【weekly 働き方改革ニュース】コロナ後のテレワーク時代に対応する働き手とは

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。治療薬の早期承認によってコロナ禍の収束に期待が余るなか、「アフターコロナ」の経済や働き方について考察する人が増えてきました。ビジネスパーソンとして、コロナ後に向けて備えておくべきこととはなんでしょうか。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

コロナ後の働き方はテレワーク前提に?

管理職の過半数が「コロナ後もテレワーク推進」

MONEYzineは5月10日、『テレワークに課題はあるが、管理職の56.1%が「コロナ後も続けたい」』と題する記事を掲載しました。テレワークの支援を行うUniposがテレワークを実施している全国の上場企業の管理職と正社員を対象に実施した意識調査の結果をもとにした記事です。

これによると、テレワークの導入でチームの生産性が低くなったと感じている人は4割強。上司の様子や部下の働きぶりがわかりにくくなったとの回答もそれぞれ半数程度ありました。

その一方で、コロナ収束後もテレワークを推進したいと答えた管理職は約56%と過半数に達し、一般社員も4割が同じ答えでした。一般社員より管理職のほうがテレワーク推進に前向きであるというのは興味深い結果といえます。

コロナで崩れた「全社一律主義」

日刊工業新聞「ニュースイッチ」は、なぜ管理職がテレワーク推進に前向きなのかについて、ヒントとなる考え方を示しています。

5月8日に掲載された『新型コロナが働き方に迫る“脱一律”の衝撃。「日本型雇用慣行」がいよいよ終わる』と題した記事で同紙は、「これまで企業はテレワークが活用できる職種をわかっていましたが、導入が困難な部署への配慮や、全社の一体感を損なう懸念からあまり進めませんでした」と指摘。ところが、コロナによる外出自粛要請によって「日本の企業に染みついていた『特定の部署ではよいが、全社ではできないから導入しない』という“全社一律主義”が強制的に崩された」と分析しています。

つまり、特に大手企業はこれまでも「テレワークできる部署や職種はテレワークしても良い」とわかっていた(しかしできなかった)けれど、コロナ後は「テレワークできる部署や職種はテレワークしても良い」がそのまま通用する社会になりえるというわけです。

確かに課題があるとはいえ、通勤時間の削減による負担の減少とゆとり時間の創出、子育て世代も仕事を続けやすくなることなど、社員が働きやすい環境を整備する面でテレワークには一定の効果があると管理職が判断するのは当然の流れといえるでしょう。

テレワークに向いていない仕事とは

一方で、テレワークに「向いている仕事」と「向いていない仕事」があることもわかってきました。日経ARIAが5月8日に公開した『「コロナ後」の経済回復のチャンスは?私たちはどう動く?』と題する記事によると、単調な仕事はテレワークで生産性が下がり、クリエーティブな仕事はテレワークで生産性が上がることが実験でわかったといいます。

この記事を書いたエコノミストの崔真淑さんはこの理由を「単調な仕事は人と競い合うことで生産性が上がり、クリエーティブな仕事は一人で行うことで生産性が上がる」からではないかと推測しています。この結果から、今後研究が進んだりノウハウが蓄積されたりしていくことにより、コロナ後の社会では企業内でテレワークを推奨する業務と出社して行う業務の細分化が進むのではないかと予想することができます。

コロナ後のビジネスパーソンに求められるのは

同じ記事で筆者は、自身の体験として「これまでは人との偶然の出会いによって、多くの情報を収集していたことに気がつきました」と明かしています。同僚や取引先との雑談、酒の席での何気ない会話などから情報を得たりビジネスのヒントを得たりしていたという覚えは誰しもあるのではないでしょうか。

これを踏まえて筆者は「SNS上の自分のプロフィルを充実させ、FacebookやTwitterでこまめに意見を発信していくなど、より自分の専門性を磨いて発信することを心掛けていこうと思っています」と語っています。誰にでも当てはまるとは言い切れませんし、リアルな出会いで得ていた情報をSNSだけでカバーできるわけではないでしょうが、今後のビジネスパーソンには「自ら情報を発信して情報を得にいく」姿勢が求められるのかもしれません。何らかの発信をすれば、同意や反論、ツッコミなどが寄せられる可能性が広がるからです。

「コロナ後」については今後も様々な考察がなされていくことでしょう。いちいち踊らされないようにしつつも、引き続き注目していきたいと思います。