
次世代型企業に必要な「働き方改革」!バリューデザインで実践されている社員一人一人にあわせたオーダーメイド人事制度とは
プリペイドカードタイプのクラウド型電子マネー事業でアジアトップを目指す株式会社バリューデザイン。これからの時代を、国内外で働く社員と共に成長していける会社の「働き方」とは、どんなものなのでしょう。実際に導入されている人事制度について、経営企画部長の稲垣さんと人事部長の齋藤さんにお聞きしました。
目次
ライター
なぜいまのような人事制度をつくろうと思ったのか?
※経営企画部長 稲垣さん
今のような人事制度を設けようと思ったのは、なぜですか?
稲垣:弊社は、プリペイドタイプの自家型電子マネー(ハウスプリペイド)決済クラウドサービスの分野で、国内No.1の導入実績を有しています。上海にグループ会社があるほか、アジア7カ国に展開しています。例えば、最近タイに赴任した社員がいます。もともと海外で1年ほど暮らしていた経験があり、海外赴任は本人の希望でもありました。そういった社員の望む「働き方」を叶えながら会社としても成長していく、そのためには既存の人事制度では限界があります。
※人事部長 齋藤さん
御社は中途採用の方が多いと伺っていますが、最近の求職者の傾向としてどのようなマインドを感じていらっしゃいますか?
齋藤:そうですね。以前は会社の規模を大きくしよう、事業を広げていこうといった「ひとつの目標」に全力で向かうことが組織のエンジンになっていたのではと思うのですが、最近はそれだけではなかなかうまくいかないような気がします。社員一人ひとりの働き方への意識が高まり、ライフワークバランスが大切にされるようになってきた社会の空気を感じますね。
実は私自身も、過去のキャリアの中であまりにも仕事にかける比重が大きかったので、個人としての時間、ライフバランスも大事にしたいと弊社に入社したひとりなんです(笑)
バリューデザインで実践されている「時差勤務制度」
様々な環境で働く社員の方々のマネージメントには、工夫があるのではないでしょうか。御社ならではの人事制度を教えていただけますか?
稲垣:わが社オリジナルの制度と言いますと、特徴的なのは「時差勤務制度」ですね。社員それぞれが①9時~17時、②10時~18時、③11時~19時のパターンから勤務時間を選ぶことができる「勤務時間選択式」を採っています。このパターンは1日ごとに変更も可能です。
この制度は、例えば所属する部署や職種によって利用できないという差はないのですか?
稲垣:ありません。エンジニア職であっても営業職であっても、実際に時差勤務は利用できています。この制度のメリットは、よくある時短勤務と違って男性社員も利用できるところです。また、産休育休後の時短勤務であれば期間も限られてくると思いますが、時差勤務にはそういった制限もありません。
齋藤:バリューデザインでは制度でのしばりの中で、というよりも、その人その人の事情に合わせて勤務地、労働時間をフルカスタマイズしている感じです。
例えば、福岡に良い人材がいて当社で働きたいと言ってくれるのであれば、働いてもらえるような条件を調整します。また、産休中の社員がいたのですが保活がうまくいかず保育園に入れなかった、それなら復帰を1年延長しましょうというケースもあります。話し合いの上で、会社にとっても社員にとっても続けていける環境を整えようというスタンスです。
御社では、職種による構成比は大まかにどういった割合でしょう?
稲垣:大体、IT担当:営業担当:管理業務担当で5:4:1というところです。
会社の規模感としては何名ぐらいが在籍されているのですか?正社員以外の雇用形態の方は?
齋藤:現在は70名ほどの規模感ですね。全員が正社員というわけではなく、中にはアルバイト、派遣社員の形態で働いてくれている人も何名かいます。
稲垣:これは人手が足りなくてアルバイトを募集しました、という経緯ではなく、個人の労働条件をフルカスタマイズしたひとつの例なんです。「縁あって当社で活躍してくれそうなのに別の仕事もある」とか、事情があって正社員では働き続けることが難しくなったけれど、「辞めてしまうのはもったいない」とかの事情でアルバイトの形で仕事を続けてくれているんですよ。
実際に、社員はどのように制度を利用しているのか?
※お子さんと楽しむ海外旅行 稲垣さん
※お子さんと楽しむプール 齋藤さん
稲垣さんは、いち社員としてどのように制度を利用されているのですか?
稲垣:私は子どもが2人おりまして妻もフルタイムで働いています。ですから、時間差勤務を使って11時出勤にし、子どもの小学校の保護者活動に参加しています。朝の登校時に保護者が通学路に立って子どもたちを見守る「旗持ち当番」がありますよね。11時出勤だと旗振りを終えてからでも間に合う。
齋藤:やはり子育て中の社員が子どもに関連することで時差勤務にしているケースが多いようです。保育園のお迎えであっても、18時定時だと間に合わないから19時を終業時間にするとか。
稲垣:共働き家庭で、夫婦のバランスを取って始業時間を変えている人もいますよね。
バリューデザインが今後、社として目指していく「新しい働き方」
リモートワーク制度の導入は検討されていますか?
稲垣:現状として導入はしておりませんが、いずれ必要になってくるのかなと思い準備を進めています。
齋藤:トライアルは4回ほど実施しているんです。社内の各部門から数名を選出してリモートワークを試験実施してもらい、アンケートを取りました。メリット・デメリットの洗い出しをして、課題とその対策を検討しているところです。
来年には東京オリンピックを控え、リモートワークの必要性は多くの方が感じているところですよね。今後、御社ではどういった働き方を目指していかれますか?
稲垣:これはあくまで私個人の考えですけど。自分の人生は人に決められるものではありませんよね。ですから、仕組みとして社員一人ひとりの人生に寄り添えるようありたいと思っています。
齋藤:当社は海外展開しておりますから、「働き方」と言った時に国レベルでの違いを感じます。日本ではまだまだ働き方の面で海外との認識に差がありますので、そこに追いつく必要があるのではと思います。いかに成果を上げて、どういう働き方をするか。社員それぞれがセルフマネジメントできるようになると良いのではないでしょうか。