管理職未経験の私が完全リモートのマネージメント職に挑戦する理由 すべての経験は次のステップへの助走

2018年2月より「HELP YOU」のチームマネージャーとして30人強のメンバーを取りまとめている岡川佐知さん。お子さんの成長と共に時間の余裕も生まれ 、外勤スタイルのお仕事に復帰をするかどうかを迷っていたといいます。どのような働きかたを実現したいと思っているのか?今回は、多種多様な働き方があるなかで岡川さんがあえて「HELP YOU」を選択した理由に迫ります。

インタビュイー

岡川 佐知さん
東京都在住。プライベートでは育ち盛り2男1女の母。ジャーナリストを夢見て高校卒業後、米国の大学へ進学。卒業後帰国し、金融、外資、商社の3社でバックオフィス系業務を幅広く経験。現在は完全リモート体制で「HELP YOU」で30人強のチームをまとめるマネージャーを務めている。『わたし』らしい働き方カウンセラー。コーチングで誰もが持っている得意を発揮できる社会に貢献したい!に挑戦中。

インタビュアー(ライター)

しゃゆーん
「HELP YOU」「くらしと仕事」の立ち上げに携わる。2019年5月より編集長。「HELP YOU」では、年間100人以上の採用面談を対応し、400人強のリモートワークチームの組成・組織開発・人材育成を一手に担っていた。

子どもたちを守れるのは私しかいない
震災をきっかけに在宅ワーク探しをスタート

在宅ワーカーとしてお仕事をスタートさせたきっかけは何ですか?

2011年に起きた震災(東日本大震災)がきっかけでした。もともと長男を保育園に預けてフルタイムで外勤をしていました。当時は9カ月目の次男を妊娠しており、たまたま長男の体調も優れなかったため、その日は自宅に。震災の影響で都内の交通網が麻痺し、夫はいわゆる帰宅困難者となって3時間近く歩いて夜中に帰宅できたのを今でもよく覚えています。自分がいつもと同じように出勤していたら、子どもたちがどうなっていただろう……と考えると背筋が凍る思いです。この経験を通して、「子どもたちを守れるのは私しかいない」と痛感したのです。

それから、「子どものそばで仕事ができる」ワークスタイルの模索を探しはじめましたが、なかなか希望の仕事には出会えませんでした。当時の在宅求人の募集はWEBデザインといったWEB系のものばかりで。事務の経験を活かせるオフィスワークの募集はほとんど存在しませんでした。私が「HELP YOU」に出会ったのは4年後の2015年です。次男の幼稚園送迎と長女(第三子)の育児のすき間時間にできるような在宅ワークがないか探していました。「HELP YOU」の求人をみつけた時は、「ついに事務職でも在宅で働ける時代がきた!」と密かにガッツポーズをとりました(笑)同時に、まだ社会に浸透していない働き方だったので、「本当にお仕事あるの?」と半信半疑だった部分もあります(笑)

「HELP YOU」では、入会時に各自がキャリア/スキルシートを提出します。なので、前職で経験しているお仕事を中心に割り当てられるのかな?と漠然と思っていました。在宅ワークも初体験だったので、どんなお仕事があるのか予想もつきませんでした。その予想は良い意味で裏切られることになります。
一番はじめに担当したクライアントは、自分がこれまで触れたこともない業界……WEB広告代理店でした。FacebookやTwitterの企業アカウントの原稿執筆と英文翻訳、企業が運用するブログ記事の執筆……。一見すると「これは事務職なの?」と疑問に思ってしまう仕事が次から次へと降ってきました(笑)

ライティングは全くの未経験でしたが、自分でも驚くほど楽しんで取り組めていました。納期がぎりぎりのなか原稿を書き切った達成感や、クライアントから「あの原稿よかったよ!」とフィードバックをもらえることがモチベーションになりました。そして、なによりも「文章で人に何かを伝える面白さ」を実感できました。ライティングのお仕事は、自分が書いた文章が世の中に公開され、ダイレクトに読者の反応を受け取れます。毎日、家事と育児に追われて閉鎖的な環境にいた自分にとって、それは社会へのつながりを強く感じられた瞬間でもありましたね。

「知識に経験が備わると誰にも負けない自分の強みになる」ということが仕事をする上での私のモットー。ライティングの仕事を任された当時も、時間を見つけてはWEBライティングに関する本を読み漁りました。また、「HELP YOU」のベテランライターに赤ペンを入れてもらい、実績を積み上げていきました。その甲斐があったのか、インタビュー記事の執筆なども担当することができ、着実な自分のスキルアップを感じましたね。

実は、学生の頃、「ジャーナリスト」になりたかったんです(笑)大学卒業当時は「就職氷河期」真っただ中で、みんな就職難。「とにかく就職しなきゃ!」の思いで、自分の夢もそっちのけで就活していたことをふと思い出しました。まさか、子どもを出産後の「セカンドキャリア」で文章を書く仕事に携われるとは夢にも思いませんでした。

点と点がつながったマネージメント職への転身 学生時代の知識が活きる

息子さんが撮影した写真その①-お仕事風景

マネージメント職への転身は何がきっかけでしたか?

