2017年6月30日 更新

経団連が「LGBTへの取り組みの重要性」を提言。企業も対応が求められる時代に

企業のLGBTへの取り組みについて、調査結果が発表されました

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日本経済団体連合会は企業のLGBTへの取り組みについての調査結果を発表しました。

近年LGBTという言葉とともに、LGBTへの理解を示す動きが出てきています。

今回、LGBTへの取り組みの重要性を経団連が提言したことから、行政だけでなく企業も対応が求められる時代になってきました。

 

 

LGBTとは

LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとったもので、性的指向(SO)や性自認(GI)に関して社会的にマイノリティと位置づけられている人々のことを指します。

L=レズビアン(女性同性愛者)

G=ゲイ(男性同性愛)

B=バイセクシュアル(両性愛者)

T=トランスジェンダー(心と身体の性の不一致を感じている人々)

上記の他にも、身体的性、性的指向、性自認、性表現(服装、しぐさ、言葉遣いなど)の4つの性の組み合わせによって、多様なセクシュアリティをもつ人々が存在します。このように多様な人々に対して、それを受容する仕組みづくりが必要となってきています。

諸外国では同性婚を認めていたり、LGBTを理由とした差別禁止などの制度がすすんでいたりしています。日本でも、渋谷区が同性パートナーシップ条例を作るなど、徐々にLGBTに配慮した対応がなされるようになってきています。

 

(※2017年6月30日訂正 ご指摘により、説明内容を修正いたしました。修正前の記事ではLGBTに含まれるカテゴリーのひとつとして「インターセックス(身体的に男女の区別がつきにくい人)」と記載しておりましたが、インターセックス(性分化疾患)とは、一般的にこれが男性の体もしくは女性の体の構造であると理解されている状態とは一部異なる体の性の発達をした、様々な先天的状態を指す包括用語です(オランダ社会文化計画局報告書 「インターセックスの状態/性分化疾患と共に生きる」より)。あくまで体の状態を指し、多くの場合は自分を男性もしくは女性であると感じており、「男女の中間」「どちらでもない人」との誤解にはつらい思いをする人が多く,また性分化疾患を持つ人にも,そうでない人同様LGBT等性的マイノリティの人はいますが,当事者の大多数はLGBT等性的マイノリティに含まれるとは考えていないとのことです。認識不足により不正確な記載をしましたことを、お詫びいたします。)

 

企業の対応が求められるようになった背景

経団連「ダイバーシティ・インクルージョン社会の実現に向...

経団連「ダイバーシティ・インクルージョン社会の実現に向けて【概要】」 より

行政だけでなく、企業の対応が求められるようになった背景として、3つのことが挙げられます。

1.必要なもの・サービスをより効率的に提供できる“超スマート社会”の到来に伴い、多種多様な能力を有する人材が必要となったこと。

2.企業のグローバル化によって活用が進んでいる、さまざまな背景をもつ人材に対し、国際的にも人権問題への配慮をしていく動きが出てきたこと。

3.人生100年時代が到来し、年齢を問わない人材活用が必要となったこと。

これらを踏まえ、経団連は「経済の持続的成長を実現するには、多様な人材の能力を引き出し、経済社会全体の生産性を向上させていくことが不可欠」として、今回初めてLGBTへの取り組みの重要性を提言しました。

この考え方に関して、個人的には「企業の利益のため」という姿勢が前面に出ていて、基本的人権の尊重という意識が薄いように感じました。

 

『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』から見る、企業の現状

では、LGBTに関する取り組みに対して企業は現状どのようにとらえているのでしょうか?

『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』(※)の結果から、企業の考えや動きを見ていきましょう。

※調査期間:2017 年3月1日~31 日 回答数:233(調査対象:経団連会員企業 1,385 社 156 団体)

1、LGBTに関して、企業による取り組みは必要だと思うか

経団連『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』...

経団連『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』調査結果より

90%以上の企業がLGBTへの取り組みの必要性を認識していると言う結果になりました。

LGBTへの関心度の高さがうかがえます。

2、1で「思う」を選んだ場合、LGBTに関する企業の取り組み目的について重要だと思うものをすべて選択

経団連『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』...

経団連『LGBTへの企業の取り組みに関するアンケート』調査結果より

多様性に基づくイノベーション創出・生産性向上が特に重要との結果が出ています。

また、法的リスクへの対策、人材獲得におけるアピールなどもほぼ半数以上の企業が重要だとしています。

 

(次ページ:各企業の具体的な取り組み例

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