チャットワーク社も！ 28年度東京都ライフ・ワーク・バランス認定企業13社
各社どのような施策が評価されたのでしょう
目次
ライター
「ライフ」を「ワーク」の前に！ という小池都知事の思い
この記事のタイトルを見て、「普通は”ワーク・ライフ・バランス”と言うのに、言葉の順番が逆じゃない？」と思った方もいるのではないでしょうか。東京都は2015年まで毎年、「ワークライフバランス認定企業」の選出を行ってきましたが、小池百合子さんが都知事になった2016年からは「ライフ・ワーク・バランス認定企業」という名称に変更になりました。その意図は、以下の小池百合子さんの都知事就任所信表明演説の一節に表れています。
東京から「ライフ・ワーク・バランス」を進めてまいりましょう。ワーク・ライフ・バランスの「ワーク」と「ライフ」をあえて逆にしております。誰もが人生、生活も、もっともっと大切にすべきであります。
平成28年第三回都議会定例会知事所信表明
「東京ライフ・ワーク・バランス認定企業」とは
東京都は毎年、「長時間労働削減」「休暇取得促進」「仕事と育児の両立推進」など6つの部門において合計13の会社を認定しています。認定の基準やしくみについては、下記の記事をご覧ください。
平成28年度認定企業はどんな会社？
先日平成28年度の認定企業が発表され、その中には私たち『くらしと仕事』のライター達が仕事で使っているツール「チャットワーク」のChatWork株式会社もありました。各企業の特色とともに、どんな取り組みを評価されて認定されたのか、ご紹介します。
※各企業の情報は、2016年12月時点のものです。
株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント
＜受賞部門＞ 長時間労働削減取組部門
＜事業内容＞ メンタリティマネジメント事業、就業障がい者支援事業、リスクファイナンシング事業
＜所在地＞ 東京都目黒区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
週2回のノー残業デーの実施、定時後のミーティングの原則禁止、時間外労働の事前申請制の徹底
株式会社ランクアップ
＜受賞部門＞ 長時間労働削減取組部門
＜事業内容＞ オリジナルブランド「マナラ化粧品」の開発および販売
＜所在地＞ 東京都中央区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
仕事が終われば就業時間の30分前に帰れる制度、時短勤務制度、選べる時間休制度、業務スピードを上げる6つの社内ルール(社内資料はつくりこまない、会議は30分等)
株式会社アオアクア
＜受賞部門＞ 休暇取得促進部門
＜事業内容＞ 訪問看護 訪問リハビリ 居宅介護支援
＜所在地＞ 東京都江東区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
リフレッシュ休暇等により年間休日130日以上を確保(年次有給休暇を除く)、全ての休暇が半日単位で取得可能、年次有給休暇の管理を徹底し、取得率100%を実現
株式会社赤ちゃんとママ社
＜受賞部門＞ 仕事と育児の両立推進部門
＜事業内容＞ 育児雑誌『赤ちゃんとママ』『１・２・３歳』の刊行、書籍・マルチメディア商品の企画・刊行、保健指導用・子育て支援用パンフレット企画・制作、育児相談事業、企業の問題解決と、「生きがい」「やりがい」創出支援、ワークライフマネジメント誌『chacun（シャカン）』の刊行
＜所在地＞ 東京都新宿区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
育児時短勤務は子どもが小学校6年生まで取得可能、子どもの看護休暇は有給で取得可能、パパ休暇制度の導入による男性の育児休暇取得促進(5日間・有給)
株式会社白川プロ
＜受賞部門＞ 仕事と介護の両立推進部門
＜事業内容＞ TV番組の構成、編集、音響効果、PR映画(ビデオ)企画制作、各種音楽制作、テレビ・ラジオ番組制作
＜所在地＞ 東京都渋谷区
＜従業員数＞ 275名
＜認定のポイント＞
アンケートにより社員の介護の実態を把握、パンフレットを作成し社員に配布、社内向けセミナーや個別相談会を開催、年次有給休暇の未消化分を介護休暇に積み増し
アルス株式会社
＜受賞部門＞ 多様な勤務形態導入部門
＜事業内容＞ コンピュータ・ソフトウェアの設計、開発、パッケージの開発、カスタマイズ、導入、業務コンサルティング
＜所在地＞ 東京都目黒区
＜従業員数＞ 57名
＜認定のポイント＞
