【weekly 働き方改革ニュース】賛否両論「フェイスシールド飲み会」に込めた思いとは

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。大分県が5月中旬に実施した、「フェイスシールドを付けたまま飲み会を開けるか」を検証する実証実験について、県の担当者がマジメな思いを明かしました。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

「効率は下がるがテレワークは続けたい」?

産経新聞は5月24日、『新型コロナ収束後も「テレワーク続けたい」6割超 生産性本部調査』と題する記事を掲載しました。

シンクタンクの「日本生産性本部」が20歳以上の雇用者約1100人を対象に実施したインターネット調査の結果をまとめたこの記事によれば、コロナ禍収束後もテレワークを続けたいと答えた人の割合は、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせて6割超。在宅勤務にも6割弱が満足していたとのことですが、在宅勤務での仕事の効率については6割以上が「下がった」と回答したそうです(やや下がったを含む)。

テレワークの課題として多くの人が挙げたのは、「職場に行かないと閲覧できない資料・データのネット上での共有化」「(自宅の)通信環境の整備」「部屋や机など物理的環境の整備」など。

テレワークには課題があり、仕事の効率は下がる場合が多いができれば今後も続けたい」とする回答の傾向は、これまでに行われた同様の調査でもおおむね同じでした。

ただ、「テレワークの課題」にしても、「効率が下がる」とされる要素にしても、コロナ禍の影響で会社の従業員も急ごしらえでテレワークに突入したので仕方がない面も多分にあるはず。今後、様々な発想や企業努力、新たな技術開発などにより、「効率を下げずいかに快適にテレワークをするか」という方法論が模索されていくことと思います。テレワークをめぐる社会の動きに引き続き注目していきたいものです。

大分県「フェイスシールド飲み会」のマジメな理由

今月中旬に大分県が実施した「新しい生活様式」に対応した飲み会の実験は、各メディアで大きな話題となり、SNSでも大変な反響を巻き起こしました。フェイスシールドを付けて飲み食いする姿が報道されたことで、「バカバカしい」「そこまでして酒を飲まなければならないのか」といった批判の声もあったようですが、「新しい生活様式を守った飲み会は可能なのか」を探る検証としては有意義な取り組みだったといえます。

この実験について県の担当者に尋ねたインタビューが5月24日に公開されましたフェイスシールドを付けて飲食した参加者からは、「飛沫が飛ぶことなく安心感があった」「別に気にならなかった」と好意的な声があった一方で、「暑い」「声が聞こえにくい」「実際に携帯することが可能か」など課題を指摘する声もあったとのこと。このほか、マスク着用、ハンカチを口に当てる、横並びに座る……という方法も試してみたそうですが、どの方法も一定の課題があったと話しています。

実験を行った目的について担当者は「『これから外での飲食を楽しむためには、感染拡大防止策を飲食店だけに任せるのでなく、客自身もしっかりと取り組む必要があり、そのために県民一人一人が考え、行動を起こすきっかけになれば』との思いがあります」と説明しており、非常にマジメな取り組みだったことがわかります。

この実験の結果は大分県の公式サイトでも公開されており「大皿の場合、来たらすぐに取り分けるのがよい」「飲み過ぎないよう控えめな飲酒に心がけることが必要」「喋る際に口をおおう習慣が必要」といった参加者の意見が紹介されています。

緊急事態宣言が解除されたからといってすぐに大人数の飲み会を企画する人は少ないかもしれませんが、安全確保に配慮しながら日常生活を取り戻していくための試行錯誤はまだスタートしたばかり。大分県のこの実験も貴重なデータとして参考にできるかもしれません。