「HELP YOU」で働きはじめて1年半を過ぎたころに、運営から「チームリーダー(※旧役職名)をやらないか」というオファーをいただきました。正直、ライティングのお仕事が安定していましたし、もっと英語や翻訳についても勉強をしていきたいと思っていました。また、仕事のリズムがようやく整ってきて、家庭とのバランスもとれていたので、それを崩したくない気持ちも。ただ、自分にオファーがきたということは純粋に嬉しかったので、任された役目を「まずは3カ月」やってみようと「チームリーダー」をトライすることに。私はいつも「3カ月」というのをひとつの節目にしています。この期間に、「気を抜いてもいいところ」と「気を引き締めないといけないところ」のバランスを探ります。ここで良いバランス感覚をつかめるなら「続ける」、つかめないなら「きっぱり辞める」と決めていました。

実際にトライしてみていかがでしたか?

とにかくしんどかったです(笑)

スタッフの一人として働いていた時には、見えていなかった部分がとにかく多かったです。最初は情報の波に飲まれて溺れるかと思いました。特に、「HELP YOU」のビジネスモデルやサービス設計に関して深く考えてみたことがなかったので、視点がぐっと広がった気がします。お金の循環がどうなっているのか、どこに原価がかかっていて、いくら利益になるのか?クライアントにとって、スタッフにとって、運営にとって一番良い提案は何か?こうした経営者視点を持てたのは非常に良い経験でした。

もうひとつ大変だったことはスタッフから専門知識が必要な業務に関する質問対応です。チームリーダーといえど、すべての業務に精通しているわけでもないので、「こんな質問、私に聞かれても答えられないよ~!」というのが結構ありました(笑)「チームリーダー」という役職を気負いすぎてしまうと「何でも自分が答えてあげなきゃ!」と思ってしまいますが、リーダーの役割は何を成すことなのか?を整理すると気持ちが楽になりました。リーダーはスタッフの教育や育成を第一として、自分が持っていない知識や能力、スキルは他のメンバーにカバーしてもらえば良い、と考えるように。「HELP YOU」には優秀な人材がたくさんそろっています。そのリソースを活用しない手はないのです。

「HELP YOU」で働き続けるか?それとも外勤の仕事を探すか?選択を迫られて自身に問いかけたこと

息子さんが撮影した写真その②-理想のワーキングマザーを模索中

お子さんから少しずつ手が離れた頃に「HELP YOU」で働き続けるかどうか迷われたそうですね。それはなぜですか?

子どもが保育園に預けられるような年齢になったのが大きなきっかけです。自分が希望さえすれば、復職活動をして外勤スタイルのお仕事に戻ることも可能でした。「HELP YOU」でのお仕事は、決して楽なものではなかったので、仕事をこのまま続けるかどうか本当に迷いましたね。

「HELP YOU」でのお仕事は、経験のない領域の仕事を任されるので、当然、キャッチアップにも時間がかかりますし、知識やスキルを習得するのに苦汁をなめることも。また、高度なアウトプットを求められる場面も多く、自分の不甲斐なさに悩むこともありました。退社をすれば「仕事のことはいったん忘れる!」という切り替えも在宅ワークでは難しく、働く時間も場所も自由なかわりに、自分の肩にのしかかるプレッシャーも半端なかったのが本音です。「割りに合わない……」と思ったこともあります。

そんな時に救われたのが「自分が本当に楽しかったことは何か、もう一度よく考えてごらん。」という夫の言葉でした。その問いかけにはっとさせられました。もともと自分がなぜこのワークスタイルを選択したのか、を思い出しました。子どもの成長を見守りながら、子どものそばで仕事がしたい、と思ったからです。そして、「HELP YOU」で得られた経験や体験を思い返してみました。自分が思っている以上に、今の仕事を楽しんでいることに気がつきました。夫の言葉がなければ、私はここにいなかったかもしれません(笑)

モチベーションの原動力は「HELP YOU」でしか得ることのできないやりがい

息子さんが撮影した写真その③-休日はお子さんと料理を楽しむことも

岡川さんのモチベーションの源泉とは?

他の仕事と「HELP YOU」の仕事は何が違うのか。それは、クライアントやスタッフとの心の距離が近いからではないでしょうか。自分が行動したことに対して、「ありがとう」や「君がいて助かった」という感謝の言葉を直接、相手から受け取れます。家族や同僚から「ありがとう」なんて声を掛けられること滅多にないんですよね(笑)だから、誰かに感謝をしてもらえることは「ああ、ここにいて良かったんだ」と自分の存在価値を実感できます。

また、「HELP YOU」では自分の仕事すべてがクライアントに納品する「成果」です。だから、自分自身の成長を、クライアントやスタッフを通して間近で感じられます。自分が書いた文章が、オフィシャルな場で発表されるなんて経験もなかなか体験できないですよね(笑)

私は、人として生まれたからには、社会の役に立つこと、人の役に立つことをしたい、という思いを強く持っています。「HELP YOU」のクライアントを通じて、未来の社会に私は何か貢献ができるかもしれない。そんな想いで私は毎日パソコンに向かっています。

まとめ

「なぜこの組織で働くのか?」というシンプルでありながらとても難解な問いに岡川さんは真摯にこたえてくれました。このインタビューを通じて、「ありがとう」という言葉は誰かの行動の原動力になれる魔法の言葉なのだと改めて実感しました。感謝の気持ちを忘れず、素直に、口にする。とてもありふれてはいますが、大人になると心の奥に追いやりがちな「ありがとう」をもっと大切にしたいですね。