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これから第一線で働き始める現代の20代は、「人生100年時代」へ向けた新しい働き方が求められる一方、キャリアのロールモデルや相談相手が不足しているという問題を抱えています。

そこで、株式会社ビズリーチでは、同社が運営する20代のためのレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」による20代社会人のためのコミュニティ「Balconii Talk」を開始。オープン記念イベントとして、先輩社会人を招いたパネルトークや参加者同士によるディスカッションのワークショップなどが行われました。

第一部は、パネラーに株式会社FOVE CEOの小島由香さん、Retty株式会社 経営企画室長の奥田健太さん、モデレーターに、コミュニティマネージャーの松澤亜美さんを招いてのパネルトーク。小島さんは、大手ゲーム会社を渡り歩いたのち、仮想世界を目の動きで自在に操作する視線追跡型のVR用ヘッドセット「FOVE」の開発者として活躍するかたわら、日経テクノロジーオンラインで「それでも目は泳ぐ ~サンフランシスコ起業実録~」 という漫画を連載しています。奥田さんは、大手商社で大型投資案件に従事したのち、グルメサービスRetty株式会社へ参画。CFOとしてファイナンス業務や採用業務に従事し、現在は経営企画室の立ち上げを行っています。お2人からは、ご自身の経験や価値観、現代の20代社会人へのアドバイスなどが語られました。

 

 

悩みと葛藤の20代。思い描いていた人生とギャップとは

松澤:まずは、最初の会社へ入社したきっかけをお聞きしたいと思います。

奥田:僕は大手商社へ入社して、大型投資案件に従事していました。選んだ理由は、「大手商社はいろいろな事業を行っているから、辞めても活かせるスキルが身に付きそうだ」と思ったから。というのも、飽き性な性格で、同じ会社に長くいることはないと確信していたんです。

小島:学生の頃はとにかく漫画が大好きで、漫画家になりたくて雑誌への投稿ばかりしていました。有名雑誌の担当編集者がついたこともあったのですが、デビューはできず、「漫画じゃなくても物語を語りたい。それにはどうすればいいんだろう」と悩んでいたんです。そんななか、たまたまゲームのプロモーションビデオを見たのですが、それは、脳に影響して現実を操作するような、とても没入感のあるコンテンツでした。そこからゲームに興味が湧いて、ゲーム会社へ入社したんです。

松澤:実際に入社してから悩んだことはありますか?

奥田:働いていた部署は自由な雰囲気で居心地もよく、知的好奇心も満たしてくれる場所でした。それに、大手商社は安定しているので、将来のビジョンを描きやすいんです。僕は、その将来がなんとなく想像できてしまう「予定調和」に違和感を覚えてしまったんです。

小島:漫画やゲームなど専門職を歩んできた私は、いつかゲームディレクターになりたいという夢を持っていました。しかし、競争率が相当高く、何十年と下積みをしないとならないんです。当時は、この下積みをいかにショートカットできるかばかり考えて、ただただ時間が過ぎていく日々でした。

松澤:やはりそれぞれに悩みや葛藤などがあったんですね。その頃は、どんな人物になりたいか、どんな人生を歩みたいかなど、思い描いていたことを教えてください。

奥田:僕は、20代の頃から今でもずっと「10年後は違う仕事をしていたい」と思って生きています。それは、世界が目まぐるしく変わるなかで、「今は想像できないような仕事をしていかないと食べていけなくなるのでは」という思いが常にあるからなんです。それに、飽き性な性格というのもあって、変化することが好きでいつもワクワクしていたい。反対に、自分の人生を自分でコントロールできない仕事は嫌ですね。例えば、会社から命じられる転勤は、違う場所へ行くという楽しみもありますが、自分で決めたことではありません。自分で決めたことなら失敗しても納得できるし、後悔もありませんが、誰かに決められたことには、言い訳もできてしまう。自分のことは自分で決めて、すべての責任を負うという生き方をしていきたいです。

小島:ジェノヴァ・チェンというアメリカのゲームプロデューサーに憧れていて、こういう人物になりたいと思っていました。やりたいことが明確だった私にとって、就職したゲーム会社は理想的だったんです。しかし、現実を目の当たりにすると、会社の枠組みと自分のやりたいことに折り合いがつかずに悶々とする毎日を過ごしていました。そこから、会社の枠の中だけで仕事をする人にはなりたくないなと思いました。

 

目まぐるしく変化する世界で、やりたいことをやりぬくために必要なこと

松澤:おふたりの現在の生き方に影響を与えた人物や言葉などはありますか?

