インタビュー 石戸まりえさん くらしと仕事

子育て優先の海外リモートワーク 働かない選択もあっていい

仕事に没頭した独身時代。結婚、海外移住、出産、そして子育てといった人生の転機に合わせて、石戸まりえさんは、あえてキャリアを求めず「働かない選択」をしてきました。しかし、共働きが当たり前の海外で「仕事は人生を豊かにするもの」という価値観にふれ、「在宅リモートワーク」で子育て優先の働き方を実現しています。
「仕事は社会とのつながりをもつために大切」と言う石戸さんに、海外在宅リモートワークについてうかがいました。

ライター

布施 泉
岡山県出身、トロント(カナダ)在住。日系雑誌でライター、独立系の映画関係、国際文化交流機関で日本文化の海外普及に関わる仕事に従事。「HELP YOU」では主にライターとして稼働中。→執筆記事一覧

結婚、海外移住という人生の転機でキャリアをリセット

バンクーバーオリンピックのシンボル「イラナーク」 くらしと仕事

バンクーバーオリンピックのシンボル「イラナーク」(ウィスラー、ブリティッシュコロンビア州)カナダの大自然と先住民の歴史を象徴しています。縁があって移住したバンクーバーで、石戸さんは自分の人生を見つめ直す機会を得ました。

これまでの経歴を教えてください。

大学卒業後に、北米インバウンド手配専門の旅行会社に就職して、2年半働きました。その後、大手の英会話スクールに転職し、マネージャーとして8年間働きました。

マネジメントの仕事は大変ですね。具体的にどのような業務をしていましたか?

受講生などクライアントに対するカスタマーサービス、人事、採用面接、そして、営業やマーケティング、計数管理など、スクールの運営管理です。

マネージャー職は、スクールの責任者としてやりがいのある仕事だと思いますが、そのキャリアを捨てて海外に移住したのはなぜですか?

移住したのは、カナダのバンクーバーで働いていた夫との結婚が理由です。キャリアに関しては、大学を卒業してから、ひたすら働き続けて仕事を優先してきたので、結婚後は少し休んで、自分の人生を見つめ直したいという思いが強くありました。

英会話スクールの仕事は大変でしたが、毎日が楽しくて充実していました。仕事を通して直接お客様の喜んだ顔が見えるので、とてもやりがいを感じていましたね。また、スクールの先生や同僚、部下とも良い関係を築いていました。

ですので、仕事を辞めることは、残される部下の今後を思い大変悩みました。しかし、仕事に全力で臨み120%力を出し切ったという満足感もありましたし、結婚して海外に移住するということを皆も理解してくれました。

仕事は自分の人生を豊かにし、社会とのつながりをつくる

自然を満喫する石戸さん くらしと仕事

日本での慌ただしい日常から開放されて自然を満喫。石戸さんにとって人生のセカンドステージはカナダからスタートしました。(スタワマス・チーフ、ブリティッシュコロンビア州)

バンクーバーに移住後、しばらくは仕事をしなかったのですね。

とにかくバンクーバーの大自然とストレスフリーの環境を満喫して、自分の時間を楽しみたい!と思って。

また働こうと思ったのは、なぜですか?

海外生活を通して、同じ労働でも「自分の人生を豊かにするために働く」という選択肢を見つけたからです。

バンクーバーで生活していると、「仕事は何をしているの?」とよく聞かれます。

専業主婦と答えると、「ハウスワイフはドリームワーク!」と言われたことが何度かありました。カナダでは共働きは当たり前なので、専業主婦に対する考えが日本とは大きく違うように感じますね。女性が結婚して働かないことはまれで、仕事に対する価値観も異なるとことがわかりました。

こちらでは、多くの人が自分の好きなことを仕事にしたり、在宅ワークをしながら人生を楽しんでいます。それを見て、「仕事は自分の人生のため」という考え方もあるのだと知りました。

また、働いていないと、ママ友以外に社会との接点がないことに気付きました。今はHelp Youで仕事をしているので、それぞれバックグランドの違うスタッフの皆さんと交流ができます。また、クライアント様も、普段接することができない業界の方々ばかりなので、視野も広がり社会とのつながりも感じます。

「働かない選択」と子育て優先の海外在宅リモートワーク

お子さんと外で遊ぶ様子 くらしと仕事

Help Youのリモートワークなら子育てと仕事のバランスが上手く保てます。

実際にどんな仕事をしましたか?

Help Youに入社する前ですが、英会話学校の元同僚が、オンラインによる「日本人向けビジネス英会話スクール」を立ち上げました。そのカスタマーサポートの仕事をしていました。ビジネスマンの方をターゲットにしたサービスで、出勤前に早朝から受講する方への対応を、時差を利用して、こちらの午後に稼働していました。

現在ほどリモートワークが普及していないときから、時差を使った在宅での仕事をしていたのですね。

当時はスカイプを使ってチャットをしたり、ビデオコールをしたり。私にとっての初リモートワークでした。結局この仕事は出産直前に辞めて、出産後は子育てに専念しました。

仕事復帰は考えなかったのですか?

