出産を機にキャリア観が変化 仕事をしている「わたし」が一番「わたし」らしい

「HELP YOU」でディレクターを勤めている飯島智央さん。お子さんの出産をきっかけに自分自身のキャリアに対する考えが変化したそうです。また、個人事業主(フリーランス)だからこそ実現できる、場所と時間にとらわれない働き方を通して、子どもの頃の「夢」を叶えました。飯島さんにとっての「わたしらしい」働き方とは?

インタビュイー

飯島智央さん
品川区出身。埼玉育ち。大学卒業後、大手OA機器メーカーでの営業を経験。転職後、5年の人事経験を経て、長男出産。長男が待機児童になったことをきっかけに、「HELPYOU」にスタッフとして参加。現在はディレクターを担当。一方、フラワーアレンジ×占いの「開運専門フラワーショップ・サロン」を経営中。

ライター

しゃゆーん
「HELP YOU」「くらしと仕事」の立ち上げに携わる。2019年5月より編集長。「HELP YOU」では、年間100人以上の採用面談を対応し、400人強のリモートワークチームの組成・組織開発・人材育成を一手に担っていた。

「仕事」か「家庭」か二者択一ではない第三の選択肢 子どものそばで働く

在宅ワークに興味をもったきっかけは何でしたか?

実は前までキャリアウーマン志向だったんです。総合職でバリバリ仕事をして、課長や部長を目指してキャリアを昇りつめていくいくんだ!という(笑)当時は会社が女性の管理職を推進していた背景もあり、人事部に所属して自分が周囲から期待されていたのもあります。なので、出産後も復職をして仕事を続けていくんだろうなぁ……ってぼんやりと思っていました。

 

ただ住んでいるエリアが待機児童率が高かったこともあり、確実に子どもが預けられる確証もなく。この時、初めて「キャリア」を諦めなくてはいけないかもしれない、という壁にぶつかりました。

 

また、「3.11」が大きな転機にもなりました。自宅と職場がとても遠かったんです。多摩川と相模川を越えなくてはいけない。もし、自分の勤務時間に地震に見舞われたら……子どもたちのところに帰って来れないかもしれない……。だから、子どもたちの側で働ける環境に興味を持つようになったんですね。

 

キャリアの「断念」は、不安ではありませんでしたか?

 

世間から置いてけぼりになる恐怖感はつねにありましたね(笑)

 

一人目を出産した後の自分はおそらく「育児ノイローゼ」の状態に近かったのではないかなと思います。授乳をする、おむつを替えるの繰り返しばかりしていると、いろんなことが目についてしまうんです。

 

例えば、子どもがちょっとした咳をすれば、「自分の授乳のさせ方が悪かったのかな?」「何か重大な病気かな」とか、「ちょっと目の動きがヘンかな……」「普通の子よりも発育が遅いかな……」とどんどん不安の種が大きくなっていくんです。夫に対しても「◎◎もしてくれない」「◎◎がないからいいよね」って心が狭くなっていく(笑)

 

「育児」だけに熱中していく自分はあまり好きではないなって思ったんです。仕事をして忙しくしている自分のほうが「らしく」いれた。何よりも、子どもや夫、家庭に対して「大らか」でいれたなって気づいたんですよね。

 

在宅ワークは「生活リズム」と「仕事リズム」の調和がカンジン

在宅ワークは確かにお子さんの近くで仕事ができますが、一方で大変なこともありませんか?

 

確かに最初は苦労することも多かったと思います。特に、1歳を過ぎてくると歩けるようになるので、目が離せなくなってくるんです。なので、毎日規則正しい生活リズムを意識するようになりました(笑)

 

午前中は近くの公園で思いっきり遊ばせる。すると遊び疲れるのでお昼寝タイムは熟睡してくれます。私にとっては絶好の集中デスクワークタイム(笑)午後はお仕事の時間と決めているので、次第に「午後はママがパソコンに向かっている時間なんだ」と認識してくれるように。ふだんは全然聞き分けの良い子ではないんですけど(笑)毎日ルーティンで同じことをしていると身体が覚えるんでしょうね。

また、自分が抱えている案件はベンチャー企業の方々なので、朝早くからバリバリ働く!というよりも、11時くらいから徐々にギアアップ!という仕事リズムがちょうど良かったというのもあります(笑)

 

お子さんが二人に増えてから負担も増えたのでは?

 

今年の2月に下の子を出産したのですが、たまたまクライアントとのミーティングで上の子を一時保育で預けてみたんです。私の予想ではもっと駄々をこねるかなと思ったのですが、保育園から帰ってきたら「行きたい!」と自分から言うように。やはり、お友達が周りにいると違うのかな~って。そして、本人の希望で上の子は保育園に行くことに(笑)

 

占いができるお花屋さん 長年の夢が「HELP YOU」で叶う!

「HELP YOU」でディレクター職をこなすかたわら、複業にも挑戦したそうですね?

 

強い意志があって「◎◎になりたい!」という気持ちがあったわけではないのですが……不思議な縁の導きだったのかなぁと。

 

子どもの頃に「お花屋さんになりたい!」と思っていたのですが、大人になるとそういうことって忘れてしまうことが大半ですよね。ある時、ずっと通っている占い師さんに、「いまの働き方だったら、お花屋さんも占い師もできるよ!」と言われて。もう青天の霹靂でした。

 

お花のことも、占いのことも、元々は職業にするつもりなく趣味で勉強をしていたんです。でも、占い師さんのいう通り、「HELP YOU」であれば、時間の融通が効きやすく、チームメンバーやクライアントに迷惑をかけずに、自分のやりたい仕事ができる!と気づいたんですね。

 

それからはパラレルワーク(複業)前提で、いろいろ考えるようになりました(笑)自宅にも、お花屋のアレンジスペースやお客さまを通す占いスペースをつくったり。お休みの日や、仕事の合間に、自分の夢だった仕事に携われる。時間や場所に制限されない個人事業主という働き方だからこそ、実現できました。「HELP YOU」があったからこそ、人生の選択肢がひろがったと思います。

 

取材後記

働き方の選択肢も、子育ての選択肢も、昔に比べたらずいぶんと増えたように思います。今までは、制限があるから諦めていたことを叶える術が持てるようになりました。ほんの少し考え方を変えれば、自分の見えている景色や世界が変わるかもしれない、そんな希望を抱かせてくれるインタビューでした。

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