【座談会】転勤族の妻は想像以上に大変?やっぱり「仕事」の継続は重要なポイント
ある日、夫の会社から突然「転勤の辞令」がでた!転勤族は「引っ越し」が大変……というイメージがありますが、それ以外にも「不安」なことがたくさんあるんです……。今回は、HELP YOUで働く3人の転勤妻たちの「ホンネ」が飛び出したWEB座談会を記事にしてみました!
目次
ライター
「転勤辞令」は青天の霹靂!未来の予定が立てられないんです……
「家さがし」から「仕事さがし」まで妻の仕事は幅広い……実際に何で困りましたか?
Aさん:転勤の辞令がいつ会社からいわれるのか、いつもひやひやなんです。
Bさん:わかります!結婚したばかりの頃は「子どもがほしい」と思っていて。うちは転勤のタイミングが1年の時もあれば、5年の時もあり、マチマチなんです。だから、将来的に「夫が転勤する」というのを考えると、どのタイミングで出産したほうがいいの?!と計画立てることができなかったんですよね。初めての出産だと、やっぱり実家の近くにいたいし……保育園や小学校をころころ変えるのも子どもにとって良くないかなとか。夫に長い期間単身赴任してもらうのも、私たちが結婚した意味は……と悩んだり。
Cさん:まさに!家族計画立てるどころじゃないですよね。「子ども」の問題もそうなんですけど、「仕事」の問題も大変なんです!いつまた別の場所に転勤が決まるのか……不明瞭な状態で「新しい仕事さがし」ってできないんですよね。
Aさん:ですです。会社に所属する以上は、きちんと責任を持ちたいし、やりきりたいんですよね。だから、中途半端な状態で退社とかしたくない。そうなると、「短期派遣」か「アルバイト・パート」で仕事を探すしかなくて。短い期間でしか仕事ができないので、当たり前ですけど、重要な業務を任せてもらえない。結婚前は、漠然と転勤って「引っ越し」大変だなぁ~としか考えてなかったんですけど、実際に「仕事さがし」をする時に、自分の「キャリア」につながる仕事に就けないんだ……っていう転勤族の妻の「闇」にようやく気がつきました(笑)
Cさん:私は30代で結婚したんですけど。結婚前は東京でバリバリ働いていたんです。「仕事を辞めなきゃいけない」という選択肢を目の前に迫られたときに、今まで自分が築き上げてきた「実績」や「スキル」「キャリア」って何だったんだろう……って絶望しました。5年もの年月って……私の人生って……みたいに考えれば考えるほど沼にはまってしまって。転勤したばかりの頃は、もう引きこもり状態です(笑)
Aさん:転勤なめてましたよね(笑)
「引っ越ししなきゃ!」という局面になって、はじめて「未来」に対して不安を覚えるようになるんですね。実際に、転勤先ではお仕事探しされましたか?
Bさん:そうなんですよ~。本当に甘くみていたなって。仕事も絶対辞めたくない!と思っていて。引っ越し前から血眼になって探します(笑)最初の頃は、大阪や神戸に比較的近い場所に住んでいたので、そこまでお仕事探しに困っていなかったんですよ。事務職の求人もあるし、派遣登録すれば、紹介してもらえる企業もあるし。ただ、もっと人口の少ない地方都市に移り住んでから、状況が一変しました……。
Aさん:あー!わかります!私の場合も一緒で。結婚前に転勤族になることは分かっていましたが。1カ所目に7年も住んでいたので、2カ所目もそのくらい長く住むんだろうな~と思っていたら、まさかの2年で次の場所に。しかも、行ったこともない四国……。完全なる油断です。それで、一人で過ごしていると暇を持て余すのでやっぱり仕事を探すんです。でも、求人サイトとかハローワークで検索しても、ヒットするのが1件……(笑)
Bさん:自分は事務職の経験を活かしたい気持ちと、もっとスキルアップしたい、キャリアアップしたい気持ちもあったので。そういう企業を探したい!と思っても選択肢がないことが多いんですよね~。
Aさん:そして、自分が住んでいる地域の平均時給をみて衝撃を受けました……。事務バイトでも800円以下か……と。
Cさん:私も同じ思いをしましたね(笑)どうしたら転勤族でも年収レベルを維持できるのかな……って考えて。やっぱり資格を保持していると強いのかな~って。WEBサイトとかでは、看護士の資格を持っていると就職先もすぐ見つかる!って書いてあるんですけど。もうそろそろアラフォーの自分が、受験をして専門学校通って……というのを考えると、体力はもちろんですが気力が持たないなって(笑)
誰も知り合いがいません……所属コミュニティゼロスタートは心身にこたえます
みなさんキャリア継続の面でとても苦労されているんですね。そのほかの点で困ったことはありますか?
Cさん:私はやっぱり「孤独感」ですね~。地方移住って、自分や相手の知っている土地に移り住むので「家族」のつながりがあるじゃないですか。転勤の場合は、縁もゆかりもない土地にぽいっと放り込まれる感じなんです。夫は「会社」というコミュニティを持っているし、もちろん「仕事」をしている。もちろん辛いこともあると思うのですが、自分自身の存在意義を感じられると思うのです。私は「家族」も「知り合い」も「同僚」も「友達」もいない。これ、けっこうこたえます(笑)
Bさん:そうですね~。子どもがいるとまだ「ママ友」といった子どもコミュニティに所属することができるんですけど。それがないと、「夫」と「自分」っていう狭い世界しかなくなっちゃう。夫も毎日定時に帰ってくるわけでもない。帰ってきたとしても、会話の内容がないですよね(笑)毎日単調な生活をしているので、話題にすることが自然と少なくなっちゃうっていうか。だから、働きたいのかな~とも、思います。
Aさん:本当にひどいと「1日のなかで会話したひと=コンビニのお兄さん、以上!」とかのときってありますよ。話す相手がいないんですよね。地元に友達には「さみしいなら連絡してよ!」といわれますが、連絡したからといって解決できる問題でもないしなーと悶々とします(笑)それに、社会人になってお互いの生活もあるので、学生の時と同じように、好き勝手に連絡とることもできないですし。HELP YOUで働き始めてから、初めて同じような悩みを持ったかたと出会えたなー!と思って(笑)
Cさん:この座談会でも何度「あーわかるー!」と叫んだことか(笑)私もHELPYOUで仕事をする前は、本当に何もしてなくて。社会から取り残されていました。「私がいなくても世界は回り続けるんだ……私はその歯車にもなれないんだ……」なんて辛気臭いことばかり考えてましたね(笑)本当に「働く」っていうのはお金を得る以上に、人にとって重要なことなんだなぁって思います。
時間と場所にとらわれないリモートワークは転勤族の妻の「闇」を晴らす糸口?
転妻(てんつま)の大きな悩みのひとつである「仕事」を軸にみなさんに語っていただきました。都心部ほど豊富に求人がない地方では、「自分のやりたい仕事」を探すことは困難だといえます。そこで注目されるのは、「リモートワーク(在宅ワーク)」という働き方です。(リモートワークとは:リモートワークで自分らしい働き方を!みんなで考えた2020年の働き方)時間や場所の制限がないため、いつ「転勤の辞令」がきても慌てず騒がず、キャリアと仕事を継続できます。「くらしと仕事」では、リモートワーク実践者の声をインタビューにしています。興味はあるかたはぜひ関連記事をご覧になってくださいね。
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