
経理は在宅でも可能?実務経験は平均11年、フリーランス3名に聞くリアル
「経理は書類仕事が多いから、在宅ではできない」──そう思い込んでいませんか?
そんな方々に向けて、在宅経理の働き方をご紹介します。今回は、税理士事務所や企業での実務経験を活かし、オンラインアウトソーシング(※1)「HELP YOU」で活躍中の3名に、在宅ワークで経理業務を行う魅力や心構えについて聞きました。
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目次
ライター
サムネイル制作者:今泉香織 (制作アイキャッチ一覧)
座談会参加者の紹介

京都府出身。東京都や横浜市を経て、結婚を機に岡山県へ移住。税理士事務所や一般企業で約10年の経理経験があり、日常経理から税務申告まで幅広く担当。HELP YOUには2023年12月に入会。趣味は食べることと飲むこと。

京都府出身。結婚を機に大阪府へ。大企業で5年間本社経理を担当し、2020年10月にHELP YOUへ入会。夫と3歳の娘の3人暮らし。元々はインドア派だったが、娘が生まれてからは畑作業などアウトドアの趣味も楽しんでいる。

東京都出身。夫との同棲を機に神奈川県へ引っ越し、結婚・出産。子どもの小学校入学に合わせ、埼玉県の実家近くに転居。HELP YOUには2017年8月に入会。リモートワークの期間も含めると、18年ほど経理業務に携わっている。以前は企業の経理担当者だったが、時短勤務の制約から退職し、現在はHELP YOUのみで経理業務に従事している。趣味は音楽鑑賞で、子どもが大きくなったこともあり、最近はライブに行ったり、一人でカラオケに行ったりすることもある。
在宅ワーク×経理業務とは?働き方の特徴とメリット
家庭の事情にも対応できる「時間の余裕」
──オフィス勤務と在宅ワークの違いは、どんなところにあるのでしょうか?
Yさん(以下Y):やはり時間の使い方ではないでしょうか。激務や通勤がなくなり、心にも余裕ができました。
Sさん(以下S):家庭の事情で欠勤や遅刻を余儀なくされると、会社勤めでは周囲への負担が気がかりです。でも在宅ワークなら、家のことが落ち着いた後にリカバリーできるので、精神的にも楽になりました。
Y:子育て中だと子どもの急な体調不良がつきものですが、そのような場合にも対応しやすいですよね。
S:そうですね。小学校から急に呼び出されることもありますが、在宅ワークならすぐに対応できるので安心です。
顔が見えなくても助け合える関係を築くために
Y:あとは、会社員の頃よりも積極的にコミュニケーションを取るようになりました。互いに困っていてもその場の空気で察することができないからこそ、意識的にコミュニケーションを取る姿勢が不可欠だと感じています。
Oさん(以下O):仕事を進めるうえでも、関係者とのコミュニケーションが重要ですよね。自分のできること・できないことを事前に伝えておくことで、仕事の調整がしやすくなると思います。
月初は要注意!複数案件を抱える経理のポイント
──複数の経理案件を掛け持つ際に、気を付けていることはありますか?
