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先日、東京・青山に「ストッケ(STOKKE)」の直営店がオープンしました。

ストッケは、ノルウェー発のベビー用品ブランドです。子育て中の方なら、同社の代表作であるベビーチェア「トリップ トラップ」を一度は目にしたことがあるか、愛用されている方も多いのではないでしょうか。

「ストッケ 青山店」にて。中央と壁際にならんでいるのが赤ちゃんから大人まで使える「トリップ トラップ」シリーズの椅子。

オープニングカンファレンスには、アジア太平洋地区のコマーシャルディレクターであるラース・ミーロップさんが上海の本部から駆けつけ、北欧の子育てやワークライフバランスについての考え方を紹介されました。

親子の距離を近づけるデザインは子どもの社会性を育む

ストッケにはベビーチェアの他に、ベビーカーや抱っこひも、ベビーベッドなど、様々な製品がありますが、それらに共通するテーマが”Designed to be close”、つまり「親子の距離を近づけるデザイン」です。

例えば「トリップトラップ」は、子どもの身体に合わせて座板と足のせ板の高さと奥行きを調節することで、赤ちゃんの時も大きくなってからも、無理なく大人たちと同じダイニングテーブルを囲むことが可能です。ベビーカーや抱っこひもも、自然と赤ちゃんと大人の顔が近くに来るようなデザインになっています。ラースさんは、そのようにして生まれる大人とのコミュニケーションが、赤ちゃんのソーシャルスキル(対人関係や集団行動を上手に営むためのスキル)を育むことにつながると言います。

言われてみれば、昔の日本の畳の上で生活するスタイルは、自然に親子の距離を近づけていたように思います。布団はベッドと違って添い寝もしやすいですし、大人がちゃぶ台に向かって座っているところに子どもが歩いてくれば、自然に顔の高さが近くなりますよね。でも、最近は畳の上でばかり生活している日本人も少ないでしょうから、ストッケのようなヨーロッパ流の「親子が近づく工夫」を取り入れるのは、理にかなっているのではないでしょうか。

 

北欧の人から見た、日本の働き方改革

ラースさんとその奥様はデンマークの出身で、14歳、13歳、10歳になる3人の息子さんたちは、シンガポール滞在時代に生まれたそうです。ラースさんはそのキャリアを通じて欧州、中東、アジアの様々な国で過ごし、東京に8年の滞在経験もある国際派のビジネスマンですが、ワークライフバランスや家族との関わり方については、デンマークの考え方が軸になっているようです。

以前「デンマークの日本人母に聞く、仕事と子育ての両立がしやすい理由」で紹介したように、デンマークはワークライフバランスをとても大事にし、子育てと仕事の両立が当たり前に受け入れられている国です。しかし、だからといって仕事がラクなわけではなく、みんな忙しい仕事をこなしながら、プライベートの時間も確保しているのだとラースさん。「私はスーパーダディでもなんでもなく、他のデンマーク人と同じ普通の父親です」と言いながら、息子さんたちとの思い出や関わりを、写真とともに紹介してくださいました。

写真を見ながら、10年前のこともまるで昨日のことのように語るラースさんの口調からは、家庭での時間を大事にし、家族の思い出をたくさん作ってきたんだな、ということが感じられました。

どこにいても北欧流のライフスタイルを忘れないラースさんの目に、日本のワーキングマザー・ファザーの様子はどのように映るのでしょう?

ラースさんは、最近、日本に住む長年の友人と東京のとあるプールに行ったときのエピソードを披露してくれました。

「僕たちの隣では、ベビースイミングのクラスが開催されていました。それを見て、友人が僕に訪ねたんです。『あの子達を連れてきている親のうち、何人がママで、何人がパパだと思う?』と。僕はママが20人、パパが5人くらいかな、と思ったのですが、実際にはママはひとりだけ。24人はパパが連れてきていたのです」

ラースさんが初めて日本に来たのは23年前とのことですが、その頃と比べると日本の状況もかなり変わりつつあると、実感したそうです。23年前は、子どもの習い事に付き合うパパというのは、かなりめずらしかったのでしょう。

「日本の文化や伝統もあるので、長い時間はかかるかもしれないけれど」と前置きをしながらも、国も子育てと仕事の両立支援に前向きであり、日本でももっと家族の時間を楽しめるライフスタイルに変わっていくだろうとラースさん。父親としては、スポーツや料理などのアクティビティを子どもと一緒に楽しもう! というアドバイスもくださいました。

デンマークを始めとする北欧諸国は男女平等が進んでおり、子育てのしやすさには定評があります。でも、仕事も家庭も対等に……という状態は初めから確立されていたわけではありません。女性の自己実現を大事にしよう、子どもをみんなで育てよう、という意識をもって、試行錯誤してきた結果の今なのです。日本においても、学べるところは多々あるでしょう。

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