【weekly 働き方改革ニュース】30万円のほかにも経済対策があるって本当?
1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。この一週間は政府から緊急事態宣言 が発令されるなど、これまで以上に多くの国民の生活が激変しました。そんな中、政府が打ち出した「緊急経済対策」が様々な意味で注目を集めています。
ライター
知らなきゃ損するかもしれない「30万」以外の制度
【注】この記事は執筆当時の情報であり、その後撤回されています。
政府が7日に閣議決定した緊急経済対策は名目国内総生産(GDP)の約2割に相当する108兆円で、これは過去最大の規模。ただし、「真水」とされる実際の財政支出は39兆円であることも公表されています。
とはいえ、気になるのは108兆円や39兆円という総額の数字より、果たして我々国民には実際のところ幾ら入ってくるのか、それとも入ってこないのかではないでしょうか。テレビやネットで「30万円」という言葉だけは目にしますが、いつどうしたらもらえるのかよくわからない、というのが多くの人の正直な感想だと思います。
確かに当初はかなりわかりにくい印象を与えていましたが、4月10日に政府から新たな発表があり、だいぶ直感的に理解しやすくなりました。ここでは、FNN PRIMEの解説記事を参考にご紹介します。これによると給付を受け取れるのは……
(1)2~6月のうち、いずれか1カ月でも世帯主の収入が住民税非課税水準まで下がった世帯
(2)2~6月のうち、いずれか1カ月でも世帯主の収入が半分以下に減り、住民税非課税水準の2倍以下に落ち込んだ世帯
の2通り。
肝心なのは、「住民税非課税水準」に自分が当てはまっているかどうか。これは本来は自治体によって異なるため、計算が必要です。ただし今回の追加発表で全国一律とされ、その金額も発表されました。世帯主の月収を基準として……
単身世帯 月収10万円
2人世帯 月収15万円(扶養親族1人)
3人世帯 月収20万円(扶養親族2人)
4人世帯 月収25万円(扶養親族3人)
5人世帯 月収30万円(扶養家族4人)
が住民税非課税水準となります。
これを当てはめると、(1)の場合なら、3人世帯で2~6月のいずれか1カ月でも去年の平均月収より減り、かつ月収20万円を下回っていれば対象となります。
また、(2)の場合なら、3人世帯で2~6月のいずれか1カ月でも去年の平均月収から半減し、かつ月収40万円(非課税水準の20万円の2倍)を下回っていれば対象となります。
いずれも給付を希望する世帯は5月の受付開始以降、給与明細や源泉徴収票などを準備し、市区町村に申請することになっています。郵送やオンラインでの申請も可能とされています。
これとは別に、前年同期比で売上が半減した中小企業最大200万円、フリーランスを含む個人事業者に最大100万円を給付する「持続化給付金」も設けられます。オンラインでの申請もできる見込みとされており、5月には受付が開始される見込みです。
あまり報道されていませんが、新型コロナウイルスの影響で収入が減少した世帯に10万円~20万円を無利子で貸し付ける「個人向け緊急小口資金」という制度もスタートしています。元金の返済が猶予される据置期間は1年以内、返済期限は据置期間終了後2年以内。
さらに、失業などで生活の立て直しが必要な場合は、単身者は月15万円以内、2人世帯は月20万円以内を3カ月間、つまり最大60万円借りることができる「総合支援資金」の制度を利用することができます。こちらも返済が必要ですが、1年後の返済開始時になっても住民税非課税世帯に該当する場合は、申請すれば返済が免除されます。「個人向け緊急小口資金」と「総合支援資金」は、各地の社会福祉協議会が窓口となっています。この2つを合わせると最大80万円を無利子で借りられる可能性があるため、もっと多くの人に知られて欲しい情報です。これらについては「マネーポストWEB」の記事がわかりやすいので、参考にしてみてください。
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