【weekly 働き方改革ニュース】電通「5000人テレワーク」が炎上したわけとは

1週間のうちに起こった出来事やニュースの中から、仕事や働き方に関する話題をピックアップして紹介する「weekly 働き方改革ニュース」。電通が本社ビルに勤務する全社員5000人に在宅のテレワークを指示したことがネット上で話題を呼んでいます。

ライター

佐々木康弘
札幌市出身、函館市在住。大手旅行情報誌やニュースサイト、就活サイトなど多数の媒体と契約するフリーランスライター。店舗・商品・人物の取材記事やニュース・芸能記事作成、広告ライティングや企業紹介など幅広いジャンルで年間100万字以上を執筆するほか、校閲も行う。「HELP YOU」ではプロフェッショナルライターとして活動。

電通の「5000人テレワーク」はなぜ批判を集めるのか

コロナウイルスの感染拡大に伴い、世の中の話題やニュースもそれ一色になっています。このため今週は、コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク導入一本だけに絞ってご紹介しましょう。

 

各社の報道によれば、電通は東京・汐留の本社ビルで働く全社員約5000人を26日から原則として在宅でのテレワークに切り替えたとされています。期間は「当面の間」。本社ビルに勤務する男性社員が新型コロナウイルスに感染していたことが24日に判明したことを受けての対応とのことです。

 

企業としては思い切った措置であり、感染拡大を防止する意味では満点の対応に思えます。とはいえ、今回の電通の対応を複雑な思いで受け止めた人も少なくなかった様子。Twitterでは、「あれだけ死人が出ても労基に詰められてもどこ吹く風だったのに、ウイルス1つで全員在宅勤務にできるのか…」とのツイートが1.5万回リツイートされ、2.3万の「いいね」がついています(2月26日現在)。

 

電通が違法な長時間労働を社員に強要し、自殺者まで出る事態になったにもかかわらず、その後も懲りずに違法な残業を繰り返していたことは昨年12月にも報道されたばかり。

 

こうした経緯もあって、電通の「全社員テレワーク」宣言には、「在宅勤務すればいくら残業してもわからないからでは」「長時間労働で自殺者が出ても上層部には関係ないが、コロナウイルスは自分たちにも危険が及ぶということだろう」「結局下請けが仕事を押し付けられるだけ」など、その意図を邪推する声も少なくないようです。

 

とはいえ、日本を代表する広告大手が5000人というかつてない規模でテレワークを実施するという事実そのものには、これが非常事態であることを強く世間に印象付ける効果があることは間違いありません。それ自体がある意味での「広告」といえるでしょう。

 

さて、コロナウイルスの影響でテレワークを導入・または検討する企業が拡大するなかで、上手な活用方法や問題を減らす運用方法などについて解説する記事も増えてきました。CNET Japanが24日に公開した『テレワークに必要な4つの要素―「できることから始めてみる」が成功の鍵』と題する記事もそのひとつ。最初から完全なテレワーク導入を目指すよりも、顧客との商談にウェブ会議を活用するなど、まずは「できることから始めてみる」ことを提案しています。