元スーパーバイザーが挑戦する在宅ワーク+時短派遣の新しいライフスタイル

これまでフル勤務で、業務効率化の仕事を進めてきたという富沢真由子さん。忙しい会社勤めから一念発起して、「HELP YOU」での在宅ワークに仕事を切り替えたそうです。時短派遣の仕事と組み合わせて、家族のために使う時間も生まれたそう。現在の「HELP YOU」での業務やこれからの仕事のビジョンなどをお聞きしました。

インタビュアー(ライター)

鈴木せいら
札幌市出身。横浜国立大学大学院工学修士修了。2007年夏より、函館へ移住。制作会社でライティング・編集業務を行い、実用書・フリーペーパー等のコンテンツ制作を担当、2011年よりフリーランスに。現在、「HELP YOU」プロフェッショナルライター。理系の知識を活かしたサイエンスやアカデミー系の文章から暮らしにまつわるエッセイ、インタビューなど幅広く手がける。

家族のための時間が欲しい。会社員生活を卒業、在宅と時短派遣のWワークに

「HELP YOU」 に入られたのはいつ頃からですか?

昨年8月からなので、ちょうど1年が過ぎたぐらいです。

どういうきっかけがあったのでしょう?

ずっとフル勤務で働いていたんですけれど、以前登録した求人サイトのメールを止めていなくて。たまたま、通勤中にメールチェックしていたら「在宅」という文字が目に入りまして。それが「HELP YOU」の求人でした。その時実家の親や子どものことで、色々と心配ごとがある時期だったので、そろそろ忙しいサラリーマンを引退するのも良いんじゃないかと思ったんです(笑)。それでジョインさせていただきました。

お勤めだった会社は、「HELP YOU」の仕事が決まってから退職された?

そうですね。「HELP YOU」が決まったことも大きなきっかけになったと思います。「こういう働き方もありなんだな」っていう。

 

現在、「HELP YOU」の他にもWワークをしていらっしゃるとか?

今は、時短専門の派遣会社の仕事を週3日、1日7時間しています。これもちょうど、「HELP YOU」と同じ時期に求人情報が入ってきました。「時短専門の派遣もあるんだ」と思って、これは引退しろっていうサインじゃない?(笑)と。

 

1日7時間勤務で時短なのですか?

求人募集ではもっと短かったんですよ。10時~17時で、週の労働時間が18時間という内容でした。いざその仕事を始めて国民健康保険に入ったところ、保険料の高さにびっくりしちゃって。あと少し長く働いて週21時間以上の労働時間になれば、勤務先の社会保険に入れる、だったら延ばしちゃおうと契約変更をしてもらいました。今は週21時間働いています。

 

会社に勤務していた時は、どういう職種だったんですか?

企業から受けた業務委託の、業務構築や運用改善を行ったり、実際現場に入ってスーパーバイザーをしたりという仕事でした。

 

会社として外注業務を受けていたのですか?

そうです、会社として規模の大小問わず業務委託の依頼を受けていました。機密保守の観点から窓のない作業場所や専用の機械を用意したりといろいろ発生するのですが、そういった細かい取り決めの調整などもしていました。業務の幅が広いので、結構大変で。もちろん、ひとりではないんですけれども。各部署と話を詰めて、大きい案件だと半年ぐらいかけて構築していく感じでした。

 

また、派遣会社のOS部門の仕事をしていた時は、もう少し小規模の案件で業務効率化をしていました。例えば、それまで10人ぐらいの事務員でやっていた契約業務を集約してくれないかというような依頼で。それまで各部署の担当者一人ひとりのやり方が全部違っていて、全員にヒアリングをした上で、本当に必要な業務の見極めや標準化、導入を進めていきます。運用後もいろんなことが起こるので(笑)お客様へのご報告や、前後工程の業務巻き取りや、新規案件に挙手したりとの横展開の営業活動もやっていましたね。

 

責任が重く、難しそうな業務ですね

ピッとはまった時に、こんなに気持ちの良い仕事はないんですよ(笑)それまで10人の事務員の方がバラバラに毎月10日間かけていた仕事を、業務委託でうまくまとめると5人でできるようになったりするんですね。「前任者からこういわれたのでやっていますけど、実は何に使われているのか分かりません」というような、あいまいな業務が世の中にはかなり多くて。そこを整理できるので、みんなにとってwin-winになると思います。

「HELP YOU」も時短派遣の仕事もそれぞれの楽しさ、やりがいがある


 

今、時短派遣でやっていらっしゃるのも、業務改善の業務なんですか?

今は、BIツールを使ってクライアントの社内にあるビッグデータを全員で共有できるよう、データの載せ替え作業を行っています。現状では、過去の蓄積データが欲しい時にすぐ出せないような状態なんです。知りたい情報に対して、あまりにもデータが膨大過ぎて、依頼を出してから回答が得られるまでに2週間もかかってしまう。その時にはすでにリアルな情報ではなくなっているんですよね。ですから、リアルタイムで情報が自動更新されて、社内の誰でも閲覧できる状態に整備をしているところです。

 

お聞きした富沢さんのキャリアと比較して、「HELP YOU」での業務は容易に感じますか?

