕事」でこの記事が2本目なので、あと3本で目標達成です…!見てるか仲間たち…!この調子で書くクセを付けていけば、目標達成も遠くありません。

ちなみに、参加者の半数以上がおそらく年下&「これからフリーランスになる」人たち。中堅フリーランスとして良いところ見せたいな~と思った結果、10分の発表に対し夜中の2時までかけて20ページ超えのスライドを制作。おかげで「YouTubeの動画を見ているみたいだった」「メモが間に合わなかった」と大絶賛(?)を受けました。

そしてフィードバック・質問で話題に出たのは、ChatGPTとライティング業界の関係性について。既に使用している人たちの反応はSNSで見ていましたが、2~3年前の自動応答チャットボットのイメージが良くなかったため使い渋っていた私。今回記事を書く上で、タイトルや構成作りの壁打ち相手として使用してみましたがものすごく頭が良い。想像の3倍ぐらいのクオリティで返ってくる反応に驚きました。

まだ、そのまま○○に使える!というほどは使いこなしていませんが、今後はより進化していくAIツールをいかに便利に・有用に使いこなしていくかが大切だと再認識。そのことも含め、自分が得意とする分野でAIが台頭したとしても、別の道で食べていけるようスキルの分散が大切だと感じました。

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まとめ

広く浅く、流されながら生きてきた自分にとって、収入を分散させることによるリスクヘッジは「なんとなくわかっていたけどいつかやればいいや」と思っていた部分でした。今回の合宿を経て、着手するなら安定している今こそそのタイミング!と決意を固めることができ、背中を押してもらえた気分です。1年後、仲間たちに胸を張れるように走り切りたいと思います。最後に、後編では孤独になりがちなフリーランスが、なかなか得ることができない「仲間」との交流を通して得たものをお届けします。

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