モバイル勤務・在宅勤務による勤務場所の多様化、短時間勤務・フレックスタイムによる柔軟な勤務時間制度の導入、定年退職者の継続雇用の勤務日数選択制
エス・エー・エス株式会社
＜受賞部門＞ 多様な勤務形態導入部門
＜事業内容＞ クラウド事業、ＷＥＢコンサルティングから導入保守までのＩＴ全般、各種エコ商材のご提案
＜所在地＞ 東京都港区
＜従業員数＞ 80名
＜認定のポイント＞
テレワーク勤務制度の整備、導入、説明会や体験会の開催等による、テレワーク勤務制度を利用しやすい環境づくり
ChatWork株式会社
＜受賞部門＞ 多様な勤務形態導入部門
＜事業内容＞ チャットワーク事業（チャットワーク）、ソフトウェア販売事業（ESETセキュリティソフト）
＜所在地＞ 東京都台東区
＜従業員数＞ 80名
＜認定のポイント＞
個々の社員のライフスタイルに応じたリモートワークの実施、勤務オフィス選択等自らキャリアを決められる仕組み、本業に支障がないと認められた場合の副業の承認
株式会社内野製作所
＜受賞部門＞ 職場における女性の活躍促進部門
＜事業内容＞ 精密歯車の試作加工 、 自動車、オートバイレース用歯車の加工
＜所在地＞ 東京都八王子市
＜従業員数＞ 59名
＜認定のポイント＞
更衣室・休憩室等女性に配慮した施設環境を確立、管理職候補の女性を抽出し、段階的な研修を実施、製造現場での複数担当制の導入による女性の人材育成
有限会社ケア・プランニング
＜受賞部門＞ 職場における女性の活躍促進部門
＜事業内容＞ 在宅介護サービス（訪問介護）、福祉に関する相談、居宅介護支援、訪問看護、通所介護、小規模多機能型居宅介護、福祉用具貸与及び特定福祉用具販売
＜所在地＞ 東京都荒川区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
育休明けの女性スタッフを、短時間正社員制度を活用して管理職へ登用、女性の活躍推進責任者たる取締役が採用面接時に社内体制を説明、保育料補助の実施
セントワークス株式会社
＜受賞部門＞ 職場における女性の活躍促進部門
＜事業内容＞ 介護経営サポートシステム「ＳｕｉｓｕｉＲｅｍｏｎ」の販売、訪問看護アセスメントシステム「看護のアイちゃん」の販売、一般労働者派遣事業、有料職業紹介事業、企業向けワーク・ライフバランスコンサルティングサービス、企業向け介護と仕事の両立支援サービス、請求回収・総務・人事・情報システム関連業務に係るシェアードサービス
＜所在地＞ 東京都中央区
＜従業員数＞ 137名
＜認定のポイント＞
ちびおやランチ会（未就学児がいる時短勤務者の情報共有の場）の開催、イクボスセミナーの実施による上司像の再確認、在宅勤務制度の導入
多賀建設株式会社
＜受賞部門＞ 職場における女性の活躍促進部門
＜事業内容＞ 一般土木建築工事業、建設業
＜所在地＞ 東京都新宿区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
独自の会社指針に基づき女性を積極的に採用し、女性活躍の場を拡大、建設業の知識習得のため、女性の資格取得や講習会への参加を計画実施、出産や育児の業務ハンディキャップを軽減するべく、休暇設定や手当金を考案・実施
株式会社トーリツ
＜受賞部門＞ 職場における女性の活躍促進部門
＜事業内容＞ 居宅介護支援事業、訪問介護事業、訪問看護事業、通所介護事業（デイサービス）、福祉用具販売・貸与、住宅改修、人材紹介事業、障害福祉サービス、教育、研修事業、介護予防事業、高齢者生活支援サービス
＜所在地＞ 東京都葛飾区
＜従業員数＞ 非公開
＜認定のポイント＞
保育ルームの拡充により女性の職場定着を支援、出産や子育て、家族の介護等での時短勤務・時差出勤制度の整備、柔軟な勤務体制により、管理職、管理職候補が着実に増加
女性目線の働きやすい職場を目指す企業が増加中
女性にとって、結婚や出産、介護などのライフイベントと仕事をうまく両立するにはどうしても会社の協力と理解が必要となってきます。企業もそれを理解し、女性のキャリアアップや、働きやすい職場環境を整える制度を導入するところが増えています。
中でも、今回の受賞企業では、仕事と育児の両立を支援する仕組みを取り入れる企業が多く見られました。また、育児休暇、時短勤務などの制度も取りやすく、子育てママ同士の情報共有の場を設けるなど、温かい職場環境づくりを実現している企業もあります。
認定企業がお手本になることで、今後さらに働きやすい職場が増えていくといいですね。
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