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「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2017」は、外務省が開催した国際女性会議「WAW!2017」(World Assembly for Women)の公式サイドイベントとして、2017年もっとも多くの人にパワーと勇気を与えたワーキングマザーを表彰するアワード。

数年前までは、「つらい!」という認識ばかりが目立っていたワーママという言葉。これを、リアルで多様な事例とともに、「本当はワーママは仕事と育児の両方をこなせる2倍ハッピーな存在である」ということを世の中に広く伝え、日本経済にも貢献していきたいという思いのもと始まったプロジェクトです。

2017年は「会社で多様な働き方をするママ」が受賞!

左から、今西由加さん、大脇香織さん、田上智子さん、山本真由美さん、小池朝子さん、平理沙子さん

第4回目の開催となる今回は、以下の方々が受賞されました。

・田上智子さん/プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)ジャパン株式会社 広報渉外部シニアPRマネージャー

・平理沙子さん/DMM英会話 広報

・小池朝子さん/株式会社アプト hacocoroブランドマネージャー

・今西由加さん/CURIO Japan株式会社 代表取締役/Co-CEO

・大脇香織さん/ママ向けWEBメディア『mamaPRESS』編集長

・山本真由美さん/株式会社CyberZ 人事部マネージャー

受賞者の6名中4名がフリーランスだった前回とはうって変わり、今回は、会社に所属するなかで、多様な働き方を実践するママたちが受賞する結果となりました。

 

若いママたちへ「完璧じゃないお母さんの働き方」を伝えていきたい

今年、栄えある大賞受賞者に輝いたのは、田上智子さん。

管理職となり、出産、育児、さらには母子海外赴任も経験したパワーママです。

「このような賞をいただけたのは、柔軟な働き方を支えてくれる会社や上司、チームのみんな、いつもお世話になっている近所のママ友、そして、私の働き方を理解して応援してくれている夫と子どものおかげです」と田上さん。

会場の中でも先輩ママにあたる田上さんですが、30代の頃は、「自分は仕事も育児も中途半端だ」といつも悩みながら過ごしてきたと言います。

「40代になった現在は、仕事と育児の楽しい部分を『足し算』して考えられるようになりました。以前の私のように、『なんでもっとうまくできないんだろう』と悩む若いママたちも多いと思います。そんなママたちへ、私のズボラな働き方を見てもらって、『完璧じゃないお母さんでも大丈夫なんだ』と思ってもらえれば嬉しいですし、それが次世代のママたちへ向けた私の役目だと思っています」

 

青野社長×山尾議員の対談――「働き方改革」はワーママにどんな影響があったのか?

左から、サイボウズ株式会社代表取締役社長の青野慶久さん、衆議院議員の山尾志桜里さん

授賞式後は、ワーママを取り巻く環境について、サイボウズ株式会社代表取締役の青野慶久さんと、衆議院議員の山尾志桜里さんによる対談が行われました。

「2017年はワーママたちにどんな環境の変化があったのか」という問いへ対して、「声をあげれば、社会が変わるということが、去年よりも一歩進んだ年だったのではないでしょうか」と山尾議員。

「幼児教育無償化についても、待機児童問題などさまざまな課題点が残っています。これを受けて、すぐにお母さんたちの声があがりましたよね。すると、政治にも変化が起こりました。こうした社会の動きを見ると、政治と現場の距離が去年よりもさらに近くなったと感じています」

また、2017年の「働き方改革」については、「ブームが継続することは良いことだ」と青野社長。

「今年は長時間勤務による過労死問題などもありました。しかし、これはワーママには直接関係ありませんよね。ブラックすぎるところを是正して『働き方改革』を盛り上げるのではなく、時短勤務や病児保育など、もっと多様性のある『働き方改革』についてどんどん取り上げてもらいたいと思います」

さらに、多様性の理解には、「経営者の意識改革も必要」と言います。

「私も経営者として、仕事を一番に考えて働いていた時期がありました。しかし、育児に参加して気付いたことは、子育てを優先順位の第一位にしないと、あらゆる事業の市場がなくなってしまうということ。事業が多少なくなっても人類は滅びませんが、子育てをしない人類は確実に滅びます。経営者の中には『仕事が一番偉い』という意識を根強く持っている人もまだまだ多いですが、これを変えていかないといけないと思います」

最後に「2018年がどんな一年になったらいいと思うか」という問いについては、「当事者である人たちと政治の垣根を、もっともっと低くしていきたい」と山尾議員。青野社長からは、「これからの『働き方改革』が、残業削減という一律の方法にフォーカスするのではなく、多様な個性を活かす方向へシフトしていくのが理想的」という答えが寄せられました。

 

社会が反映される「ワーママ・オブ・ザ・イヤー」

パワーママプロジェクトが実施している「ワーママ・オブ・ザ・イヤー」も今年で4回目。その年ごとに注目されるワーママに変化がありますが、それは、そのまま社会を描写しているようにも思えます。2017年は、「ミレニアル世代」がワーママとなり始めていることもあり、100年時代を視野に入れた働き方が注目されました。来年はいったいどんなワーママが表彰され、そして社会にはどんな変化が起こっているのでしょうか。