高齢出産だったので、とにかく娘との時間を大切にしたかったんです。育児に専念して、あえてキャリアを求めず「働かない選択」をしました。その後、娘がこちらのプリスクール(幼稚園前の学校)へ通うようになると、空いた時間を有効に使って働きたいと思うようになりました。そして、仕事探しを始めてからHelp Youを見つけました。

現地での就職ではなく、日本との在宅リモートワークを探していたそうですが、それはなぜですか?

現地でフルタイムで働くよりも、働く時間を選べる在宅ワークの方が、子育てを優先したい自分にとって最適だと判断したからです。また、オンラインによるリモートワークは過去の経験を活かせるし、日本との仕事だと、帰国したときにも働くことができるからです。

Help Youの魅力は、充実したコミュニティー・選べる稼働時間・キャリアアップの道

ガリバルディ湖にて撮影 くらしと仕事

仕事も人生もおもいっきり楽しみたい。Help Youでは自分のライフスタイルに合わせて働けます。(ガリバルディ湖, ブリティッシュコロンビア州)

Help Youの魅力を教えてください。

在宅リモートワークは孤独になりがちですが、Help Youには、さまざまなコミュニティーがあってスタッフ同士の交流が盛んです。スキルアップにつながる講習会などもあるので、働く人を大切にしている印象がありますね。

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それに努力次第で、ディレクターやパーソナル(専門職)へのキャリアアップが可能なのも魅力です。働く上でモチベーションになります。

また「すべてオンラインによる在宅リモートワーク」なので、海外からでも、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる点がいいですね。子育て中でも自分の生活サイクルに合わせて稼働時間が選べます。

たとえば、カスタマーサポートなどシフト制の業務では、娘を寝かせたあとの夜9時~0時が日本時間の翌日午後に当たるので、うまく時差を活かして働いています。また、時間帯を問わない業務は、娘がプリスクールに行っている午前を中心に週3回、2~3時間の稼働といった具合に、自分の生活を中心にスケジュールを組むことができるんです。

仕事を探していたときに「フリーランスは専門スキルがないと働けない」というハードルの高い印象を受けました。同じ業務委託(フリーランス)契約でも、Help Youでは専門スキルがなくても活躍できるような幅広い業務で人材を募集していて好感が持てました。

フリーランスとして仕事を得るにはコミュニケーションが大切

石戸さんのリモートワークに必須のアイテム くらしと仕事

石戸さんにとって、Apple Watchとスマホは子育てをしながら円滑に業務を行うための必須アイテム。チャットワークやSlackの通知、リマインダーなど全てを管理しています。

現在の業務について教えてください。

カスタマーサポート、社内申請業務、リサーチ、採用面接、採用サポートなどです。業務によってはチームによるシフト制で、全員が海外在住者だったこともありました。

さまざまな業務をされていますが、フリーランスとして、仕事を増やすために心がけていることはありますか?

ディレクターさんやクライアント様とのコミュニケーションを大切にしています。良い関係を築くと同時に、業務上でのミスを減らすためです。

単に指示されたことだけをやるのではなく、忙しいディレクターさんが仕事をしやすいように考えて動く。コミュニケーションを取りながら、どうすればディレクターさんを助けられるかを意識しています。

クライアント様に対しては、常にレスポンスを早くするように心がけています。テキストによる急ぎの問合せがきたとき、私が確認した時点で内容が分かっていれば、ディレクターさんに代わって答えるケースもあります。

普段からのコミュニケーションを大切にすることで、業務がスムーズに行くように感じます。結果的にディレクターさんから信頼されて、新案件で声をかけてもらえるようになりました

その他には、「自分の得意分野を活かす」という思考で、今までの経験が活かせる業務に積極的に関わるようにして、仕事を増やすようにもしています。

今後もライフステージの変化に合わせて働き方を選択

リモートワークしながらもお子さんと外で遊ぶ くらしと仕事

子供の成長はあっという間。だからこそ、娘さんと過ごす「今」という時間をもっと大切にしたい。

将来の展望について教えてください。

仕事の割合を調整しながら、しばらくは夫と一緒に娘との時間を楽しみたいですね。今後もライフステージの変化に合わせて働き方を選択しながら、「仕事」で制限されない人生を送りたいと思っています。

社会人になってからのモットーですが、「直接つながりを持てた人たちに喜ばれる仕事を心がける」を目標に、これからもHelp Youで頑張りたいです。

まとめ

人生の転機に思い切ってキャリアをリセットし、自分を見つめ直す時間は必要なのかもしれません。日本で無我夢中に働いてきた石戸さんにとって、海外生活で学んだ「自分の人生を豊かにするために働く」という価値観は新鮮だったそうです。

海外在住でも日本語を使って仕事ができる。そして、子育てを優先した働き方が可能なHelp Youでの在宅リモートワークは、海外在住者に多くの選択肢を与えてくれます。石戸さんが言うように、「仕事」や「働く場所」に制限がなくなることで、人生がもっと楽しくなりそうですね。

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