S:締め日が重ならないよう、引き受ける案件を調整することですね。
O:私も並行して作業することが多く、かつて案件を抱えすぎて混乱した経験があります。
今は3分の1程度まで案件を減らしましたが、締め日の意識は重要だと思います。
Y:月末締めの企業が多く、月初は繁忙期になりがちです。
抱えている案件にもよりますが、月初と言いつつ私は20日までは忙しくしています。
S:クライアントによっては余裕のある納期設定をしてくださることもあり、その場合は調整しやすいですね。
気軽に聞けない在宅ワークの難しさと、自己解決力
──在宅ワークの難しさを感じたエピソードがあれば、お聞かせください。
O:パソコンのトラブルが発生したときや、新しいツールのインストールや初期設定を自分で行わなければならないときは、在宅で一人対応に追われて苦労しました。あと、私が担当している経理案件では、いずれもマニュアルが膨大で…なかなか全体を把握しきれないことが多いですね。
Y:わかります! オフィス勤務ならすぐ隣の人に聞けば済む話ですが、オンラインだと相手の忙しさがわからず、ついためらってしまいます。そのうち自分で答えを見つけるものの、結局は時間をロスしてしまうんです。
S:私が在宅ワークを始めた頃は、GoogleドライブやChatwork、Slackなど初めて使うツールに戸惑いましたね。
O:私も同じです。初めて扱う会計システムに慣れるまでが大変でした。でも、さまざまなシステムを使いこなせるようになると、情報のありかが大体予測できるようになってくるんです。「自分のスキルが上がったな」と感じますね。
Y:どのシステムもベースは同じなので、経験を積んでいくと初めて扱うものでもある程度使えるようになりますね。これは、経理ならではの特徴かもしれません。
だらけすぎ注意!在宅ワーク中のリフレッシュ法
──在宅ワークでは、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、オンオフを切り替えづらいという声も聞きます。どのようにリフレッシュしていますか?
Y:ずっとパソコンの前で同じ姿勢でいると煮詰まってしまうので、散歩をしたり、お菓子を食べたり、好きな曲を歌ったりしています。こうした気楽さは在宅ワークならではの魅力ですね。
ただ、リフレッシュのつもりが、気付けば「これ以上休んでいたらまずい!」というギリギリまでソファでぼーっとしてしまう日も正直あります(笑)。
S:自分なりのリフレッシュ方法を見つけるのは大切ですよね。私は、布団で休むことが多いです。アラームの助けを借りてはいますが、ギリギリの時間まで休んでしまうことも結構ありますね。
O:お二人とも、しっかり休む派なんですね! 私は、体より頭を休める時間をつくっています。例えば、TVerやNetflixなどでバラエティ番組を見ることで、頭の中をリセットしています。仕事で疲れ切った後は、くだらないことを考える時間が大切だなと感じます。
Y:真面目なことばかり考えていると頭が疲れるので、そうした時間は必要ですよね。
オフィスではできないようなリフレッシュができるのは、リモートワークの良さだと思います。
家庭も仕事も諦めない!フリーランスで目指す理想の働き方
駆け出しフリーランスが仕事を獲得するには
──フリーランスになった当初、どのようにして仕事を取ってきたのでしょうか?
Y:最初は「経理の仕事があれば」というスタンスでいながらも、経理以外のデータ入力やExcelを使った作業系の業務(※2)を担当することが多かったですね。
O:私も経理以外の案件からスタートしました。しかし、新しい案件は人気が集中し、すぐに募集を締め切ってしまうため、最初の頃は案件獲得に苦労しました。募集が続いている案件を一覧から探し出し、ディレクターさんに「まだ受け付けていますか?」と直接連絡することも多かったです。
S:皆さん同じなんですね。私も経理以外の案件から始め、一つひとつのお仕事に対して真摯に向き合うように心がけていました。そのうち、ディレクターさんから「こんなお仕事やってみませんか?」と直接お声がけいただけるようになり、徐々に経理のお仕事が増えていきました。
急な事情にも仲間が助けてくれる、チーム制の魅力
──経理の経験が豊かなお三方であっても、案件獲得のためには、ときに経理以外の業務を通じて周囲と信頼関係を築く姿勢が求められるのですね。一人で仕事を進めていくことに、不安はありませんでしたか?
Y:確かに一人でパソコンに向かって作業をする形ですが、HELP YOUには、経理に限らずチーム制の案件が多いです。大体3〜4人でチームを組むのですが、タスクを細かく切って分担するスタイルなので、一人で全てを抱え込まなければならない不安を感じることなく仕事ができます。
O:子育てをしている方も多いので、子どもの急病などにともなう休みに対しても理解が得やすく、助け合える環境が整っていると感じますね。
Y:体調不良などで、どうしても自分が対応できない場合があります。そんなときに限って急ぎの依頼が来るのですが、他のメンバーがすぐに対応してくれるため本当に助かっています。
家事や子育てとの両立も!在宅ワークだからできる時間の有効活用
──家庭とのバランスは、どのように取っていますか?