いえ、「HELP YOU」でのディレクションの仕事にしても、やろうとしている基本的な考え方が一緒だと思っていて。最初にクライアントの大まかな要望を受けて、実際のところクライアントは何が欲しいのか、どのメンバーをアサインするか、どのツールを使うか……と整理していく。これは、「HELP YOU」でも他の仕事でも共通しています。ただ、「HELP YOU」の場合、業務の広がりが無限じゃないですか(笑)クライアントさまの業種が広いので、恋愛相談に対応する案件があるかと思えば、固い業種の契約書業務もある。使用するツールもクライアントに合わせていろいろ出てくるので、知識は広がります。ひとつの会社にいたら、なかなかここまで幅広い知識は吸収できないですよね。

 

現在、「HELP YOU」では何社を担当されていますか?

7社です。定例業務の決まったクライアントが少ないので、有効に契約時間をお使いいただけるよう「 次は何をご提案しようかな」と考えながらやっています。

 

クライアントの専属ディレクターに就かれたのは、いつから?

「HELP YOU」に入って2カ月後ぐらいでした。当時はチームリーダーという名称でしたけど。

 

クライアントによって携わるオンラインアウトソーシング(在宅ワーカー)のメンバーも違うと思いますが、やり取りされている方たちがいるわけですよね。

そうですね、クライアントごとに何名かずつ。今はできるだけ自分でオペレーションをしないようにしているので。あとは担当クライアントさまの傾向として、どうしてもスポット業務が多い。そうするといきなり動画作成依頼が入ったりして、「おっと、来たー」みたいな(笑)
そういう時にクリエイティブ業務をスポットでお願いして、そのままサポートチームに入っていただいた方もいます。

 

在宅ワークをしながらスキルアップをしていくために、どうやって勉強されていますか?

業務の中で実践して学ぶことは多いですね。例えばkintone。最初の頃から担当させていただいているクライアントさまで、元々kintoneを使っているけれどもっと使い方を広げたいというご依頼があったんです。その時は聞ける人がいなかったので、どんどんアプリを作ってクライアントとやり取りして。「やりたいのはこういうことですか?」「こういうこともできないですかね」……繰り返して積み上げていった感じですね。javaの部分はできる方にお願いしたり、その後システム系が得意な方にサポートに加わってもらったりしましたけど。クライアントさまのシステムを1個覚えたら、以降他の案件でも知識が役立つので、汎用が効くようになりました。

感覚値で築いている面もあるので、いつもそれをマニュアルに落とします。クライアント側に「いずれ業務を自分のところでやりたい」という気持ちがあるものは、全部簡易マニュアルを残すようにしているんですね。業務委託で手掛けてきた仕事の経験からも、口頭伝承だと後で何かしら起きるんですよね(笑)

 

新しいことを学んでいくのはお好きですか?

そうですね。でも、好き嫌いがはっきりしているので、自分に向いていないなと思うものは他の方にお任せします。先ほどの動画制作のように、センスを求められるクリエイティブ業務はちょっと苦手ですね。

働き方を変えた今。実感している在宅ワークのメリットとは?

在宅ワークを行って、メリットに感じていることはありますか?

私は、産前ギリギリまで働いて育休もほとんど取らずに働いてきたので、「当時こんな働き方があったら良かったのに」って今つくづく思いますね。2番目の子なんて、 一緒に会議に出ていましたよ(笑)会議中、上司がが子どもをあやしてくださったりして。今中学1年の息子は部活で野球をしているのですが、大きな大会は平日にあるんです。仕事を休まなくても試合を見に行けます。それから、私も夫も両親が健在なのですが、体調が悪いとか気になった時にすぐ様子を見にいける。そういうメリットは大きいです。

それに、3人の息子たちが成長して、一番下の子がもうすぐ小学校を卒業するという頃、「ああ、これで育児が終わっちゃう」って寂しく思ったんです。子どもが帰宅した時にお帰りを言ってあげたことも、ほとんどなかった。ですから、今は、お帰りが言ってあげられたり、忘れ物を学校に届けたりっていう、専業主婦の方だったら当たり前のちょっとしたことに、ものすごくうれしいですね。満員電車に駆け込む日々でスーパーが開いている時間になんて帰宅できない生活でしたから。もちろん仕事は好きなんですが。

 

全体を俯瞰して最適化。業務がなめらかに回る世界を作りたい

「HELP YOU」のオンラインアウトソーシング(在宅ワーカー)として、今後こういう仕事をやってみたいと思うことはありますか?

「HELP YOU」だけに限ったことではないのですが、実際いろんな依頼をいただく中で、「これは派遣向きだな」「まさにオンライン向きの仕事だな」と思うことがあります。単純作業だったら、これはRPA(Robotic Process Automation)を構築する会社に任せた方がいいのでは?と思うことも。ですから、業務を整理して最適化できるようになったら良いなと思います。業種の壁を越えて、クライアントの依頼内容によっては「これであれば、派遣の方が良いですね」と提携先をご紹介したり、人為ミスが起こりやすいような部分であれば機械で自動化しましょうとか、業務を適材適所に振る提案ができたら面白いですよね。「HELP YOU」だけではなく、どんな企業でも最終的にそういうところに収まるべきだと思っていて。機械に仕事を奪われるわけではなく、業務の整理をする人は、今後どんどん必要になってくると思います。

取材後記

お仕事が大好きで、在宅ワークでも気付くとPCに10時間向かっていたこともあるという富沢さん。これまでのキャリアを伺って、難しい仕事に夢中で取り組んできたご様子に、感心するばかりでした。長い人生を考え、今まさに在宅ワーク+時短派遣のスタイルで新しいワークライフバランスを築いていこうとされている。素晴らしいバイタリティだと思いました。

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