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イベント参加者は、メンターとして育児と仕事のアドバイスをしてくれるワーママがいる企業へ訪問して、社員との交流や現場でのお仕事を体験。訪問企業の社員との交流を通して、ワーママにとって自分が抱える悩みを共有することで、働くことへの視野を広げてモチベーションを高め、新しい解決策を模索することを目的とした子連れで参加可能なイベントです。


今回の訪問先は、LinkedIn Japan。世界最大級のビジネス特化型SNSを運営するIT企業。ユーザーは5億6000万人以上。オープンでフレンドリーなIT企業の仕事の現場を肌で感じつつ、プチ・ビジネス体験としてビジネス系SNS LinkedInを使った「セルフブランディング(キャリアアップするためのプロフィールの魅せ方)についてのワークショップも開催。参加者は、妊娠中あるいはお子さんがいる、キャリアアップに前向きな女性9人。大手企業に所属する方から、フリーランスの方まで様々です。

ワーママ管理職、社員との交流、ワークショップの当日のイベントの様子をレポートします。

ディスカッションからみるワーママの悩みとは?

まず、イベントの前半では、LinkedIn Japanのスタッフを交えた2つのグループ(各5名)に分かれて復職・転職に対する現状の悩みや課題についてのディスカッションが行われました。


「ワークライフバランスを考えると、転職に躊躇してしまう。子どもはもう一人欲しいから、タイミングを模索している段階」


「仕事と育児を両立させるため、復帰して1年は育児を重視してキャリア構築は諦めている


「現在の職場には自分以外のワーママはいない。ロールモデルの不在から、これからの自分の働き方を理解してもらえるのか不安


復職・転職に対する悩みを抱えるワーママたち。これからもずっと働き続けたい女性にとって、30代は仕事が楽しくなりキャリアもぐんぐん伸ばしていける時期。しかし、同時に結婚や出産、育児などライフイベントが訪れる年代でもあります。

今回のディスカッションで真っ先に議題へあがったのは、「転職」についての悩みや葛藤でした。


「十数年在籍している現在の会社には、10年後のロールモデルが存在しません。今後、得られるキャリアも不透明。それなら、もっと将来を考えられる会社へ転職したいと思っています」

「今の会社でのキャリアには十分満足したし、仕事も一段落したように思える。今後も働き続けるためには、新しい知識が欲しい。そのためには、新しい会社へ転職がしたいんです」

転職を希望する先にあるのは、将来を見据えたキャリアプラン

転職を希望する理由はさまざまですが、共通しているのは、会社の雇用形態などへ対する不満からではなく、将来を見据えた自身のキャリア構築を目的にしているということ。しかし、女性の転職には、ライフイベントによるネックがあるという声も寄せられていました。


「今までのキャリアを活かした仕事を続けていくのか、もしくは、新しいチャレンジをするべきなのかに悩んでいます」

転職はしたいけれど、自分の年齢も気になります。果たして、自分の希望する会社へ入ることはできるのかが分かりません」

「新しい会社へ行って新しい知識を身につけたいけれど、子どものためにも現在の生活水準を落とすわけにはいかない。それでも、やっぱりチャレンジしたいという気持ちが捨てきれなくて……


共働き世帯の多くは、夫婦で家計を支えています。さらに、最近では、女性が大黒柱として責任を持って働いているケースも珍しくはありません。「新しい挑戦をしたいけれど、大きなリスクは背負えない」と、自身のキャリアと家庭の両立にジレンマを抱える女性は多いのではないでしょうか。


イベントに参加したワーママたちから、こうした不安や悩みがあげられるなか、実際に転職や育児を経験したLinkedIn Japanの女性スタッフからは、「現在のワーママには追い風が吹いている」という話がありました。


「30代は結婚や出産などのライフイベントがたくさん発生するので、キャリアばかりを重視した選択は難しいものです。しかし、最近の転職市場は売り手が強いため、優秀な人材が欲しいという企業は少なくありません。また、女性活躍推進により管理職への積極的な登用もみられます。『子どもがいるから転職しにくい』というのは過去の話。現在は、子どもが仕事のデメリットになることはないんです」


LinkedIn Japanのスタッフの話によると、大切なのは資格よりも実務経験だそうで、面接では「どんなプロジェクトをこなしてきたか」など具体的な仕事にまつわるキャリアを聞かれることが多いと言います。

ライフイベントに応じた自分なりの働き方を

ディスカッションの最後には、女性スタッフ(育キャリカレッジ代表・池原真佐子さん)の言葉で締めくくられました。


「転職にリミットはないけれど、出産にはリミットがある。30代はあっという間に過ぎていくようで焦る人も多いかも知れないけれど、ゆっくり焦らずに自分なりの働き方を見つけることが大切です

「「ライフイベント」と言っても、年齢やキャリアによって状況が変わるし、選択肢も変わる。ロールモデルはあくまで一例。全部が当てはまる先輩女性は存在しない。自分がロールモデルになるくらいの積極的な選択をしてもいいのでは?」


さらに、スタッフ(育児中も働き、子どもはすでに大きい人)からは、「子どもを預けて働くことに罪悪感があった。子どもを置いてまでキャリアを優先することは母親としてどうなのか。しかし、子どもが大きくなってから当時のことを聞いてみると『覚えていない』と。大切なことは、ずっと一緒にいることではなくて、一緒にいる時に濃密な時間を過ごせるかだと実感した」


LinkedInでキャリアの棚卸しを実践するワークショップ

ディスカッション後は、ビジネス系SNS「LinkedIn」で実際にキャリアを棚卸しするワークショップも行われました。

転職には、現在の会社への配慮が必要であるが、LinkedInでは、公開範囲などを細かく設定できるため、会社の人に気づかれることなく、新しい転職先を探すこともできるとのこと。また、世界で5億6000万人以上のユーザーがいるため、社内や現在の人間関係では出会えない新しいビジネスチャンスを広げることもできるのもメリット。資格はもちろんだけれど、実務経験など具体的な自己PRを明記することで、転職に悩むワーママの新しいキャリアへの可能性は広がることでしょう。

【編集後記】 あくまでロールモデルは参考。自分なりの働き方を目指して。

近年では、共働き世帯が増えたことで、ずっと働き続けたいと考える女性は増えている一方で、彼女たちにとってのロールモデルの不在が大きな壁となっているように感じられます。しかし、ライフイベントは千差万別。結婚、出産、育児、そのいずれも「すべて自分に当てはまる」という存在はいません。


女性にとってのライフイベントは、年齢やキャリアによって状況が変わるし、個人によって多様性があり、その都度、選択肢も変わる。大切なことは、ライフイベントに応じた「自分なりの働き方」をマイペースに確立していくこと。イベントの中でも言われていたように、あくまでロールモデルは参考。ロールモデルにばかり注目して、自分の強みや現状をおきざりにしてしまうことなく、ゆっくり焦らずに自分なりの働き方を見つけることが何より大切なのかもしれません。