Y:3歳の子どもがまだ寝静まっている早朝の時間を有効活用しています。
S:小学校高学年になる子どもが、最近一人で寝られるようになったので、夜に作業ができるようになりましたね。
O:私の場合子どもはいませんが、ペットを緊急で病院へ連れていくことがあります。そのため「納期さえ守れば、稼働時間は自由」という案件を選び、時間をコントロールしやすくしています。また、子育て以外にも、介護をしながら働いているという人の話も聞きます。在宅ワークはそのような状況でも働きやすいですよね。
自宅にいながら仲間と切磋琢磨!成長し続けるには
メンバー同士のつながりが、個々の成長を生み出す
──フリーランスの在宅ワークは、オフィス勤務と比べると人との関わりも少ないように感じます。そのような環境でも成長する秘けつがあればお聞かせください。
Y:確かに周りに人はいませんが、HELP YOUではチームメンバーに限らず業務外で気軽に声がかけられる雰囲気があります。
O:メンバー同士が集まるオンラインコミュニティもあり、そこでの相談を通して得られた知見が、業務の課題解決につながる場合もあるんです。
Y:さまざまな専門知識を持つ人が集まっているため、相談すれば解決策が見つかる点がHELP YOUの魅力だと感じています。
O:また、HELP YOUの運営が各メンバーのスキルを把握しているので、相談を持ちかけると適切な方につないでくれることも多くとても心強いです。
あと、感謝の気持ちを数字で表せる「グッドポイント制度(※3)」が素晴らしいと思います!
Y:ポイントが貯まると時給に反映される、というのが良いですよね。モチベーションのアップにもつながると思います。
S:「ありがとう」の気持ちを誰にでも贈れるのが良いですよね。私も、普段から関わりのある方々へは積極的に贈るようにしています。それが、組織全体の雰囲気の良さにもつながっているように感じます。
フリーランスの経理が目指す、理想のキャリア
──経理担当として、今後どのようなキャリアを築きたいと考えていますか?
O:今は、チーム制の案件をメインに稼働していますが、今後は徐々にユニット制へ主軸を移したいと考えています。
ユニット制は経理専門のチームで、作業を行う時間帯が決まっていたり、クライアントとのオンライン会議に参加したりなど、今とは異なる働き方が求められます。
その分、時間単価も上がるため、安定した収入へもつながると考えています。
Y:普段から、復習のために外部のオンライン学習講座を利用しているのですが、今年はもっと積極的に活用していきたいと考えています。
加えて、頻繁な税制改正に対応するため、税制の最新動向をキャッチできるよう心がけていきたいですね。
一方で、子育てとの両立をもっと計画的に行えるようになることも目標です。
S:まずは、ミスなく確実に経理業務を行うことが目標です。また、経理分野では頻繁に変化する情報も多いため、自主的に情報収集を行い、変化に対して敏感でありたいと考えています。
まとめ
その問いを取材の最後に投げかけると、3人共AIに脅威を抱くどころか、その活用に前向きであることがわかりました。もちろん、AIの使用には慎重さが求められますが、業務の質を高める手段として積極的に取り入れていこうとする姿勢が印象的でした。
税制の変化や、AIを含む最新ツールに日頃からアンテナを張り、業務に反映させていくその姿は「経理の周辺業務のみを淡々とこなす」あり方とは真逆といっていいでしょう。
また、3人全員が「在宅で経理業務を行ううえで大切なのは、積極的なコミュニケーション」だと口をそろえたのも印象的でした。一人で黙々と作業をする──そんな従来のイメージが覆された、という方も多いのではないでしょうか。
経理という仕事は今、場所や手段にとらわれず、より柔軟で開かれたものへと変わりつつあります。
あなたもぜひ、経理のスキルを活かして在宅フリーランスの働き方にチャレンジしませんか?
HELP YOUでは、一緒に働く仲間を募集しています!
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