奥田:高校生までサッカーに打ち込んでいて、当時の夢はプロサッカー選手でした。海外のジュニアユースにも所属していたことがあったんです。そこには、さまざまな人物が世界中から集まっていて、彼らの価値観にはかなり影響されましたね。プロの世界は厳しくて、1~2年で契約を打ち切られることもざらにあります。どんなに一生懸命やっていても、それは永遠ではないということを若い頃から肌で感じていたので、人生を区切り区切りで考えていくクセがつきました。あとは、転職活動をしていた時に相談した先輩の言葉ですね。転職先として考えていた会社はどれも悪くはないものの、しっくりこなくて悩んでいたのですが、「迷っているならやめておけ。本当にやりたいことが目の前にあらわれたら、天の啓示のように『これだ!』って思えるから」と言われたんです。当時は、「この人、何言ってるの?」と思ったのですが(笑)、現在の仕事をしている今は、この言葉がよく分かるようになりました。

小島:就活活動をしていた時に、公務員になろうと思っていた時期がありました。そこで友達に、「あなたには似合わないよ。選択そのものに失敗という概念はない。選択をした後の行動によって、その選択が失敗するか成功するかが決まるんだよ」と言われたんです。ゲーム会社を選ぼうが、公務員を選ぼうが関係ない。問題は、その後に私がどれだけ仕事へ真摯に向き合えるかだと気付かされました。すると、選択に対する恐怖がなくなり、何を選んでも自分の行動次第でリカバリーができるんだと思えるようになりました。

松澤:現在の自分になるまでに歩んだ中での、ターニングポイントを教えてください。

奥田:予定調和に飽きてしまいモヤモヤとしていた頃は、いろんな場所へ行って、いろんな人に会っていました。すると、面白い人たちがたくさんいて、そこからどんどん輪が広がっていき、さらに面白い人たちと出会う……といういいサイクルが生まれました。フットワークの軽さが、刺激や情報をもたらしてくれましたね。

小島:会社の枠組みと自分のやりたいことの折り合いがつかずにいた頃、知人から「とりあえずやってみること」と言われて、「FOVE」のプロトタイプを作ったんです。すると、周囲の反応がガラリと変わって、「本気なんだな」と思ってもらえました。実際に手を動かさない伝わらないことがあると学びましたね。そこから、さまざまな大学から問い合わせを受け、大手企業から開発のための資金調達なども成功したんです。

松澤:新しい自分になった現在、どんなことを感じたり、思い描いたりしていますか?

小島:今でも、さまざまなカンファレンスに行って、いろんな人たちと会っていますが、そこで感じていることは「どんなにすごい人でも、みんな同じ人間だ」ということ。それなら何が違うんだろう?と考えた時に、彼らは自分の限られた時間の中で、どこに時間を費やすのかが明確なんです。みなさんも、いろいろな人と会って、彼らの人間的な部分を感じながら、「自分にもできる」と自信をつけて欲しいです。違いに気付けたら、あとはそこを埋めるだけですから。

奥田:先ほども言いましたが、世の中はどんどん変わっていくし、もしかしたら自分の今やっている仕事はなくなっているかもしれない。「それなら、社会はどう変わって、自分はどんなポジションにいなきゃいけないか」ということをよく考えますね。最先端の情報やこれから伸びそうなマーケットなどをよく見て、まだ注目を浴びていない段階で介入してみるのがベストタイミングだと思います。

松澤:最後にみなさんへメッセージをお願いします。

奥田:僕の場合、当時は、大企業を離れてスタートアップへ行くという道はメジャーではなかったから、成功につながったと思います。もちろん、その後は努力が必要ですが、「誰もやっていないこと」を開拓するのはひとつの手段。規模が大きいマーケットには、優秀な人たちがたくさんいて、その人たちと勝負をしないといけないですが、それはかなり難しいことでもあります。マーケットを選ぶことは、大切なことのひとつではないでしょうか。

小島:スタートアップにはジェネラルスキルも必要ですが、何かひとつのことしかできないという人、会社の枠組みにおさまれない人にとっては、「優しい世界」だと思います。大切なことは、覚悟や思い切りのよさと、何に時間を使うかです。思い切って頑張ってください。

 

参加者同士で実践。キャリアを見つめ直すディスカッション・ワークショップ

第二部では、自分のこれまでのキャリアや価値観を見つめ直し、参加者同士がディスカッションを行うワークショップです。

ワークショップでは、事前に配られた用紙へ「今の仕事・会社で好きなところ」「今の仕事・会社で気になるところ」など、現在働く会社で自分が感じていることや、「理想の人物像、過去で一番かっこよかった自分」「理想の人物像に憧れる理由、彼らに共通する要素」「最近感じた印象深い言葉や考え方」など会社以外での自分の経験や価値観を書き込んでいく作業が行われました。

その後は、食事を交えながらのディスカッションです。初対面同士でも会話が絶えることなく、どのテーブルでもお互いの意見交換やキャリアについての談義で大盛り上がりをみせていました。

本イベントの参加者からは、「こうしたイベントで同年代の人と話すことは、お互いの経験や価値観の違いから新しい発見もできるし、意見交換ができる」という声や、「自分のやりたいことのために、このようなコミュニティを運営して同じような人たちと交流していきたい」という声などがあがりました。

ネットで検索をすれば欲しい情報がすぐに手に入る時代ですが、将来への漠然とした不安や悩みについては、リアルな交流が一番のカギなのかもしれません。

参加者のみなさんは、この後も連絡先を交換したり、パネラーの小島さんと奥田さんへ質問をしたりと、時間いっぱいまで話し込む姿がありました。

終身雇用制度も当たり前ではなくなりつつある現代、若い世代は以前よりも将来の不安がつきまとうのかもしれません。しかし、一方では、今までにはない新しい働き方を見つけて、自分の夢を叶えるチャンスもたくさんあるのではないでしょうか。

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