忘年会の新様式 酒蔵からオンライン利き酒イベントを開催
例年なら年末は多くの職場で行われるはずだった忘年会。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によって多くの企業で忘年会が中止に。新たな生活様式に合わせ社内コミュニケーションが薄れる中で「テレワーク先駆者百選」認定を受けた株式会社ニットでは全国にいるメンバーが参加可能な【大型オンライン忘年会】を開催しました。
トップ画像引用:写真:Sponichi Annexより
目次
ライター
コロナ禍でコミュニケーションの機会が大幅に減少
めまぐるしく変わった生活の新様式
新型コロナウイルス感染症の拡大が続いています。2020年の新語・流行語大賞は「3密」が選ばれ、日常生活ではマスク姿があたりまえの世の中になりました。
そんな中、飛沫感染の危険性から飲食店での会食は自粛が求められ、例年なら12月に多く行われる「忘年会」も中止した企業が大半だったようです。悲しい気持ちはありますが、感染の終息やワクチン接種の予定がまだ見えてこない状況ではやむをえない判断だったと思います。
オンライン飲み会の広がり
テレワークの普及や活動自粛生活の中で話題になったのが「オンライン飲み会」。
ZoomやLINEなど様々なオンラインコミュニケーションツールが注目を浴び、自宅からオンラインで楽しむ飲み会のスタイルが広まりました。
オンライン飲み会は、ツールさえあれば気軽に始められますし、子どものいる家庭ではそばにいながら参加も可能です。また、途中での入退出、一時的にカメラやマイクをオフにするなど、従来の飲み会に比べて自由度が高いところが魅力です。
オンラインを活かした忘年会の新様式とは
完全リモートワーク企業の忘年会
世界33カ国に散らばるメンバー約400人のほとんどが完全リモートワークで働いている株式会社ニット(以下、「ニット」という)では、2018年から【MEET UP】と称した忘年会を開催し、リモートワークだからこそ普段はなかなか会うことができない全国のメンバーやお客様が、顔を合わせて交流できる機会としてきました。
しかしながら、2020年はコロナ禍のため例年通りの開催を断念することに。そこでニットでは、全国にいるメンバーに協力を仰ぎ、新たな【大型オンライン忘年会】の企画を立ち上げます。
【TV番組形式】で6時間!16コンテンツ!に挑戦
ニットには26個のオンラインコミュニティがあり(※2020年12月時点)、それぞれの参加メンバーへ声をかけ、オンライン忘年会のコンテンツ内容を企画。その結果、仕事に役立つセミナー企画、オンライン映えメイク企画、中にはニットのサービスを利用しているお客様との共同企画など、6時間・2チャンネルで合計16個ものコンテンツが揃いました。
メンバーや参加者は事前に案内されている番組表から興味のあるコンテンツを選んで参加することが可能。また、放送終了後も動画配信で視聴することができるため、当日の放送時間に参加できなくても、自分のペースで楽しむことができるように工夫されています。
【実際の番組表】
新潟の酒蔵からオンライン利き酒イベントを開催
メンバーの特性を楽しみ活かす
オンラインコミュニティのひとつ、お酒好きが集まるコミュニティ【(真)呑兵衛の集い】では、企画に頭を悩ませていたところ、一人のコミュニティメンバーの珍しい環境が話題に上がりました。
「そういえば阿部さんは、ご主人が酒蔵の方でしたね!」
なんと、ご主人が杜氏(酒蔵の6代目)、しかもご自身はSAKE DIPLOMA(ソムリエ協会が認定する日本酒の資格)を持っているメンバーがいたのです!
この特性を活かさない手はありません。
阿部さんに相談したところ、ご主人の酒蔵もご協力いただけることが決定。
こうして「真っ昼間から、呑兵衛集まれ!オンラインで利き酒企画!?Feat.阿部酒造さま」が実現したのです。
体験型にすることで自然で活発なコミュニケーションを生む
この「オンライン利き酒イベント」で一番の特徴としてあげられるのは「体験型」ということ。
今回は、酒蔵協力の元、参加希望者へ事前に利き酒に使用する呑み比べセットを販売・発送。当日はSAKE DIPLOMAである阿部さんから各銘柄の特徴などの説明を受けながら一緒に日本酒を楽しむ、という内容です。
生配信の当日は、山形、埼玉、長野、新潟の各県に暮らすスタッフに加えて、ニットの秋沢社長も参加しました。離れた場所にいても、同じ体験をすることで感想を言い合ったり、感動を共有することで普段仕事ではやり取りの少ない顔ぶれでも話題が途切れません。
「(呑み比べセットの中で)どのお酒の好み?」「私はこれかなぁ~!」と会話が弾んだり、準備したおつまみを紹介してみたり。さらに美味しい日本酒にも背中を押され、ほろ酔いで和やかにイベント終了となりました。
また、配信や動画視聴を見て興味を持ってくれた人にも後日呑み比べセットを販売し、味わいの違いを楽しんでもらいました。
まとめ
また、リモートワークの導入だけでも大変だった……とお悩みの企業でも、オンラインイベントの企画・運営をしている会社へ相談をしてみたり、企画自体をお願いしてみるのも良いのではないでしょうか。今までの定例イベントをただオンライン化するのではなく、より魅力的で、コミュニケーション効果を高める内容にアップデートできるかもしれませんよ。
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